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コメント数 814
性別 女性

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1.  300 <スリーハンドレッド>
敵将が、奈良のマスコットキャラクターに似ている。
[DVD(字幕)] 4点(2008-04-22 21:22:01)(笑:1票)
2.  アワーミュージック
3部構成のこの映画の中で大半を占めるのは2部の煉獄(物質界)であって、それは私には示唆的に思われた。物質界に生きる私達にとって、マテリアルな観点からの思惟の出発は何にせよ重要なことなのだ、と。そして“光による救済”というゴダールの言。それらに触発されて私の頭が向かったのは、唯物的論理で「フィルム」と「光」に着眼することだった。そう考えると、前提的に、映画には決して“闇”は存在しない。なぜなら映画フィルムというものは感光して初めて映像を記録するものなので、つまりは映画の中で“闇”に見えるものは実は“光の不在”であり、映画というものの中に“闇”は存在しないのだ。映画の中では光と闇の立ち位置が互換性を持たない。光だけが存在する。要は、物質界的観点からアプローチした時、映画とは“光の存在と不在とそれらを繋ぐ無限の光の漸次的移行”の記録に他ならない。よってここに、「映画=光の絶対性の顕現」という黙示的公式が導き出される。つまり、この限定的理論において、映画というロジックの提言自体が、“光による救済”の寓喩となるのではないか?映画は“光”である。そして光は希望と安寧と平和の母体である。だから私は監督に預言者的な、求道者的な姿を見た。しかし監督は、「映画で世界が救えると思うか?」という質問に対し、「それは聞いてはいけない質問だ」と答えている。だから私の思惟は違う時限に行っているのかも知れない。とどのつまり、私にはさっぱり分からない。ただあくまで私個人は、この映画によってそんなロジックへと導かれ、あくまで勝手に、目からうろこを1つ落としたのです。
[インターネット(字幕)] 7点(2006-12-03 21:46:09)
3.  隣人13号
むしろこれが本当の「いま、会いにゆきます」ですね。「中村獅童が刃物を持って、いま、会いにゆきます」ですね。それにしても終わりの方の「イタイイタイイタイイタイイタイ…」にはシビれました。ちょっと獅童さんのファンになってしまいそうです。「アーアーアーアーアーアーアー」と奇声を発しながら歩き回るくだりとか、感心しました。いますよね、こういう人。7年位前に近鉄奈良線の車両内で見ました。
[DVD(邦画)] 7点(2006-07-14 15:18:55)
4.  ショーン・オブ・ザ・デッド
ロメロゾンビに対するオマージュとしてのパロディが満載なんで、ハードコアゾンビラヴァーにはたまらない作品だと思いますよ。よろよろ歩きゾンビフェチ派は必見です。ところでおそらく人気NO.1だと思われる、“クイーンの曲に合わせてゾンビタコ殴り”シークエンスも良かったんですが、個人的には、隠れとるっちゅうのにアホなことにクイーンの曲流しててゾンビが押し寄せて来た時、アホ主人公が「kill the queen!」とアホ友人に言ったことと、アホ友人が「who!?」と返したこと、あれが1番ツボに来ました(字幕ではスルーされてました)。イギリス人気質をパロった映画というか独特の身内ネタが多くて、ネイティブの感覚が分かったらいいのになあ、と思いますね。
[DVD(字幕)] 6点(2006-06-08 15:44:48)
5.  レプリコーン
レプリコーン全然悪くないです。全部人間が悪い。本人のもの返せばいい話やんか!腹立つなー。全部人間側の都合で起きた騒動で、何だか凄くムカつきます。出て来る人間出て来る人間、低脳で身勝手なアホばかりなんで、これは頂けない。ところでジェニファー・アニストンは足がキレイですね。
[ビデオ(字幕)] 2点(2006-06-08 15:28:22)
6.  LOVELY RITA
