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1.  シリウスの伝説 《ネタバレ》 
メインタイトルの炎の中に、海の水をたたえたタイトル文字、「火と水が一緒になると何でこんなに美しいのかしら」というマルタのセリフ通りの、この映画の始まりに相応しい美しさ。 また、古い世代には、日本のポピュラーソングの作曲者、今時の若者には、ドラクエの作曲者として有名だが、私にとっては断然、この『時よゆるやかに』『愛のカンタータ』の作曲者であるすぎやまこういち氏の音楽も、優しく幻想的で美しい。 海の中なのに、ウサギのような生き物、空を飛んでいるようなイマジネーション豊かな表現、何もかもが素晴らしい。物語は、ロミオとジュリエットをベースにした、悲恋。牧師と変な薬の代わりに、陽の光に当たると死んでしまう事を厭わないシリウスの気持ちと、水に触れると死んでしまうのに、彼と海に入るマルタの愛。 若い頃にこれを見られて、本当に幸せだったと思う。私の、オールタイムベスト1アニメーションである。 
[DVD(邦画)] 10点(2011-07-10 05:15:09)
2.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
 2014年版のゴジラのレビューに、「平成ガメラの後に本来東宝が作るべきだったゴジラ」と書いたのだが、まさに本作がそれである。およそ20年の遅れである。だけど、まだまだそこかしこに嘘くささが残ってはいる。例えば石原さとみ。いろんな人に指摘されていて可哀想とは思うが、頑張ってはいても国を代表している感じゼロなのは悔しい。それでも飛べるはずもない格好した新兵器とか、訳の分かんない光線兵器などは登場せず、通常兵器と驚くべき流用の爆弾と、工事現場でお馴染みのポンプ車を使った「毒殺」作戦は面白い。  また、序盤で小さな川を登ってくるおかしな怪獣は、ゴジラの背びれだけ似せた別の巨大化生物(東宝怪獣映画でよくあるやつ)なのかと思ったら、そこからの進化がゴジラだというのも斬新で良い。   さて、ゴジラといえば「核(兵器)の象徴」という性格付けが付いて回る。今回も核廃棄物を食べた、と言う事になっていておそらくそれ故の異常生物だと。しかしながら、それが核の恐怖に繋がっている感じがないのが残念。周辺の状況はそれっぽい。例えば「直ちに影響はない」と言いながら次第に事態が深刻に推移した現実を茶化すように、専門家が進言する言葉が次々に覆されたりする描写は笑う。いや笑っちゃいけないが。  まあ、そう考えると「固めてしまう」という方策は、たしかに核のトラブルっぽい。所謂内部からの「石棺」であろう。   「逆襲」で人間がゴジラをやっつけたのを評価した自分だが、今回は通常兵器(厳密には化学兵器だけど)で、自衛隊が核の脅威を封じ込めるというのは、なかなか良い展開だと思ったが、よくよく考えるとゴジラはやられてはいけない存在のような気もする。そうしないとゴジラという物語が核批判にならないのではないのか。結果ありきで物事語るのは良くないとは思うが「頑張れば知恵と勇気で核は制御できる」なんてメッセージになりかねないのではないか。それでは原典を否定してしまう。  監督の発言(何かで読んだ)によると、うろ覚えだが「日本もまんざらダメではないゾ、頑張れ日本」というメッセージらしい。それはそれでアリとは思うが、世間(少なくともアメリカ版ゴジラを批判する一部の人達)の期待の反対を主張してしまう。   自分としては、続編『シン・ゴジラの逆襲』であの石棺(血液凝固)が崩れて、再び大暴れするゴジラを期待したい。そうすると、監督のメッセージを否定してしまうかな?
