181. レインマン
心あたたまる作品。以前自閉症の子供のドキュメンタリーを見たことがあったので彼の行動などは違和感なく入っていけた。 障害ではなく病気であるので、治るものだとは思うが、兄弟という肉親が触れ合うことで、徐々に心を通わせていく姿は印象深かった。 実は兄(レイモンド)が弟(チャーリー)のことを想って自ら病院に入った、だから弟は兄が実在することを知らなかった…そんな劇中のエピソードを聞いてそこでジーンときてしまった。 しかしレイモンドは日常生活こそ自分の気に入らないところがあるとテコでも聞かないけど、記憶力とか計算力といった特別な能力が備わっていることで、自分をさらに閉ざさずに生きてこれたんだなぁ。誰とも目を合わさない(合わせられない)ダスティン・ホフマンの演技は特筆すべきものです。 7点(2003-12-16 22:41:24) |
182. マトリックス リローデッド
《ネタバレ》 前作よりもCGなどの特殊効果の多用で圧倒的な雰囲気はあったが、少し現実離れしすぎて深く入り込めなかったなぁ。全体ではSFのようだけど、格闘シーンは妙に人間的なので、そういうギャップが若干自分の中で拒否反応を起こしてるのかも。話の流れもプログラムだとか何やらわけ分からん設定なのに、結局ネオとトリニティーの愛の力で解決できちゃうんだよな~。ザイオンにいる大量の人間を犠牲にしてまでね…そして最後出てきた人はスパイなのか?レボリューションへの伏線なんだろうけど、正直誰?って感じでしこりが残った。 6点(2003-12-16 19:56:52) |
183. グリーンフィンガーズ
こんな解放的で自由な刑務所があるんだな~と思ったのが第一印象。庭師という自分の生きる目的を見つけた後、釈放されてもプチ犯罪をしてまで刑務所に逆戻り…なんて破天荒なところが冷静なキャラだと思ってただけに驚いた。最後の展示会を見る前におじいさんがポックリ逝っちゃったんだけど、その遺志を継いでみんな一丸になって協力し合う姿はかなりベタだったけど、よかった。脇役も結構面白かった。花の専門家のくせにミツバチアレルギーなんてウケた。一つ一つの出来事をほとんど引っ張らず、短い時間に詰め込んだ感じだったけど、サスペンスじゃないんだし、分かりやすさという面ではいいんじゃないんでしょうか。 6点(2003-12-15 21:48:40) |
184. バニラ・スカイ
「オープン・ユア・アイズ」を以前見てたので、ある程度の話の流れは分かっていたが、恐怖感は断然オリジナル。デイビッドの顔の崩れ方やジュリー(原作ではヌリア)のおどろおどろしい存在感には今回の豪華キャストでもさすがにかなわなかった。妙に洗練されたこぎれいな都会派サスペンスという雰囲気ではあったけど、また別の楽しみ方はできた。オリジナルではよく分からないまま終わったので、夢と現実の境界線をじっくりチェックしながら見られた今回は自分の中で結構つじつまは合った。創造された夢の中での出来事は相変わらず恐いね。幻影から逃れられず人を殺してしまうのだが、それが自分が作り出した夢の世界なんて分かりますかいな。現実と混同してしまうくらい夢でもうなされてたんだろう。こういう展開だから最後は死人の冷凍保存だとかファンタジーで結論づけるしかないんだろうなぁ。人生はあきらめず、何が起きても現実を受け止め、地に足をつけて生きてかなければならない、という教訓は得られた、かな。 7点(2003-12-15 20:52:16) |
185. スパイ・ゲーム(2001)
CIA内での確執や、二人の冷めたようで義理堅い人間関係など表現が難しそうに思えた。人間ドラマだな、これは。思ったより見せ場が少なくて派手さはなかったな。 4点(2003-12-15 00:20:44) |
186. あなたが寝てる間に・・・
設定が面白い。タイトル通りなるほどね、と思った。孤独でいることが淋しいから…と言っていたけど、そこまで思いつめた様子が画面からは感じられなかったので、もう少し一人身の淋しさと、暖かい家庭とのギャップを見せつけたらまた面白かったと思う。マンション管理人のジョーJr.がいい味出してた。 6点(2003-12-12 23:24:12) |
187. トップガン
観ながらだんだん酔ってきた。戦闘機の操縦には何Gもの重力が体全体にかかってきて、ただでさえ人並みはずれた体力が要るのに、さらに敵軍が迫った時に様々な判断力を要するという意味で精神面でも過酷な仕事。そういう部分がよく出せてたと思う。はじめはあまり変化のない展開かと思ったけど、親友の死によって一匹狼を捨て、仲間意識を最優先させた本番のシーンはベタな設定だけどよかったな。ティム・ロビンスどこに出てたの?? 6点(2003-12-12 18:50:42) |
