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枕流さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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1.  スーパー・チューズデー ~正義を売った日~
これほどの映画なのに未批評とは!正統派のよく出来た映画。
[映画館(字幕)] 8点(2012-07-02 20:31:33)
2.  スリーデイズ 《ネタバレ》 
さすがポール・ハギスである。オリジナルも鑑賞したが、こちらの方が分かりやすいし面白かった。オリジナルを超えるリメイクというのは、僕が観てきた中ではあまり無いからこれは凄いことだ。どうしてもオリジナルの持つ「勢い」や「素朴さ」が失われて、頭でっかちになったり、逆にオリジナルの筋をなぞるだけの中途半端なものになってしまったりしがちである。 この作品も基本的にはオリジナルを踏襲したつくりなのだが、終盤の動物園絡みのエピソードが付け加わって、ストーリーに厚みが増した。脱獄させた妻との心の交流を描くシーンがオリジナルには不足していると感じていただけに、この追加は嬉しかった。あとは公園で出会う女性との間にもそれなりのドラマが用意されているのも良かったと思う。 余談になるが、ポール・ハギスの映画は生起するドラマがわざとらしくてハリウッド的だという意見もあるかもしれないが、僕はこういうクラシカルな作風が好きだ。ある程度、話が分かりやすくならないとなかなか感情移入は難しい。それにハギス作品に出てくる登場人物の心情やそれに基づく行動はどれも理解しやすい。 さて、この映画を観て私が感じたのは「ナイロビの蜂」との類似性だ。どちらにしても主人公の一途に愛する女性を思う気持ちが印象的である。一途なだけではない。どちらの映画も、自分の命、そして他人の命まで懸けて女性を愛することがテーマである。僕はこういう映画を観ると涙が止まらなくなる。いつの日か自分もそうありたいと強く強く願う。
[映画館(字幕)] 8点(2011-11-12 23:56:02)(良:1票)
3.  ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON 《ネタバレ》 
陳腐で冗長で退屈な映画だった。この大して面白くない脚本で2時間以上持たせようというほうが無理なのだ。いくらコントが面白くても2時間観てれば飽きも来る。僕は「釣りバカ日誌」の何が面白いかさっぱり分からないが、なんだかそれを観たときと似た感覚を覚えた。西田敏行も出ているし。簡単に言うと「五月蝿い」のだ。この作品でも阿倍つくつく(市村正親)が出る必要は全くないし、更に言うとなぜ彼が主人公の部屋の外にいたのかも全く不明である。月に飛ばされるシーンなどはあまりの面白くなさ、俗っぽさにいたたまれない気持ちになった。 更に言うと無粋。他の方も仰っているように、キャプラ監督が好きなら好きで良いが、それをこういう形で提示するスノッブ根性は本当にどうかと思う。みんなキャプラなんか知らないし、知ってる人に示したいなら、こんなに御託を並べなくても、ちらっとビデオタイトルでも映しておけばよいことだ。「教育」してやろうというつもりはないにしても悪趣味である。 それにしてもいつから三谷監督はこうなってしまったのか。昔の作品はもっと上品ではなかったか?少なくとも、俳優陣の「名前」による出オチに頼り、繰り返し同じネタで笑いを取りにいくさもしさはなかったはずだ。もっとそのシーンの微妙な雰囲気を巧みに捉えて笑いに昇華させていたような気がする。「ラヂオの時間」の頃は期待していただけに心から残念だ。 以下はレビューから少し外れるが、映画館でずっと後ろのおばさん連中が笑っていたのには本当に腹が立った。製作者側が笑わせようとしているところだけで笑うなら良いのだが、三谷映画を観に来たならずっと笑っておけば良いとでも勘違いしているのだろうか。こんな笑いどころも分からないような観客が笑っている映画を作った三谷監督は、この状況をどう思うのだろうか。それでいい、そのおばさんたちこそ自分の客だと言うのなら最早何も僕が言うことはない。黙って去るのみである。最後に、深津絵里は頑張っていたと思う。
