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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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61.  アジョシ 《ネタバレ》 
見る前は『レオン』みたいな映画?って思っていましたが、どちらかって言うとセガールもの、あるいは昔のブロンソンものみたいな。ある意味、鉄板な設定。その、鉄板であるがゆえの約束された面白さを楽しむ事はできます。んでも、2010年韓国最大のヒット作との事ですが、突出して素晴らしい!って訳ではなくて。ウォンビンはカッコいいです。少女はいい味を出してます。だけど、悪役に石井克人作品に出てきそうな連中を色々とバラエティ豊かに取り揃え過ぎちゃっていて、その上、警察側にまで個性出して、児童誘拐、殺人、麻薬取引、臓器売買、縄張り争い、バイオレンスにスプラッタ、カーチェイスに銃撃戦、格闘と取り揃え、1つ1つの味付けが濃過ぎて全体のイメージが薄ぼやけてしまっているという。例えば敵役の凄腕な殺し屋が、少女に対してささやかながらも親しみを抱いたがゆえに少女の代わりに・・・っていうところ、色々描かれた中に埋没して、ちゃんと説明しきれてたかなぁ?っていう感じ。見てる人はラストでなんで彼女はちゃんと?みたいに思っちゃったりしないかなぁ、って。クライマックスでの対決にそこを活かせてなかったのは失敗なんじゃないかな。何故あえて1対1を選んだのか、みたいなのも殺し屋にきちんと流れを与えられなかったゆえにドラマとして昇華できてない訳で。繋ぎが悪くて不明瞭な箇所が多く(ゴルフ練習場での車2台の動きの繋がり、メチャクチャ)、ただでさえ枝葉の多い映画を更にゴチャつかせています。犯罪者側のエピソードやキャラは大幅に整理してスッキリさせた方が良かったんじゃないかと。でも、二階の窓から飛び出して路上に落ちる1カットをカメラが一緒にくっついて落ちるなんてステキな映像も見せてくれて、無駄に暴力的なシーンが多いものの、力が漲ったパワフルな一編ではありました。
[映画館(字幕)] 6点(2011-09-22 22:42:11)(良:1票)
62.  アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! 《ネタバレ》 
ウィル・フェレルものは地雷、っていう私のジンクスを払拭する事はできなかった、って感じでした。困ったなぁ。なんか本当にフツーで平凡で、積極的にホメるもケナすもできない凡庸な映画って状態で、見た傍からさっさと忘れてゆきそうな感じ。えーと、主人公が冴えないヤツなのに、何故かホットな女性にモテる、って設定は面白かったです。んでも、だったらそれをネタにもっと細かく笑いを挟んでいいようなものですが、これが微々たるもので。相棒のクジャクネタだって、もっと何か盛り込む事はできそうなものですが、これもちっとも引っ張らず。何か、コメディとしてのネタを仕込む事はあまりせずに、とりあえずバディムービーとして、そして刑事モノとして、一本マトモに成立させようって意識が大前提になっているような感じで、だけど、そこ自体はちっとも面白くないんですよね。コメディだったら、ありきたりな陰謀の真実なんて、本来はどうでもいいんじゃない?って気が。むしろ、最初に活躍するサミュエル・L・ジャクソンとザ・ロック様のバディムービーをずっと見続けていたかったってのが正直なところで。そこがバカバカしく終わっちゃうからこそのコメディではあるんですけどもさ、それを継ぐカタチの二人が、あんまり魅力的にならないままに過ぎてしまうという。アメリカの笑いって、結局この程度なのよねー、っていう諦め感を抱きながらの鑑賞に終始してしまいました。「FBIのマグカップの面白さを説明する不粋さ」を笑うシーンのクドい不粋さっぷりが、ミイラ取りがミイラになってる状態だったりして、そういうセンスは、別に要らないわ、って。ここら辺が、アッチでは大ヒットでもコチラでは微妙な扱いしか受けないコメディってモノの難しさだったりするのでしょうねぇ。