188. エリン・ブロコビッチ
エリンのエネルギーってすごい。今まで眠る力が一気に放出されたというか。割を食った3人の子供たちや、隣人のジョージがかわいそうだった。しかし一度決め込んだら、周りの人なんて関係なく、自分の意志を最後まで貫き通す姿勢には共感というか、圧倒された。女には色気と情熱さえあれば、恐いものなし? 6点(2003-12-12 18:43:42) |
189. 天使にラブ・ソングを・・・
本当に気持ちのいい映画。ゴスペルはこの映画をきっかけに好きになりました。偏見や固定観念を破りながら、みんなを一つにしていくデロリス(クラレンス)のエネルギーには頭が下がります。それにはやっぱり一つのことに情熱を傾けること、それが聖歌隊であったわけですが、実は周りのシスターもこれを望んでいた!と言わんばかりの変貌ぶり。見事に息の合った合唱でした。実際の修道院でもこんな感じのところがあるんでしょうかね? 7点(2003-12-12 12:54:04) |
190. 17歳のカルテ
アンジーの熱演にこの点をつけたけど、殺伐としてて感情移入しにくい作品だった。 6点(2003-12-10 00:47:57) |
191. アメリカン・ヒストリーX
《ネタバレ》 人種の偏見がさらにひん曲がった形で根付いているというカルトな集団の話で、テーマは重いけど、映像美のおかげでそれが打ち消されてた。過去を白黒で回想的に振り返ることで、現在との対比が分かりやすく、また、兄貴の心境の変化も同時に見て取ることができるので、その点は素晴らしかったと思う。しかしああいう集団での裏切りって恐いな。一瞬で敵味方になっちゃうもんな。でも弟が最後殺されてハイ終わりは味気なかった。あそこで終わりにして結局兄貴が真っ当な人間になっても周りは変わらないままなのか、その後絶対兄貴と家族が狙われるハメになると思うのに…何を訴えたかったのかイマイチ分からんかった。 6点(2003-12-09 22:33:07) |
192. マトリックス
普通に面白かった。友人は話が分かりにくいと言っていたが、反転ものは好んで見てたのですぐに把握できた。ハリウッドの英知を結集した特撮技術やセットだけでなく、キャストが長い時間をかけてものにした生身の格闘シーンにもしっかりストーリーになじんでいたし、違和感はなかった。なんでカンフーか?というのはなしで、ね。しかし原作者のアイデアをすべて具現化してしまうというのはすごいね。液体保存からよみがえるシーンとかね。 7点(2003-12-09 22:18:38) |
193. ライフ・イズ・ビューティフル
《ネタバレ》 ナチの描き方は人それぞれだろうけど、「戦場のピアニスト」を見た後だっただけに生ぬるく感じた。 まぁ、基本が家族愛なのでナチは演出の一部分だったんだろうけど。イタリア語とドイツ語が混じって言い争いのシーンなんかは分かりづらかった部分はあった。 やっぱりロベルト・ベニーニがコメディ出身なだけにこんなに明るい(しかし裏を返せば非常に悲しい)映画ができたんだと思う。 必死に子供に恐怖心を植え付けないため、ユーモアのある手振りを交えてゲームの説明をする姿… 瞬時の発想力は普段から開放的に、自分の流れるままに生きてきた主人公だからできた芸当だと思う。 本当は恐くて、つらくて、悲しい末路が待ち受けていることを知りながら…そういう気持ちを汲み取ると、グッとくるものがありました。 6点(2003-12-06 01:31:29) |
194. クリムゾン・タイド
こういう密室&タイムリミットもののサスペンスは一番好きなジャンルなので、期待を裏切られなくてよかった。 軍隊ってこういう意思疎通のマニュアルというか、体系がしっかりしていないとダメなので、 逐一連絡されてくる制限時間や潜水艦の速度や深度、相手の魚雷との距離などがすぐに分かるので、見ている方も緊迫感がより増した。 また乗組員もみんな海軍法規をしっかり理解してるなぁと思った。これから核戦争が起こるというのに冷静な連中だな、と。さすが訓練の賜物。 実戦経験を積んでるからといって、人間的な感覚が麻痺している人より、こうやって正当な理論をぶつけられる人は必要だね。どの世界でも。 まぁ、それが衝突の火種になるんだろうけど…。 デンゼル・ワシントンはこういうクールな役がはまってると思う。ハンス・ジマーの音楽も効果的だった。 7点(2003-12-04 12:12:23)(良:1票) |
