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anemoneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 646
性別 女性
自己紹介 2006年のレビュー本数4本ってあんまりですわね。
2005年には「姑獲鳥の夏」まで見ていたクセに。
ってこういう使い方やっぱ邪道ですよね。来年こそは。

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1.  隣のリッチマン
ジャック・ブラックに魅力を感じたことが一度も無く、バリー・レビンソンの映画を面白いと思ったことがほとんど無いので全く期待はしていませんでしたが、クリストファー・ウォーケンの存在が全てを変えたと言っても過言ではありません。一度本格的にコメディをやっているところを見てみたいものだと長年思っていましたが、今回のベン・スティラーとのカップリングはまさに期待通り。全編を通して二人の珍道中が一番楽しく、久しぶりに正しく笑わせて戴きました。ジャック・ブラックって芸風がバカ殿様なんだよなーと思っていたらこの映画では本当にバカ殿そのものだったのも、むしろ邪魔にならなくて丁度良いと思いました。ベン・スティラーの卑屈な個性もなかなか良く活かされていたと思います。たぶんバリー・レビンソンという監督は、傑作を撮ろうとするからダメなんであって、この映画とか「レインマン」「グッドモーニング・ベトナム」のように役者頼みの作品の方が本領を発揮出来るのではないでしょうか。庭にメリーゴーランドを建てたり屋内ボーリング場を作ったりという隣のリッチマンの典型的な成り上がりぶりもそれなりに楽しめますし、特に感動すべき点などを期待するのでなければ土曜の晩にご家庭で楽しむ映画として強くお勧め出来ると思います。
[DVD(字幕)] 9点(2007-03-31 03:15:48)
2.  ドッジボール
個人的には絶対10点なんですけど、観る人を選ぶジャンルだと思うので公平を期すため泣く泣く減点。『ズーランダー』以降のベン・スティラーが「好き」と言い切れる方なら評価は高いんじゃないかと思います。まずダメダメのヨワっちさが売りだったベン・スティラーがコテコテの大悪役に、という設定が『ズーランダー』ノリなんですよね。このうるさい浮きまくりバカの反対側に、落ち着きまくりのヴィンス・ヴォーンを持って来たところでシチュエーションから既に笑えました。ベン・スティラーの愛妻クリスティン・テイラーがベン・スティラーのいたぶり役というのも笑えます。スティラー作品にはありがちですが、キャスティング一発勝負な内容ですね。話はわざわざ説明するまでもなく、ほかの全てのスポコメとだいたい同じ。まあよくあるアメリカのスポコメで、『Meet The Fockers』や『スタスキー&ハッチ』が公開されない我が国で、なんでこの作品が(しかも準大バコで)公開されるのかは永遠の謎。台詞に依存しない体当たり的な笑いがメインなので、日本人にもわかりやすいコメディ作品ではあるでしょう。もちろんパロディもそれなりに混じっているので、出来れば事前に元ネタはおさえておいた方が楽しさ100倍ではあると思います。お客のノリは、コメディにしてはなかなか良かったです。わたしはヴィンス・ヴォーンにもうメロメロです。皆さんも是非メロメロになって下さい。似てない親子だなーと思ってましたがベン・スティラー、お父さんに似て来ましたね。
[映画館(字幕)] 8点(2005-05-01 14:28:02)
3.  トレマーズ
オモシロイッ。完全にアホ映画だけど誰一人アホ映画をナメてない真剣味が良いですね。一度もステキと思ったことのなかったケビン・ベーコンが思わずステキに見えてしまいました。降って湧いた異常現象に身近なモノで戦う、っていう発想がステキです。武器マニアの夫婦最高です。とりあえずみんな屋根の上に上っちゃう、っていう展開も楽しすぎます。あまり難しいことを考えず、安直にこの展開が「楽しいっ!」と思えれば、こんなに幸せな映画は滅多にないと思います。だいたいあの怪獣、どこから来て何のために暴れてるんだか、さっぱりわからないあたりが最高です。しかも州兵とか全然出て来ません。突然現れた宇宙生物と、地元の農民がブルドーザーで戦う映画です。このスケール感、問答無用の展開、小ざかしい理論を取っ払ったありのままのバカバカしさが、いかにもフツーの田舎のお兄ちゃんなケビン・ベーコンを燦然と輝かせる、ただそれだけの映画ですけどわたしは惚れました。思いっきり確信犯的Bです。シャレのわかる人にだけお勧めします。
