181. 東のエデン 劇場版 II Paradise Lost
前作がまともな劇場版でない事を考えると、こっちは良くできています。 とは言ってもやっぱりテレビ版と劇場版Ⅰの延長でしかないのは否めなくて、間違えて劇場版Ⅰを観ないでこっちを見た日には面白さは半減するんじゃないかな?最後の始末のつけ方にも疑問ですね。回想として始末するのは良いけど、全く説得力がありません。時間が全然足りてない、というか時間が足りないと思われた時点で全く映画向きでは無いです。最近の映画は安易に前後編とか2回に分けて映画化するけど、こんなに中途半端にするのであれば、普通にテレビ版スペシャルか何かにして見せた方が良いと思いますね。 [映画館(邦画)] 5点(2010-11-14 15:31:23) |
182. 東のエデン 劇場版 I The King of Eden
《ネタバレ》 基本的にテレビの延長と考えて観ないともの凄く判りにくい映画なので、あたしみたいにテレビも観ている、または理解力が高ければまだしも、そうでない人には非常に判りにくい作りになっているのは映画としての完成度は低いですね。勿論、その為の措置はちゃんととってはいるけど不十分でしょうね。多分、映画だけ見た人の多くは状況が漠然としているんじゃないかな?物語もかなり進行が悪いよね。パート2を作るからといって安易にテンポを悪くし過ぎじゃないかな?そう見えてしまった時点で、この劇場版は失敗でしょう。テレビの延長として考えれば十分な及第点だと思うけど、映画としてはあまり良く無いんじゃないかな。 [映画館(邦画)] 5点(2010-11-14 14:29:07) |
183. ちょんまげぷりん
《ネタバレ》 面白いと思います。 日本のファンタジー要素を持った映画は正直、あまり上手いものが少ないのだけど、コレに関して言えばかなり上手かったと思います。侍の行動とのギャップを見せる手段として、現代社会のシングルマザーを使うというのは意外と面白かったですね。良い話でもあって、侍が菓子職人という取り合わせも上手い使い方だったと思います。 但し、難点はいくつもあります。例えば細かい部分の処理があまり上手く無いという事。 侍の髷の襟足の処理が杜撰であったり、車を追う時の走り方であるとか、侍の姿や振る舞いを見せる部分で気を遣っていないから折角のファンタジーなのに物語と関係ない所で現実に引き戻される部分があり、勿体ないんですよね。演出も折角コメディ要素としてキンコメの紺野を使っているのにギャグをハッキリさせていなかったり(あれだけ繰り返すならもっと後の処理を考えるべき)、喧嘩するのに安易にパレットナイフを手渡したり、そもそもチンピラがどもが銃刀法違反を訴える前に、オマエらの持っているナイフも十分違反じゃん、とかね。観ている側に説得が感じられないんです。こうした所をもっと丁寧に作っていれば、もっと良かったんじゃないかな? [映画館(邦画)] 6点(2010-11-14 12:52:23) |
184. 眠狂四郎 炎情剣
狂四郎が唯のヒーローでは無いという所が大きく表現された良い映画だと思います。 凄いなぁと思ったのが、やっぱり雷蔵の表情の豊富さなんですよね。この映画ではひたすらアンチヒーローとしての表情を見せるのだけど、殺陣の時だけ、ちょっと違う表情を見せ続けるなぁと。この表情のメリハリがテンポのよさに良い風に映っているように見えます。 [映画館(邦画)] 7点(2010-11-12 12:49:02) |
185. 陸軍中野学校 雲一号指令
前作の続きという形で物語が進む所は、当時の日本映画の製作状況がうかがえて、良いですね。内容的に派手さが無いのだけど、やっぱり雷蔵の魅力に引き込まれるのがちょっと不思議。今見てしまうとかなりツッコミどころも沢山あるけど、やっぱり楽しいよね。 [映画館(邦画)] 7点(2010-11-12 12:41:48) |
186. さらば愛しの大統領
ナベアツ監督だから、この得点。 [映画館(邦画)] 3点(2010-11-12 01:14:54) |
