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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2594
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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101.  ブレーキ・ダウン
日常のふとした破綻による誰しもに起こりうる恐怖が実に巧く描かれている。スピルバーグの「激突!」にヒントを得ていることは明らかだが、より迫った人間の醜悪さを表現している分、今作の方が恐怖感は大きい。
[映画館(字幕)] 6点(2003-10-31 21:15:53)
102.  プロジェクトA
ジャッキー・チェンのアクションのキレを楽しむのなら、絶好調であったこの時期の作品を見るのが良い。今作は、エンターテイメント性に優れ、ジャッキーファンの中では名作の部類に入るのではないか。
[地上波(吹替)] 6点(2003-10-30 17:07:03)
103.  プレデター2
前作とは一新したスタイルは、続編にありがちな二番煎じ感がなく良かったと思う。前作のジャングルから都会に舞台を移すことで、姿が見えないというプレデターのキャラクターがより生かされ、恐怖感という点では広がりが出ている。前作は謎の多いまま死んでしまったプレデターだが、今作でいくつかの謎が明かされるのも興味深い。
6点(2003-10-28 14:43:09)
104.  ファンシイダンス
周防監督独特のどこか気の抜けたぬるい雰囲気が相変わらず作風として際立っていて面白い。本木雅弘、竹中直人と「しこふんじゃった」に通じるキャスト陣なので、抱き合わせで見ても楽しいかも。
6点(2003-10-20 21:06:05)
105.  ブロークン・アロー
もちろん「フェイス/オフ」ほどの芸術性はなかったが、ジョン・ウーがハリウッド進出の試金石とした部分は大きかったと思う。「フェイス~」でのジョン・トラヴォルタの悪役ぶりも今作での手応えがあったからこそのものだったに違いない。
6点(2003-10-14 15:04:48)
106.  フォーカス(2015)
マーゴット・ロビーが好きだ。 いまやハリウッドのトップ・オブ・トップの女優に上り詰めたと言っても決して過言ではないこの俳優の魅力は、リアルな“叩き上げ感”とそこから溢れ出る強かな人間性そのものだろう。 1990年生まれ、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で、主演のディカプリオの妻役としてマーティン・スコセッシに抜擢されたのが22〜23歳頃だろうから、若くして成功した俳優の一人であることは間違いないが、オーストラリアから裸一貫でのし上がった苦労人でもある彼女には、俳優・映画人としての天賦の才と、生きる上での聡明さが備わっている。  そんな人間的な厚みが備わっているからこそ、マーゴット・ロビーという女優は、セックスシンボルにもなれるし、馬鹿にもなれるし、イカレ女にも、痛い女にも、ミューズにも、ヒーローにもなれる。 本作「フォーカス」で彼女が演じている詐欺師のジェスも、まさにその適性に合ったキャラクターであり、ベストなキャスティングだったとは思う。色仕掛けとスリを得意とし、詐欺師としての才能を開花させていくヒロイン像は、ハマり役と言えよう。  そのヒロインを圧倒的な詐欺師の技量で魅了していくのが、主演であるウィル・スミス演じるニッキー。 常に相手を騙し続ける凄腕詐欺師のキャラクター造形は主人公らしく、ウィル・スミスの多才さとも相まって悪くはなかった。 が、しかし、その完璧だった詐欺師像が、魅力的なヒロインの出現によって乱れ、崩れていく。  まさにその天才詐欺師に生じた不協和音こそが、本作のストーリーにおけるミソなわけだが、最終的にはその綻びが綻んだまま、少々グダグダな展開のまま終着してしまった印象を受けた。 