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Cinecdockeさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 893
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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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1.  CUBE 《ネタバレ》 
知的好奇心が満たされ、ひたすら面白い。 登場人物わずか7人、1.5個の立方体のセットだけで、スケールの大きいSFが出来るとは。 回想や外界の描写もなく、謎を残したまま終わるストイックな映画だが、 一から十まで説明して幻滅するよりはスマートな割り切り方だと言える。 町工場のネジがスペースシャトルに使われるように、末端の集合体が複雑な現代社会を形成している。 見えない巨悪に陰謀論を掲げようが、真実を知るすべのない不条理。 しかし、サヴァン症候群の精神障害者によって出口を見つけられたように、 必要とされていない人間などこの世にいない、という微かな可能性も提示されている。
[DVD(字幕)] 8点(2024-05-01 00:03:37)
2.  ゴーストバスターズ/アフターライフ
評判芳しくないものの、そもそも一作目自体そこまで思い入れも記憶もないため、 "継承"というテーマとして見るなら案外悪くない。 孫娘が祖父の意思を継ぎ、オリジナルを撮ったアイヴァン・ライトマンが息子にメガホンを託す。 これほど胸躍ることはない。  '80年代の明るいノリを40年近く経った現代に再現させるのは難しいだろうし、 父親と違って人間ドラマを得意とするジェイソン・ライトマンの作風からすると、 こうなるのは大体予想通りというか。 家族のわだかまりを解く終盤の展開は分かっていながらもたいへんエモーショナルであった。 温故知新を体現した映画だったかと。  続編はかつて一作目を見たときのように勢いが落ちそうなので見ないかもしれない。 「新章がこれから」という期待感がこのシリーズには似合うと思うから。
[地上波(字幕)] 7点(2024-04-08 23:19:00)(良:1票)
3.  ボーン・レガシー 《ネタバレ》 
ジェイソン・ボーン3部作は既に視聴済み(ただし中身は覚えていない)。 それを踏まえてのスピンオフなのに、その3部作の設定が全く活かされておらず、序盤はガチャガチャに煩雑にしただけ。 中盤から大きく話が動き出しても、重要機密を知る主人公が追手をかわしながらワクチンを手に入れて逃げるだけという。 ワクチンの在りかを知っているヒロインはおまけ程度で、 宿敵との対決もないまま終わりでは消化不良にも程がある(ヒット次第で続編も考えていたのだろう)。  アクションとしてはそれなりに楽しめるが、せめて単品として完結可能な作りにして欲しかった。 トニー・ギルロイが自分の脚本を即興で改変しまくるポール・グリーングラスとひと悶着あり、 監督も兼ねて本作が製作されたようで、むしろグリーングラスの手腕の確かさを証明してしまった。
[地上波(字幕)] 4点(2024-03-01 23:39:27)
4.  華麗なる晩餐 《ネタバレ》 
人の欲望に底はない。 絶滅危惧種の動物を使ったあらゆる肉料理を汚く貪る富裕層。 床の底が抜けて埃まみれになっても貪り、 理性が崩壊して料理を奪い合い、幾度も底が抜けてどこまでも落ちていく。 彼らをもてなす給仕係不在の世界に何が待っているのか…  「それはあなたが御存知なのでは?」と見透かしたように眼で語る給仕長。 食卓に並ぶ肉でさえ、誰かが屠り捌かないといけない。 上に立つ人ほど謙虚さを持ち、限られた資源を上手く活かしていく。 ただ、痛烈な風刺ほど上の人には届いていないようだ。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-11-18 23:56:22)
5.  ボーン・コレクター 《ネタバレ》 
人生で初めて見たサイコサスペンスもの。 猟奇的な雰囲気はなかなかであるが、やっぱり犯人のインパクトがなさすぎる。 身体を動かせないデンゼル・ワシントンの危機はラストと発作くらいなので、 最後まで引っ張るには厳しい設定。 アンジェリーナ・ジョリーは頑張っていたが、双方とも無駄遣いとしか。  『羊たちの沈黙』と『セブン』が傑作なのは本編とは無関係な要素を排除したからで、 記憶に残らないのは思わせぶりな贅肉が多かったとも言える。