[映画館(邦画)] 3点(2011-11-12 20:44:37)(良:1票)
4.  スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団
発想は悪くないのだが、何というかカタルシスがないのがつらい。一つ一つのシーンは悪くないのだが、筋に捻りがあるわけでもなく、何となく終わってしまう。スコットもモテモテだから自己同一化できないし。主役カップルに特に思い入れは抱けなかったが、ドラマーの女の子キムは個人的に大好きだ。
[DVD(字幕)] 5点(2011-11-03 17:49:12)
5.  すべて彼女のために 《ネタバレ》 
実話かと疑ってしまうほど真実味のある映画だった。ジュリアンは大学の先生で何となくおじさん臭い男。妻のリザはジャーナリズム関連の仕事をしており、若くて美人。まずこの配役がうまい。ジュリアンにとってリザは明らかに身に余る妻なのだ。二人の間にはオスカルというまだ幼い息子がいる。ラブラブで何一つ不満の無い幸せな日々を送っていたある日、突然リザが殺人罪で逮捕されてしまう。凶器の指紋という物証もある上、運悪く状況証拠も揃っており、有罪の判決が下る。残されたジュリアンにとってはまさに青天の霹靂であり、状況の打開を試みるべく、彼は妻の脱獄計画を練り始める。 この映画のテーマはズバリ愛である。ジュリアンは一切妻を疑わない。この設定が映画の面白みを殺ぐという意見もあるかもしれないが、これは映画のテーマ上、仕方が無いことであろう。私にとっては、この設定だけでかなり心を打たれるものがあった。美しい最愛の妻を取り返すためなら、全てを擲っても良いと開き直るジュリアンの姿はとてもかっこいい。私も将来結婚するなら、そこまで深く妻を愛したいものだ。 当然ながら、ジュリアンは犯罪にはど素人なのだが、その彼が脱獄計画を練る様も興味深い。着実に少しずつ決行に向けて準備を進める描写にはリアリティがあった。時には悪党に騙されながらも、妻を助けたい一心で決してあきらめず何度もチャレンジする彼を観ていると思わず応援したくなってくる。それだけにいよいよ決行に移る終盤では、思わず手に汗握ってしまった。 ただし、上映時間が短いだけに、粗い部分があるのも確か。ジュリアンとその父母兄弟との関係については、もっと設定を作りこめるし、リザがいなくなった後にジュリアンが公園で出会う女性との間にももう少しドラマがあって良い。そのあたりをきちんと修正してくるであろうハギス監督によるリメイク版も楽しみだ。
[DVD(字幕)] 7点(2011-10-10 20:05:08)
6.  水曜日のエミリア 《ネタバレ》 
後妻が主人公というのは、家族モノの中でも比較的珍しいと思う。テーマに興味を感じて鑑賞した。 愛を貫いての結婚だったはずなのに、なぜか万事がうまくいかないと感じる主人公のもどかしさには共感できた。一筋縄ではいかない先妻の子供、ヒステリックな態度を取る先妻、いつも子供の側に立って自分を詰る夫。それらの存在の集積が彼女を苛む。なぜ自分の努力が報われないのか?そう感じて周囲に攻撃的な態度を取ることで、更に孤立していく彼女の姿は観ていて痛々しかった。そして、その焦燥感の根っこにあるのは、生後数日で亡くなった彼女自身の娘の存在である。彼女の死を乗り越えられず、常に後ろ向きの思考をしてしまうから、周囲との関係もうまく行かないのだ。地味だが、俳優陣の演技や丁寧な脚本に救われ、なかなか見応えのある展開である。 ただし、先妻の協力により贖罪が果たされる終盤の展開はやや安易に感じた。主役のエミリア自身が努力することで壁を超える展開の方が、もっと感動的だったような気がする。主演のナタリー・ポートマン自身が製作に関与しており、キャストも好演している力作ではあるが、エンターテイメント性やストーリーの奥深さの点でやや劣ると感じた。
[映画館(字幕)] 6点(2011-09-19 19:45:32)
7.  スーパー! 《ネタバレ》 
暴力に関する善悪判断を完全に放置するのはそれほど気にならなかったが、性的なネタが多いのには閉口した。個人的に嫌いなジャンルではないが、この作品にはそれほど必要ないと思う。確信犯的に気色悪い「覚醒」シーンや過激すぎるバイオレンスシーンにはそれほどの嫌悪感は抱かなかったが、この作品のテーマとかけ離れたところにあるはずのセックス系のネタで攻められると不快に感じてしまった。 まあ、エレン・ペイジでなければ我慢できたかもしれないが、よりにもよって大好きなエレン・ペイジなので特に許せなかった。俺だけのエレンちゃんに!よくもこんな役やらせやがって!しかも嬉々として演じるエレンもエレンだ!でも大好きだ! コマとコマの間で起きてることなんて、俺は見たくない。
