1. ライフ(2017)
《ネタバレ》 「エイリアン」と同じで未知の生命体と宇宙船の中で死闘を繰り広げるシンプルなストーリーだが、最後まで退屈せずに見ることができた。 ちょっと安っぽいどんでん返しは、怖い小話ならピッタリのオチなのだが映画だとB級感が強くなる。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2020-05-08 22:18:55) |
2. LION/ライオン 〜25年目のただいま〜
《ネタバレ》 副題の「25年目のただいま」はネタバレで興醒めでしかない。 実話物にしばしば見られるのだが、実話に縛られてストーリーが散漫で入りこめない。 それなら完全ドキュメンタリーでこれを見たかった。 実話物は映画やドラマの特性を生かせたものと、ドキュメンタリーのほうが良かったものに分かれるけれど、自分にとってこの映画は完全に後者にあたる。 主人公にはあまり魅力を感じないけど、実子を持つことよりインド人の養子を持つことを選んだオーストラリア人夫婦が気になってしまう。 神からの啓示で選んだ道とはいえ、やっぱり実子を産み育てて平凡な家庭を持ったほうが幸せだったろうに。 [DVD(吹替)] 3点(2020-05-01 22:42:57) |
3. ラ・ラ・ランド
《ネタバレ》 ミュージカルは苦手だし、この映画も印象に残らないありきたりなラブストーリーだなと思っていたところ、最後の冬の章で5年後の二人から一気に引き寄せられた。 この結末はとてもリアルで切ない。女は案外割り切りが早そうだけど、男の方が引きずっていた感じ。 ラストの二人の微笑みが、いろんな思いを語っている。 [DVD(吹替)] 7点(2017-11-30 22:15:32) |
4. LAST LOVE/愛人
《ネタバレ》 夢をあきらめた中年ギタリストがマンションの管理人になって、そこで出会った双極性障害の女にハマっていく。そんなラブストーリーにはまったく感情移入もできず。女の双極性障害も、全然そうは見えない。 プレイボーイで鳴らした火野正平も、風貌はすっかりお爺ちゃん。変わらぬ低音ボイスの魅力だけが耳に残る。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-06-16 00:06:09) |
5. LIFE!(2013)
《ネタバレ》 吹替え派なので本作も吹替えで見始めたが、ナイナイ岡村の声に著しく違和感を感じ、それが気になって映像に集中できず。 こんな酷い吹替えは初めてかも。 途中で我慢できなくなり、結局字幕で観ることに。 ベン・スティラーが猿顔の小男で、妄想壁のある変わった男という役柄なので、岡村に白羽の矢が立ったのだろうが、話題性を狙ったとしても安易すぎる。 声質が本人のスマートさからかけ離れていて、もっちゃりした大阪弁での素人丸出しの棒読みではぶち壊しもいいところ。 別にアンチ岡村というわけではなく、芸人としてはむしろ好感を持っているほうだが、もっとまともなプロの声優をあてるべきだった。 岡村を起用したスタッフのセンスを疑う。 映画の内容では、欠けていた写真のネガに一体何が映っていたのかで引っ張られる。 映像美はすばらしく、映画館ならもっと圧倒されたはず。 絶景の中をスケボーで山を下るウォルターが、めちゃくちゃ気持ち良さそうだった。 ウォルターはようやく探していた写真家に会うことができるが、そこでの二人はまさに「生きて」いる。 待ちに待ったユキヒョウの出現にも、シャッターを切らない写真家の姿が印象的。 その瞬間が心から気に入ったら、カメラを通さずただ見ていたい。その瞬間に浸っていたい。 それは、どんなときでも何かあるとすぐに携帯のカメラで写そうとする現代人へのアンチテーゼのよう。 雑誌の表紙になったウォルターの写真も、それほど感動はしなかった。 最後まで引っ張った分ハードルが高くなりすぎたというのもあるが、紙面作りをするウォルターの描き方が不十分で物足りないのもある。 そこの熱意が伝わるようにシーンを積み重ねて描いていれば、ラストの表紙の写真にもっと感動できたと思う。 [DVD(吹替)] 5点(2014-12-31 21:49:26)(良:1票) |
6. ラッシュ/プライドと友情
モデルとなった実在のF1レーサーを二人とも知らなかった。 トップドライバー同士の確執は他にもいろいろあるのだろう。 実物のニキ・ラウダが本当にネズミ男みたいだったのに思わずニンマリ。 何もかも対照的な二人だが、反発しながらも認め合っているのがわかる。 実績では論理的でストイックなニキのほうが格上だけど、イケメンで奔放なハントのほうが人生楽しそう。 [DVD(吹替)] 6点(2014-09-21 20:55:33) |