8点(2004-09-27 18:46:49)(良:1票)
4.  隣のヒットマンズ 全弾発射
公開初日にわざわざこれを観に行こうと思った自分自身に敬意を表して+1点。2時間たっぷりへらへら笑って、アッハッハ~と後に何の余韻も残さない正統派アメリカン・コメディとしては十二分の合格点。ただし残念ながらわが国にはコレをわざわざ劇場で観ようという文化がない。よって公式パンフレットもナシ。ブルース・ウィリスはコメディタレントであると信じる立場からは、「ジャスティス」とか「ティアーズ・オブ・ザ・サン」なんかをやりつつもこの手の作品をおろそかにしない彼の態度は非常に高く評価できる。ドンパチ大盛り映画も背負って立てる人材だが、基本的にはコメディの人でしょう。前作も特に続編を作るほどのデキではなかったと思うけど、マシュー・ペリーとのカップリングは微妙に良いので地道にシリーズ化を目指してもらいたい。しかし一番笑ったのはポスターにあった「ブルース・ウィリス主演最新作」の謳い文句ですかな。帰りのエレベーターで明らかにブルースLOVE♪なおばちゃんと一緒になった。ポスターのウィリスを熱くみつめるおばちゃんの後ろ姿が心に染みた土曜の深夜0時半であった。
8点(2004-09-27 18:20:14)
5.  トロイ(2004)
正直、それほど賭けてたワケではない期待と、作品の出来とが上手く噛み合って、ほどほどにお値ごろ感のある作品でした。要は大した作品じゃぁないな、ってことなんですけど。古き良き時代のハリウッドお家芸的歴史物超大作の流れとして見れば、今の技術でもう1度これをやってくれるというのは楽しいことではある。原作が書かれたのが3000年近く前ということで、ストーリーがあまりにも陳腐なのは仕方がないし、それを敢えてベタベタのまんまやっちゃったペーターゼン監督の無欲さに感涙。やっぱりこの人、壮大なスケール感だけで食べているだけのことはあって、それなりに壮大なスケール感だけはある。つまるところ、当代きっての色男であるブラピが、ハンサムなだけじゃなくてカラダも素晴らしく運動神経も抜群であるぞ、というだけの映画なんだけど、しっかりアキレス腱を射ぬかれるシーンなんかもうギャグとしか思えずすっかり爆笑してしまった。冴えていたのはヘクトル役を演じたエリック・バナ。「ブラックホーク・ダウン」でも一人輝いていたが、彼のいかにも知的な風貌に違和感すら感じられるマッチョな肉体のアンビバレンスは今後、かなりの需要が見込まれる。残念ながらトロイのヘレンにもう一つ華が足りないとか、中盤までの大戦争スペクタクルに比べて肝心のクライマックスがイマイチ地味だったりとか、言い出したらキリがないけどまあまあ楽しめる普通のアクション史劇だったのではないかと思う。心配していたブラピの(カン高い)声も、本編ではちゃんとイコライザー+リバーヴ処理されており、さほどの違和感はなかったです。あと、エリック・バナとサフロン・バローズの夫婦役って、あまりにも似合いすぎてて洒落んなってないと思いました。戦争映画好きにはまあまあ楽しめる作品だったと思います。
7点(2004-05-28 00:29:49)
6.  ドーン・オブ・ザ・デッド
いろいろな意味で旧作への「愛」、そして四半世紀後の今、再映画化するにあたって、単に旧作の焼き直しにとどまらない「心意気」を感じる作品。ガラッと変わったストーリー展開の中にあっても旧作のモチーフが随所に散りばめられ、その精神性は正しく引き継がれたと思う。リメイクというよりはオマージュに近い内容だが、「人はそれでも生きることを諦めない」という最大のメッセージは強烈に生かされている。看護婦、セールスマン、警備員・・・実に普通の、決して特殊な能力に長けたトップエリートではない彼ら生存者が、「生」へのエゴをぶつけ合いながらも次第にお互いの個性を認め合って一つのチームに成長していく姿の中に、アメリカ社会が最も重んじるグループ・ダイナミクスの妙が見える。時にシニカルに、時にエゴイスティックに、しかし断固として「生」への執着を捨てない一握りのアンチ・ヒーローたちは、絶望的な篭城の果てに英知を駆使して脱出に一縷の望みを賭ける。スタイリッシュな映像、軽快なプロット、完璧な楽曲選択。非現実的な設定の中で、無名ながらあまりにも魅力的な登場人物たちが織り成すリアルな人間模様。ホラーを愛し、ホラーで遊ぶという旧作の精神そのままに、死者と生者を分かつ物という深遠なテーマをとことん遊び倒した本作の精神は、映画という芸術において特にホラー映画が担って来た「娯楽とは何か」という本質的な問いかけに対する率直な答えでもある。 【DVD版を見た後の追記】シーンが追加された分、劇場公開版にあったキレの良さが多少損なわれた印象。でもCJの見せ場が増えたのは嬉しいです。