[映画館(邦画)] 9点(2016-08-03 18:48:03)(良:3票)
3.  幸福の黄色いハンカチ 《ネタバレ》 
 単純なストーリーと言ってしまえばそうだか、男を待っていたハンカチのシーンは心にしみる。  そして、この二人の経緯と成り行きを見届けた若い二人も、本当に心通わせるようになるのだろうと、思わせるラストシーンも素晴らしい。  DVD特典映像の監督インタビューで言われちゃったので、言うのためらわれるが、ラストの男と嫁のシーンで、抱き合ったりセずに、泣き崩れそうになる女を優しく抱きすくめて、家にいざなう男が、またカッコイイ!直前まで若者が女に抱きつこう抱きつこうとしていたから、ここは余計この方がいい。   『黄色いリボン』を観た時に知ったのだが、原作国のアメリカでは、女が出征する男に渡す黄色いリボンには、愛する男の無事な生還の祈りがこもっている、そういう思いを込めたものだという。リボンは日本でハンカチになったが、オツトメから戻ってくる男にこれ以上意義ある目印はないな。
[DVD(邦画)] 9点(2012-10-11 07:17:34)
4.  ジャンピング 《ネタバレ》 
 スゴイな、コレ。  アニメーションの原点であろう、動きの気持ちよさ、というようなものを感じる。浮遊感。空でくるくる回っちゃう飛び跳ね感。 アニメーションは、動いているもの、動いていることを楽しむものだが、その動きに観ている者を巻き込んでしまうのは見事。  只々ジャンプする、その視点だけで、作品になっちゃうスゴさ。もっと、色々なところへ跳ねてほしい、もっともっと観ていたくなる短編。  このアニメーションは、もちろん画面で描写されている、各場面を楽しむものだけど、同時にこの浮遊を「体感」するアニメーションだ。
[DVD(邦画)] 9点(2012-10-06 18:10:44)
5.  白雪姫 《ネタバレ》 
 世界初の長編カラーアニメーション映画。1970年代後半のアニメーションブームまっただ中に学童で、"映画ファンの前にアニメーションファン"だった自分には、もう聖典のような存在。実際には、監督として別の人がいるにもかかわらず、ウォルト・ディズニーの映画。彼の思いが込められた、彼の映画と感じる。恐らく世界中の人がそう認識しているだろう、アニメーションの神様の映画。  今見返してみても、白雪の動きは素晴らしく、「いつか王子様が」のメロディも美しい。また、この装束をまとえば、必ずそれと認知されるほど有名な、白雪のコスチュームも見事。実写の俳優の動きを転写した白雪の動きと、目一杯デフォルメした小人たちの動きが、ちゃんとひとつの世界観の中にまとまっているのは、さすが神様の映画だ。7人の小人たちの描写も、今時の感覚で笑うかというとそうではないが、ユーモラスで「ハイホー」の歌も楽しい。  物語的には、細かい設定を全部ぶっ飛ばしていて、女王が母または継母というのも描かれないし、何度も暗殺に失敗しているのも省略だし、Wikipediaによると住まわせてもらう条件だったという掃除洗濯も、白雪の優しさへと変更されている。でも、それがシンプルでいいし、なんだか受動的な感じを受ける従来のお話よりも、明るく愛らしい少女の個性になっている。  ディズニー映画の、童話をミュージカル仕立てで見せるというのは、この一作目からの伝統のようだ。ところが最後は、なんだかサイレント映画のようにセリフがない。しかし、この最後のキスから生き返るシーンの、絵と音楽だけで見せる手法が、この映画の魅力の一つだと、今見てみると思う。実際には、小人たちとわかれる部分で、「グッバーイ」とセリフがあるが、それだけ。王子のキスと目覚める所、重要な部分に説明的なセリフを排して、動きだけで見せる。さすがは、アニメーションの神様だ。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2012-07-11 14:57:31)
6.  ジーザス・クライスト・スーパースター 《ネタバレ》 