7. ラビット・ホール
《ネタバレ》 4歳の我が子を亡くした喪失感を埋められない夫婦。 ささくれ立った妻の気持ちと、気を遣う周囲とのギスギス感がよく出ている。 気持ちのすれ違いで崩壊寸前の二人が、なんとか手をつないだラストが救い。 よくある話ではあるものの、丁寧に作ってあるし役者もいい。 [DVD(吹替)] 6点(2014-08-17 14:05:08) |
8. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
《ネタバレ》 ファミリー向けアドベンチャーものかと思っていたら、最後でひっくり返された。 虎との同舟、ミーアキャットの大群、夜になると水が酸性に変り動物を溶かしてしまう食人島――。 だんだんとリアリティが怪しくなり、途中でこのおじさん(主人公)話を相当盛ってるなと感じてはいたが、まさかそういうオチだったとは。 最初の疑問は、シートの下には虎もいたはずなのにハイエナが生きていたのはどうしてだろうということだったが、深く考えずに物語世界に入っていた。 見終わると、引っかかっていた疑問もああそうだったのかと腑に落ちる。 虎との漂流話で映像美とその迫力に圧倒され、それが主人公の創作だったことにはある意味拍子抜け。 突然提示された二つ目の物語に混乱し、なかなか整理がつかない。 でも、終わった後に物語に隠されていた意味を考え始める。 そして、もう一度見ていろいろ確認したくなる。 隠喩の多い映画は映像と理解にタイムラグが出るので好みではないのだが。 どんでん返しも咀嚼するのに時間がかかる。 最初は夢オチと同じような肩透かし感があったけど、哲学的、宗教的な意味もあって思ったより深かった。 すごい→何じゃこりゃ?→やっぱりすごいかも、と不思議な鑑賞体験。 人間は心の中に虎を飼う――中島敦の「山月記」がふと浮かんだ。 アン・リー監督の他の作品も幾つか見たが、なんだか印象に残る作品を撮る監督だ。 [DVD(吹替)] 8点(2014-08-02 14:24:33)(良:1票) |
9. ラブ & ドラッグ
《ネタバレ》 アン・ハサウェイの脱ぎっぷりの良さにちょっとビックリ。 脱ぎ惜しみする日本の女優とは全然違う。 製薬会社でのバイアグラの成功物語かとおもえば、パーキンソン病の女性とのラブロマンスだった。 患者もパートナーも難病と生涯付き合うことの苦難は掘り下げられているとはいえないが、後味の良いライト感覚のラブストーリーにするにはこれくらいの匙加減にするしかないのかも。 [DVD(吹替)] 6点(2014-05-10 22:55:41) |
10. らくごえいが
《ネタバレ》 作ったのは東京芸術大学大学院映像研究科の学生。 古典落語の『ねずみ』『死神』『猿後家』を原作として、『ビフォーアフター』『ライフ・レート』『猿後家はつらいよ』の三編からなるオムニバス。 冒頭とラストには落語家へのインタビューがある。 『ビフォーアフター』は盛り上がりもなく特に印象に残らない。 『ライフ・レート』は世にも奇妙な物語風の作品。 『猿後家はつらいよ』は『ラヂオの時間』のように作者の意図から離れて作品がどんどんダメになっていくストーリー。 三編の中ではこの3話目が一番よかったかも。 原作の落語にとらわれずに大胆に構成し直していて、原案の『猿後家』は劇中劇で使われている。 ただ、『猿後家』である必要性がほとんど感じられないので、落語ファンには肩すかしだろう。 落語が原作にはなっているが、映画はそれとは完全に別物。 落語家のインタビューからは映画よりも落語に対する自負が強く感じられる。 この映画が成功か失敗かは、映画と落語を両方見てどちらが面白いか比べてみると答えが出るのでは?――立川志らくの言葉からも映画より落語のほうが優れているとの本音が滲み出ている。 個人的な感想をいえば、落語家の本心と同じで断然落語のほうに軍配を上げる。 それでも、否定的な感想も含めてインタビューを変に都合よく編集しなかった潔さは好感が持てる。 ただ、インタビュー部分はDVDの特典でよかったような…。 映画公開から半年以上経っても本サイトでは登録さえもなく、これが初レビューになるほどひっそりしていて、ほとんど知られていないようなマイナー作品としてはそれがまたごく自然に思われる。 ところが、某大手レビューサイトでは既に数十ものレビューが投稿されており、極端な賛否が激しく対立してレビュー批判のバトルのようになっているのが明らかに異様な感じ。 それを見ると、本サイトはまだずっと健全なようだ。 [DVD(邦画)] 3点(2014-04-18 00:48:02) |