ヒロインに対して恋愛感情を抱いてしまった主人公が、詐欺師道を貫くために、彼女から離れる展開までは良かったが、その後再開してクライマックスとなる大仕事に挑むくだりが、中途半端で盛り上がりに欠けた。  詐欺師映画である以上、映し出されるすべてのシーンに何かしらの意味があって然るべきで、“騙す相手”は、大富豪のボスなどではなく、スクリーンの外側の観客であるべきだと思う。 無論、本作においても、最終的にアッと驚く仕掛けを用意しているつもりであろうが、結局のところ主人公がヒロインに対してただただメロメロになっているようにしか見えず(実際彼女の本質を見抜けていなかったわけだし)、カタルシスを得るまでには至らなかった。  まあ、そういうグダグダな雰囲気は、往年のヨーロッパの娯楽映画を観ているようでもあり、おしゃれでキッチュな落とし所は嫌いではないけれど、主演のウィル・スミスが、作中のキャラクター的にも、俳優としての支配力的にも、マーゴット・ロビーに喰われているなという印象は拭えない。 それならば、マーゴット・ロビー演じるジェス側に、すべてを覆す思惑や計画を持たせて、名実ともに主人公と観客を“支配”してほしかったところだ。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-29 23:16:07)
107.  FALL/フォール
「高所」という原始的恐怖心にひたすらにフォーカスして、極めてスリリングなスリラーアクションとして仕上げたこのジャンル映画の“立ち位置”は正しい。もし劇場で本作を観られたならば、その恐怖心は最大限に増幅されていたことだろう。  まず舞台となる600メートル超の鉄塔(テレビ塔)の存在感が良い。 荒野の真ん中でひょろりと伸びるその風貌は、あまりにも現実離れしていて、いい意味で馬鹿馬鹿しくもあり、それでいて恐怖の象徴として明確な説得力も孕んでいた。 その常軌を逸した鉄塔のビジュアルと、そこで繰り広げられるサバイバルを、低予算ながらもとても卓越した画作りと編集で映し出したクリエイティブは素晴らしかったと思う。  テンポよく、潔く、メイン舞台に主人公たちを運び、高所でのサバイバルを描き出した展開自体は的確だったと思う。 冒頭部分での細かい描写が、しっかりと後半での伏線として張り巡らされ、下手をすればアイデア一発で内容の乏しい展開になってしまいそうな題材を、終始緊張感を持続させたスリラーへと昇華させていたことは間違いない。  「恐怖映画」として、狙い通りの恐怖を具現化し、限られた予算で一定レベル以上の娯楽を生み出している本作は、褒められて然るべきだろう。  ただ、個人的には冒頭部分からどうしても主人公たちの心情に共感できない要素があり、それが結局最後まで雑音となってしまい、“手放し”で高評価というわけにはいかなかった。  それは、登場自分たちの危機管理の薄さというか、危険回避能力のある種病的な欠如に他ならない。 オープニングの断崖絶壁でのフリークライミングシーンからそう。主人公はそこで夫を亡くしてしまい、それがこのドラマの起因となるわけだが、あのような危険行為にまったくもって魅力も共感も感じることができない者としては、そりゃあそんなことしてたらいつか死ぬだろうよと、鼻白むことしかできなかった。 そのくせ、いざその危険行為によって人を亡くしたら、1年以上も他者を遮断し自暴自棄に落ち込むとうい主人公のあまりにも覚悟の無い心情にも違和感を覚えた。  詰まる所、主人公たちの身体や、精神構造に、あのように危険極まりないクライミングを繰り広げる人物像としての説得力があまりにも欠如していたように思える。 あれほどまで危険なクライミング行為を自らするのであれば、身体的にはもっと鍛え上げれていて然るべきだろうし、自他を含めた人間の「死」そのものに対してももっと達観した思考があるべきだったろうと思う。  1年以上も酒に溺れていたくせに、何の準備もなく親友の誘いに乗って地上600メートルの鉄塔に挑むという言動は、完全に主人公の「自殺願望」の表れだろうと思ったし、そんな無謀な誘いをする親友も何かしらの「思惑」があるに違いないと、訝しくストーリーを追ってしまった。