[映画館(字幕)] 6点(2011-08-29 21:23:40)
8.  素晴らしき哉、人生!(1946) 《ネタバレ》 
泣きました。映画館で号泣です。昔の映画はエンドクレジットが短いので恥ずかしいの何の! でも、最後に到達するまでの過程はそこまで面白くは無かったですね。ストレートにストーリーで勝負する作品としてかなり期待していただけに、コメディ色やファンタジー色が強めの演出にはちょっとがっかりでした。この映画は「ここ笑うとこ!」みたいな笑いの押し売り感がちょっと強すぎる印象です。前半はややしんどく感じました。 また、良い奴は良い、悪い奴は悪いという単純なキャラクター設定が、昔の映画の醍醐味でもあるし限界でもあるような気がしました。ジョージの徹底的な良い人ぶりが、現代の映画に慣れた目で見るとちょっと嘘っぽいですよね。ジョージが「自分がいない世界」をクラレンスに見せられる部分でも、あまりジョージに感情移入できないんです。だってジョージは仏様のように超良い人で多くの人を救っているわけで、その人が「自分の人生捨てたもんじゃない!」って思うのは当たり前な感じがするんです。むしろ見せられる前に気づけ!と言いたい。もっと悪いこともしてる普通の人が主人公じゃないと、この映画の無条件に生を肯定するというメッセージが伝わりにくいような気がしました。例えば、「クリスマス・キャロル」のスクルージはこの映画のポッターみたいな超悪い奴です。そんな彼が更生を誓うから感動できるんです。でも、この映画はジョージの人生を全面的に肯定していますから、その人が自殺を思いとどまるのは、当たり前とも言えると思うんですよね。そのあたりが観ていて気になりました。 それにしてもポッターは可愛かった!本当は絶対悪い人じゃないんだろうなあ。人間味があって、この映画の中で一番愛せたキャラかもしれません。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-04 23:24:24)(良:1票)
9.  SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 
全然面白くないわけではないが、期待はずれと言わざるを得ない出来。宣伝の時点で今年の最高傑作とか煽るのは、正直に言って片腹痛い。多くのレビュワーの方が既に語りつくされているので、多くは言わないが、今までの傑作から抽出された味わいを詰め込んだら、それぞれの味が打ち消しあって何とも無味乾燥な料理になったというオチだ。2時間で観客に訴えられるテーマはそれほど多くは無い。この映画は欲張りすぎた。 ただし、同時に評価を5点以下にするのも憚られる。新味に欠けるが、「悪い」映画ではないと思うからだ。むしろ子供たちには積極的に観て欲しいくらいの作品だ。何かに一生懸命になることの尊さや楽しさはこの映画から学ぶことができる。大人が見ても爽やかな気持ちにはなれる。 エンドクレジットの子供製作映画は確かに気持ちが和むが、それでは本編の不出来をカバーしたことにはならない。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-04 23:00:14)(良:1票)
10.  砂の器 《ネタバレ》 
うーん、長い。クドい。眠い。らい病差別とか親子の絆とか英良のドラマチックな人生とか、色々と言いたかった事を最後の「宿命」演奏シーンに託したんだろうが、いくらなんでも長すぎる。映画はやっぱり会話があってこそだと思うので、無言劇で振り返られても正直ピンと来ない。 また、序盤のシャツの裁断のくだりはご都合主義過ぎる。偶然、それを新聞記者が見ていて、それを刑事が読んでってあんまりだろう。しかも、記事では紙吹雪となっていたのに、それがシャツだと分かるとかはいくらなんでも・・・。そもそもあんな大事な証拠品を人目のある列車からばらまくかね、普通。その後、都合よく理恵子が流産で死ぬのも偶然過ぎて良くない。 でも、一番の違和感は殺人の動機。