187. 雷桜
《ネタバレ》 一応、デートムービーなんでしょうね。 でもね、申し訳ないけど、この映画に価値がほとんど見出せなかったんですよ。 やってる事が非常に中途半端なんですよ。喋りは完璧に現代口調だし、馬に筵を敷いてるクセにむしろの前後がしっかり盛り上がっているし、そもそもタイトルになっている雷桜にしたって、20年でイチョウの巨木の割れた間に付いて、あそこまで大きくなる山桜なんてねぇよ!とかね。 いや、突っ込み所が満載で、いちいち挙げるのも辟易するくらいですけどね。 特にラスト、少人数とは言え、一応は大名行列の中に馬で突っ込んで行けば、普通は有無もいわさず切り捨て御免でしょ。生麦事件を知らないなんて言わせないですよ。それが出来なければ、同行していた者は全員斬罪でもおかしく無い様な状況なのに、簡単に素通り出来るってどういう事?あたしは良くここまで席を立たなかったと久々に自分を褒めましたよ。 そもそもこれ、時代劇にする必要が何処にあるの?原作が時代小説だから?それだけでの理由で時代劇にしたのだとすると、監督もプロデューサーも舐め腐ってるな、としかあたしには思えません。 テレビの広告収入が減少しているから、恋愛をネタにし、人気俳優やちょっと格好の良い俳優を主役に打ち出して、安易な金儲けを考えるというのはいい加減止めて欲しいものですね。 蒼井優は健闘していたと思うけど、内容が内容だけに、感情移入する様な状態にまで持って行けなかったです。 唯一良かったかなと思うのは池畑慎之介の怪演と柄本明の切腹時の迫力かな。それ以外に評価出来る部分を残念ながら見出せませんでした。 [映画館(邦画)] 2点(2010-11-11 03:18:39) |
188. ぼくのエリ 200歳の少女
モダンホラーなんだけど、観終わった後に残る気持ちが”せつない”っていうのはちょっとビックリでした。 少年がヴァンパイアである少女を承知の上で受け入れる姿っていうのは、完全なる純愛の表現だと思います。そう考えるからこそ、モールス信号による二人の”会話”が、二人を隔てる壁であり、その壁を越える会話と見えるから微笑ましくもあり、同時に悲しくも感じました。 かなりやっている事はエグイと思うのだけど、PG12で抑えているというだけあって、表現は巧みだったと思います。(ホラー苦手なあたしがかなり食入って観たもんね。) イジメに関してはかなり表現が優しいと感じたのは日本人のイジメがもっと陰湿に感じるからかな?但し、あたしの子供の頃のイジメにかなり近い感じがあって、ちょっと嫌ではありましたけどね。 [映画館(字幕)] 9点(2010-11-09 22:42:00) |
189. おにいちゃんのハナビ
《ネタバレ》 あたしにとって、この年の邦画では「ヒーローショー」と並ぶ秀作だと思います。 最初は良くある感動モノの映画だと思ったんですよ。ハイ、ここが泣きのシーンですよ、みんな泣いてください、みたいなね。そういうのって分かってしまうと泣けないなんて事があるのだけど、この映画は泣けるんです。泣きのシーンまでの過程が丁寧なんだよね。泣ける場面は都合3(いや、3.5かな?)回ありますが、そのどれもがその過程が丁寧で、予備動作としてその時点で目が潤んでしまうという感じでした。 役者陣も非常に良かった。特に主役である太郎役の高良健吾は良かったです。最初、無表情だったのが徐々に表情が豊かになっていく感じというのを、実に上手く表現していて、彼の泣きのシーンにしてもすべて表情を変えているんだよね。これって観ている側に自然と伝わる形でちゃんと表現されているんです。反対に谷村美月の演じる華は徐々にエネルギーを奪われていく感じを隠そうとするのが良く表現されていて、多分、その相乗効果もあって泣けるのだと思います。 大杉蓮にしても統一感を出すことに注力していて、例えば太郎と似た表情や仕種をみせたり、太郎以上に不器用な姿を演じる事によって家族としての一体感がそこには確かに垣間見えるんです。それは母親役の宮崎美子についても同じで、彼女は華と同じ様な表情を見せたりしています。 