[映画館(字幕)] 5点(2011-09-09 21:22:13)
63.  アイ・アム・ナンバー4 《ネタバレ》 
予告編を見て毎回「ありがちでつまんなそー、ってナンバー6ウハー!」ってなってたワケですが、本編もその通りでした。もう他の映画の事いっぱい思い出しちゃって、そういう見方はしたくない、映画を純粋に楽しみたい、って思っても全然ダメで、『トワイライト-初恋-』で『PUSH』で『ジャンパー』で『ドラゴンボール』で・・・みたいな。思い出す映画からしてそういう連中なワケですから、もうね。最近の流行りなんスかね?延々本題に入らずにグダグダと小さい話が続いて、クライマックスでやっと本題に入ったと思ったら「僕たちの戦いはこれからだ!」で終わっちゃうっていうの。仲間のナンバー5から9まで、結局6だけしか出ないまま、敵の実態がまるっきり判らないまま、導入部だけ描いて終わりって、だったら前半のグダグダを省いてもっと先まで描けよ!って感じで。宇宙人同士の惑星の命運を賭けた抗争の話なのに前半の敵はずっと意地悪高校生って、なんやの? でもね、ナンバー6ウハー!なんですよ。はい。あとワンちゃん、かわええのぅ、って。その2つと、ラスト20分くらいのドンパチの賑やかっぷりで、なんとかこの点数、ってところで。
[映画館(字幕)] 5点(2011-07-10 14:48:22)(良:1票)
64.  あなたの初恋探します 《ネタバレ》 
韓国映画って定型フォーマットの物語が展開してゆく事がとても多くて、これも映画紹介の設定部分を読んだだけであらすじがバーッと見えちゃう、そして実際にその通りに展開するって映画で。「初恋の人を探すヒロインと、人探しを生業とする男が、反目しつつも目的へと近づいてゆく」って、結局はこの二人が、ってのは丸判りなワケですよね。だから、あとは素材と料理法。そのありきたりな物語を、いかに楽しく酔える映画に仕上げられるか、っていう。まずはイム・スジョンとコン・ユって素材が上手くハマりまして。イム・スジョン(その童顔を活かしたような役が多い人でしたが、今回は大人な役)の髪を無造作に束ねた、化粧っ気のない色気皆無って役は、それでも表情の豊かさで十分に魅力的だったりしますし(なので、逆に重要なシーンである、ひたすら舞台裏の仕事に徹していた彼女が、表舞台に立つ事になるシーンでのどギツいメイクが、どう見てもステキなオンナに化けました、という風には見えないというのが大きな欠点ではありますが)、コン・ユが繰り広げるコメディ演技も楽しく。更に、一向に浮いた話のない娘にヤキモキする父や、イヤな女に見えつつ大事なところをキチっと抑える先輩など、脇を固める人々も楽しく描かれていて好印象。多少の伏線はあったものの、突如舞台に立ったり、初恋の人の見つかり方があまりにご都合主義的など、脚本には強引なところが多々見られはしましたが、元の舞台の原作者で脚本も書いている女流監督の手によって1つ1つのエピソードは丁寧に撮られていて、ホワホワと韓国ラブコメの味わいを堪能させて頂きました。こういう映画も好きなのですが(そうそう、最近見たベタだけど好きなラブコメ『ジュリエットからの手紙』にもよく似ております)、時代遅れ扱いなのかなんなのか、このテのラブコメは国産ではすっかり見られなくなって(あったとしても対象年齢がひとまわりくらい下だったりして)、韓流ブームって、そのスキマ需要に一因があったりするのかな?って。まあ、数作見るとみんな同じに見えるんで飽きちゃったりするのかもしれませんが(ドラマはともかく、映画に関しては韓流ブームって終了してるような感じで)、映画好きとしてはブームとか関係ないので、面白い韓流ならカモーンって感じです。まあ、またこのパターンかぁ、ってウンザリする事も多いんですけど。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-04 22:06:34)(良:1票)