そりゃ確かに素性がばれたら政治家の娘との縁談はご破算になるかもしれんが、父親と会うだけ会って、素性は隠そうと思えば隠せる。三木謙一もそこは協力してくれるだろうし。恩人を殺すことに対するハードルが低すぎる。英良が性格に問題を抱えているならその説明も欲しいところ。 前半の全国各地への出張捜査のくだりは、とっても面白かっただけに最後の失速は残念でならない。「宿命」はいい曲だとは思ったけど、コンサートじゃなくて「映画」を観たかったんだよなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2010-09-26 00:56:42)
11.  スターシップ・トゥルーパーズ
レビュワーさん方のレビューを見ればわかるとおり、色んな楽しみ方ができる映画です。僕は頭をからっぽにして観ます。気持ちがいいです。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-20 22:48:48)
12.  スコルピオンの恋まじない
どれを観ても、ウッディ・アレンは面白い。この作品でも、肝心のからくりは観客に完全に教えておきながらも、次に話がどう展開するのかやきもきさせる手法は流石だ。途中で若干中だるみする部分もある(2件目の窃盗のあたり)が、ラストのオチは僕の予想のもう一つ上を行っていて、すっかり騙されてしまった。 字幕では彼のせりふ回しを完全には理解できてはいない気もするが、それでも笑っちゃうんだから仕方が無い。男の持つ滑稽さを冷静に見据え、さらに絶妙なシチュエーションを設定することでその滑稽さを最大限に増幅して観客を笑わせるのは、毎度ながら本当にすごい職人芸だと思う。小品なれど安定した一作。シャーリーズ・セロンの使い方がもったいないのが、アレン映画らしくてまた良い(笑)
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-08 23:29:58)
13.  スーパーバッド 童貞ウォーズ
おバカコメディとしてはそれなりに面白かったが、期待したほどではなかった。卒業パーティーの酒を買いに行っただけなのに、次から次へと災難が降りかかるさまは笑えるが、災難と下ネタがうまくかみ合っていない印象だった。どちらもそれぞれでは面白いのだが、うまく相乗効果が生み出せていない。DVDスルーもやむをえないか。ただし、主役3人は皆うまい!特にジョナ・ヒル。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-12 20:56:42)
14.  ストロベリーショートケイクス
里子はデリヘルの電話番で秋代はデリヘル嬢。ちひろはOLで塔子はイラストレーター。この2組の女性の群像劇。原作は魚喃キリコという漫画家で本人も塔子役で出演している。彼女のマンガは前から読んでみたかったので、偶然この映画に出会ってちょっと得した気分になった。映画としては、脚本も演技も共に自然で全く違和感は感じなかったし、飽きずに最後まで観られた。ただし、異様に登場人物の声が小さく録音されているのがストレスフル。終始イヤホンをつけて鑑賞せざるをえなかった。  男性が観れば、「女って怖い」という感想が自然と出てきそうな映画だ。「女ってこんなこと考えてんだ」とか「女性に比べて男は子供だ」とか。女特有のねっとりとしたというか隠微に淫靡な雰囲気が濃厚に感じられる。それはそれで面白かった。でも、ちょっとこれはやりすぎと言うか何と言うか、「男には分からない女」を描くことに固執しすぎたがゆえに、嘘っぽく見えてしまうところもある。  世の中は、女性が男性を打ち負かすことを良しとする戦闘的なフェミニズムの時代から、女性が「ありのままに」「自分らしく」生きていくことを是とする時代になった。この映画は完全に後者の視点で作られており、それが少し俗っぽく感じられた。例えば、この映画にはデリヘル嬢が出てくるんだけれども、一抹の寂しさはあれど、彼女の生きかたはまったく否定されていない。それどころか、この映画を観た女性のレビューは概ねこの4人の生きかたを支持しているものが多い。彼女たちの色んな意味での奔放さは「何かかっこいい」のである。  となると、この映画はリアルではないのではないか?という疑惑が生まれてくる。人間は、普通自分にないものを持っている者をかっこいいと感じるからだ。