10点(2004-05-16 05:00:58)(良:1票)
7.  トラック29
ニコラス・ローグにしてはちょっとキレ味悪いかも?という声も聞こえて来そうなところだが、このぐらいの弾け具合が実は一般視聴者とのギリギリの接点かも知れない。母親を探して旅する青年、生き別れたわが子を記憶の底に封印したまま、年の離れた夫との距離感に悩む妻。決して明かされることのない二人の間の密かな絆に、人は愛する者を見つけるのではなく求めるのだというさりげないメッセージが込められている。いつになくシリアスなクリストファー・ロイドの怪演といい、まだ頬のふっくらとしたゲイリー・オールドマンの初々しさといい、ちょっと珍しいモノが観られるという点でも一見の価値はある作品。含みも多く、受け止めようによっては多様な見方のできるストーリーは、噛めば噛むほど味が出る。際限なく繰り返しの鑑賞に耐える作品である。
10点(2004-01-20 22:30:40)
8.  ドグマ
あまりにもケビン・スミスの信奉者以外を無視しているという意味では、残念ながら辛口の評価にならざるを得ません。ただケビン・スミスにある程度思い入れのある人なら、これは「きゃ~おもしろい」になっちゃうんですけど。私自身は特定の条件に依存した作品に高い点をつけることはアンフェアだと思いますので、点数は辛めになりました。皆さんも書かれている通り、キャスティングがネタになっていたり、隠しネタはいっぱいあって、良い意味で悪ふざけ的な作品だと思います。ケビン・スミスって誰?という人には、まったくお勧めできないです。ある程度、予習してから観ると良いんではないでしょうか。
6点(2003-12-29 13:08:59)
9.  28DAYS
小粒なんですがピリッとおもしろい、飽きの来ない作品ですね。微妙に地味な役柄にスティーブ・ブシェミを連れて来るあたり、キャスティングの妙を心得た映画だと思います。内容的にも、スケール的にも、とにかくバランスの良い映画。この内容でこのテンポで、この出来だったら佳作でしょう。よくある映画、で片付けるにはちょっと惜しいぐらい平均点の高い映画だと思います。サンドラ・ブロックのオフビートな個性が非常に上手く出てますし、この手の映画ってなかなか日本に入って来ないだけで実際非常に多いんですが、そういう中ではかなり上手くまとまっているし良く出来ていると思いました。サンドラ・ブロックって役選びが上手いですね。癒し系の良い作品だと思います。
8点(2003-12-28 12:55:13)
10.  トワイライトゾーン/超次元の体験
オムニバス形式にもうちょっと馴れていれば、もっと楽しめたのかなあ、という気はしますが・・・。でも劇場公開当時に1回しか観てないわりには、今でも全部のストーリーをちゃんと覚えているところを見ると、けっこう面白かったんですよね、きっと。どの話もスリラーとしてよりはファンタジーとして楽しむのが正解なんじゃないかと思いますが、「怖い映画なんだ」と思い込んで観に行ったので当時はちょっと空振り感がありました。やはり一番印象に残っているのは、第3話と第4話かなあ。特に「20000フィートの戦慄」では、飛行機の窓に全然おさまり切っていないジョン・リスゴーの巨大な顔が強烈なインパクトを残しました。オムニバスのファンタジー作品として、ご家族で楽しめる作品だと思います。
7点(2003-12-21 14:36:20)
11.  突然炎のごとく(1961)
最後まで観ると、なんとなくいい映画だったような気にはさせられるんですが・・・観ていて長く感じました。フランス映画の独特のテンポというか、だらだら長いなぁ、という感じでちょっと辛かったです。ジャンヌ・モローの存在感が素敵、と思えれば耐えられない長さではないような気もしますが。私は非常に正義感の強い10代の終わりにこの映画を観ましたので、二人の男性の間でどっちにもいい顔ばかりしてるジャンヌ・モローにちょっと女のズルさを感じてしまい、振り回されてる男も男だよなあ、とイライラ。でも観終わった後回りの人はみんな「素晴らしい」と言っていたので、そうなのかぁ、とキョトンとしました。映像がいちいち絵になっていてとても美しい映画ではあるので、雰囲気にノレる人は楽しめるんじゃないかな、と思います。
