21. 図鑑に載ってない虫
《ネタバレ》 小ネタ満載の笑いの中で、世間からちょっと取り残された人間たちの姿を描く三木ワールドは健在ですが、何かこの作品はイマイチでしたね。まあ、「シニモドキ」を探すというストーリーにあまり興味が持てなかったですし、伊勢谷と松尾スズキのコンビ(+菊地凛子)も何か上手く噛み合ってなかったですね。 しかし、この人の映画で映し出される風景は、何というか世間や時代に取り残されたような雰囲気が漂っていて好きですね。 [DVD(邦画)] 5点(2007-12-11 12:32:43) |
22. 洲崎パラダイス 赤信号
《ネタバレ》 「パラダイス」という名は付いているけど、集まってくる連中はどうしようもない男女ばかりなのが味わい深くて良いですね。もう、「お見事」といいたくなるような巧みさです。無駄のないストーリー展開、ラストのまとめ方やすれ違いシーンの見事さ、せつなさの中にもかすかに残る希望等々・・・本当に素晴らしいと思いました。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-11-18 14:28:26)(良:2票) |
23. 素晴らしき休日(2007)
「監督・ばんざい」というしょうもない作品を観た後に流れる「キッズ・リターン」の断片は効きましたね・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2007-11-13 20:16:45) |
24. スターリングラード(2001)
《ネタバレ》 正直観る前はあまり期待していなかったんですが予想以上に面白い作品でした。 ヒトラーのナチスドイツとスターリンのソ連という2大独裁国家の戦いということで、とにかく戦闘シーンは非人間的で残酷な描写となっています。敵側のナチスはもちろんのこと、主人公達の側であるソ連についても退却したり逃亡したりする自軍の兵士を射殺しまくったり、上層部はスターリンの粛清に怯え、それを避けることを第一に考えているような連中ばかりですし・・・・・。ドイツ・ソ連のどちらが勝っても負けても地獄が待っているような極限状況の描写は非常に迫力がありました。 こういった、戦争の悲惨さを描くだけでなく、そこにアクション映画的な要素(敵役のドイツ軍のスナイパーを演じるエド・ハリスが本当にハマリ役で素晴らしいです)や人間ドラマが上手く噛み合っていて娯楽作品としても良く出来ています(ちょっと、日本の戦記物アニメの印象に近いかもしれません)。 ラストは、いわゆる「ハリウッド・エンディング」でちょっとイマイチでしたけど、お勧め作品ですね。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-10-16 17:54:49) |
25. スワロウテイル
《ネタバレ》 サントラはリアルタイムで良く聞いていたんですけど、映画の方は初めて観ました。しかし凄い作品ですね。無国籍映画というか、われわれの持つ「移民」「アジア」「スラム」等々のイメージを映像化するとこうなる、という印象ですね(これ、中国人が見たら怒ると思います。抗議とか来なかったんですかね?)。正直言って、わけわかんないストーリーなんですけど、得体のしれないパワーと小林武史の音楽に圧倒されてしまった感じですね。 しかしまあ、中国が凄い勢いで経済成長を遂げている今では、利潤を得るために日本企業が中国に多数進出していたりして、どっちが「円盗」(「元盗」?)だかわからないですね・・・・・。 [映画館(邦画)] 7点(2007-07-07 17:35:48) |
26. ストロベリーショートケイクス
《ネタバレ》 まあ、非常に生々しい作品で、正直ちょっと引いてしまう部分もありました。そんな中でも、池脇千鶴のちょっと三の線が入っているキャラクターが、この作品を重くなりすぎないように上手くバランスをとっていて良かったです。 私は男なので、ちょっとストーリーに入りこむことができず傍観するような形になってしまったのですが、登場人物達の部屋の家具・雑貨や小道具的なものがちょっと個性的でそっちの方に結構目が行ってしまいました。(ベッド代わりの棺桶は中々シュールでいいですね。あと、業務用の透明な冷蔵庫はちょっと自分の部屋にも欲しいなと思いました。) [DVD(邦画)] 7点(2007-06-17 20:26:39) |
27. スティル・クレイジー