195. トゥルー・ロマンス
《ネタバレ》 適度に見せ場が続き、その一つ一つがドデカくてスリリング! ゲイリーオールドマンのキレッぷりもよかったが、何の危機感も持ってないブラピのキャラも面白い。デニス・ホッパーとクリストファー・ウォーケンの密室のかけ合いも。 それ以上にやっぱアラバマ役のパトリシア・アークエットかな。これがデビュー作とは思えない!はまり役!あんな修羅場ならすぐに降参してしまうところをあそこまで徹底的に殺ってしまうとは…愛情もここまできたら笑えてきちゃうね。 ホント、久々に痛快な映画でした。タランティーノの遊びも所々に見えてて面白かった。彼、デキる男よ。 9点(2003-12-03 19:58:10) |
196. 真実の行方
「真実の行方」だけに、何か最後一波乱あるなと思ったら、案の定でしたね。ラストには無常感を覚えずにはいられませんでした。裁判のシーンも、カットがあまりなさそうなシーンが多く、怒涛の舌戦に圧倒されました。実際の法廷でもああいう感じなのかな。 またエドワード・ノートンは守備範囲の広い役者さんだと思いました。優しい瞳とドモり口調、そしてあの豹変ぶり…瞬時にキャラが入れ替わる時、目にとてもインパクトがありましたね。目で殺せる役者さんかも… 7点(2003-12-01 22:42:49) |
197. アザーズ
正味食い入るように見たのは最後の20分だけ。こういうのを反転モノっていうのかな? ま、前半は淡々と進みすぎている気がする。舞台設定を植え付けたいのはあると思うけど、前半にももっとネタを小出しにしていってもよかったかも。 夫が帰ってきたシーンである程度気付かなければならないのかもしれないけど…。 霧が立ち込める洋館、カーテンで締め切って真っ暗な空間、そしてその中で聖書を読む子供たち、確かに陰と陽が幻想的に入り交じって雰囲気の演出はよかったと思う。 終わった後で、「あーそうか」とたまげるのもいいけどね。「シックスセンス」をもう1回見直して比べてみようかな。 6点(2003-11-29 00:47:57) |
198. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
《ネタバレ》 サスペンスではないだけに連続した緊迫感はなかったけど、テンポよく場面が変わっていったので飽きずに見れた。 詐欺の手口や女性を手玉にとってあしらう姿はとても17歳の少年がやることとは思えないけど、ハンクス扮するカールとの電話のやりとりは、フランクが唯一子供らしさを出したところと言うか、心の拠り所としていたんだな、と思った。まぁ彼は天才だと思うので、本当にそう思っていたのかは疑問だけど。 でも、そういうギャップを演じられるディカプリオ、タイタニックのイメージしかなかったので、えらく驚いた。ラストで偽造小切手のどこに細工がしてあるのかを暴いているシーンで、ズバズバ当てるフランクを見て、カールがあきれて含み笑いをしていた場面が、とてもほほえましくて印象に残っている。 7点(2003-11-27 11:56:30) |
199. カリートの道
誰を信用していいか分からないマフィアという舞台設定で、どの人物もカリートを意識し、狙っているというのが節々で見られてとても息が抜けなかった。周りにいる人がすべて敵に見えるので、仲間だとは思ってても、最後裏切られるんだろうな~と思いながら見てた。アル・パチーノも渋いし、なんかなまったような英語を使ってたのも気になったけど(役作りではないよなぁ)、ショーン・ペンの狂気をはらんだいつでも爆発しそうな演技の方がとても目についた。あれはすごい。ラストも、タイトルどおりで「これがカリートという人間の生き様だ」という面が見られたので、納得です。余韻が当分残りそうです。 8点(2003-11-25 23:08:17) |
200. キューティ・ブロンド
見る前はただのおちゃらけコメディーかと思ってたら原題が「Legally~」…後で気づきました。日本のファンにはリースのかわいらしさだけを前面に押し出して、あとでストーリーを見てもらって結構シリアスな場面も皮肉もあるいい映画だったなと思わせるようにこんな邦題をつけたのかも。ストーリーは何とも破天荒だけど、パワーをもらえることは確か。幸薄い人がはい上がる映画より、バカっぽくて今までぬるま湯に浸かってたお嬢様が、本気で世間にもまれて成功をつかむ本作みたいな映画のほうが好き。全体的な雰囲気も華やかな方がいいでしょ。リースはかわいらしかったけど、なんかアゴが気になっちゃった(苦笑)。 7点(2003-11-24 22:33:04) |