1. おくりびと
《ネタバレ》 納棺師の作業を指先までしっかり撮りきっている、その敬意に満ちた撮り方だけでこの作品は存在価値がある。銭湯の女将との再会時の会話の一言が、後の妻の主人公への見方を変えるところにつながっている流れなど、語り口も巧妙。決して素材に寄りかかっていない。 [DVD(邦画)] 7点(2009-09-26 04:06:02) |
2. オペラ座の怪人(2004)
映像も編集も未整理でごちゃごちゃしている部分がないわけではないのだが、この作品に一本の筋を通しているのは、エミー・ロッサムの存在感。画面に登場するだけで、その場の空気をまとめてしまうほどの吸引力があります(ケイト・ウィンスレットの若い頃を思い出しました)。逆に、ファントムは普通の人っぽすぎ。もうちょっと不気味に毒々しくいってほしかった。●再見して+1点。いやもう、この歌、美術、そして音響のゴージャスっぷりは、やはり見事です。 [映画館(字幕)] 7点(2009-06-27 00:51:34)《更新》 |
3. オー!マイ・ゴースト
《ネタバレ》 こういうゴーストもの系ラブロマンス/人情ロマンスって、大抵出来がいいんですよね。この作品も、出だしはなかなか好調な滑り出しで、その後も、ヒロインは(いろいろな意味で)こっちに気づくのか的な興味を続けさせるのですが、何か最後の方で失速しています。せっかくの設定を追いかけきれなかったというか・・・。その典型が敵役の弁護士で、最初はこいつをどうにかしたいというのが物語の発端だったはずだし、善か悪かはっきりしないのが展開の綾になっていたと思うのですが、結局、処理しきれないまま終わっています。 [DVD(字幕)] 6点(2018-10-07 23:34:28) |
4. オペレーション・ワルキューレ<TVM>
トム・クルーズ版と比べるとやっぱりコンパクトというか、もっといえばダイジェスト版みたいな感じで、特に脇役にほとんど味がないのですが、それでも重要なポイントは押さえています。このように、意義ある歴史(と人物)を端的に提示した作品はもちろん価値がありますし、また何といってもドイツ語会話による再現度の高さは強みです。 [DVD(字幕)] 6点(2016-11-11 01:20:41) |
5. 踊るマハラジャ★NYへ行く
《ネタバレ》 マリサ・トメイのノリノリのボリウッドダンスが見られるというだけで、すでに大いなる意義のある作品。ヘザーちゃんの潔いポルノ女優っぷりも楽しい。コメディの部分は、設定上のギャップを押していけば、もっと笑いがとれたのではないか?という気はしますが。せっかくのオチの部分が割とあっさり過ぎている箇所も多く、ちょっともったいない。 [DVD(字幕)] 6点(2016-10-13 02:39:56) |
6. オーケストラ!
《ネタバレ》 すでに指摘されていますが、落ちぶれてもアホになっても金に汚くなっても、「ステージに立つこと」に対してだけは、真摯で謙虚であってほしい。そうでないと、根っこのところでの共通ベースが存在しないので、最後に一致団結する根拠がなくなってしまうのです。結局、メラニー・ロランの美しさと存在感に大きく助けられています。クライマックスの演奏シーンを10分以上延々続けるこだわりぶりには、制作者の執念を感じさせますが。 [映画館(字幕)] 6点(2014-12-31 03:32:19)(良:1票) |
7. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 無意味なシーンとか、勢い余っただけのシーンとか、失笑するような演出とかはあちこちにあるんだけど、第1に、「15年経ってから解放したのはなぜか」という魅力的すぎる謎と、その期間に対する必然性。第2に、例のHシーンで、その後の(合い鍵での?)出入りやプレゼント箱、その中の手首なんかが本題と見せかけておいて、実はHシーンそのものが本題だったという、手品のような手口。この2つのインパクトで、作品としては十分成り立っています。 [DVD(字幕)] 6点(2013-10-21 02:57:26) |
8. おっぱいバレー
《ネタバレ》 綾瀬はるかという人を一定時間きちんと見たのは初めてなのだが、演技らしい演技はほとんどできていないのに、フレーム内に収まっているだけで自然に目を引いてしまう、不思議な人です。で、その体型(というかバスト)をあえて強調しない撮り方をしているのはすぐに想像がつきましたが、かりにそれが目立つようにしてしまうと、映像内の主役が、先生でも生徒でもない「おっぱいそのもの」になってしまいますし、またそれを受けた生徒のリアクションや芝居も、全然別の方向に行ってしまいます。ここに出てくる生徒たちは、おっぱいという言葉1つからでも無限のパワーを構築できる、第一級の妄想力を持っているのです。なので、その立ち位置に見る側を同化させるためには、この撮り方はまったく正しい。それとやはり、タイトルを堂々とこれにしてしまったその度胸に+1点。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-12-29 01:41:40)(良:1票) |
9. 夫以外の選択肢
最初から最後まで、4人ともじめじめじめじめしっぱなしなのが強烈。不倫の開放感や陶酔感など、微塵も感じさせない。ここまで徹底してじめじめしていると、逆に爽快ですらある。あと、ピーター・クラウスがビル・パクストンに見えて仕方なかった。 [DVD(字幕)] 6点(2010-12-18 03:36:42) |