《ネタバレ》 ロック・ミュージシャンが年をとっていくというのは結構残酷な現実ですよね・・・・。歌っている世界とどんどん乖離していく訳ですから。まあ、ストーンズのような化け物みたいな人たちは別として、どうしても旬を過ぎてしまうと過去に縋っていくしかないわけですからね。 そういう厳しい現実に立ち向かうおっさん達をユーモアを交えて描いていて面白かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-16 20:39:06) |
28. スターリングラード(1993)
《ネタバレ》 非常にリアルで悲惨な戦争映画です。愛国心も英雄もここには存在しません。ただひたすら絶望的な兵士達の姿が描かれています。 ドイツ軍を描いているのですが、いわゆる「ハイル!ヒトラー!」のナチ式敬礼は殆どなされていません(1回だけ出てくるシーンがありますが・・・・・・)。 俯瞰して見れば戦争というものにはドラマがあるのかもしれませんが、個々の人間からすれば絶えず生命の危機にさらされる地獄に過ぎないのだなと痛感しますね。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-05-17 18:25:03) |
29. 好きだ、
《ネタバレ》 我々の日常生活にはBGMなどないし、芝居のような会話もない(話すのは差しさわりの無い程度のどうでもいい事ばかり)。好きな人がいても「好きだ」なんて酔っ払った時か、余程切羽つまらなければ言う事が無い。目の前に一本道があるのに、あえて回り道を選択してしまうような恋愛しか出来ない・・・・・。そんなリアルな世界を描いている作品です(17歳と34歳のキャスティングも見事です。)。静かでシンプルな作品なんですが、生々しさすら感じました。 ただ、「不幸」のトッピングがちょっと余計な気がしました。 [DVD(邦画)] 7点(2007-03-27 18:12:26)(良:2票) |
30. スタンド・バイ・ミー
ラストに流れるベン・E・キングの歌が本当に心に沁みますね・・・・・。大人になった今見ても輝きは薄れることはないですね。 しかし、キーファー・サザーランドが若いですねw [地上波(吹替)] 8点(2007-01-09 18:03:13)(良:1票) |
31. スコルピオンの恋まじない
《ネタバレ》 しかし、巧いですね。何というか、ウディ・アレンの熟練ぶりを堪能させていただきました。 犬猿の仲の男女が次第に・・・・というのは恋愛ものの王道な訳ですが、それにしても設定・ストーリー展開・セリフと巧いとしかいいようがない仕上がりになっています。 まあ、催眠術には気をつけろということですねw しかし、どういう状況になったか位周囲も教えてあげれば良かったのに・・・・・ [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-12-27 11:14:08) |
32. SWEET SIXTEEN
《ネタバレ》 もうとにかくやるせないとしか言いようが無い作品ですね。本当に、厳しい現実を淡々と描いていて「社会が悪い、環境が悪い・・・・・本当にどうすれば良いのか」と非常にいろいろな事を考えさせられる映画でした。特に、まだ幼さの残る15歳の少年が主人公ということが、この悲劇的な状況を浮き彫りにしていますね。(イギリスだけの問題では無く、日本でも起こり得るテーマだと思います・・・・・・) [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-25 13:49:54) |
33. ストレンジャー・ザン・パラダイス
非常にクールな感じで、心地よい時間が過ごせる映画ですね。メッセージや情感に溢れた作品も好きですが、こういうスタイリッシュな格好いい作品も良いですね。 ストーリーは結構まったり進むんですが、フェードアウトが多用されていて非常にリズム感のある仕上がりになっています。 まあ、たいていの映画だと観ている途中で展開がある程度見えてくるんですが、この作品は最後まで読めませんでしたね。正直、「一体どうまとめるんだこの話を」と思いながら観ていました・・・・・。 ラストについては、「上手い!」の一言です。 スクリーミン・ジェイ・ホーキンスの曲が凄くハマっていて格好良かったです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-18 17:04:30) |
34. ステッピング・アウト
本当にどこにでもいるような普通のおじさん・おばさんが、それぞれいろんな問題を抱えつつ奮闘していく姿が良かったですね。 ショーの部分以外は派手さはないですけど、非常に親しみのもてる作品でした。 ライザ・ミネリの演技もとても良く、最後のミュージカルシーンも「さすが!」の一言でした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-11-08 11:52:16) |