65.  アリス・クリードの失踪 《ネタバレ》 
登場人物が3人だけの映画、それも画面に映る人間そのものが3人のみで、他はエキストラや、たまたま写った、みたいな人すらも全く登場しないという徹底ぶり。その誘拐された一人の女と誘拐をした二人の男の心理劇は、最後まで退屈させる事なく流れてゆきます。ただし。途中、前半に二回の「映画の見方が大きく変わる意外な展開」が用意されているために、映画に対する興味が「いかに最後まで意外な展開で楽しませてくれるのか?」という状態になってしまうんですよね。結果、後半の印象はあまりにフツーで肩すかし。もうタネは他に用意されてないの?みたいな。密室の心理劇と思いきや、部屋の中だけで完結させる訳でもなくカメラはクライマックス以前にあっさりと外へ出てゆきますし。終わってみれば、ある意味古めかしい愛憎の物語。その関係こそ、ちょっと特異ではあるけれど、その辿り着くところは、まるでアメリカン・ニューシネマを見るような雰囲気。宣伝では監督をタランティーノやクリストファー・ノーランの再来みたいに持ち上げてウリにしている感じがありますが、いや、そこまでじゃあなくね?っていうのが正直なところ。「志村~、薬莢薬莢、弾痕弾痕~」って、ツッコミ入れたくなるような箇所もありますしねぇ。脚本の甘さをそのまま伏線にしてない?みたいな。二人の計画がシンメトリーの画面構成で進行し、それが狂ってゆくと共にシンメトリーが出てこなくなるあたりは、セオリー通りっぽい感じではありますが、面白いんでない?って思いました。
[試写会(字幕)] 6点(2011-06-14 20:34:33)(良:1票)
66.  赤ずきん 《ネタバレ》 
あら。なんだかフツーにホラーで、『赤ずきん』ベースであるってところが薄く感じられてちょっとガッカリ。前世紀末の『白雪姫』『シンデレラ』の実写化と同様に、ファンタジー性は限りなく薄められて人の生の描写は生々しく、ダークな色に染まっていて。『赤ずきん』と言うよりも人狼モノホラーにシャマランの『ヴィレッジ』あたりの雰囲気をプラスした感じ。馬鹿な私はまず、最初の15分くらいでばーっと説明される登場人物の相関関係に頭を悩ませました。誰が誰とどう結びついてる? 誰が誰の親で誰の子? その上、実は誰それの子でなくて誰それの子? 顔を覚える以前に(そもそも役者達が揃いも揃って親やおばあちゃんを演じるには若すぎなくない?)秘匿されているウラまでイッキに説明されるので、飲み込み切れず。そんな状況に新キャラが大挙して飛び込んできて上を下への大混乱状態になるのですから、見てる私はドラマで心動かす、ってところをすっかり諦めちゃって。さりとて一大アクション!とかいうワケにもいかずに、スクリーンとの距離遠いわぁ、って。誰が狼なのか、っていうミステリー要素はなかなか良かったですけどね。伏線が張られながら真相がまるで読めなかったですし。でも、やっぱり子供が読むものをベースにした物語を安易にダークです、大人向けです、って扇情的に加工して欲しくありませんねぇ。子供の手から奪うようなカタチでの映画化って、正しく思えないです。結局自分的には最近売れっ子状態なアマンダ(ちょっと市川実和子似)を鑑賞する映画かなぁ。ダークな世界の中に置かれた美しさは、モノトーンの中のずきんの赤の鮮烈なイメージにもシンクロして。でもでも、『ジュリエットからの手紙』の美しい陽光の中の彼女の方が魅力的だった気が・・・
[映画館(字幕)] 5点(2011-06-12 14:39:44)(良:1票)
67.  アジャストメント 《ネタバレ》 