10. オーバー・ザ・レインボー
《ネタバレ》 ほどよく切なさが漂う良い話です。イ・ジョンジェの悩める青年役もなかなかはまっています。で、本来ならもっと感動できたはずなのですが、そうならないのはなぜかというと、最大の理由は、過去と現在の仕切り方が雑然としすぎという点。結果、ヒロイン以外の女性キャラはほとんど存在が死んでしまい、オチが最初から見えすぎることになってしまいました。主人公の職業がお天気キャスターというのも、工夫なしですね。 [DVD(字幕)] 6点(2006-01-20 01:24:16) |
11. オーロラの彼方へ
《ネタバレ》 前半は何となくモタモタ気味、後半は一本筋が通って迫力がありますが、結局はサスペンスとその解決によりかかっただけという気がしなくもない。つまり、主題が微妙にずれちゃってるのです。タイムトラベルものはどうやっても時の差が埋まらない切なさこそが命と考える私にとっては、何事もなかったかのように平穏無事に締めてしまうラストも拍子抜け。 [DVD(字幕)] 6点(2003-12-06 00:10:29) |
12. オータム・イン・ニューヨーク
こんな純愛ストーリーに海千山千同士のギアとウィノナなんて、その時点で制作のセンスを疑います。なんですが、雪のNYの美しい映像と気品溢れるガブリエル・ヤーレ御大の音楽のおかげでそこそこの作品としてまとまっており、簡単に切り捨てられない困った作品。公開当時デートに使ったので+1点。 [映画館(字幕)] 6点(2003-01-30 21:39:29) |
13. オール・ザ・キングスメン(2006)
ただ単に「ある人が頑張って当選しましたが、その後はダメになりました」ということをそのまんま提示されても、面白くも何ともないわけです。ショーン・ペンも勢いだけで演技してるし、ジュード・ロウは右往左往しているだけだし、ウィンスレットやホプキンスまで投入していながら、全然活用されていません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-28 00:45:31) |
14. オン・エッジ 19歳のカルテ
ひたすら前向きな意欲のない地味ーな描写が続いて、見ているだけで気が滅入ってくるのですが、現実の雰囲気はこれに近いのでしょう。一触即発性を感じさせるデリケートな人間関係の描写はなかなかでした。邦題の後半は余計だと思います。 [地上波(字幕)] 5点(2008-09-07 02:14:16) |
15. 終わりで始まりの4日間
主人公が何をそんなに悩んでいるのかもさっぱり分からないし、サムとの出会いがどのような変化をもたらしたのかは尚更分からない。心理描写を通り過ぎて、雰囲気とそれっぽい台詞だけで進んでいくドラマは虚しいです。ナタリーに免じて5点。しかし、彼女もレオンの後はいい主役の作品に恵まれないね。 [DVD(字幕)] 5点(2007-08-30 02:35:44)(良:1票) |
16. オーシャンズ11
普通に単純に面白いのではないですか?あまり真剣に見る映画ではないと思います。もっとも、あれくらいなら5人でもできそうでしたし、そうすべきでしたね。 [DVD(字幕)] 5点(2003-05-14 00:48:45) |
17. 陰陽師
思ったほど悪くなかった。どこまでも「正義の味方」路線を作中で貫いているのが、ぎりぎりのところで破綻を阻止しているのでしょう。また、野村萬斎の浮き世離れしたキャラクターも、意外に適合しています。●ただし、明快であるからこそアラも目立つわけで・・・青音はもっと若い人でないとダメ。蜜虫は子役との中間くらいでないと。伊藤英明は完全な大根。真田広之は頑張ってはいるが、やはりこの人に悪の首領は合わん。これならもっと早良親王の怨みと祟りを大展開して、道尊が怨霊を操ったつもりが逆に使われる立場になってしまった、くらいにしてもらわないといけません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2021-09-21 01:23:36) |
18. お買いもの中毒な私!
《ネタバレ》 お馬鹿というよりも単なる馬鹿の主人公はどうでもいいが、終盤、K・S・トーマスとジョーン・キューザックが同一フレームに入っているという貴重なシーンには感涙。点数はこの豪華ショットに対して。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-30 23:30:10) |
19. オーシャンズ13
目標や障壁の設定も適当だし、それを破る作戦も適当。したがって、スリリングさのかけらもありません。エレン・バーキンをキャスティングしてくれた英断に4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-11-20 00:52:36) |
20. お父さんのバックドロップ
《ネタバレ》 プロレスそのものに対する突っ込んだ描写が少ないので、親子関係がどう進行していっても説得力がない。ラストも予定調和にしか見えません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-12-10 21:12:54) |