初めて買った化粧品は濃い色の口紅だった。ちょっと失敗した。リタが運転手の気を引く為にした初めての化粧の、下手くそに塗られた濃い色のアイシャドウを見て、そんなことを思い出した。少女時代の擦過傷がひりひりと痛んだ。リタじゃないし、リタの気持ちは分からない。でも思えば、リタは確かに自分の中にいた。きっとそこの貴女の中にも。でもリタの近景はもう、私の遠景なのかな。バイバイ、愛しのリタ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-03 11:24:44)
7.  ケイナ
使い方次第なので別に全否定はしませんが、CGは映画文化から個性と心を奪う劇薬です。いやほんと使い方考えんと。特にこんな作品を観た後なんかは特にそう思います。控え目に言っても、駄作です。心が全くないし、オリジナリティもないし。言ってしまえば、監督が影響を受けたと公言する日本アニメの、亜流の亜流の亜流の亜流です。お願いもう公言せんといて。どうしてこんなの作っちゃったんだろう。フランスは本当に凄いアニメいっぱい作ってるのに。
[DVD(字幕)] 2点(2006-06-03 11:21:08)
8.  EUREKA ユリイカ 《ネタバレ》 
“ユリイカ=発見。「分かった」を意味するギリシャ語”。思えば発見とは、外的な未知のものとの邂逅による変化ではなく、内的に既存するものへの回顧と再考による進歩のことのような気がする。発見とは決定的な変転の契機であり、変化とはそもそも内面からでしか起こり得ないものなのだから。ラストに思うのは、彼らが遍歴により得た、大きな悟入。既存のもの、内なる傷痕、取り消せないものを享受することと、そこからでしか進めないことを悟ること。それこそが「発見」なのか。受け入れることで姿勢が変わるということ。受容という悟入により、世界が色を変え、拓けて行くということ。景色が彩色され、俯瞰で世界が広がって行く、静かだけれど劇的なラストに「ユリイカ」を見た。
[ビデオ(邦画)] 6点(2006-06-03 11:15:59)(良:1票)
9.  mute ミュート(2001) 《ネタバレ》 
この作品は、老境という孤独への幽囚を描いたものではないだろうか。樹木がまばらに生えた森や一軒家などはとても象徴的で、それはまるで老境の心象風景のよう。絶望的な程には行き詰まってもいなく閉塞的ではないにしても、薄暗く寂然としていて、そこには漠然とした不安感と孤独感がある。そしてまた、老人が猫を探す為に外出し、忘れ去られ破裂していたゆで卵もまた一種の暗示。ある日 “森”というルーティーンの中で、恐ろしいものを目撃する老人。静謐な生活の中への闖入者。そこから彼の生活は乱されて行く。奇妙な一連の出来事をエサに、老人の中で良からぬものがどんどん涵養されて行く。明確な説明も明瞭な言葉もない。思えば無音というのは最も精神を刺激する。耳障りな無音。ゆで続けられている卵。老人の中で静かに涵養される狂気。そして最後の瞬間、卵は破裂してしまう。これはホラーと取ると陳腐な物語かも知れないけれど、視点を変えると途端に興味深くなる。これは静寂の中進行する、静謐な狂気の物語なのだ、と。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-15 23:13:46)
10.  美しき冒険旅行 《ネタバレ》 
見渡す限りの原野で、黒い少年が白い少女に恋をした。少年は命懸けで伴侶を求め、少女もまた命懸けで文明を目指す。美しく残酷な、道のない道往き。これは何の映画なのだろう。文明批判の映画?フェティシズムの映画?ヒューマンドラマ?ラブストーリー?この作品は無数の顔を持つ。それはまるで少女が泳ぐ水面に乱反射する光のように。そして思う、強さって何だ?弱さって何だ?思えば強さには種類がある。逞しさと図太さ。弱さにもまた種類がある。繊細さと惰弱さ。終幕に思うのは、“逞しいがゆえの繊細さ”と“惰弱がゆえの図太さ”との対比。この道のないロードムービーは、皮肉にも、道を発見した瞬間に終わる。共有したはずのWALKABOUTは少年には命懸けの通過儀礼であり、近い未来に回顧する少女には文字通りの彷徨だったのか。何が他の映画と違うのかは上手く説明出来ない、でも他に類を見ない無二の映画でした。観ることが出来て良かった。心の隅に静かに残り続ける映画にまた1本出会えました。