この梅雨時にウジウジした映画で更に鬱陶しくなったわぁ。「定められた運命に愛と情熱で立ち向かい、新たな道を切り開いてゆく物語なんです!」ってハッキリと芯を通していれば、たとえクサくてもお定まりでもいいんですけど、なんだか煮え切らない脚本が冴えない映画にしてしまっていて。「彼女に対する情熱こそが運命を変えてゆく!」っていうのがキーになると思いきや、「予め運命は彼女と一緒になる方向だったのが、途中で変更されました、だけどその時の運命の残骸が呼び合っちゃってます」ってなんやの~、それ~、ってカンジで。あくまで運命優先なんじゃん、って。SF的なハデな大仕掛けがある訳でもなく(途中、ドアを上手く使って道を拓いてゆく計画を立てるシーンがありますが、それが実際には一切映画的ロジックに活用されなくて唖然呆然)、映画は結局のところ煮え切らない恋愛映画としての体裁を取るばかりでした。こういうのは設定をちゃんとしておかないとダメなんですけどねぇ。あのエージェント達に与えられた能力設定がメチャクチャで、一体何ができるのか、何ができないのか、ちっとも判らず(念動能力や時間停止能力?を持ちながら延々追っかけっこしてるし)、そこからはサスペンスなんて生まれようもなく、自己完結型な映画の姿が浮かび上がってくるばかりなのでした。でも、この元々不条理な設定の映画に絶対的に足らなかったのはユーモアのセンスかなぁ。真面目に乗り切れる設定ではないでしょ・・・
[映画館(字幕)] 4点(2011-05-29 15:04:10)
68.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
映画って導入部で色々と考えますよね。どういう背景を持つ物語なのか、どんな謎が隠されているのか。今回は雲海からドイツに至る導入部で「じゃあナチとかゲシュタポとかの要素が背後にあって、巨大な陰謀が渦巻いているとか?」みたいな。事故が起こり、妻すらも自分を知らないという話になって、一体どんな陰謀が背後に、または主人公の記憶に何が起きたのだろう?って更に色々と推理を張り巡らせて。で、そういう意味では結構楽しめてたと思うんですよ。物語がどう転んでゆくのか、っていうのを楽しませてもらって。「あんなクルマの運転、フツーはできないよね」とか思いはしても、「クルマ好きならばそういう事もあるかもね」って決してネガティブな捉え方はしなくて。いや、むしろ教授ならばなかなかシャープな展開にはならずにもたもたしても仕方ないか、みたいな箇所が多かったのも事実で。そして。真実は『トー・・・』と同じだと判った途端、あー・・・って。頭の中に張り巡らせてあった様々な仮説、想定、想像がフシューって音を立てて萎んで。『トー・・・』まんまでヒネリがないので、そこでもうピタッと映画に向かう意識が止まっちゃって、全然映画が頭の中に入ってこなくなっちゃって。いや、それまでも奥さんの言動から『トー・・・』パターンを考えたりもしたんですよ。だけど、そこまでまんまじゃなくていいじゃん・・・って感じで。ミステリー仕立てのサスペンス映画って、下手をするとネタばらしした時点で興味がさーっと引いてしまう場合がありますよね。これもそのパターン。あとは娯楽映画のセオリーを消化するばかり。最後にはリーアムがシ・・・に見えてきちゃいましたよ。って今回何書いてるんだか、実際に映画見た人じゃないと全然判らないですね。すいません。それにしてもラストはああいうめでたい状態じゃいけないんじゃないかなぁ。終わってみればツッコミどころ満載、でも、じゃあ全く楽しめなかったのか?っていうとそうでもないので・・・。レビュー、歯切れ悪し。
[映画館(字幕)] 5点(2011-05-15 17:16:55)(笑:1票)
69.  あしたのジョー(2010) 《ネタバレ》 
うーん。別に悪くはないけれども、コレと言っていいところもなくて、まあ普通に『あしたのジョー』ですなぁ、って。原作のダイジェストみたいで、葉子のオリジナルな設定は別に毒にも薬にもなってなくて。伊勢谷力石はかなり頑張ってました。山下ジョーは、なんだか目が死んでない?って感じで内側の熱さが感じられませんでした。香川団平はコスプレみたいでした。香里奈葉子は微妙でした。山下、伊勢谷両氏が体を作って臨んだ点は評価されていいとは思うのですが、その肝心なボクシングシーンは、マンガ的表現を優先してしまうあまりに不自然で、肉体と肉体のぶつかりあい、男と男の闘いって点では残念な表現にとどまってしまった感じで。『ボックス!』