1. 君の名は。(2016)
《ネタバレ》 8年ぶりに見た。8年前は映画館だったけど今回ネットで見たものは1部内容が変わっていたように思う。町長が隕石の激突を信じるきっかけになったシーンがカットされている。ここは大事な場所だと思うのでカットしない方が良かった。映画館で見た時には段々慣れてきた人物描画の稚拙さがネットでは最後まで気になった。風景は素晴らしいのに残念。何にしても完璧に練りに練り上げられた脚本が素晴らしすぎた。 [インターネット(邦画)] 8点(2024-08-27 18:36:49) |
2. 藁の楯
迫力ある脚本に固唾を飲んで画面に見入ってしまった。俳優陣も素晴らしい演技で文句のつけようがない。と思っていたのだが話か進むにつれてどんどん現実離れして荒唐無稽になってしまい、なんだかつまらなくなってきた。とりあえずオチはついたように見えるが最後のカタルシスもなく残念な終わり方。三池監督は素晴らしいテクニシャンだと思うがテーマの設定と追及に自分の哲学が無いのが作品を薄っぺらくさせてしまっているように思う。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-08-25 17:59:57) |
3. 去年の冬、きみと別れ
《ネタバレ》 人間関係が分かり辛くて話に素直に入っていけない。もっとも人間関係そのものがオチになっているためわかりやすく表現することは無理があったのだろう。死体のすり替えというどんでん返しだが、現在のDNA解析を胡麻化すことは出来ないと思う。その時点でリアリティーに欠け突飛な絵空事の純愛ストーリーになってしまった。あくまでシリアスなミスティーサスペンスを期待して見ただけに残念である。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-07-21 15:05:09) |
4. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
宇宙空間のアニメーションが全てチープに見えてしまう。ストーリーも内容も無くこれを劇場で見せられたらかなりつらい。 [インターネット(邦画)] 3点(2024-06-02 23:21:07) |
5. 桐島、部活やめるってよ
《ネタバレ》 脚本がすごくよく出来ていて、映画でしか表現できないギミックが巧みに使われている。良く出来た映画だと思う。いつ出るかいつ出るかと思わせて結局最後まで一度も登場しない桐島。それでも、それが映画的には正解だと思わせるだけの説得力がやや弱かったよう思う。 [インターネット(邦画)] 8点(2024-05-23 00:50:16) |
6. リバーズ・エッジ
一つ一つの出来事を丁寧に描写して好感が持てる映画。脚本がそれなりに良くて役者陣の演技も素晴らしいのにとくに感動はしなかった。主人公の心象が分かり辛くて感情移入出来ないのが原因なのだろうか。二階堂ふみは可愛くて演技力も素晴らしいし裸体を堂々と晒して本当に良い役者だと思うが、どう見ても高校生には見えない、24歳ぐらいに見えてしまう。ほかのクラスメート達も老けていて高校生には見えない、無理がありすぎる。この作品は役者陣の演技が肝心なので芸達者を揃えたのだろうが、最後まで違和感が拭えなかった。画格がスタンダードサイズで独特の密度と圧迫感が作品の濃密な世界を上手く表現していて素晴らしいのだが、欲を言えば多用される夜のシーンが甘い気がする。もっとはっきりとした漆黒の黒で画面を埋めて欲しかった。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-02-22 20:51:42) |
7. それでも夜は明ける
良くも悪くも、これぞ実話ものといった映画。最初からオチはわかりきっているが、とにかく最後まで飽きずに見ることが出来た。美しいライティングと奥行きのある映像、役者の演技も上手い。しかし、だから何なのとなってしまうのは実話ものの限界に思える。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-02-21 20:19:05) |
8. 紙の月
とりたてて不可思議なことが起こるわけではなく事実を淡々と描写していく演出は好きです。宮沢りえの小手先ではない佇まいで表現する演技が素晴らしい。最初のオーラを消した地味な女性が、子供のようにキラキラと輝き始める。若い男に貢ぐ喜びに目覚めたからだ。池松は逆に小芝居が本当に上手い、演技派の片りんを十分に見せている。役者人は頑張ったと思うが脚本がしょぼくて、締まらない話になってしまった。ラストは「だからどうなの」と思ってしまった。残念。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-01-28 21:04:35) |
9. 夢売るふたり
昭和の喜劇、今村昌平や成瀬巳喜男の線を狙ったのかと思うような人間の悲劇を喜劇的に表現した映画だと思う。最後まで飽きさせずに引っ張て行く脚本はさすがだと思うが、とくにこれといった感動もなく終わってしまった。松たか子も阿部サダヲも良い演技だったし他の配役も適材適所で芸達者をそろえたのも良いが、退屈さは否めなかった。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-01-13 18:54:17) |
10. 神さまの言うとおり
《ネタバレ》 これは何だろう。続編があるということなのか?話が途中で終わってしまったので拍子抜けした。それなりにゲーム感覚でカイジのように楽しんでいたのだが、ラストのぶった切りでがっかりです。それにしても福士蒼汰はおいしい役をもらったなと思った。 [インターネット(邦画)] 3点(2023-11-30 14:31:42) |
11. グランド・ブダペスト・ホテル