35. スペースボール
《ネタバレ》 これは、パロディとしても楽しいですが、一つのSF映画としても良く出来た作品だと思います。ストーリー的には、SF版「或る夜の出来事」に「スターウォーズ」等のパロディを織り交ぜた感じです。 もう本当に笑えるネタが満載で本当にここでは書ききれません・・・・・。その中でもピザ・ザ・ハットのインパクトは凄かったですね(ていうか、グロ一歩手前ですw)。他にもレンタルビデオが出てくるのも、メガ・メイドも・・・本当に挙げていけばキリがありませんw スペースボールのキャラクターグッズ欲しいですねw(ヨーグルトの人形とか・・・) しかし、80年代の音楽って本当に今聞くと安っぽいですね・・・(まあこの作品にはピッタリあってますけど) [ビデオ(字幕)] 9点(2006-09-18 00:01:59)(笑:1票) (良:1票) |
36. スミス都へ行く
《ネタバレ》 心が震える名作です。とにかく、理想の為に壮絶な戦いに臨むスミスの姿に、そしてその姿が人の心を動かした場面に涙が止まりませんでした。 2時間を超える作品ですが、テンポの良さとストーリーの面白さで長さは感じません。役者陣も皆素晴らしく、個人的には議長役の演技が非常に良かったですね。 しかしながら、権力(マスコミも含む)による世論操作の恐ろしさは、70年前も今も変わりませんね。 文句なしで満点の作品です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2006-09-03 00:45:00)(良:1票) |
37. スティング
《ネタバレ》 学生の頃以来、2度目の鑑賞でした。ラストシーンのどんでん返しは鮮烈な印象があったので良くおぼえていたのですが、殺し屋には見事に騙されてしまいました・・・・・。 しかし、雰囲気といい俳優陣の演技といい軽妙な音楽といい、本当に素晴らしいとしか言いよう がない作品ですね。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-29 12:41:56) |
38. スイート・チャリティ
《ネタバレ》 フェリーニの「カビリアの夜」のミュージカル版ということで見たのですが、本家に引けをとらない素晴らしい作品でした。舞台をローマからニューヨークに移していて、さまざまな当時のNYの風景が映しだされています。ストーリーの流れもほぼ同じで、やはり最初は突き落とされて溺れるシーンでした。(最後もカビリア程悲惨ではありませんでしたし。) とにかく、シャーリー・マクレインが可愛いです。決して美人という訳ではないのですが、すごく惹かれました。(小学校卒を冗談に取られるシーンはちょっと可哀想でしたが) ミュージカルのシーンも良く、舞台でも見たいなと思ってしまいました。 とにかく、チャリティの前向きさに元気をもらえる作品でした。(ただ昔の男の名前の刺青っていうのはやっぱ引いてしまいますよね。) サミー・デイヴィス・Jrもイカしてましたね。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-04 22:51:36) |
39. スリーパー
《ネタバレ》 あまり、SF作品は見ないのですが、これは面白かったです(まあSFというよりはコントに近いですけど)。 過去の人物や出来事について聞かれて、皮肉たっぷりに答えるところや召使いロボットに扮している場面などは爆笑してしまいました。(あと、妙に未来の世界がチャチなところも笑えます。) しかし、本当にウディ・アレンとダイアン・キートンのコンビは素晴らしいですね。この作品でも本当に息がぴったりあってます。 まあ、いろいろな小ネタもあったりして楽しい作品でした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-01 16:10:06) |
40. スターダスト・メモリー
まさに、「81/2」のウディ・アレン版という感じの作品でしたね。随所にフェリーニっぽさが出てきて、それを見つけるのも面白い作品です。 「81/2」同様、非常に観念的な世界を美しい映像と美しい女性と共に描いている作品なのですが、それにウディ・アレン独特のユーモアが加わっています。(まあ途中で宇宙人との交流シーンも出てきますし・・・・) 『我々はみな神の映画館で上映されている映画の登場人物だ』というセリフが一番印象に残る作品でした。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-04-23 17:34:15) |