の方がよっぽどボクシングをしているって感じがフィルムに焼き付いてましたからねぇ。この映画のボクシングシーンはトリッキーなボクシングポーズ集だわさ。結局、原作がジョーにしろ力石にしろ、時代を背負っていたのに対して(ほら、「我々は『あしたのジョー』である」とか力石の葬儀がリアルで行われたとか、あの時代の人々、特に若者が抱えていたもの)、この映画ではジョーにしろ力石にしろ、当時の時代も今の時代もほとんど背負ってなくって、カルいんですよね。今、この時代に何故『あしたのジョー』なのか?っていう必然、それを負わせていれば良かったのですが、なんか漫然と映画化しちゃったねぇ、と。それにしても力石の死後がダラダラしていて長く感じられたのは、やっぱり伊勢谷友介こそがこの映画のカナメだったからですかねぇ。このジョーで続きのカーロス・リベラ戦やホセ・メンドーサ戦を見たいとは、あまり思わないなぁ・・・
[映画館(邦画)] 5点(2011-02-23 21:33:09)
70.  相棒 -劇場版Ⅱ- 警視庁占拠!特命係の一番長い夜 《ネタバレ》 
まだ前作よりはまとまっていたと思うものの、面白かったのは前作の方なんですよねぇ。前作を見た時はテレビの『相棒』を全く見ていない状態、今回は再放送を含め、かなり見ている状態だったという事で、まるっきり映画に臨む姿勢が違ったというのもあるのですが。派手な見せ場は最初の人質籠城事件(あっさり終わります)と何度か登場する船内での銃撃戦くらいで、残りは地味な捜査シーン。真実に徐々に近づいてゆくという展開は前作よりもいいのですが(前作は捜査の殆どが実は無駄という)、結局今回も「盗聴された音声」という、特命係にとっても(事件解明の直接的な、あからさまな証拠)組織にとっても(私ですら盗聴されたものに証拠能力はないって事は知ってるのに、何故、特命係はあえてああいう方向に持って行ったのか、ちょっと意味不明)やたら都合のいいシロモノが登場してしまう点で、あまり褒められた脚本ではないです。もっとも、今回最大の難点は、ラストが明らかに蛇足だという事。このエピソードの存在によって本筋は翳んでしまい、テレビでの続きをお楽しみに!という宣伝色が強くなり、テレビ局主導のファンムービーですよ、と強調されてしまったようで。映画は映画だけで勝負して欲しいものです。それにしても、右京のキャラが未だによく判っておりません。右京は情に流されず、法と正義を貫くキャラゆえに、時として冷酷にも思えてしまう、みたいな存在なのかと思っていると、この映画と年始のスペシャルでは犯罪を未然に防ぐのはいいとして、その未遂犯を見逃してしまうんですよね。女には弱い、という事なのかしら?
[映画館(邦画)] 6点(2011-01-10 09:29:58)
71.  アンストッパブル 《ネタバレ》 
トニーとデンゼルのコンビで列車映画って『サブウェイ123』の悪夢再び?みたいな感じで全く期待できませんでした。映画が始まった途端にトニーお得意の逆光&コマ飛び&カメラ動きまくりの毎度のアレで「あーあー、今回もかぁ」って。ところが、スゲー面白いでやんの。そりゃ、トニーらしくとっ散らかったカットがバラ撒かれている状態はいつも通りなのですが、とにかく今回は映画の視点にヘンなブレがありません。暴走している機関車を止める、ただそれだけに特化された物語が一直線にノンストップで突っ走っております。登場キャラが多いものの、全員が与えられた役割を果たす判り易さ(ヒーローはヒーロー、悪役は悪役、って)。ちょっとした事が段々と大事になってゆき、巨大なパニックを巻き起こしてゆく、そのエキサイティングな正統派映画的イベントっぷりが、ここしばらくの間、エメリッヒ製トンデモ系バカ映画くらいしか見るものがなかったパニック映画好きの溜飲を下げてくれました。踏切や高架や鉄橋やポイント、前から横からヘリコプターから、様々な列車映像が捉えられていて鉄分もたっぷり、映画史的に『カサンドラ・クロス』『大陸横断超特急』に比肩し得る列車パニック大作の快作。くそー、トニーのクセに生意気だぞ。お、覚えてやがれ!