男性に隠されている女性のリアルな部分が濃縮された結果、この映画はリアルではなくなったのではないか。この映画のもつ不自然な「女臭さ」(「男臭さ」と対比して)が同性の支持者たちの憧れの対象なのではないか。ということで、結論は以下のとおり。  結論:この映画はリアルではなく、「女臭い」映画である。したがって、女はそんなに怖くない。  でも、僕は所詮男だから「いや、本当に女はあんなふうに考えていつも行動してるんだよ。」と女友達に言われたら、信じるしかなくてちょっと怖くなる。「女なんて怖くないさ!」と嘯く僕はまだ子供なのかもしれない。
[DVD(邦画)] 7点(2009-11-19 23:09:32)(良:1票)
15.  スペル 《ネタバレ》 
出だしでちゃちゃっとプロローグとヒロインの紹介を済ませ、あとはもうひたすら怖がらせる演出の連続。怖がらせ方も昔ながらで、音と映像でシンプルに攻めてくる。和製ホラーの精神的な嫌らしさは全く無く、どこまでも陽性な攻撃を仕掛けてくる。  いや、でも本当に一人で見なくてよかった。一人だったらマジで怖かったはず。安心してるところで急に襲い掛かってくるから、本当にこのジプシーの婆さんは悪質。何回かたぶんでかい声で「ぎゃっ」とか「うわっ」とか叫んだと思う。  怖いんだけど笑えるというよくわけの分からない展開もまた良い。ヒロインはとあるきっかけで婆さんに呪われるんだけれども、この婆さんがマジで気味が悪い。臭そうだし、色々と変な色の液体を出すし、入れ歯は鋭くとがってるし。死体になっても攻めてくるからね。その婆さんの復讐の一生懸命さとか気持ちの悪さが逆に笑える。逆に、最初は怖がってたはずなのに、段々と戦闘モードになっていく強気なヒロインもツボだった。ラストは酷いんだけど笑うしかなくて、なぜか逆に清清しい気持ちになる。ヒロインとそれを演じたアリソン・ローマンには心からの拍手を送りたい。お疲れ様でした!  サム・ライミが「スパイダーマン」シリーズで溜めたストレスを一気に吐き出したという印象の映画。これで気持ちはリセットできただろうか。次は何で来るか楽しみだ。
[映画館(字幕)] 7点(2009-11-16 19:49:12)
16.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
期待値が上がりまくった中で観たので、ちょっとした肩透かし感は否めないが、こういう映画があってもよいのではと肯定的な判断はできた。人によってはもっと酷評しそうな気もするが。 まず、良かったところを褒めるとすれば、圧倒的な躍動感!特に子供時代の警官との追いかけっこは、巧みなカメラワークによってスラムの活力が伝わってきて興奮した。色彩も鮮やかで、インドの魅力がもろに伝わってきた。「シティ・オブ・ゴッド」はリオのスラムを描いた傑作だが、それを髣髴とさせるシーンだった。子役の自然さ、元気さ、かわいさも特筆に価する。人生のどん底や頂点がこれでもかと詰め込まれているにもかかわらず、少しも食傷しないのは、監督の才能によるところが大きいのだろう。 一方で少し残念だったのは、心の動きの捉え方が甘いところ。兄のサリムがラストで自殺的行為に出るのは、あまりにも唐突で違和感を拭えなかった。ボスを殺して自分が組織をのっとるくらいの行動に出るのかと思いきや、意外とセンチメンタルな行動に及ぶのは説明不足だろう。ストーリー上、何らかの布石を打っておいて欲しかった。また、ジャマールのラティカに対する強烈な想いも理解はできるが、もう少し子供時代のジャマールとラティカのエピソードを描いておいたほうが、もっと分かりやすいだろう。2人の親密さが愛に変わっていくことを示すシーンが欲しかった。 映画中にちょっとした暴力シーンや残虐シーンはあるが、女性が観ても許容できる範囲だろう。明日への活力が湧いてくるポジティブなエネルギーを与えてくれる映画であることは間違いない。日曜日の夜に観たのは正解だった。
[映画館(字幕)] 7点(2009-04-21 22:06:59)(良:1票)
17.  スルース(2007) 《ネタバレ》 
ケインもロウも好きだが、さすがに二人芝居を2時間見せられるとしんどい。変装には全く気づかなかくて、そこで「おっ!」と思ったが、その後また眠くなった。ロウは試合に勝って勝負に負けたんだろうが、あれほど試合にこだわる奴ならそれもまた本望か。