[ビデオ(字幕)] 4点(2022-10-09 22:45:25)
6.  ブラインドネス 《ネタバレ》 
原作既読。 地の文と会話文を区別しない、改行のない独特の文体が、 目の見えない混沌の世界を的確に表現するにはうってつけだろう。 名前のない登場人物がどんな姿形をしているのか、如何に凄惨な描写なのか、 文字だけの小説ではただ想像するしかない。  問題は目の見えない世界を如何に映像にするか。 ノーベル賞作家の偉大さを恐れたのか、メイレレス監督がドSなのかは知らないが、 万人向けに大幅に脚色できず、 かと言って原作を中途半端にトレースすることしかできなかったのがその答え。  例えば、唯一ヒロインだけが見えているのだから、 極限状態とはいえ屈服するくらいなら王を殺すべきだったし、 全員が(一時的に)失明したのが資本主義に驕った人類への天罰だったら何でもありになってしまう。 寓話と言えばそれまでだが、ディテールの甘い観念ドラマにただただフラストレーションが溜まるだけだろう。 R18指定になるにしてもやるなら徹底的にやれ。  カフカや村上春樹といった非現実な小説と同じで、 文字でしか表現できないものがあることを逆説的に知らされる形になった。 つまらなくはないが、陰惨すぎて二度と見る気がしない。
[映画館(字幕)] 5点(2022-08-27 00:46:41)
7.  コーダ あいのうた 《ネタバレ》 
原作のフランス映画『エール!』は視聴済み。 オリジナルの欠点である枝葉のエピソードの散漫さは、本作では幾分解消されている。 ヤングケアラーの娘がいなければ生業の漁業も成り立たず、搾取と監視に耐えかね漁業組合として独立する流れは自然で、 夢と家族の狭間で追い詰められる描写に説得力があった。 本作にもある無音の演出は、外界からシャットアウトされた映画館だからこそ意味がある。 ここまで上手く事が運ぶわけではないのだが、コロナ禍に戦争と、 心身とも摩耗していく現実にシンプルで明るい映画が求められているのだろう。
[映画館(字幕)] 8点(2022-05-28 00:43:54)
8.  パワー・オブ・ザ・ドッグ 《ネタバレ》 
漢らしさ溢れるカウボーイが弟の婚約相手である女性とその連れ子を邪険に扱う。自分の世界を異形の存在に侵されたくなかったのか、はたまた同性愛を隠すために虚勢を張るしかなかったのか・・・。やがて青年に対する内なる想いに気付いたカウボーイは、次第に好意を露わにしていくが、その青年の恐ろしさに気付かないまま破滅していく。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』と『ベニスに死す』を合体させた芸術点の高い逸品であり、ベネディクト・カンバーバッチとコディ・スミット=マクフィーの憑依したような怪物性が浮き彫りになっていく。ただ、作家性の強い映画を受け入れるネットフリックスだけあって万人受けしないのは確か。作品賞は無理でしょうね。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-01-01 00:07:56)
9.  スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団
原作が日本のサブカルチャーに精通したコミックであり、そのためか漫画的表現をそのまま実写に用いたり、敵を倒せばコインが散らばるシーンも現実として描く。サブカルチャーと共に育った人以外には着いていけない作り。また、主人公及びヒロインに感情移入できないのも大きいかと。無責任であっさり振っちゃうあたりは、日本と欧米の恋愛観の違いか。振られた中国系の少女は主人公にストーカーするわ、痛いキャラではあるがまだ好感が持てる。彼女の成長物語として描いた方が本編より面白そうな気がする。それを抜きにしても、この実験精神あふれるセンスはエドガー・ライトらしいと言えばらしいし、一応のクオリティはある。
[DVD(字幕)] 5点(2021-11-19 23:09:56)(良:1票)
10.  カポーティ 《ネタバレ》 
小説家という業の深さを丹念に描写した佳作。冷淡なトーンで静かに進みながらも、作品の完成のために分身と呼べる死刑囚を死なせるまでを迫力ある筆致で綴る。フィリップ・シーモア・ホフマンがカポーティの精神的な死を鮮烈に体現。後に『冷血』の原作を読んだが、一人の死刑囚に対して重きを置いていることを見ても、野心と憐れみの狭間で如何にして心身を削っていったか分かる気がする。
