1. ザ・テキサス・レンジャーズ(2019)
《ネタバレ》 年老いた2人の元テキサス・レンジャーが、殺しを続けるボニー&クライドを追う物語。しかし、本作の主題は追跡劇にはない。時代の変化に取り残されたかのような2人の男の人生を語りながら、かつて多くの人を殺してきた重荷と、犯罪者を人気者に仕立て上げる世間との乖離というジレンマに抗う姿が描かれる。ケビン・コスナーがハマり役で、彼の作品群の中では、かつて共演したクリント・イーストウッドの名作「許されざる者」のような位置づけになるのではないだろうか。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-02-23 20:41:12) |
2. ザ・レポート
《ネタバレ》 9.11の後、CIAが捕虜に行った拷問による尋問。前半はこの事実を明らかにしようと報告書を作成する様が、後半はその報告書を公にしまいとするCIAとの攻防が描かれる。内容については学ぶことが多かった。一方、映画としては淡々としすぎていて、めりはりがなくて物足りない。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-01-20 11:54:17) |
3. 最後の追跡
《ネタバレ》 日本では劇場公開のなかったのが残念な良作。生活のために銀行強盗を繰り返す兄弟と、2人を追うテキサス・レンジャー2人の攻防を追う。テキサスのさびれた情景が印象的に映されている。ラスト、クリス・パインとジェフ・ブリッジスが対峙する場面がせつない余韻を残す。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-11-27 09:05:41) |
4. 30年後の同窓会
《ネタバレ》 ロードムービーだけど、行く先々で何か起こるわけではない。30年ぶりに会ったかつての戦友たちが、旅の中で語り合い、自分の人生と生きた時間を振り返る物語。3人のキャラクターがしっかりしているので、飽きることはない。 [インターネット(字幕)] 6点(2018-12-27 18:11:59) |
5. ザ・コンサルタント
《ネタバレ》 ストーリーは練られていておもしろい。一方、伏線の回収は説明の過多になっている感がある。だいたいの役に違和感の出やすいベン・アフレックは、そこそこ合っていた感じ。もう少し、スマートで線の細い方が、適役な気はしますが。テレビシリーズに合致しそうな内容です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-11 22:53:59) |
6. THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション
《ネタバレ》 サスペンス映画かと思いきや、父子3世代の絆を中心としたドラマであった。贋作画家のトラボルタは、ヤバいところから借金して出所。その目的が、病に侵された息子と過ごすためだということはすぐに明かされる。しかし、借金先から危ない仕事を強いられて…。ストーリーは分かりやすいが、父子をC・プラマー、J・トラボルタ、T・シェリダンという、ベテラン、陰りの出てきた大スター、期待の若手が演じているのが成功。嫌みのない、素直に楽しめる心地よい佳作になっている。掘り出し物です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-16 20:38:48) |
7. ザ・ガンマン
《ネタバレ》 ハビエル・バルデムやレイ・ウィンストンという渋い役者が出ているのに、見せ場なく呆気なく死んでしまうのは残念。ショーン・ペンが頻繁に眩暈を起こして倒れこむ設定が効いていなくてムダ。とはいえ、そこまで酷い作品ではない。CGを多用したアクションとは異なる、体張ったアクションで緊張感がある。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-04 20:39:51) |
8. 最高の人生のつくり方
《ネタバレ》 10年前に妻を亡くしたひねくれ者の不動産屋と、夫の死から立ち直れない歌手。不動産屋が孫を預かることになったことから、隣に住む2人が近づいて・・・というお話。イヤな人は出てこず、他の隣人さんとの適度なかけ合いもあり、少し笑わせてほっこりさせてくれる。羨ましい年齢の重ね方をしているダグラスとキートンの相性もよく、肩肘張らずに見れるロブ・ライナー印の映画です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-22 09:16:11) |
9. ザ・ウォーク
《ネタバレ》 飽きない展開ではあるけど、物足りなさも多い。WTCを綱渡りするところがメインになっていて、主人公のバックグランドは割と薄い。もっと、綱渡りをするに至る葛藤とか周囲との関係をドラマ性高く描いて欲しかったなぁ。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-09-19 19:40:27) |
10. ザ・ブリザード
《ネタバレ》 アクション場面は見応えあるのだが、逐一挿入される彼女のシーンが映画全体を間延びさせている。司令部に当たるエリック・バナやベン・フォスターも見せ場もなく終わり、映画的な盛り上がりに欠ける。 [DVD(字幕)] 4点(2016-06-28 13:20:11) |
11. サンドラの週末