で、この家族を丁寧に撮る為にフレームワークやレイアウトも非常にしっかりとした撮り方をしています。 惜しいな、と思ったのが、一部のシーン。例えば、翠翔会の中心的な役割をしている金髪のあんちゃん。田舎の閉鎖的な部分を見せる為の役回りだと思うのだけど、そういう役回りの恰好が、いかにもヤンキー風の金髪やあごひげってベタな方向性にするのは辞めて欲しかったですね。実際の田舎って、そういう人こそ協調性あったりするのでね。 [映画館(邦画)] 9点(2010-11-08 12:26:26)(良:4票) |
190. 陸軍中野学校
雷蔵映画の中でも時代劇以外の作品は結構好きなんだけど、これはもの凄く雷蔵の魅力が出ている作品じゃないかな?雷蔵という人は普段は全く目立たない人だが、メイクをすると如何様にも変わると言われていたそうだけど、まさにその特徴を生かした役ではないかという気がしてならないですね。 [映画館(邦画)] 8点(2010-11-08 02:01:09) |
191. エクスペンダブルズ
《ネタバレ》 この映画自体がタイトルの様に”消耗品”扱いになっているスター達の自虐的な映画だというのが判れば、それで十分です。シナリオなんて関係ありません。そういう映画だもんね。これだけロートルの俳優が出てきてアクションをかますだけでも十分に楽しいじゃん。 おまけにシュワちゃん捕まえて、あいつは大統領を狙ってるって、キツいジョークだよね。 [映画館(字幕)] 6点(2010-11-03 22:14:00) |
192. ロジャー&ミー
マイケル・ムーアのドキュメンタリー映画の原点的な作品ですね。故にかなり出来は荒いんだけどね。でも彼の伝えたい想いっていうのは十分に伝わってくる。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-01 05:01:33) |
193. ラブ・ストーリーを君に
あら、意外と評価が低いんだ。あたしはこれそんなに悪いとは思わなかったんだよね。やっぱり原作を読んでいると、どうしても原作と比較してしまうのかな?あたしも元々は原作至上主義なので、結構斜に構えてみていたクチではあった筈なんだけど、セカチューに比べたら、アイドル映画っぽくなっているけど、こっちの方がまだマシかな、って気がします。 [映画館(邦画)] 6点(2010-10-31 23:38:11) |
194. メタル・ブルー
この「アイアン・イーグル」シリーズの中でも、この2作目は正直出来が悪いと思います。音楽は非常にテンションが高くて良いけど、戦闘機のアクションはかなりチャチになっているし、ちょっと戦闘機マニアが観ると、機種にツッコミが入るんだよね。それも撮り方があまり芸が無い分、非常にちゃちななおもちゃを撮っている様な感じに見える事がある。それを考えると「空軍大戦略」って、もの凄く工夫をしてるよな、って思わず思っちゃいました。 [映画館(字幕)] 6点(2010-10-31 23:31:39) |
195. K-9/友情に輝く星
この手の映画って、非常にノリが軽いんだよね。この映画もご多分に漏れずそうなんですね。動物ものと考えるとこれで良いのだけど、コメディとしてみればかなりレベルが低いんだよね。家族で観るには良いけど、もうちょっとギャグがキツくても良いと思うんです。その方が物語が締まったきがするんだけどね。 [映画館(吹替)] 6点(2010-10-31 23:10:25) |
196. 会社物語 MEMORIES OF YOU
市川準の映画ってかなり好き嫌いが出ると思うのだけど、この映画に関して言えば、非常にあたしは好きです。この映画は基本的にクレイジーキャッツの映画を何本か観てからご覧になる事を推奨したい。そうするとこの映画そのものが描きたいものというのが少しだけど垣間見える気がします。 [映画館(邦画)] 8点(2010-10-31 21:47:08) |
197. BECK