[DVD(字幕)] 7点(2021-10-23 21:32:48)(良:1票)
11.  第9地区 《ネタバレ》 
「エイリアンが差別される側という設定のモキュメンタリー映画」。そのことを念頭に見ていたため、主人公の腕から徐々にエイリアン化して人間に追われる逃亡劇、そしてエイリアン親子との熱きバディものへと変化あふれる展開が面白い。グロテスクな造形のエイリアンに感情移入させても抱き着きたくない距離感も良く、人種問題とリンクする見事さ。これがアカデミー脚色賞候補に上がった理由だろう。ラストカットには美しさをも感じてしまった。
[映画館(字幕)] 8点(2021-06-15 22:57:15)
12.  静かなる叫び 《ネタバレ》 
女性排斥を掲げて尚も強い未練を残す殺人犯。脅しに屈したために多くの女性が射殺され自責の念に囚われた男子学生。銃撃されながらも生還し心身に深い傷を負った女子学生。この三名を軸に銃乱射事件とその後日談を冷徹なモノクロ映像で捉える。時制を交錯させながらも無駄を削ぎ落した構成に、天地を逆転させたカメラワークを用いて、古き絶対の価値観の危うさが浮かび上がる。「男の子には愛を、女の子には世界に羽ばたくことを教えます」。授かった命に不安を感じつつも前に踏み出すラスト。カナダ時代のヴィルヌーヴの非凡さを感じさせる。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-26 21:40:52)
13.  メッセージ 《ネタバレ》 
ヴィルヌーヴ監督らしい一筋縄ではいかぬ、静謐で芸術点の高いSF大作である。淡々としながらも最後まで引っ張る演出力は認めたいところ。ところが、回想だと思ったら、未来予知だったというギミックに拘りすぎて、一周回って、宇宙人によって掻き回されただけの話になってしまった。宇宙人側の3000年後の事情なんて知ったことかで、一か月間も社会は大混乱のはた迷惑。解読された言語で世界がまた一つになるどころか、むしろ未来予知を悪用する輩が出てくるだけかと。未来の夫との離婚、娘の死が待っている件にしても、それを受け入れなければならないというわけでもない。ヒロインに感情移入できるか否かで、突貫工事な設定に意見が真っ二つに分かれるだろう。
[地上波(字幕)] 5点(2021-02-13 12:08:48)
14.  ルーム 《ネタバレ》 
カメラは"部屋"から出ることはない。"部屋"には常にママがいて、疲れた表情を見せながらも生きる術を教えている。ときどき男が配給しにやってくる。5歳になったジャックには"部屋"が世界の全て。この限定的なシチュエーションでほぼ二人芝居で息苦しくスリリングに見せる監督の演出力が光る。そこからどうやって脱出するか、そして脱出してからが本当の闘いだった・・・。中盤までと比べると物足りなさを感じるが、犯人との間に生まれた孫に対する祖父母の戸惑いと、自由になったはずなのに逆に追い詰められていく母親、全てが刺激的すぎて"部屋"に戻りたいジャックを丹念に見せてくれたおかげで、"世界"が残酷な現実をもたらす試練にもなりえることを実感させる。それでも母子は決して優しくないだろうその"世界"に挑み続け、正反対の感情で"部屋"に別れを告げるラスト、好き。母子の闘いはこれからも続く。
[地上波(字幕)] 7点(2019-05-31 23:23:50)
15.  手紙は憶えている 《ネタバレ》 
ストーリーは気になっていてはいたが、今まで見る機会を逃していた。復讐もののはずなのに、序盤から認知症のおじいさんと旅先の人々との交流を描いたロードムービーで呆気に取られる。こんな状態で本当に目的を達成できるのか。ところが次第に違和感が浮上していき、ユーモラスに紡がれるシーンが挟まれていたからこそ、血の凍りつく顛末が何倍にも際立った。当時の記録映像や回想に頼ることなく、小道具だけで虐殺の視点を反転させる演出は見事。"ユダヤ人"として戦後生きてきた男が、実際はナチ看守だった主人公に深い絶望を与えるやり方がえげつなくて、被害者はいつまでも"憶えている"。その業と執念が強烈に焼きつく。"手紙"という脚本通りに事が進むのかは目を瞑っておくとして、クリストファー・プラマーの貫録ある熱演のお陰で高品質のサスペンスに仕上がっている。あまり予備知識を持たずに見て正解の掘り出し物。