それくらい、彼らの言動には常軌を逸した違和感と不自然さを感じた。 例えば、デヴィッド・フィンチャー監督の「ゲーム」のようなどんでん返し的な“オチ”を、どこかで期待していたのかもしれない。  しかし、親友はある秘密を抱えてはいたが、主人公にとってはかけがえのない普通にいいヤツ。最後には疎遠だった父との絆を取り戻し、地上に生還するという展開は、安直という印象を通り越して、「何だコイツら」と、やはり最後まで理解と共感が及ばなかった。  シンプルではあるが非常にクオリティの高い「恐怖」を創造できていただけに、取ってつけたようなドラマ性や、違和感たっぷりの人間描写が、必要以上に大きな不協和音として鳴り響いてしまった。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-29 00:07:46)
108.  ブローン・アパート 《ネタバレ》 
心の隙間を埋めるために入り込んでしまった情事の最中に、息子と夫をテロ事件により亡くした女。 彼女の喪失感と罪悪感を軸に隠された謎が暴かれるというイントロダクションだったが、実際に映し出された映画世界は随分と毛色が違っていたように思う。  真相を追うサスペンスはお飾り程度なもので、ストーリーの本質には関わってこない。 一人の女性の絶望と後悔を礎にして、たとえ無様で必ずしも道徳的でなかったとしても、愚かなテロ行為とそれに伴う悲劇から人間はしぶとく力強く立ち上がるのだ。ということをこの映画は描きたかったのだろうと思う。  サスペンスを期待した分、違和感は覚えたが、その切り口自体は興味深かったとは思う。 ただし、明らかに実際に起こったテロ事件からインスパイアされた印象は強く、主人公が“オサマ・ビンラディンへの手紙”という体で語るモノローグは少々あざとく感じた。  主人公の女性を演じたミシェル・ウィリアムズは美しく存在感のある演技を披露していたが、相手役のユアン・マクレガーはストーリー的にキャラクター性が薄く、別に彼を配役する必要はなかったように思えた。   誰しも、誰にも恥ずべきことなく真っ当に生きたいと思っている。 でも、なかなかそういうわけにもいかないことが多いのが人生だ。 その度に激しく後悔もするのだろうけれど、それでもしぶとく生きていくしかない。  映画自体の完成度や善し悪しはともかくとして、そういうことを感じた作品だった。
[DVD(字幕)] 5点(2011-10-07 17:08:30)
109.  ブロークン・フラワーズ
年老いたプレイボーイが、突然発覚した息子の存在を確かめるために、かつてのガールフレンドの元を訪ね歩く一風変わったロードムービー。 かつてはブイブイと言わせた年老いたドン・ファン(女たらし)を、ビル・マーレーが相変わらずのとぼけた雰囲気で哀愁たっぷりに表現してみせてくれる。  ビル・マーレーの独特の存在感と発される軽妙な台詞を感じるだけでも、楽しめる要素はあるのだが、ストーリー的にはあまりに淡白すぎる印象を受けざるを得ない。 年老いたプレーボーイが、過ぎ去った時間を共有したガールフレンドたちと再会することによって得たものは何だったのか? そういう物語の核心的な部分は今ひとつ伝わってこない。男と女の会話に、真が込もってないというか、それぞれの「感情」の本質が見えてこないのだ。  曖昧で情感的な世界観がジム・ジャームッシュ監督らしいといえばそうで、好きな人にはたまらない映画世界なのかもしれないが、ハマることができなければ、その先のどうしようもない「退屈感」は避けられない。
[DVD(字幕)] 5点(2008-01-14 14:18:54)
110.  プレステージ(2006)
