1. 阿修羅のごとく
長らく待たされ続けたがやっと森田芳光監督の会心の一作に出会いました。向田ドラマですから面白いのは当然かも知れないが、森田監督ならではのデフォルメ、ユーモア、独特な構図によるシーンが随所に見られ楽しかったです。女四姉妹が織り成す様々な愛、性、情などが豪華な女優陣の”顔”から放たれ、その顔はまさしく阿修羅のようである。彼女たちは、くっついたり、離れたりを繰り返すが、芯の通った家族の絆で結ばれており、その様を傍から観ていると最高の悲喜劇である。しかし彼女たち以上に最強の阿修羅は常におだやかな笑顔で見守り続ける母であり、微笑みはまさしく仏像のようでした。私の母は3姉妹で子供の頃から見慣れた光景は、まさしく阿修羅そのものです。満点。 10点(2003-11-27 17:21:03) |
2. アンダーグラウンド(1995)
戦争やイデオロギーを一人の男を通して滑稽であり、風刺的に描きこき下ろす。大変面白く、興味深く、馬鹿馬鹿しく、悲しい作品でした。母国であるユーゴスラビアの内戦のさなかに、この映画を撮る監督の情熱、意気込み、戦争に対する思いが伝わる映画。 10点(2003-08-05 01:37:05) |
3. アザーズ
サスペンスホラーの傑作、SFXだのCGに金かけず、一滴の血も流れずとも、脚本の出来がよければ十分に恐怖を伝えることはできる。ヒッチコックやキューブリックのサスペンスホラーに肩を並べる名作。何度も観て楽しめる映画である。 10点(2003-03-14 17:15:13) |
4. 赤目四十八瀧心中未遂
《ネタバレ》 真面目で気が小さく流れに逆らう事も立ち止まる事も出来ない男。カマ(鎌ヶ崎、日雇い、浮浪者だらけのあいりん地区)からアマへ流れ着いた先は、曰くあり気でアクの強い男女が集うボロアパートで、ココより先に堕ちる場所のない世界。土管のガマは外の世界を知らずに死んでゆく。流れに身を任せ、落ちるところまで堕ちた男女には死に場所を選ぶ事だけが唯一の自由。夢幻な雰囲気すら漂う瀧の流れ、水は四十八の瀧を落ちてもなお流れてゆく。唯一気に入らなかったのは生島の素性が明らかになってしまった事、どうせだったら判らないままの方が得体が知れず面白かったのでは? 9点(2004-03-08 23:22:52) |
5. アレックス
ギャスパーノエってホント大丈夫?という不審感が吹っ飛ぶ怪作・快作です。基本的には逆回転メメント方式でしたが、カルネ&カノン親父の登場、懺悔でまたこの親父かよと引き込まれ、ホモにバイオレンスにレイプと立て続けに見せられダウン寸前。しかし逆回転していくうちに重苦しさから解放され、ラストは何故か清々しさすら感じるほど。日常に潜む狂気をキューブリックに敬意を表しながら描いている。なんと言ってもアレックスですから… 9点(2003-09-09 23:24:31) |
6. 雨あがる
マイナスイオンでも出ていそうな癒しと雨上がりの爽快感が大変気持ちいい映画でした。ラストシーン大好きです。キャストも殿様以外は文句なしです。 9点(2003-08-04 22:29:12) |
7. アルカトラズからの脱出
子供の頃から何度も見た映画、脱獄映画といえばコレでしょう。子供の頃のワクワクドキドキしながら観た感覚は今でも薄れることなく鮮明に焼きついています。 9点(2003-08-04 22:15:50) |
8. アメリ
小ネタ的なユーモアあふれる悪戯センスがすっごくいいですねえ。パリ在住庶民派オードリーのローマの休日的で大好きです。ジュネ監督がこんなかわいらしい映画を撮る事にも驚き。結構ロマンチストなんですねえ。あと音楽も最高です。 9点(2003-06-04 23:21:20) |
9. アリス(1990)
