1. 8 1/2
この映画のレヴューを何度も書こうとして挫折した。凄すぎて言うことが思い当たらないのだ。私みたいな凡人の中の凡人がぼんやりと感じているが言葉やカタチにすることのできない何かが、完璧に表現されている奇跡のような映画。 10点(2003-11-05 17:33:26) |
2. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
実際問題、今私たちはこれくらいバカバカしくて危うい奴らに命預けてると思います。ひきつった笑いやモノクロ故に益々引き立つステンレスのような質感の映像がキューブリックらしい傑作。 9点(2003-11-12 17:36:38) |
3. パルプ・フィクション
タランティーノのオタクぶりが見事にハマった作品。音楽も映像もキャスティングも何もかもクールでかっこ良いのだが、私が一番楽しんだのはセリフ。下らないことをまるで世界の一大事であるかのように大まじめにくどくど話すアタリ、ホント笑えます。この映画がヒットして暫くはCMを初めあらゆるシーンでサーフサウンドが使われていたことからも、この映画が当時のカルチャーシーンに与えた影響の大きさが感じられます。 9点(2003-10-08 18:15:08) |
4. ハッド
他人に嫌われる(と感じる)のって凄くツライ。自分の存在自体を否定したくなります。それでも生きて行くために、もがいてもがいて身につけた自己防衛策ってこれじゃイカンと分かっていてもなかなか捨てられないもの。この映画のように、やることなすことすれ違ってお互いを傷つけ合ってしまう姿には凄く説得力あります。トラブルが起こった時こそ人間性って顕著に現れるんだよなぁ。悲しいけど「ああ、こうなるしかないよね。」と納得させられる、染みる映画。アカデミー撮影賞を受賞したモノクロ映像も洗練されていて美しいです。 8点(2005-03-01 16:57:59)(良:1票) |
5. 反撥
この映画を見てるとなんだか自分もちょっとおかしくなったような錯覚をおこす。精神が病んで行くと時間の感覚がなくなるんだなって妙に納得。 8点(2004-01-09 17:12:46)(良:1票) |
6. はなればなれに
アンナ・カリーナがハッとするほど魅力的。3人で踊るシーンや【かんたーた】さんが言っておられるルーブルのシーンなど、ぎくしゃくしているんだけどそこがまた若々しくて印象的。女一人に男二人の不安定さって妙にいいですよね。【やましん】さんも書いておられる「突然炎のごとく」しかり「冒険者たち」しかり、他にも数々あります。逆に男一人に女二人、これは成り立たない。修羅場系の話しか結託して男をやっつける話しになっちゃいます。自分的に想像してもありえないですね。 8点(2003-12-12 18:56:13) |
7. 晩春
杉村春子サイコー!ありゃ財布届けてないな。賭けてもいい。 8点(2003-12-10 15:47:50)(笑:2票) |
8. ハーダー・ゼイ・カム
どもども。音楽ファン必見映画推進委員会の黒猫クロマティです。レゲエ界のスター、ジミー・クリフ主演の本作は、貧しい若者が都会に出て、苦労の末音楽で成功を収めるも悪いプロデューサーに騙されて転落、罪を犯して警官に追われラストは海岸で・・と言うベタと言えばベタな話でして、実在の脱獄犯をモデルにジミー自身の自伝的要素も絡めた作品です。映画の作りはかなりB級C級な感じでして、ジミーの演技もお世辞にも上手いとは言えないのですが、「レゲエ・ミュージック」の本質を知ることができるのではないかと思います。髪型とか服装とか「夏はやっぱりレゲエだぜ!」とかだけでなく、ジャマイカでレゲエが生まれたことの必然性と言いますか、彼らは何を伝えたいのか?その魂と言いますか。純粋に音楽を楽しむ事が一番大切な事ではありますが、やはり彼らのソウルに少しでも触れることが出来れば、更にその音楽からインスパイアされるものがあると思うのです。因みに私は正直申しましてレゲエには詳しくないのですが、この映画も音楽ファン、特にロックファンには感じるものがあるのではないかと思われます。ハイ。 7点(2004-09-21 12:36:02) |