全てのカットが垂直な構図で撮られている。まるで絵画のような構図、シンメトリーの多用が独特の世界を作り上げている。話は倒叙式に語られ、飽きさせない展開は面白い。とくに感動するような話でもないが、心になんとも言えない余韻が残る。これだけ美しい映像を見せられて損はしていないという気がする。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-10-24 22:25:09) |
12. フォルトゥナの瞳
なんともしょぼい映画。無理やりな設定でなんとかドラマを作ろうとしてもすべてのエピソードがちゃちすぎる。なんで主人公の周りは死人でいっぱいなんだ。無理がありすぎるだろう。狭心症の診断が付いたら、バルーン&ステントで心筋梗塞を予防しろよ、髭のお医者さん。有村はワンパターンの演技でいつも通りだし、そろそろ次の映画が難しくなるぞ、でも、かわいいからプラス1点。 [インターネット(邦画)] 3点(2023-10-15 21:48:43) |
13. 予告犯
《ネタバレ》 とにかく脚本が素晴らしい。全く飽きることなく最後まで引っ張られてしまった。そしてなによりこの映画には「叫び」がある。ひとりの人間の叫びがどれだけ重いものか、頑張って生きていける人にはわからない、頑張ってもどうしようもない人たちの叫び。「人は誰かのためになるなら動くことが出来るんです」という叫びをエンターテインメントに昇華した傑作。各俳優も自分のオーラを消して役を作り込んでいる。リアルな色調の映像も素晴らしい。 [インターネット(邦画)] 8点(2023-10-10 17:15:11) |
14. ラプラスの魔女
《ネタバレ》 つまらない映画としか言いようがない。設定に無理が多すぎる。自分の映画にリアリティーを与えるために家族を殺すなんて犯罪の動機も無理がある。さらにミスリードの動機がいい加減すぎる。監督の幸せな家族を妬んで、プロデューサーが監督の家族を硫化水素で殺すなんて無理がありすぎる。途中からついていけなくなって退屈な時間を過ごしてしまった。広瀬すずが可愛いぞと無理やり思い込んだのだが、それもちょっと無理があった。 [インターネット(邦画)] 2点(2023-09-27 19:20:31) |
15. 蛇のひと
《ネタバレ》 冒頭でいきなり主人公が失踪してしまい、回想形式で物語が進んで行く。回想エピソードが次から次へと現れてきて次第にダレてくる。いいかげんに現れろよ主人公。最後の最後に現れるリアル主人公、いまさらもう結構ですという気分だ。義太夫のエピソードはあまりにも唐突でこんなデカい話をここに嵌め込むのですかといった気がして残念だった。最後も何か肩透かしで終わってしまい、カタルシスが得られなかった。西島秀俊と永作博美の演技合戦という部分でなんとか最後まで見ていられる。永作は普通の女性を演じるのが本当に上手い。西島演技サイボーグはどんな役でもこなすが、今作では大阪弁が妙に鼻について仕方ない。 [インターネット(邦画)] 5点(2023-09-27 17:07:55) |
16. ゲノムハザード ある天才科学者の5日間
話があまりにも無理がありすぎてついていけない。ついて行けるような脚本になっていない。ひたすら無駄に車が衝突している映画に見えてしまう。西島秀俊はアクション俳優だったのかという驚き、そして、西島の無駄遣い映画。 [インターネット(邦画)] 3点(2023-09-26 14:05:56) |
17. 累 -かさね-
《ネタバレ》 演じるということの意味、そして役者とは何者なのか、演劇の本質に迫るテーマを究極の設定で表現した映画。テーマ自体は最高なのだが設定があまりにも無理がありすぎて作品世界に入り込めなかった。ラストで2人が同じようにテントの上に落下したのに、1人は意識不明の重傷で救急車、もう一人は全くの無傷で舞台の上で全力演技って、ちょっと都合が良すぎるラストにも興ざめした。 [インターネット(邦画)] 4点(2023-09-25 19:17:01) |
18. 人間失格 太宰治と3人の女たち
極彩色の世界に太宰を解き放つごとく、彩度が強い映像で語っている。美知子、静子、冨栄の3人の女は好演だが太宰がチャラすぎる。不健康なチャラ男にしか見えず、日本文学史に残る作品を書いた男にはどうにも見えない。身を削って文学と心中してゆく太宰治の凄みが全く表現できていない。小栗旬の限界だろう。脚本にラストに向かって突き進んでいく勢いが無く、太宰が女を抱いては血を吐くことを2時間繰り返している話にしか見えないが、3人の女が魅力的だったので飽きることなく最後まで見ることが出来た。 [インターネット(邦画)] 5点(2023-09-25 01:45:02) |
19. 鈴木家の嘘
ひきこもりや自殺といった重いテーマにコメディー要素の入り混じったどっちつかずの映画。要所要所で入るBGMがかなりダサい。もう少しコメディーに振り切ってくれた方が良かった気がする。なんにしても岸辺一徳、原日出子、木竜麻生といった当代きっての演技力おばけの力がすごすぎた。この3人の演技力でほとんどダレることなく最後まで見ることができてしまった。とくにごく普通の女の子を完璧に演じた木竜は日本映画の至宝だと思う。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-09-24 21:20:54) |
20. 菊とギロチン
《ネタバレ》 とにかく美しい映像で安心して見ていられる。手持ちカメラを多用することで大正時代の動乱の世相を巧みに表現している。最後まで引っ張っていく脚本の力もあると思う。役者もみんな頑張って体を使った演技をしている。なんとも残念なのが実話に基づいた作品であるためオチが付いていない。ラストがなんとも肩透かしでカタルシスが得られなかった。3時間20分の長尺で興行成績が心配になるが、令和の我々を大正時代に連れて行くにはこのぐらいの尺で描かないとちゃちなものしかできなかったと思う。見ていて思ったのが、ヒロインの木竜麻生が素晴らしいということ。口先だけのセリフ回しや小手先の顔面小芝居ではなく、役になりきったスケールの大きな演技で一言一言のセリフが心に刺さった。日本映画を背負って立つ逸材だと思う。 [インターネット(邦画)] 7点(2023-09-24 18:23:57)(良:1票) |