 冒頭、バスに乗って若い役者たちが、芝居を打つために砂漠の廃墟にやって来る。観客はいない。見る者ではなく、演じる者のための芝居。「演」がいつしかそのまま「生」になっている感じ。この演劇感。オリジナルが有名な舞台ミュージカルなだけはある、面白い演出だ。お芝居という設定を生かして、舞台演劇にあるような、制約を逆手にとったようなセット、小道具、演出を効果的に使っている。それは、ユダを追い詰める、時代考証などぶっ飛ばした戦車だったり、異端者ユダをマイノリティの代表選手、黒人が演じている事だったり、まるで舞台装置のような、城壁だったり、血と青空の対比を強調する、ガラスのボウルだったり…。  当然のことながら、基本的には新約聖書のお話。その解釈は、宗教的ではなく、史実的。奇跡もなく、遠藤周作の描くイエス像に近いこのストーリーは、現代の普通の(無宗教、雑食宗教の)日本人には受け入れやすいと思う。ユダヤを治めるローマの総督による裁判のシーンは、運命に従うジーザスと、彼をなじる民衆と、この裁判に疑問を持つピラトの、三つ巴のせめぎ合いがサスペンスフルで、私の大好きなシーンだ。なんて言うと、不謹慎のそしりを免れないかもしれないが、これが、無宗教者の楽しみ方だ。  実は他作品のレビューで「何かに魂を売り渡さなければ演じられない、という価値観は嫌い」等と書いた事があるが、演じたことによって何かを得る、感じ取る、という感じは否定しない、というより、そういうの好きである。物語の中で、ユダだけが、ジーザスの進む道とその結果、覚悟を知る人間だったわけだが、最後に帰らないジーザス役を思うのが、やはりユダ役の黒人青年とマリア役の女だけという、同じ構造を畳み掛けるような手法が見事。「終演後」に、帰りのバスに乗らないジーザス役の若者は、一体何を感じ、何を得たのか。見る側の私の気持ちは、ユダの問いと同じなのかも知れない。   あ、最後に言っておかねば。やはり、ロイド・ウエバーの音楽は素晴らしい。ユダヤの神官たちの「黒い」感じ、「ジーザスクラーイスト、スーパスター♪」という部分の聖なる感じ、「私はイエスがわからない」の限りなく優しい感じ、どれも見事!25歳の青年の作とは思えない。
[レーザーディスク(字幕)] 9点(2012-05-21 03:56:18)
7.  ジョーカー 《ネタバレ》 
 社会が病んでいてちょっと変わった不孝者が罪人になってしまうというのは、今の現実を表しているようで空恐ろしい。アメリカでもそうなのかどうか不明だが、弱い存在に対して卑怯なほどに強く断罪する社会、そのくせ豊かな強者に対しては不満を募らせるが為す術がない。バッシング社会と言われて久しい日本の(ネット)社会を重ねずにいられない。  それにしてもヒーローの悪役にここまでのものを見せられると、素直にバットマンが見れなくなるのが困るなあ。それと終盤にとりあえず描かなきゃと言わんばかりの、ウエイン一家の襲撃はシスの復讐のスカイウォーカー兄妹の誕生シーンのように取って付けた感が否めない。
[DVD(字幕)] 8点(2020-02-09 17:15:31)(良:1票)
8.  シュガー・ラッシュ 《ネタバレ》 
 こんなに登場人物に感情移入したのは、久しぶりであった。その世界で汚れ役を押し付けられて、当然と思われている男。それが職業であるのに、その為に忌み嫌われている男。  「神に選ばれてそれをしただけなのに、なぜユダは救われないんだ問題」である。  まあ、そんな重たいテーマでは、子供に見せられる映画にはならない。しかし、さすがディズニー映画、疎外する周りの人達を含めて、巧いこと着地させている。   私としては、ラルフが去りゲーム世界が成立しなくなったシーンが最高に小気味よい。世の中には必要悪というのがあるのだ、と思うよりは、この世に必要ない人なんていないんだ、とディズニー的に解釈したい。  しかし、多分この物語の一番の重要所であろう、フェリックスが嫌われた事を嘆き、以ってラルフの苦悩を知るところの描写が、ちょっと軽かったのではないか。  が、その後の大団円までの怒涛の展開が素晴らしい。うっかり忘れそうになっていたアレと彼女が、ラルフたちの物語に絡んできて、まさかのアレがそんな伏線になっていようとは…。つくづく、見事だった。   唯一気に入らないのは、ラルフの疎外についての結末で、物語途中でフェリックスと理解し合った描写はあるものの、他の住人たちに関しては、ほとんど描写のないことだ。「君がいないとダメなんだ」くらいの事を言わせても良かったと思うのだが。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-22 21:04:08)(良:1票)
9.  七人の侍 《ネタバレ》 