9. パリ・ルーヴル美術館の秘密
ルーヴル美術館の舞台裏にカメラが入り、そこに働く1200人ものスタッフ達の日常を映し出したドキュメンタリー。迷路の用に入り組んだ地下室や館内で学芸員を初め設営の為の作業員、修復家、警備員、清掃員実に様々な人々が働いていて、展示されている絵画等も彼らの目線で映し出される。この映画を見ていると偉大な絵画や彫刻よりもやっぱり働いている人間て活き々して魅力的だなぁと思えてくる。 7点(2004-01-23 12:03:04) |
10. 遙かなる帰郷
アウシュヴィッツから生還した科学者プリーモ・レーヴィが、故郷イタリアへ戻るまでを記した実話の映画化作品。ユダヤ人強制収容所関連作品の多くが連合軍によって解放された所で終わるのに対し、本作は解放された時点から物語が始まる。ナチからは解放されたものの彼らはあっさり家に帰れたわけではないのだ。途中でソ連軍の捕虜となって強制労働させられる、裏切り、猜疑心、飢えや寒さ。そして失ってしまった人間としての魂の輝き。8か月の旅の末に故郷に帰りついた所で映画は終わる。映画全体のトーンは悲惨さを強調したものではなく非常に静か。実際のプリーモ・レーヴィはその後作家として活動したが87年に自殺した。 7点(2004-01-20 17:46:12) |
11. パンチライン
今やすっかり大俳優のトム・ハンクスだけど昔は「コメディアン」の印象が強かったスよね。この映画は彼の本領発揮!って感じでちょっと嬉しかった。私も病院でのライブシーン好きです。サタデーナイトライブのビデオを昔見たけど、そこでもトム・ハンクスは人種ネタバリバリで「ジュー or ノット・ジュー?」とか日本人には全然わからんが何やら凄くヤバそうなネタをやるトガったヤツでした。しかし私にはサリー・フィールドが単なるオバサンにしか見えなくて、何故トム・ハンクスが?となーんか最期まで納得いかなかったです。 7点(2003-12-02 17:48:04) |
12. バグダッド・カフェ
この映画、片思いだった男性と「チケット貰ったので」と言って見に行ったのだ(遠い目)。いったい誰がミニシアターのペアチケットなんてタダでくれると思う?新聞屋か?勿論私が自腹で買ったのよ。しかも事前に下見までして。つまり私のイチオシ映画だったんだな。優しい音楽と独特の映像、どこだか良く分からない土地での不思議なちょっとイイ話し。当時は非常に斬新な気がしたのだが、今見たらどうなのだろう。TVでやっていても見る気になれない事がどうも気になる。なので7点。無難なところで。 7点(2003-11-19 11:28:43)(笑:5票) (良:1票) |
13. 花咲ける騎士道(1952)
「国王様大事なお願いがあります」「国家の危機に関わることか?」「いえ、愛に関わることです」って国家と愛が同じレベルで語られるあたりがフランスっぽくていいですね。ファンファンは危ない人ギリギリな感じで私としては引いてしまいましたが、凄くハンサムで魅力的ではあります。【キリコ様】ご指摘のさながら「駅馬車」シーンは迫力あって見応えあります。ある意味チャンバラ時代劇とも通じる楽しさはあるのですが、流れにのれなかったので途中でちょっと飽きてしまいました。 6点(2004-12-27 11:24:31) |
14. 薄桜記
高田馬場の決闘に偶然出くわした事から狂ってゆく、丹下典膳(雷蔵)とその妻千春の運命を描いた忠臣蔵外伝。内容は(特に前半)かなりのメロドラマ調なので見ていて赤面してしまいます。老け顔の千春のカマトトぶりはヤリ過ぎ?出張中の典膳を思いながら雛人形に話しかけてるシーンなどちょっとヤバイ位です。ただ雪の中での壮絶且つ美しいラストシーンは見応えあります。ハツラツ勝新とどんより雷蔵の対比もイイッスね。【ボビー】様先に書いちゃってスミマセン。【紅蓮天国】様また二人部屋ですね、フフフ。おや、そんなに照れずとも・・誰も見てませんて。1/12追記:しまった、見つかったか。ヤボねぇ、ぐるぐるの旦那ァ~(笑) 6点(2004-09-01 15:28:08) |