「奇術」に取り付かれた二人のマジシャンの“騙し合い”を、クリストファー・ノーランお得意のダークなミステリアスの中で雰囲気よく描いている。 “騙し合い”という言葉がかわいく思える程、繰り広げられるのは、「謎」と「秘密」にとりつかれた男たちの「狂気」までに発展していく。  クリスチャン・ベイルは相変わらず見るからに怪しいし、ヒュー・ジャックマンは“脱ヒーロー俳優”路線を着々と進めていると思う。そこにマイケル・ケインの渋みと、スカーレット・ヨハンソンの華やぎが加わって、キャスト陣もとても充実している。  こういう映画は、とりあえずラストを迎えるまではあれこれ考えずに「素直に騙されるべき」というのが、もっとも“幸福な方法”だと思うので、二人のマジシャンの文字通り狂ったような騙し合いを堪能することはできた。 ただ、中盤から終盤にかけてなんとなく“オチ”を感じ取れてしまったことは否めない。 そして、映画の雰囲気自体は良質なので誤魔化せてはいるが、よくよく考えれば、あまりに強引過ぎる展開であることも無視できないだろう。  映画の中でも散々語られているが、やはりマジックの“タネあかし”は、するべきではないということかもしれない。
[映画館(字幕)] 5点(2007-06-09 19:42:20)(良:1票)
111.  古畑任三郎ファイナル ラスト・ダンス<TVM>
なんとなく「巧いトリック」という雰囲気は醸し出しているが、よくよく見ると“粗”が多すぎるストーリーだったと思う。 節々で「安易」だったり、「粗末」だったりする印象は否めない。 松嶋奈々子が好きな人ならば、それだけで充分に見応えがあるのかもしれないが、全然そうでないものにとっては、なんとも腑に落ちない“幕切れ”だった。
[地上波(邦画)] 5点(2006-10-02 23:57:24)
112.  フライトプラン 《ネタバレ》 
序盤から中盤までの映像から溢れるサスペンスフルな雰囲気は、観客を引き込むに充分なものがあったと思う。ストーリー自体も、常に「疑惑」がつきまとった良い展開を見せていたと思う。だが、クライマックスにかけて、荒唐無稽なアクション映画に転じてしまったのはどうかと思う。「母は強し」と言ってしまえばそれまでだけれど、いくらなんでもフォスターママが強すぎる。せっかく「航空機デザイナー」という面白味のあるキャラクター設定なのだから、もう少し理にかなったトラブルへの“対処”がストーリーとして用意できたのではないか?「真相」の設定も少々安易すぎるように思う。 テンポは悪くないので、ダレることなく終始見られたが、段々と粗が垣間見えてくる映画だった。
[映画館(字幕)] 5点(2006-02-02 18:18:14)
113.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
アメコミブーム、ヒーロー映画ブームもそろそろ臨界点で、正直なところ新鮮味がなくなっているのは確実だと思う。加えて、近年の秀逸なヒーロー映画の数々では、見事なビジュアルのアクション性はもはや当然の要素となっており、主人公であるヒーローの内面を繊細に描くことが必須となっている。その点で、今作は乏しかったように思う。設定自体かなり突飛ではなるが、不慮の事故によって望んでいない特殊能力を得てしまったわけだから、もう少し、キャラクター各々の内面的な葛藤があるべきではないか。外見が変貌してしまったベン以外はが、わりとすんなり受けつけるのは、少し雑な感じたする。 アメコミの娯楽映画なんだから、そういう内面感情は必要ないという言うのなら、それでもいい。でもそれならば、もっとストーリーや展開に“驚き”や“遊び”があるべきだと思う。どうもキャラクターが全体的に中途半端に描かれ、ストーリーにも抑揚が乏しかった感が拭えない。 ただ、個人的には、こういうそれぞれが違う能力を持ったチームというネタに弱いので、それだけである程度は満足できた。
[映画館(字幕)] 5点(2005-10-01 19:18:35)
114.  ブリキの太鼓
あの主人公を演じた役者は子供?それとも小さな大人?そのあまりに違和感が残るような深い表情に自分の中で説明がつかなかった。破天荒なストーリーをまかりとおす絶妙にチグハグな人物描写に何ともいえない気持ち悪さが残る。映画の出来の是非を聞かれれば、明らかに非とは答えられない完成度だけれども、今作の不気味さを前に私はどうしても他人に勧めることは出来ない。
5点(2003-12-13 19:54:13)
115.  プリティ・ウーマン