 ちょっと長かったがその分、武士と百姓のそれぞれの事情や、いきさつなどの描写が十分で面白かった。実際の戦のシーンはちょっと長すぎる気もするが、侍たちが半分やられちゃうには、充分な時間をかけないと不自然だものな。意外だったのは、ポスターにも大きく描かれている菊千代が、大した手柄も立てずにやられちゃうことだが、これは重大な意味を持っていると、私は考えている。  ちょこっとだけ気になるのは、武士たちが村を守る事になってから、百姓たちが兵隊になるところが唐突に映る。結局は兵隊がいないと戦えないとか、自分たちで戦わなければ村は守れない、とか言うシーンはあって然るべきだと思う。   さてしかし、最後に志村喬が言ったように、本当の勝者は百姓たちだ、と言うのは興味深い。彼らは、自分たちでも少しは戦うが、戦いの主導と主戦を、侍たちに依頼している。  戦いを他人に頼んで安全を確保する。長老の知恵は、現在の日本の知恵だ。それは数百年先んじていた知恵だったのか、現在の政策が数百年遅れているのかは分からぬが、今日本は自ら侍になるべく動き出している。  菊千代の死の意味は重大と前述したが、百姓から武士になった彼のように、日本がならねばいいのだが……。
[DVD(邦画)] 8点(2013-05-21 15:00:53)
10.  シェーン 《ネタバレ》 
 日本の昔が侍だけの世界でなかったように、アメリカの西部開拓史というのは、ガンマンだけの世界ではない。むしろ、農地開拓の歴史が、アメリカを西へ押し広げたのだという。この映画は、最後に悪漢をカッコよく倒して、颯爽と去ってゆくガンマンをヒーローとして描いているように言われるが、実はその大半が、自ら耕す農民の正義と、新旧の世代の戦いを描いている。  シェーンは自分が銃で物事を解決する時代の側の人間であることを自覚して、それから抜け出そうと農民の社会に生きようとするが、結局は辺境の治安維持の不備によって、力を行使せざるを得ない状況に陥る。  彼がカッコイイのは、自らを傷つけながらも、新世代を無垢のままに守ったからだ。スターレットを直接守ったのはもちろんだが、その目の前で人を殺してしまったジョーイ少年を、銃の世界に引き込まぬようにか、一家の前から去るその潔さ!  それにしてもライカー、インデアンから土地を守ったという、彼の言い分にも一理あると思ったが、やり方がダメすぎたな。  【追記】  何でもWikipediaによれば、ラストシーンに関して、シェーンの生死の議論があるそうで…。そう言われてみると、ラストのシェーン一人のカットは、モノクロかと思うほど色調も暗く、死を暗示させる。が、シェーンは馬を操っているし、何よりこれがシェーンの死を表現しているとしたら、わかりずら過ぎるし、悲しすぎる。
[DVD(字幕)] 8点(2012-05-24 01:43:29)
11.  情婦 《ネタバレ》 
 ラジオ番組で、戸田奈津子がオススメしていたので鑑賞しました。  弁護士が被告の無罪のために、妻を追い詰めていくのが、被告へのダメージになっている、という構図になっていて、皮肉で辛い裁判劇なのだな、なんて思っていた。その後の見事などんでん返し(しかも二重)で、気持良く騙されて、ミステリの醍醐味を味わった。戦時下に恋人を待つ歌で有名なデートリッヒが、ここで歌う歌のあまりの内容に苦笑。  そう言えば、妻を「名女優」と言っていたのに、回想シーンではタダの酒場の歌うたいだったのが、気にはなったのだが、それ以上の考えは及ばなかった、というのは、悔し紛れの言い訳か。  検察側の証人という題も、どんでん返しの後には、なんともひねりの効いたタイトルだと思った。そう考えると、もう一つ仕込まれたどんでん返しである「情婦」というタイトルもまた、見事な邦題だと思う。 
[DVD(字幕)] 8点(2012-05-18 22:56:09)
12.  十二人の怒れる男(1957) 《ネタバレ》 
 最初に事件について判っていることが、少年が父親をナイフで刺殺した。ということだけで、大事なことは、後から後から、出てくる。もし、この法廷を最初から見ていたら、随分この人達は議論が下手だな、と感じてしまうことだろう。まあ、そこがこの脚本のニクい所なんだろうが。  それはともかく。この人達は一体何に「怒」っているのか?移民者に、スラムに、暴力的な若者に、老人に。それらのはけ口が被告に向いてしまう、陪審員という制度の恐ろしさ。それらの怒りを抑え、冷静な議論による正しい結果をもたらすには、民主主義のシステムだけではダメで、それに誠実に向き合う気持ちが必要だという事が、よくわかった。途中、ぐちゃぐちゃの議論を象徴するように、土砂降りだった雨が、討論を尽くして結果が出た後に、すっかり上がっている様が何とも清々しい、良いラストシーンだった。   ところで、私の年代では、どうしても「優しい日本人」の方が先に接していて、舞台版を含めて馴染みがある。今回その元ネタを見てみて、正直、コメディにしたほうが、素材に合っていると思ってしまった。それは、議論している内容が実に机上の、「空論」とまでは言わないが、現実味に欠けること、論拠が実に弱いこと、あまりに非論理な主張をする人が、笑い話にピッタリだからだ。騒音がどんなものか、ドアまでの距離がどうなのか、実地調査すりゃ一発解決なのに、と思わざるをえない。ま、余計なことだけど。