《ネタバレ》 主人公やその夫に共感できず、モヤモヤした気持ちを抱きつつ話が進むが、それでも物語に惹きつけられるのはコティヤールの巧さか。終始暗い顔をした主人公が初めてはじけた笑顔を見せる、自分の辛い状況を語るかのような暗い歌をきいて笑う車のシーンがとてもよかった。ラストの落し処もしっくりくる。 [DVD(字幕)] 6点(2016-05-01 19:27:10) |
12. ザ・ワーズ 盗まれた人生
《ネタバレ》 盗作をテーマにした映画なのでサスペンスかと思いきや、ドラマ仕立てなのに少々戸惑った。階層形式のストーリーは惹きつけられるが、「この物語がメイン」というものがなく、印象に残らない。役者が揃っているだけに、勿体ない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-09-09 21:01:45) |
13. SOMEWHERE
映画スターではあるけど、ひとりの人間。空虚さ、孤独は誰もが感じるもの。でも、 それは説明できない。そんな閉塞感が、日常として描かれている。静かな映画だが飽きない。細部まで計算されて作られたいい映画だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2013-08-19 22:35:58) |
14. サラの鍵
《ネタバレ》 作りが丁寧だなという印象。ストーリーも役者もしっかりしていて、物語に惹きこまれました。自分の責任として弟の死を知った後のサラがどういう心境であったかは、他人の推測や反応からしか伝わってきません。それは、サラの過去を探っているジュリアと同じ立場から、映画を見ている人が考えることなのでしょう。それだけに、ジュリアの選択に共感できるのです。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-14 20:35:55) |
15. ザ・マスター
「ブギーナイツ」「マグノリア」が好きです。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」も理解できます。しかし、この「ザ・マスター」は難しい。誰でもマスターは必要だし、それを求める人間、そこに救いを求める人間の心理も理解できます。けれど、それを素直に描いたら映画としてのエンタテイメントは無いですね。いい映画だけど、楽しめない、感動もできない、そういう映画です。ホアキン・フェニックスはものスゴい! [映画館(字幕)] 7点(2013-03-28 21:56:03)(良:1票) |
16. 砂漠でサーモン・フィッシング
《ネタバレ》 砂漠でサケを泳がせるテーマだけでは映画として難しかったのか、物語の主軸は自分たちの人生を見直して惹かれあう男女です。そこにイエメンの大富豪や、英国の首相官邸が絡んで、コミカルな展開とシリアスな内容がうまく進んでいくラブコメ映画ですね。けれど、主演2人の自然な演技もあって、とても好感の持てる仕上がりです。題名に見合うところでは、信心を通して砂漠にサケを泳がせようとするイエメンの大富豪が主人公ですが。 [映画館(字幕)] 7点(2012-12-22 20:29:41) |
17. サンクタム
《ネタバレ》 楽しめました。洞窟という閉鎖空間を彷徨い歩く映画こそ、真っ暗な映画館の大スクリーンで見なきゃですね。ストーリーが弱いので、テレビだと面白さ半減かもしれません。スキューバで水の中を進むシーンなど、製作がキャメロンだけあってクオリティ高いです。 [映画館(字幕)] 7点(2011-10-25 13:08:16) |
18. 猿の惑星:創世記(ジェネシス)
《ネタバレ》 猿に感情移入させる作りはうまいです。でも、猿の反乱が分かっている旧作を知っていてこそ楽しめるんだと思います。本作だけみたら、猿が賢くなって飼い主と別れて森に棲みつくという、映画としては何とも消化不良な作品です。 [映画館(字幕)] 5点(2011-10-25 12:54:35)(良:3票) |
19. ザ・ファイター
《ネタバレ》 物語はウォード本人というより、その家族全体に焦点が当たっている。ヤク中の兄や高圧的な母親、穏やかな父親に複数の姉妹(何人いたか最後まで分からなかった…)らが、家族期待の星である次男のボクサーにどう向き合うかが描かれている。対戦相手やボクシング界の裏の物語をできるだけ省いたことで、映画に感情移入しやすい。主人公のマーク・ウォールバーグは終盤に至るまであまり自己主張をしない人物として描かれている。対して、兄と母親、そして恋人は恐ろしく自己主張が強く、主人公の人生を振り回す。この3人を演じた俳優がそれぞれオスカーにノミネートされ、2人が受賞したのが十分に頷ける。この3人が映画をおもしろく、より質の高い作品にしている。 [映画館(字幕)] 8点(2011-03-27 21:31:08) |
20. ザ・タウン
《ネタバレ》 クライムドラマとして十分楽しめます。仲間との絆とぶつかり合い、FBIとの駆け引き、そしてラストの銃撃戦まで気が抜けません。ベン・アフレック監督の前作では、若手のケイシー・アフレックの周りをエド・ハリス、モーガン・フリーマンという存在感ある名優が固めることで、質の高い映画になっていました。今作ではアフレックが主役を演じ、他の主要登場人物は主役級の俳優ではありません。しかし、さらに脇役を演じるクリス・クーパーとピート・ポスルスウェイトが抜群の存在感を放っています。主人公の父親役のクーパーは登場は一度きりながら、父親の跡を追ってしまった主人公の投影として強い印象を残します。強盗から足を洗えない主人公の象徴である町の元締めポスルスウェイトと主人公との最後の対峙もよい。先日亡くなったポスルスウェイトが、さすがの死に様でドラマを締めています。配役の巧さが光る映画です。 [映画館(字幕)] 8点(2011-02-12 17:47:40)(良:2票) |