[DVD(字幕)] 9点(2006-05-15 22:57:44)(良:1票)
11.  サンセット大通り 《ネタバレ》 
これは何とも言えずとても残酷な…。この映画の表皮1枚下にある意図に気付いた時、その相が一変する。男女の愛憎話、痴話話、“よくある話”。その一枚下に何と残酷な暗喩を置いたのか(いやむしろここまで露骨だと直喩なのだが)。これは、映画史の中の一時代への一種の葬送。サイレントの大女優スワンソンを主人公役に、サイレントの大巨匠シュトロハイムをその執事役に据える残酷さ。新時代の巨匠デミル監督は本人役で登場。サイレントからトーキーへ。シュトロハイムからデミルへ。遺物としてのチャップリンへの回顧。豪奢で薄暗い屋敷はサイレントという過去の栄華の暗喩(直喩)。陽の当たらなくなった過去の遺跡の中に生きるスワンソンとシュトロハイムの一方で、華やかな撮影所のライトの下、隆盛を謳歌するデミル監督。これはビリー・ワイルダーの一級のグロテスクで残酷なユーモアなのですね。ラストの凄絶な花道。魔都ハリウッドを貫く大通り。だけれどその名はサンセット。衰退。
[DVD(字幕)] 9点(2006-05-15 22:38:47)(良:2票)
12.  サテリコン
厳密にはここで描かれるのは「悪徳」ではない。なぜならこの世界にはまだ一切の人道を説く教義が敷衍されていない為、悪徳が悪徳という概念たり得る根拠が存在しないから。そこに悪はなく罪はなく恥はない。そこにあるのは純粋な快楽主義に他ならない。だからこれらを狂態と捉えるのは、この後数千年かけて連綿と練られて来た、「倫理」という名の私たちの勝手な観念なのだが、それはともかく、悪いものは美しい。悪は魅力的であるとはよく言ったと思う。臓腑の隅々まで悪徳で飽和した美というものは、善良で健全な美よりも遥かに強烈で魅惑的である。凡庸な私にとっては結局のところ、「退廃的な世界」とは所詮記号としてのものでしかないけれど、いざそれを見せられると、それはまるで豪華な悪夢のようで。そういえば高校の世界史の資料集で見た。1日中寝そべって食べ続け、満腹になると鳥の羽でのどをついて吐き出しては次の料理を食べたというローマ貴族たちの絵。ここにはその世界の一大絵巻があった。ローマとはかくも凄艶な退廃の都であったのか。狂騒の宴の埋葬地であったのか。その饗宴の残響がフェリーニには聞こえたのだろうか。そしてこれは彼による狂乱の宴への賛歌であり、葬礼だったのか。そして同時に混迷と混沌の未来を映したのか。これは寓話なのだろうか。警鐘なのだろうか。分からない。フェリーニなんて高尚なもんは私には分からないですよ。でも多重層的な仕掛けを掛けられたような気がする。“Before Christ After Fellini”にシビれた。
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-19 23:00:52)(良:2票)
13.  ミリオンダラー・ベイビー 《ネタバレ》 
尊厳死の是非だとか問責だとか断罪だとか、そんなのは私の中では全く論点じゃない。そんなものはあくまでも、副次的なものなんじゃないだろうか。そんなものは本来の主題に従属する付随的なものでしかないんじゃないだろうか。物語の終章はいつだって、それまでの章に全て隠されている。終焉なんて、過程に追従する従属物でしかない。大切なのはいつだって過程じゃないか。これは、苛烈で凄絶で凛然たる、そして純然たる、至高のラブストーリーじゃないか。正直なところ、私は愕然としてしまった。記憶を総動員しても無理だった。私は多分、ここまで高みに達してしまったラブストーリーを他に知らない。
[DVD(字幕)] 10点(2005-12-28 22:10:09)(良:2票)
14.  シャルロット・フォー・エヴァー
シャルロッフォ~エ~ヴァ~♪の冒頭のテーマ曲に、しょっぱなから致命傷を負わされた。その上最後までこの曲は、「た…頼むから止血させて下さい…」と言いたくなる位多用され、聞く度筆舌に尽くし難い虚脱感に見舞われた。これは予想を超えた大びっくり大会です。シャルロットに無意味で奇っ怪な尻振りダンスをさせたり、巨漢の娼婦を登場させたり、便所でリアルにゲロったり、タンクローリーを爆破させれば良いというもんじゃないですよ。これはもうアートだとかデカダンスだとかいう以前の問題。もう言葉が追い付かず、自分の語彙力を呪いたくなる位凄い。果てしなく痛いプライベートフィルム。最後まで傷開きっ放し。いやもうコレ凄いわ。凄いです。