15. 裸足の1500マイル
ピーター・ガブリエル久々の新譜発売!と思ったらこの映画のサントラだったので、彼らしい音楽を想像していたのだけれどかなり控えめでしたね(らしくはありましたが)。映像的には広大な自然を舞台にした映画にしてはどこかクールで、その辺はウォン・カーワイでお馴染みのクリストファー・ドイルが撮影していることも影響しているのでしょうか、ちょっと不思議な感じ。夜の映像が美しかったなぁ。何か思い出せそうな感じがしました。それにしてもこの映画の白人たちは自分らが正しい事をしているのだと本気で思っているのでしょうねぇ。こう言う映画を見るといつも「私の目は開いているか?耳は聞こえているか?」と自分に問いかける私です。 6点(2004-07-01 11:08:08) |
16. ハンナとその姉妹
この映画は公開時に劇場で見たんだけど、その時はメチャ感動して脚本のペーパーバックまで買った。けど、先日久しぶりに見たら登場人物達が出来過ぎてる感じで鼻についてしまい楽しめなかった。これを見た当時とは私の生活環境も付き合う人間も大きく変わったし、そう言ったことも影響しているのかも。ただし、死を恐れる男アレンのエピソードだけは今も面白い。例によって行き詰まったアレンはニューヨークの街を歩いて歩いて歩き回る(実際のアレンもそうするらしい)。そして一つの結論を出す。「死後の世界を見た人間はいない(丹波哲郎以外は?)。答えが出るハズない事を悩んでも仕方ない」と。劇中映し出される美しい建物(いつもより建物全体が写るよう撮られれている気がする)の数々が楽しい。写真集の様でもありこの映画の見所のひとつだと思う。 6点(2004-06-02 10:21:03)(良:1票) |
17. バニシング・ポイント(1971)
↓【円盤人】さんご指摘のプライマルのアルバムを始め、まわりに結構好きだって人が多いカルト映画なのでずっと見たいと思ってた。で、この度やっとこさ見ることが出来たんだけど、残念ながらイマイチ入り込めなかったです。カレと飲みながら見ちゃったせいもあるけど、結果的にはBGVぽくなってしまった。ただ、カッコイイとは思ったス。アメリカンニューシネマのズルズルした所や言い訳がましいところがなくて(そこがアメリカンニューシネマの好きなとこでもあるんだけど)、非常にハードで乾いててスピリチャルな感じが強い。音楽もかなり良いです。あと、ラストもいいね。私の足は自転車だけど、夜の国道246をトラックやタクシーに紛れてすっ飛ばしてると、時々そんな気になります。それにしてもアメ車ってうるさいね。そこに男性陣はシビレるのかな。 6点(2004-05-17 19:07:47) |
18. バーフライ
ブコウスキーだからなぁ。そりゃもう飲んべえのヒドイありさまがリアルに表現されています。ミッキー・ロークが「足短~い」、「汚~い」と当時ちょっとショックだった。撮影はロビー・ミューラーなんですね。そんな映像でしたっけか? 6点(2003-12-19 12:28:30) |
19. バニラ・スカイ
《ネタバレ》 「ジャイコブズ・ラダー」と「スケキヨ」を思い出した。期待しないで見れば気楽に楽しめる映画。 6点(2003-11-18 11:51:58) |
20. バーディ
当時付き合っていたプログレファンの彼との初デートがこの映画だった。その時「これ聞いてよ」と渡されたのが「ピーター・ガブリエル3(だったと思う)」の何故かドイツ語盤。映画の後は新宿小滝橋通りの中古盤屋でヨーロピアン・プログレを漁り、戦利品であるワケワカランレコードを聴かされると言うコース。お陰ですっかりプログレ嫌いになった(ピーター・ガブリエルは大好きだけど)。以来この映画は見ていないのだけど、そうか、アラン・パーカーでマシュー・モディンで、ニコラス・ケイジだったのね。幻想的な音楽と映像に身を委ねていたら、ラストでいきなり梯子はずされたと言った印象があります。もう一度見てみようかな。 6点(2003-10-28 11:42:56) |