[映画館(字幕)] 8点(2011-01-09 15:30:17)(笑:1票) (良:2票)
72.  悪人 《ネタバレ》 
日常という道を外れる事が象徴的に描かれる国道。行き止まりの海。灯台の灯がその先、無限の航路を指し示す希望に象徴されつつ、背負った罪の前でそれは儚い刹那の光。と、そこら辺を純化して描いてりゃ良かったんですけどねぇ。最初に正しておかないといけない事。この映画で、ヘルパーを呼ぶとかなりお金がかかるという表現がありましたが、この映画のような、入浴や身の回りの世話には、そんなにかかりません。病院への付き添いですと、それなりにかかってしまう場合がありますが。介護サービスに誤解を与える表現はまずいでしょ。一方で、あんな高価な車にチューンナップまで施してる時点で、そこまで貧乏って訳ではないですし、なんだかチグハグな表現の映画。そう、この映画、全編チグハグ。キャラクター造形が徹底的につまらないっていう(そこら辺の兄ちゃん姉ちゃんの方がよっぽど面白いわ)大きな弱点の上に、根っからの悪人はおりません!と主張してくる一方で、被害者の女の子は殺されても仕方ないような描き方、大学生は単なる悪人。それでいいのか? 迫真の演技も、キャラが退屈なので空虚に映るばかりですが、その平板なステレオタイプの世界の裏に、いびつな悪意が潜んでいる気がしてならないのですよ。善人ヅラをしつつ、何か、色々な物を否定して切り捨てていないか?という。今のこの時代、この世界、そこに生きる人に対する愛はあるの? デリケートに、デリケートに描いているんですよー!と声高に主張してくる無神経な映画って印象でした。
[映画館(邦画)] 4点(2010-09-20 16:25:50)(良:1票)
73.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
「女版『インディ・ジョーンズ』を見ようと思ったら『ナイト・ミュージアム』だった。何を言ってるのかわからねーと思うが、おれも何を見たのかわからなかった・・・」CMや予告編に騙され系。どんな冒険物語が展開してゆくのかと思ったら、パリを舞台にした、くっだらないコント集みたいなのが始まるワケですよ。あんまり面白くないから早く本題に入ってくんないかなぁ、って思ってると、そのコント集が延々と続いて、もしかして、それが本体なのか?と思った頃には映画はほぼ終わってるとゆー。冷房効き過ぎな映画館でそれはあまりに寒い、寒いよ。自分さぁ、ベッソンって『レオン』と『グランブルー』と『フィフス・エレメント』のイメージしかないからさぁ、って、あ、『フィフス・エレメント』はこんなモンか。瀕死の妹ってのもギャグ状態だし、映画の〆は不謹慎だし、実のところ、おフランス製B級バカ映画。ベッソンはザッカー兄弟でも目指し始めたか? そうならそうと早く言ってくれればいいのに。しかし、昔からおフランスの笑いのセンスってのがどうもピンと来ないもんでね、困ったもんで。
[映画館(字幕)] 5点(2010-07-08 14:47:35)(笑:1票) (良:2票)
74.  アウトレイジ(2010) 《ネタバレ》 
ただのヤクザ映画。困った事に、ここに出てくる連中の誰一人として魅力を感じられませんでした。バカな連中が勝手にバカやって死んでゆく、でも、そこにシンパシー抱ける場合もある訳ですが、この映画は完全に閉じちゃってるんですね。終始自分達だけの世界だけで物語が進んでゆく感じ。それは自分達の世界だけで映画作ってる、ってのとイコールな気がしちゃって。勝手にやってくれ、って思いがヤクザの話と映画製作とでダブってそこにあるみたいな。各役者さん達の演技もバラバラで、ヤクザってものの表層しか描かないって姿勢では奥行きも生まれず、それはまるで東映ヤクザ映画、Vシネマの出涸らしみたいなもんで、何も新しいものを得られる感じがなくて、まるっきり自分には無価値な映画。だから0点でもいいんですけど、一応ちゃんと映画になってはいるので。北野監督って元々引き出し少なくて『ソナチネ』までで才能枯れたんでないの?って思ってる人間なので、本当はもう見ないに限るんですけどね。これでもかつてフライデー事件後のEASTでの復帰ライブに行ったくらいのファンなんですよ。でも、映画監督北野武はちっとも好きになれなくて。もうとっくにネタなんてないのに誉められたくて映画ってオモチャをいつまでも手放せないような感じがしちゃって。日本にも北野監督より映画を撮って欲しい人はいっぱいいるんだけどな。