5点(2003-12-21 14:30:18)
12.  ドクター・モローの島
子供心にかなり衝撃的な映画でした。半獣人のメイクとか、今思えば笑っちゃうようなシロモノなんですが、日本はまだ仮面ライダーとかの時代でしたし。なんと言ってもバーバラ・カレラの怪しげな雰囲気が良かったですね。時間が経って陳腐化するのはもう絶対避けられないタイプの映画ですが、個人的にはもう大好きな作品です。この時代のチャチな「特殊メイク」を、キッチュと思える人ならそれなりに楽しめるんではないでしょうか。「ゾンビ」のメイクが安っぽくて笑っちゃう、という世代にはちょっとキツいかも知れないですね。でもストーリーがシンプルで、けっこうイヤなオチもついてて面白いですよ。
7点(2003-12-21 14:25:49)
13.  トーマス・クラウン・アフェアー
特に前作に思い入れがなく、普通におもしろい映画しか期待してなかった私としては、そこそこ楽しめる普通の映画でした。生々しい日常を連想させず、非日常的な空想の世界を楽しむにはもってこいな映画ですよね。セリーヌのドレスに自家用ジェット、カリブの別荘で優雅なバカンス・・・という、あまり本筋と関係ないところでウットリできる楽しい映画だと思います。ミステリ&サスペンスとしての仕掛けは今いちレベルだけど、そういうのはとりあえず置いといて・・・って感じで、雰囲気一発で楽しめれば良いのでは。でも暑苦しくなく洒落た作りで、オトナのお色気&サスペンス映画と思えば悪くないと思いました。
6点(2003-12-21 14:19:12)
14.  逃亡者(1993)
TVで観たせいか、普通におもしろい映画という以上の物は見えて来ませんでした。普通におもしろかったですが、「チキショー劇場で観ておくんだった!」と地団駄を踏むほどではなかったような気もします。ただサスペンスなので本来TVでボケッと鑑賞したりすると評価が下がるのは必至ですよね。劇場で集中して観ていたら、もうちょっと楽しめたような気もします。なので点数甘め。
7点(2003-12-21 14:14:37)
15.  ドアーズ
世間一般ではともかく、オリバー・ストーンの中では悪くないような気も。やっぱりドアーズ通以外にはウケようがないですよね。カイル・マクラクランの異常にそっくりなレイ・マンザレク役とか、そういうのが笑える映画なのでは・・・あれ?違うんですか?^^;特に「Light My Fire」のイントロを思いつくところなんか爆笑モノでした。でも結局、ファンの目から見ると一般的なことしか言われてないし、知らない人から見るとマニアックすぎ、というすごく中途半端なモノになってしまったと思います。笑顔のステキなメグ・ライアンも、このタイミングでわざわざあんな暗い役をやらなくてもよかったのに、と思いました。見どころはやはりカイル・マクラクランでございます。
4点(2003-12-21 14:11:17)
16.  永遠に美しく・・・
SFXという手法がエスカレートし尽くしてもはやどうにもならないところまで行ってしまい、「見たこともない映像」だけが突出していることが求められた時代、おろそかにされがちだったストーリーが始めて技術に追いついた作品。そもそも映画を実現させるための手法だったはずの技術が、SFXの見せ場を盛り上げるために考えられたストーリーみたいな本末転倒なことになっている作品が多かった中で、話として面白く、かつそれを実現させるための手法としてSFXが品良く上手に取り込まれている点が評価できる。美しさのためなら手段を問わない、いささか極端なキャラクターのメリル・ストリープとゴールディ・ホーンも、シャレにならないほどの狂奔ぶりで笑わせてくれた。女性がアンデンティティを「美」に見出した場合の暴走ってたぶんこのぐらい行ってしまいそうな、女性にとっては妙な説得力がある。二人の間で翻弄されっぱなしのブルース・ウィリスも、本来の持ち味であるダメ男ぶりが発揮されていて良かった。そもそもロバート・ゼメキスというのは、SFXの手法に頼らなくても充分楽しい映画を撮るだけの技量がある人。最近の彼はほとんどSFXの虜になってしまっている感があるけど、この作品を初めて観た頃は、ああこういうバランス感覚を持てる人がやっと出て来てくれたんだなあというある種の感慨がありました。イザベラ・ロッセリーニやメリル・ストリープという比較的シリアスなイメージの強い大御所二人が、敢えておバカな役に挑戦してくれたのも嬉しかったです。
8点(2003-12-14 16:38:10)