[DVD(邦画)] 8点(2011-08-24 02:11:38)
13.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 
 『SPACE BATTLE SHIP ヤマト』を思い出しましたよ。(艦内の描写を除いて)ヤマトのビジュアルは良かったのに、他の部分がダメダメだったアレ。今回の美しい銀色の巨人のビジュアルは最高でしたが、ドラマの部分が何だか。大体科特隊(面倒くさいので以降この表記)が、何ら実効的な役割をしないのはどうよ?自衛隊という戦力を実際に指揮する、その上に位置する人たちとは思えない感じ。ゼットン戦の時も分けの分からない計算によって「マルチバースへの僅かな繋がり」で成し遂げるのは、やっぱりウルトラマンの力。原作で描かれたように、地球人自らの力で驚異を防がなければ、ウルトラマンという物語の真の系統として語られないよねえ。  まあ、そこは我慢するとしてもだ、どうしても受け入れられないのは、昔雑誌に乗った間違い記事を「うまく取り込みました」的なオタク趣味で、光の国の人たちの性格を捻じ曲げたことだ。地球人が大量兵器になりうるからって、人類のみならず、他の生き物を含む地球全体を、いやいや太陽系全体をもろとも焼き払うって、ユダヤ人を殲滅しようとしたあの男よりも極悪人だろ。しかも何?怪獣たちも彼らが昔仕込んだの?  途中まで結構楽しく見れたのだが、最後に強烈に腹がたつんだよなあ。   でも、このビジュアルに7点あげちゃう私は、もうどうしようもないウルトラ世代です。
[映画館(邦画)] 7点(2022-05-29 18:36:24)
14.  潮騒(1975) 《ネタバレ》 
 観る前はどうせ百恵ちゃんのアイドル映画だろうと思っていたが、なかなかどうして、小百合ちゃん版よりもドラマチックな映画で感動した。  貧しい農村の男女に金持ちの息子がちょっかいを出すより金持ちの網元の娘と貧しい漁民の若者の恋愛のほうが、よりロミオとジュリエット的な情動が出る。  やっぱり、昔から若者(アイドル)映画を撮ってきた人は違うのかなあ?個人的には百恵ちゃんより小百合ちゃんのほうが断然良いのだが、この映画(原作)に関してはこっちのほうが良い!いろいろな改善も含め
[DVD(邦画)] 7点(2020-09-27 13:37:58)
15.  潮騒(1964) 《ネタバレ》 
 もちろん、小百合ちゃんも美しいし若い二人の想いの成就の物語も良いのだが、今作はなんと言ってもギターの旋律だな。音楽的素養のない私には表現できないけど、マカロニウエスタン的(あるいはスペイン的?)な旋律を聴かせるこのギターの音色は、どう考えても日本の古い漁港の世界観ではないんだけど、若い二人の情熱を感じさせる「潮の満ちた時の音」、潮騒にふさわしい!つまりこの映画は二人の情熱の物語なんだな、と音楽で思わせるのが見事。  有名な「この火を飛び越えてこい」は、結構序盤の出来事で、劇的に感動的な先入観を持っていた(このあと彼は嵐の海に飛び込むわけで、正に「火の中水の中」なのだな。まあ相手が小百合ちゃんだからね)。だが物語は更に続き、後の展開(特に嵐に流されそうになる船を引き止めるエピソード)がちょっとチープというか工夫ない感じでガッカリ感が否めない。まあ、それでも実力で結果を見せた浜田光夫を結局は認めるに至った小百合ちゃんのお父さんの話は、更にありきたりではあるが気持ちの良いカタルシスでした。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2020-09-22 14:13:25)
16.  新吾十番勝負 《ネタバレ》 
今、TSUTAYAで借りられる「総集編」というやつ。  あまりにもはっきりと分かれているので、ああここから第二部なのだなと判る。第一部はとても面白かった。将軍吉宗の攫われた子にまつわる事件で、それに絡んだ老中職をめぐる陰謀と成敗の話。ありがちっちゃありがちな話のようにも思えるが、今から見るとちょっと大げさな感のある大川橋蔵の演技が良いな。歌舞伎由来なんでしょうかね。  第二部(の部分だと思う後半)はちょっと、見足りない思い。もうちょっと平民の事件に首突っ込んで色々と立ち回ってほしいが、お宮の警護をめぐる騒ぎは拍子抜け的に終わるし、大阪城代をやっつける話と多門先生の果し合いとその敵を誓う話がどっちつかず的で、どちらももうちょっと見たかった感じが残る。  最初の老中の成敗の時に「新吾の一番目の勝負」と言っていたのだから、その後も「〇番目の勝負」と続けた方がいいのでは?