満たされた生活でありながら倦怠期主婦の中にある心の空虚さを描いたファンタジックコメディ、倦怠期夫婦必見かな。ミアファローが最初は神経質な鬱な感じでありながら、ドンドン女らしく、可愛らしくなってくる様は「カイロの紫のバラ」同様とても好きです。女性は恋をすると綺麗になっていくんですねえ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-02-10 23:09:49) |
10. 秋日和
確かに晩春の母娘バージョンといった感じですが、晩春はもっとじんわりと情感を出していたが、こちらの方が全編にわたりコミカルさがあり可笑しい。それぞれの家庭の姿もよく出ていたし、パパと言う言葉をはじめて聞いた気がします。また画面の構図、構成の美しさにおいてはこの映画が極みなのではないかと感じました。 8点(2004-03-15 12:15:57) |
11. “アイデンティティー”
《ネタバレ》 「サイコ」+「アザーズ」+「ファイナルディスティネーション」のような感じでしょうか。初っ端から解離性同一性障害と言ってますから何でもありでOKと思います。何でもありの世界だからツッコミ所もパワーで押してしまうし、プルイット・テイラー・ヴィンスの得意技、目玉ユラシが解離性同一性障害の症状にマッチしてるんで感心しました。サスペンス?ホラー?と思わせてこのすぐにネタばらし、忘れた頃にこのオチかってのは効きますね。 8点(2003-11-05 21:36:26) |
12. あゝ野麦峠
子供の頃、TV放送を見る度に家族揃って涙、涙。富国強兵の旗の下、劣悪な労働条件の中、数多くの勤労女工が悲しい目にあっていた。時代、政治、貧困、様々な要因があるんでしょうが、あんな哀しい想いは誰もして欲しくは無い。 8点(2003-11-01 11:28:57) |
13. あしたのジョー2
前作以上にジョーが少年から大人へ成長していき、様々な葛藤を抱えており涙が・・・ 8点(2003-08-27 20:20:28) |
14. あしたのジョー(1980)
冷静に考えればダイジェストですが、ジョーだからしょうがない。 8点(2003-08-27 20:07:06) |
15. アメリカン・ビューティー
元々の脚本がいいんでしょうけど、キャラクターがありがちでありながら非常に個性的でキャストも完璧じゃないでしょうか。アメリカのお話って訳じゃなく、日本でもこんな話ってありそうですが、絵になるのはやっぱハリウッドなんですよ。よく出来てて無駄が無く最高。 8点(2003-08-05 01:29:58) |
16. AKIRA(1988)
今見ても全然古くなくむしろ相変わらず新鮮さが感じられる傑作アニメ。 8点(2003-08-04 20:45:50) |
17. 遊びの時間は終らない
昔からかなり好きな映画です。痛快コメディで何年か振りに見ても面白い映画です。 8点(2003-07-21 21:27:16) |
18. 阿弥陀堂だより
3人の女性それぞれ年齢も違い、生き方も違うのだが、3人ともそれぞれの生きがいを見つけ人間らしく生きている。どんな生き方が良いか悪いかなんて分からないが、より人間らしく生きて行きたいものです。 8点(2003-06-05 22:17:26) |
19. アマデウス ディレクターズカット
音楽と映像はすごいですねえ。ストーリーも子供の頃に観たときはこれが100%史実だと思ってました。 8点(2003-05-22 00:01:00) |
20. 赤線地帯
売春防止法成立以前の吉原に生きる女たちのドラマ。騙し騙され、泣きながら叫びながらも強かに生きていく娼婦、女の数だけそれぞれの事情があり、生きていく上で仕方なく身を堕とす女たち。そして新たな少女がこの世界の中に堕ちて行こうとしている。やがて少女は一人前の娼婦へと変身していくんだろう。 7点(2005-03-19 22:28:05) |