[インターネット(字幕)] 8点(2019-05-27 22:00:05)(良:1票)
16.  ベルヴィル・ランデブー
過度なまでのデフォルメ、頑なに最小限に抑えた台詞、シュールでブラックユーモアに富んだ展開と、フランス産アニメーションの意気込みが感じられる。日本にもアメリカにもない独創性で癖の強い作風ながら、老婆の大活劇が主体であるため難解なわけでもない。とにかくリズミカルな音楽が今でも耳に残るくらい素晴らしい。この世界観にもっと浸りたいと思ってしまうからこそ、夢から覚めたような寂しげなラストがより余韻を引く。
[DVD(字幕)] 8点(2019-04-28 00:44:03)
17.  エンジェル ウォーズ
脱出劇の過程を全てイメージ映像に任せてしまったのが最大の敗因。時代設定が過剰な特殊効果で生まれた妄想世界とミスマッチで、スローモーションの多用がしつこい。これによって世界観に入りづらくなっている。アクション版『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ではないにしろ、これでは監督の美学も半減する。オリジナルのプロモではなく、オリジナル脚本が素晴らしい映画を見てみたいのです。
[DVD(字幕)] 4点(2018-10-22 20:12:21)
18.  パワーレンジャー(2017) 《ネタバレ》 
近年のハリウッドのヒーロー映画は、覚醒までの葛藤に時間を割くことが主流である。『ダークナイト』以降のリアル路線、『クロニクル』の青春映画の流れを踏襲していて、5人それぞれに家庭や人間関係に問題を抱えている。ただ、そのシリアスな背景が東映のスーパー戦隊とあまり噛み合ってない。深刻な内容を徹底的に描けば良いわけでもないが、まだまだ掘り下げが足りない。ジェイソン(レッド)が友人と悪質なイタズラをしたきっかけが不明だし、キンバリー(ピンク)が友人を失ったエピソードが台詞のみで感情移入しづらい。列車に衝突後、5人がどう帰宅したのか、ビリー(ブルー)の母の車を壊したお咎めすら描かれていない。トリニー(イエロー)が自宅で襲われたとき、普通に警察沙汰どころか、周囲の事件で既に戒厳令レベルなのに。そんなツッコミは置いておくにしても、終盤20分の戦闘シーンは視覚効果にものを言わせたロボットバトルばかりで、肉弾戦があまりないのは寂しい。ちなみに本作は日本で大コケして、続編の製作は絶望的とのこと。荒唐無稽で子供向けのイメージが強すぎるスーパー戦隊をアメコミの世界観に合わせようとして、誰を狙っているのか分からなくなってしまった。
[DVD(字幕)] 4点(2018-03-23 22:27:33)
19.  ウォッチメン 《ネタバレ》 
第2の『ダークナイト』の成り損ない。ギリアム、アロノフスキー、グリーングラスが降りた企画からしても、『ウォッチメン』の世界観を911以降に再現させるにはあまりにも複雑すぎたのだろう。だからと言って、原作のトレースで済ませ、冷戦時代の話を今更語られてもね・・・。痛覚を喚起させる暴力描写、スタイリッシュなカメラワークがなかなか良いだけに退屈な構成が残念になる。ロールシャッハが魅力的だ。チビで不細工なのにも関わらず、絶対的な信念を持った反面、妄執に満ち溢れイカれてる。「真実こそ正義」。今ある社会は自分たちにとって正しいのか。誰もが自分の正義を持っている以上、民主主義的に多数決だから事なかれ的に"正しい"と選んでいるだけだ。3時間以上のノーカット版を見れば印象が変わるかもしれないが、そこまで入れ込むつもりはない。挑戦を恐れた監督の限界を露呈させた結果がこれなのだから。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-02 23:05:02)
20.  プレッジ 《ネタバレ》 
真犯人捜しのサスペンスものに見えて、実は妄執に囚われているだけの、仕事以外に生き甲斐がなかった、引退した老刑事の悲劇。生活のために働くだけの人、家族を養うために私生活を犠牲にしてきた人を見るに、いろんな生き甲斐や逃げ場を持っていないと、行き詰って絶望してしまうのだろう。性格的に家庭が持てなかったと思うが、顧問として続けさせる道があったら違っていたのかもしれない。短い出演時間ながらもベニシオ・デル・トロの存在感が抜群。
[地上波(字幕)] 7点(2017-07-11 19:15:28)
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