17.  時計じかけのオレンジ
どうしてもどこか褒めなければいけないとすれば、強いて言えばタイトルがカッコ良い。キューブリックはこの映画をミック・ジャガーとキース・リチャーズ主演で撮りたかったと聞いているが、実現していればそれなりに興味深い映画にはなっただろう。暴力ってそんなにイイですかね?人を幸せな気分にしない映画には、せめて感動を与えてもらいたいと私は望むのですが。それさえなければタダの野次馬根性。なんとなく、観る人をバカにした作品という印象が捨て切れない。映像的にスタイリッシュではあると思うが、それだけで本当にイイのか。私はこの作品を19歳の時に観たのだが、既にこの世界観に心酔できるほど素直ではなかったらしく、おかげで自殺者にも犯罪者にもならずに現在まで生き延びている。もう1回観てみようかな、と思わない数少ない作品の1つである。
2点(2003-12-06 00:57:34)(良:4票)
18.  トゥルー・ロマンス
一瞬のうちに燃え上がり、最後の最後まで一途に突っ走るハイテンションな恋。誰もが心の奥底で憧れながらも、実際に手にする人は滅多にいない「本物の恋」を具現化した、現代人にとっての究極のファンタジー。「トゥルー・ロマンス」というベタベタなタイトルからも伺い知れる通り、ここには打算もなければ駆け引きもない。オタクなコミック店員と、駆け出しのコールガールという、あんまり頭の良くない二人だからこそやってのけられる無軌道で出たとこ勝負な逃避行を描いたこの作品は、混迷を極める「今」を生きる全ての人々に、人間本来のピュアな欲望と、シンプルかつストレートな行動力への憧憬を起こさずにはおれない。いろんな意味でおバカな人々、たとえば短い人生の中で全ての薬物にトライすることに情熱を傾けている麻薬中毒患者や、プリミティブに現金を追う人々、息子を守るためなら命も辞さない父親は体を張って追っ手の行く手を遮ったはずが、壁にはしっかり息子の連絡先、当の息子はピンク色のキャデラックというあまりにも派手な車に乗って一路西海岸を目指す。コミカルというにはあまりにも愚かな、これら登場人物の姿を通して、人の世のバカバカしさ、人生の無意味さ、唯一「愛する」ことのみによって救われるシンプルな魂のあり方を映画はつぶさに描き出して見せる。ドタバタ劇と呼んでしまうにはあまりにも衝動的な、金でなく栄光でもなく、多くの人にとって今や何よりも手に入れることの難しくなった「トゥルー・ロマンス」を、安っぽさのオブラートに包んでポン!とテーブルの上に投げ出してみせたこの作品は、せつないまでの荒々しさと無知であることの楽しさを観客の心によみがえらせてくれる。テカりきった肌にくたびれた表情、見事につけ根から地毛の黒さを覗かせたイミテーションブロンドのアラバマが、衝動的に人殺しをして戻った恋人に言う台詞がいい。「なんてロマンティックなの!」
10点(2003-12-03 01:10:07)(良:4票)
19.  ドライビング Miss デイジー
人間は何歳になっても成長できる、という非常にシンプルかつポジティブなメッセージで観る人を暖かい気持ちにさせる。当時80歳、カクシャクとした未亡人を演じたジェシカ・タンディの遅咲きすぎる個性が一気に花開いた作品。人種差別問題を扱いながらも、暑苦しさを感じさせないストーリー運びは見事。それにしても当時50代に差し掛かったばかりのモーガン・フリーマンの老け役は目を見張るモノがある。こちらも大きく注目を浴びることのないままコツコツ芸を磨いて来た苦労人。二人の玄人の手堅く控えめな演技が、物語の放つメッセージに確かな裏づけを与えている。
8点(2003-11-29 22:54:33)
20.  トゥルーマン・ショー 《ネタバレ》 
90年代で最も美しい映画。人間の嫌らしさをとことん暴き出しながら、最後に人間の善意を全面的に肯定してくれる手腕は見事。ジム・キャリーの浮世離れした個性が、生まれた時からセットの中で暮らしているトゥルーマンに見事にマッチした。彼を支配しながら屈折した愛情を見せるエド・ハリスの快演も素晴らしい。ちょっと風変わりなホーム・コメディの様相を呈しながら、ラストで突然号泣の嵐をもたらす不思議な映画。でもこのオチが良い。人間ってみんなが思うほど悪いものではないよ、っていうポジティブなメッセージを、イヤミなく伝えることのできた数少ない映画だと思う。
9点(2003-11-29 17:29:44)(良:1票)
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