[DVD(邦画)] 7点(2018-11-04 21:08:46)
17.  少年H 《ネタバレ》 
 お父さんが、クリスチャンで外国人と付き合いがあるためか、随分と進歩的な人だが巧く立ち回る事もできる人。だが、そういう人でも或いはそういう人だからなのか、次第に軍国主義的な世間に飲み込まれていく様や、敬虔な信者だったお母さんもいつの間にか「銃後の守り!」などと叫ぶようになる様が、世間の趨勢の恐ろしさを感じさせる。   一方、鬼の教官で中学生を本気で殴りつけた男が、終戦後にそんな事忘れてしまったように「質屋をやる」などとヘラヘラしているのを見ると、人というのは、いや、大人というのはいい加減に生きてるものだと思わされる。  しかし考えてみると多くの他の家族は、お父さんを兵隊にも取られず誰も死ななかったこの家族より、えらく酷い目にあっているわけで、戦後の生きるための変わり身など、仕方のない事なのかもしれない。  木製部分が焼けただけで商売道具が稼働できた仕立屋と、戦災住宅に入れた家族など幸せの部類に入るような気もしてくる。   但し、今更「戦争は悲惨です。争いはやめましょう」的な物語を見せられても、もうお腹いっぱい(自分的にはおよそ40年分)である。この少年が、これだけの社会の転換で何にどの様に希望を見出して、自立の道を選んだのか?という部分について、ちょっと判りにくさを感じてしまうのだ。  例えば、この話を見ると思い出すのだが「瀬戸内少年野球団」の少年少女達のような、熱中する対象・恋い慕う気持ちによる生きる希望のようなものを、感じられたら良かったのかも知れない。   ところで、ここでもはやり「動物と子供には勝てない」法則にやられてしまった。疎開に行く前の「晩餐」の時と「戦災住宅」での白米を巡る諍いの時の妹の泣きには、妹の兄としては胸を裂く。 
[DVD(邦画)] 7点(2014-10-26 23:44:03)
18.  不知火檢校 《ネタバレ》 
 盲や障害者の人たちは善人だという根拠の無い思い込みを、これだけ豪快にぶっ飛ばしてくれると、清々しくもある。そして、その悪行ぶりも目の見えない事を理由にしておらず、純粋な悪意として描かれており、勝新の演技の生々しさと相まって、実に憎々しい悪党ぶりだ。  最後に自ら仕掛けた罠に、返り討ちに会うように身を滅ぼすのも気持ちイイ!
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-22 22:14:58)(良:1票)
19.  シルバラード 《ネタバレ》 
 西部劇復活の狼煙だったはずの本作が、あまりヒットせずにか、あるいは単に後続が無かっただけなのか、今となってはよく覚えていないが、とにかく残念な結果の割には、内容的には面白い。  物語的な整合が若干怪しいところもあるが、心許す友と出会う旅と、ジワジワと悪い奴らに苦しめられ、ついに反撃に至る展開は、西部劇の王道と言える。クライマックスの決闘が、ちょっとアッサリし過ぎな気もするが、すべてが終わった後の「また会おう」のセリフを聞いた時に、「うん、また彼らの活躍を見たい」と思わせる魅力があった。  それと、ケビン・コスナーのニッケルメッキの二丁拳銃が、まあ、カッコイイ。多分リアルとは言えないんだと思うけど、ウインチェスターの音が実に重厚なのもいい。 
[DVD(字幕)] 7点(2012-06-01 08:23:13)
20.  女王蜂(1978) 《ネタバレ》 
 犬神家から、手毬唄、獄門島と、回を追うごとに残念になってきているので、この映画も覚悟して観たら、これ、意外に良い。  事件の終わりからの、「最後の謎解き」の部分に魅せられる仕掛けがあって、そこで明かされる物語に結構感動できました。  リアルタイム時は、横溝の本格推理に凝っていたため、事件自体のつまらなさと小物感を感じていたが、今見ると、神尾先生の切なさに涙が禁じえません。
[DVD(邦画)] 7点(2012-04-23 18:00:49)
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