[DVD(字幕)] 4点(2009-03-29 17:08:05)
18.  砂と霧の家 《ネタバレ》 
地味で暗い話なんですが、アカデミー賞ノミネートということもあってか、意外とレビューされている方が多いですね。レビュワーの皆さんの間で不人気なのは、やはりあの副保安官のようで。まあ、確かにとんでもなく激しやすいアホですし、全ての原因は彼にあると私も思います。一番、公権力を握らせてはいけないタイプですよね。しかし、キャシーとベラーニがどうなのか?については、皆さん賛否両論おありのようで。全体的にキャシーが責められている(ex.バカ女)んですが、ベラーニも悪評高い(ex.父権主義者)。 でも、私は二人は弱いだけで、悪い人間ではないと思うんです。確かにキャシーは定職についていないんですが、優秀な兄と比較されて劣等感に悩んでいる繊細な女性なわけで、ベラーニは軍人で粗暴な一面もありますが、良き父であり、良き夫でもあるわけで。原作のプロットが巧みでしっかりしているだけあって、人間と人間が遭遇した時の化学反応みたいなものをうまく表現できていると思いました。結果、大爆発を起こしてしまうんですが。個人的には、もう少し救いがあってもと思います。これは純粋に好みの問題ですが。ズーンと来ますが、これもアリかも。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-07 18:17:23)
19.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 
登場人物が多すぎて話の焦点が散漫になっている。テーマは何だ?親子の絆?恋人の絆?友情の絆?そうか、「絆」なのか?でも、このような描き方では、普遍的な「絆」を描くには不適当。「いろんなベタな絆の話を詰め込んで、アクションで繋ぎました」みたいになっちゃってる。それが、このシリーズがティム・バートン時代の「バットマン」シリーズに及ばない点だ。たとえば、ハリーの気持ちも明確な外的要因で極端な形でしか変化しない。そもそも、1つの映画の中で、3回も変化させる必要性がわからない。その変化のプロセスの描き方が雑。もっと、心の襞のようなものを書き込めれば、陰影の深い世界になったのにと思います。 アクションは確かにすごくて、飽きずに観られるので、6点ですが、ちょっと甘いかな?
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-01 23:22:49)(良:2票)
20.  スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師 《ネタバレ》 
評価するのに物凄く迷った作品。たいていは見た直後にレビューするのだが、この映画はその決心をするまでに1週間近くかかった。 結論からすると、バートン作品の中ではどちらかというと凡作の部類に入るのではないかと考えるため、この点数となった。映像美はもちろんすごい。でも、一方でこの監督の作る作品はたいてい美しすぎるくらい美しいから、標準程度の出来ということもできる。ただし、ここまでの流血描写には今までお目にかからなかっただけに正直驚いたし、これはこれで独特の美しさがあるとも感じた。特にラストシーンは美しすぎて思わず涙が出た。陰惨な地下室に流れ出す暗赤色の血液。出だしのタイトルロールとシンクロしていて心を打たれた。 しかし、やはりどう考えても流血シーン(もしくは噴血シーン)はグロテスクすぎる。ホラー好きでないと耐えられないレベルだろう。ユーモラスなのは「誰の肉がどんな味か」を歌うシーンと剃刀を手に道行く人に理髪を勧めるシーンくらい。でも、笑っているとすぐグロシーンにつながるので、ホラーの苦手な僕には、余裕を持って観られなかった。いつも手に汗握っていた。 この映画で、監督のやりたかったことはよく分かったし、確実に成功している。でも僕には合わない。次は違うことをやってみたいと思うように祈るしかない。願わくば、バートン監督が血の道に迷い込まざらんことを。そうなったら、僕にはかなり痛い打撃です。
[映画館(字幕)] 5点(2008-02-02 00:40:59)
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