[DVD(字幕)] 3点(2005-12-22 22:37:14)
15.  キャビン・フィーバー(2002)
D・リンチに師事した監督のデビュー作、そしてP・ジャクソンにT・フーパー、Q・タランティーノ推薦、と紹介されれば、それは観てしまいます。他とは一味違うB級傑作を期待して。で、思ったのが、P・ジャクソンは、単純に疫病の感染者が必要以上に古血をぶびぶび吐き散らす映像が面白かっただけなのじゃないだろうか、とか、タランティーノは、そこここにあるB級ホラーのお約束ごとや、どっかで見た展開、逃げ場のない場所での仁義なき疑惑合戦が楽しかっただけなのじゃないのだろうか、とか、そんなことなんですが。新しさ斬新さを求めて観ると、かなりの肩透かしを食らうと思います。ただ個人的に面白かったのが、謎の雑貨屋ですか。人種差別的かつ排他的な、アメリカの田舎に沢山いそうな保守派の白人家族が経営しているのですが、なぜか突如「パンケーキ!パンケーキ!」と叫びながら殺傷能力の高い回し蹴りをして来る、ビザールな髪型の謎の少年が出て来ます。本筋に全く関係ないんです。しかも蹴りがスローモーションなんです。そしてなぜかおまけのようにあのラストです。ええ???ですよ。無意味に雑貨屋の謎度が深まります。本筋に全く抵触しないところで惑わしてくれる辺り、さすがリンチのお弟子さんですね。
[DVD(字幕)] 4点(2005-10-20 17:49:02)
16.  8人の女たち
ジャンル分け自体が無意味に思える。これは推理ミステリーでもミュージカルでもなく、例えるなら“ひっくり返されたおもちゃ箱”のようなものに思える。つまり、既出ですが「キル・ビル」と同じく、監督のおもちゃ箱の中の、一定の美意識と計算の下に集められたおもちゃの再構成。おちょくっているようなミュージカルシーンや稚拙な推理劇、それらは確信的なものであり、往年の映画や女優たちに対するある種挑発的なオマージュのように思える。それらは一見寄せ集めのお遊びでありながら、一歩引いて全体像を見ると、独自性を持つ立派な1つの世界観を構成しています。これはおフランス版「キル・ビル」です。これはエスプリの効いたおちょくりの映画であり、洒脱な謀略の映画です。これは狡賢く洗練された大人による、瀟洒であり猥雑な、挑発的なお遊戯なのです。
[DVD(字幕)] 7点(2005-08-11 00:10:17)(良:3票)
17.  ニードフル・シングス
私の人生の最終目標は、あの骨董屋のじいさんのようになることです。
[DVD(字幕)] 6点(2005-07-28 00:12:35)
18.  アダプテーション
最優秀自虐賞を贈呈。主人公の卑屈さが最高です。大好きです。散漫な思考や脳内旅行が素晴らしい。意識がいきなり40億年前のハリウッドに飛んじゃいますから。それも「自分は駄目人間だ」という思考1点に帰結する為に。卑屈な人間って、下手にまともな人より脳内活動が活発なんですよ。思考が卑屈に壮大だし、描く絵が大きいから自己評価が低くなるし。私もそうだし。この主人公に共感・共鳴する人って多いんじゃないかなあ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-06-10 19:25:55)
19.  赤ずきんの森(2000)
フランスがアメリカ真似して「若手スターのプロモホラー」を撮っちゃだめでしょう。しかも何だコレ、ちっとも面白くないし、細かいとこ、何にも消化されてないし。
[ビデオ(字幕)] 2点(2005-06-10 19:20:26)
20.  夜霧の恋人たち
アントワーヌ君、何も判らない(出来ない)大人になっているじゃねえかよ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-06-09 19:46:03)
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