[映画館(邦画)] 3点(2010-06-16 16:42:17)(良:2票)
75.  アイアンマン2 《ネタバレ》 
ライバル企業の暗躍とか、生命削ってるとか、軍に取られるとか、足をひっぱる黒人とか、死んだ父親との確執とか、そういう負の要素、どんどん引き算してゆく要素ってのは個人的には全部要らないわぁ。ウザいウザい。もうね、アイアンマンがガチョガチョーン!って動いて、飛んで、戦ってるところと、社長が調子コイてパルトロウ姐さんと漫才してるところと、スカーレット・ヨハンソン様がバシバシ戦ってるところ、そこだけで十分。そこだけで映画作ってくれたら文句なく10点、10回は見に行くのにねぇ・・・
[映画館(字幕)] 6点(2010-06-11 13:26:36)(良:3票)
76.  アリス・イン・ワンダーランド 《ネタバレ》 
とってもフツーって印象。いや、個人的にはディズニーとティム・バートンでここまで刺激を受けない映画ってのはマズいだろコレ、って感じなんですけどねぇ。一応ティム・バートン風味ではあるのですが、世界を構成するデザイン達にちっとも魅力がない上に、CGが思いのほか雑なお仕事で。今時ハリウッド製映画でCMレベルの合成を見せられるとは思いませんでしたわ。そもそも、CGをハナから否定するつもりは毛頭ありませんが、今のCG屋さん達は大災害もロボットバトルも現代戦も他所の惑星も神話も魔法も、そして不思議の国も、ぜーんぶ同じタッチ、同じ動きで仕上げちゃうから、なんの興奮も生まれないんですよ。みんな同じ。ディズニー&ティム・バートンって言ったら、かつて『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を送り出したワケじゃないですか。その監督、ヘンリー・セリックが映像を作ったらさぞかし刺激に満ちた『アリス』だったでしょうに。CGは映像をカタにハメてしまいがち。あんまり使い過ぎると大事なモノが消えちゃうぞ。チェシャのもふもふさ加減だけはステキでしたけど。もっともそれら以前に鎧着て剣振り回してドラゴン(ジャバウォッキー)と戦うアリスが見たいか?っていう根本的な部分に違和感があるんですけどさ。
[映画館(字幕)] 5点(2010-04-20 16:36:29)(良:2票)
77.  アイアンマン 《ネタバレ》 
アイアンマンのデザインがかっちょええですなぁ。細部まできっちりデザインされていて、細かなギミックが組み込まれてて。いらん贅肉パーツをゴテゴテ詰め込んだ、デザインもへったくれもないようなどっかのロボ映画とはエラい違いです。これがガキガキと動いて戦う様は、オモチャ心を刺激してとてもワクワクさせてくれます。だから、単純にそんなメカが悪い奴らをメタメタにやっつける物語だったらば良いのですが、戦争が云々、兵器が云々ってハナシになると、いやいや、そういう事を言い出すと色々と臭ってきちゃうし、矛盾も生じてきちゃうでしょ、と。戦争は悪いんだから、戦争するヤツなんて大量殺戮だ!みたいなね。だったら米軍の兵器も破壊しときましょうよ、って。それに本題は一企業内のゴタゴタ、権力闘争をボコりあいで行いました、ってスケール小さくなっちゃうし。社長のキャラは面白いですし、グウィネス(仕事選ばない)嬢はステキだし、だからこれでもっとシンプルに悪いヤツをがしがしと倒す物語だったら最高なんですけどねぇ。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-03-10 00:43:22)(良:3票)
78.  ある日どこかで 《ネタバレ》 