映画自体には大した感想は持たなかったけど、この映画が残したエッセンスは後々数多く引用されていることからも価値が大きかったと思う。ジュリア・ロバーツはまさにこの映画の役のように、今作でシンデレラストーリーを歩み始めた。
5点(2003-11-25 17:20:47)
116.  フォーリング・ダウン
タイトル通り、日常から逸脱していく主人公のキレぶりが秀逸だった。誰もがはらんでいるフラストレーションを爆発させる主人公の姿は、日常を生きるほとんどの人にとってあり得ないことではないかもしれない。
[地上波(吹替)] 5点(2003-10-25 14:15:18)
117.  プロジェクトA2/史上最大の標的
あまり印象はないが、言うなれば普通のジャッキー映画という感じだったように思う。純粋にジャッキーアクションが楽しめる映画とも言えるが、やはりストーリーや設定にインパクトがない分、物足りなさが残る。
5点(2003-10-21 01:02:28)
118.  プロジェクト・イーグル
命がけで体を張るわりにノリが軽いのがジャッキー映画の魅力の一つだが、今作もその要素は大いにあり楽しめる。ストーリーが冒険をしていくものなので、他作よりはジャッキー自体のアクションシーンが少ないのが物足りなくもあるけど、映画的にはバランスよく仕上がっている。
[地上波(吹替)] 5点(2003-10-16 11:37:38)
119.  フォートレス
こういう限りなく駄作に近い映画を一生懸命作るのもハリウッドの魅力であると思う。なかなか高い評価を受けることは少ないけど、これからもこういった映画を作り続けてほしいと願う。そんな中から傑作が生まれていることも事実なのだから。
5点(2003-10-11 15:34:01)
120.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
特撮映画好き界隈では必ず名前が上がるカルト的人気の高い作品をようやく鑑賞することができた。 個人的にずっと前から観たかった作品だったので、期待値が高まりすぎていたのかもしれないが、何というか、思ったよりも“トンチキ”な映画だった。  まず怪獣そのものの出自についての説明があまりにも曖昧でいい加減だった。 この映画の前に「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」という作品があり、その続編なのかと思いきや、設定や描写が若干異なっており、正確には平行世界を描いた“姉妹作品”という位置づけらしい。 だから、劇中で水野久美演じる博士が語る“サンダ”の出生秘話も取ってつけたような描写になっており、結局どういう経緯でこの怪獣が生まれたのか全く不明である。  故に観客は人間側の一人として、どういうスタンスでこの怪獣を捉えていいものか戸惑ってしまう。 当然ながら、“サンダ”の細胞から派生した兄弟怪獣“ガイラ”に対しても同様で、いきなり登場してきて人間を食い散らかされても、恐ろしさは感じるもののただそれだけで、怪獣としてのキャラクター性があまりにも希薄だった。  そういった肝心の怪獣たちの存在感が薄いことに対して、逆に目を向けざるを得なかったのは、人間たちのエゴイズムに対する嫌悪感だった。 一応の主人公的立ち位置の研究者側も、怪獣の脅威に対応する自衛隊(政府)側も、「飼育すべし!」「抹殺すべし!」と、双方がそれぞれに人間のエゴイズムに溢れた主張を繰り返す。  この映画における“メインマッチ”は、悲しき兄弟怪獣の対決などではなく、人間の“エゴ対エゴ”だった。 そして、化粧の濃い水野久美のめくるめく衣装チェンジを目の当たりにする映画でもある。  想像していたものとだいぶ違って残念だったが、当時の東京という街の風俗描写はなかなか味わい深く、色々な意味で「時代」を感じられるという点では、鑑賞の価値はあったと思う。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-12-22 00:45:32)
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