《ネタバレ》 見終わった時は楽しめたなぁ、とか思ったのだけど、よくよく考えるとかなり変な部分が沢山あるかな、って気がします。映画を見終わった後に原作も読んでみたけど、悪い意味で漫画をそのまま使っちゃったかな、という気がしますね。 例えば、みなさんが書かれている通り、コユキの歌声を聴かせないという事に大きな問題があります。これが最初の1回とかならまだ判るけど、何度も何度も無声のままっていうのは完全に観客をなめきっているとしか思えなくてね。あれは漫画だから通用するのだと思うけど、映画でやると期待を持てるのは2回ぐらいで、それ以上やると単に飽きたり、テンションが下がるだけだとあたしは思います。 それに、野外フェスを完全になめきってないかな?出演者の控え室や運営サイドのテント等にファンが入ってくるって事は異常な事だと思うんだけどね。それにあのぐらいの天候でメインステージが使えなくなるって事あるのかな?あたしはあまり野外イベントに関しては経験が無いから判らないけど、あの程度でダメになるような準備をスタッフがするとは思えないし、本当にダメだとしたら多分、他のステージもダメだよね。別に演出上の都合っていうなら、それでも良いけど、だとしたらここまでオーディエンスが嘘くさいというのもあれは演出なのかな?全体を総じて感じるのはテレビ局という大きなバックがいるから放っておいても当るとか考えて安易に作っているんじゃないかという事。「20世紀少年」なんていう嫌な実績もあるから、余計なのかもね。 役者的には演奏シーンとか演技そのものとか非常に良く出来ていると思います。だからこの点はその分です。 [映画館(邦画)] 3点(2010-10-31 02:28:26) |
198. ナイト・トーキョー・デイ
えーと、どこまで日本を誤解したまま映画にしているんだろう?って感じの映画ですね。内容的にはどこかで見た様な女殺し屋もの映画そのまんまで、物語自体は悪く無いけどあまり代わり映えしないかなという感じです。だから、内容的には悪く無くとも、どこかしら日本らしく見せようとする物が中途半端に日本っぽいというぐらいだと、やっぱり日本人には違和感を感じると思います。あたしにはそうした悪い所ばかりが目に入りました。 この映画の一番の魅力は菊地凛子の演技と絡みのシーンだろうね。それを除くと殆ど映画の魅力は残らないと言っても良いかもしれないかな。 [映画館(字幕)] 5点(2010-10-31 00:35:36) |
199. REDLINE(2010)
思ったよりも良いんじゃないかな? 手書きアニメに拘る姿勢は非常に良いと思います。元々日本のアニメが評価される背景には、画の正確さよりも表現力を考慮した手法にある筈で、最近の日本のアニメに魅力が少なくなったのはそうした部分をおざなりにしている部分というのは間違いなくあるだろうからね。まぁ、往年の金田や板野氏の様な奇抜さや突飛さから来る面白さや迫力は無いけど、パースの付け方とかは松本零士や新谷かおるとはまたちょっと違う感じがあってよかったかな。声優としては蒼井優が思いのほか良かったので、オドロキでしたね。役者の時よりも表情付けが上手い気がします。 しかしまぁ、いろんな映画やアニメにインスパイヤされてるね。 ベースは明らかに「チキチキマシン猛レース」で、そう考えるとキムタクの役がキザトト君で、蒼井の役がペネロッピーって事なのかな? カットでもかなりのアニメや映画をパクッて・・・いやオマージュしてるよね。 アキラ、マクロス、マッドマックス2、レオン、黒澤明や押井作品も混じっているし、細田守も少しはいっているかな?どうせここまでやっているなら、青野武をメカニック役に使っているのだから、台詞として「こんなこともあろうかと・・・」というのを入れるくらいの遊びは欲しかったですけどね。 [映画館(邦画)] 7点(2010-10-30 23:57:58) |
200. 宇宙の7人
「七人の侍」の宇宙版、物凄く荒いです。でも分かりやすくて観やすいかな。 [地上波(吹替)] 5点(2010-10-27 12:43:24) |