クラシカルな音楽が素晴らしく、古き時代をソフトフォーカスで彩る映像と共にハマれば存分に酔える映画だと思います。が。「時をかけるストーカー男」話が結果的にどこまで感動作に転じてゆくのか、って期待したのですが、タイムトラベルものとしては穴だらけ(懐中時計、宿帳のサイン等の起源がどこにも存在しないという、無から無理に有が生じている話で)。物語的にもタイムトラベルが何らかの解決をもたらすのかと思ったら、なーんにもなしで、悲劇として終わっちゃう。彼女は彼に対してああいう結末を望んであえて会いに行ったの? それとも会いに行かなければならないのは時の必然だったの? うーむ。理屈っぽく考えないで、ひたすら雰囲気に酔う映画、ってところですかねぇ。その雰囲気は堪能できたのでまあ良しとしますか。
[映画館(字幕)] 6点(2010-03-04 14:16:43)
79.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
予告編を見て予想したのは『パンツァー・ドラグーン』ミーツ・スタン・ウィンストンな世界で繰り広げられる古典的な、敵こそが正義で寝返りパターン、民衆の力がテクノロジーを圧倒し、ホーナーお得意の民族音楽&アクションシーンで打楽器キンキン!って映画。実際に見て、まんまやないけー!って。つーか、『ジェダイの復讐』『攻殻』『パプリカ』『ナウシカ』『ラピュタ』『ヤマト完結編』『HALO』『聖剣伝説II』『PSO』『ロスト・プラネット』『モンスターハンター』等、怒涛の類似ネタの洪水にクラクラしつつも、心はちっとも映画に描かれていたコネクトシステムみたいには映画の深部へとシンクロしてゆかない、もどかしい状態が続きました。そもそも、この映画に深部なんてないのかな。まるでキャメロンが与えられたテクノロジーで嬉々としてオタク趣味を爆発させているようで。映像には胸躍る瞬間が何度も訪れます。でも、それは映画特有の感覚ではなくって、むしろゲームをプレイしている時に訪れる感じにそっくりで。3Dも含めて、映画と言うよりは見世物、今のテクノロジーをどうだとばかりに披露してビックリさせるイベント。それもまた映画の1つのあり様でしょう。でも、取り返しのつかないくらいにオタクをこじらせてる人間にとっちゃ、この映画の中の要素全てが、もう飽き飽き、お馴染みな感覚、これは革新ではなくて到達点。その先、テクノロジーが本当に生命を得た世界が見たいんだってば。おっさん、映画撮ってない間、ずーっとネトゲしてたでしょ?みたいな映画でした。これをキャメロン一人の手柄にしちゃう事は、ここまで積み上げてきた世界中のクリエイターに失礼だしね。
[映画館(字幕)] 6点(2009-12-27 14:06:04)(良:3票)
80.  アンヴィル!夢を諦めきれない男たち
ヘビメタとハードロックとパンクの違いが全く判らない私でも、大きな共感と感動を得る事ができました。マイケル・ジャクソンの『This is it』と対を成すような音楽ドキュメンタリー。最低な状態の厳しさを実感しながら生きる男が、夢を諦められないままに足掻く様は、滑稽ながらも哀しく淋しく、そして美しく。こんなにも熱く友情を誇れる様が、なんて羨ましいんだろう、と。『少年メリケンサック』を地で行くような世界なのですが、事実は小説より奇なり、アレよりもよっぽど面白く感動的だったりします。映画は日本で始まり日本で終わり、そしてそれがこの映画に大きな感動をもたらしている事を考えると、この国の音楽ファンの懐の深さに対して改めて感心したりもするのでした。敗者がそれでも諦めずに賭けてゆく姿、むしろこれは日本人の心の琴線に触れるような物語(ドキュメンタリーですが)とも言えます。今年、いちばんの感動作でした。
[映画館(字幕)] 9点(2009-11-10 18:49:07)
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1220.87%
2421.67%
31234.89%
431912.67%
548419.23%
654521.65%
745518.08%
829811.84%
91827.23%
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