201. 市民ケーン
世界映画史上不朽の傑作とまで言われるこの映画。 「カット毎にアイディアに溢れた緻密な演出がなされていて、当時としてはそれはまったく斬新な手法だったんだろう」程度のことは、知識として知っており、理解できたとしても、それに感動できるかどうかは、全く別問題だ。 映画の見方っていうのは、極めて個人的なもので、楽しみ方は千差万別なんだなあ、ということを本作は改めて気付かせてくれる。 だからこそ、誰かと映画について話すとき、いつも新しい発見と喜びがあるのだとも言える。 で、結論を言うと「薔薇の蕾」の謎解きと、一人の孤独な男の生涯に引き付けられはしたものの、ストーリーもオチもややセンチメンタルに過ぎる感もあり、またこの主人公の生涯にさほど魅力を感じることもなく、恐縮ながらこの点数でございます。 7点(2003-12-23 18:09:52)(良:1票) |
202. キャスト・アウェイ
トム・ハンクス、Good Job! 7点(2003-12-20 15:32:57) |
203. 路
まだ子供が幼い頃、どうしても観たくて、罪悪感を感じつつも実家に預けて映画館へ行った。 未だ見ぬ遠い国の文化に触れるのも映画の楽しみのひとつとはいえ、これはすんごく重く陰鬱な作品。 では、嫌いかと言われればそうでもなくて、激しく印象に残っている。 久しぶりに一人で歩く路の開放感と、この映画のこの国の閉塞感がひどく対照的だったせいか。 技術も演出も、あるいはお粗末と言えるかもしれないが、作り手の熱い体温が伝わる、そんな映画だ。 陰惨な因習に縛られる人々の息遣いと、トルコの美しい自然を堪能した。 7点(2003-12-20 11:43:53) |
204. ブリガドーン
まず、スコットランドの伝説だという、100年に一度しかむ現れない村という設定が楽しい。セットが、素晴らしい。この時代のものはオールセットの作品が多いが、本作はとりわけ美しい。踊りが文句なく素晴らしい。そしてシド・チャリシーはこの世のものとは思えないほど美しい。ストーリー自体は大甘だが、楽しく美しく、ミュージカルとしては十二分に魅せる。フィルムのどこを切り取っても絵になるというのは、実はもの凄いことだと思う。 7点(2003-11-26 21:41:57)(良:1票) |
205. ボルサリーノ
アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドがギャングで成り上がってボルサリーノ社の帽子を被るぞ!というお話し。帽子がステータスシンボルになっている、ってとこからしてそもそもおしゃれ。おばさまのプリンスはドロンだけど、私は粋でチャーミングなジャン・ポール・ベルモンドにときめいたなぁ。 7点(2003-11-24 22:49:36) |
206. ノー・マンズ・ランド(2001)
ラストは本当に呆然とするほど衝撃的。 ボスニア出身の監督が実際に戦場で経験したことを、「個人」の視点から描いた、本当の意味で恐ろしい反戦映画。 ハリウッドの戦争映画では決して垣間見ることのできない、真実の「悲惨」がこの映画にはあります。 [DVD(字幕)] 7点(2003-11-24 22:16:15) |
207. 兵隊やくざ
破天荒でバイタリティに溢れ、愛嬌いっぱいの大宮役は、勝新の魅力全開。田村高廣演じるとぼけた味のインテリ上等兵とのかけあいも可笑しく青春映画として、お気に入りの作品。 戦争を背景にしたコメディであるが、軍の体制に反抗し、どこまでもふてぶてしく屈しない主人公の描きようが、この上なく痛快。 7点(2003-11-19 14:39:07) |
208. ブラック・レイン
狂気に満ちた松田優作の演技は、明らかにマイケル・ダグラス、高倉健を圧倒していた。後に知ったインタビューで、「ハリウッドに小さくてもいい、風穴を開けたい」というようなことを語っていた松田優作の渾身の演技に惜しみない拍手とこの点数を贈りたい。それにしても遺作となったこの映画、リドリー・スコットの巧みな映像技術と彼の演技以外観るべき点がないのが残念。 7点(2003-11-19 11:42:04) |
209. 伊豆の踊子(1974)
その後ゴールデンコンビとなる二人の記念作。ちびまるこばりの百恵ファンのワタシは、いそいそと観にいったものでした。もちろん原作も読んでいないアホガキなワタシの印象は、清純そのものの初々しい百恵ちゃんのみ。 7点(2003-11-19 11:02:13) |
210. チ・ン・ピ・ラ(1984)
金子正次の遺稿を川島透が映画化。大人にもやくざにもなりきれないふたりのチンピラが非常に魅力的に描かれている秀作。 7点(2003-11-17 18:17:01) |
211. バックドラフト
友情、兄弟愛、恋愛、サスペンスと、てんこ盛りの要素をさすがロン・ハワードきちっとまとめています。とはいえ、ちょっと盛り込みすぎで散漫な印象も。私的には恋愛バナシなんかは、蛇足だったような気もします。しかしながら、「意志を持った火」をド迫力な映像にした、特殊効果・ハイロテクニックには脱帽。個人的には制服モノには弱いんで、きっちり感動させていただきました。 7点(2003-11-17 11:06:30) |
212. ロミオ&ジュリエット
シェイクスピアの原作通りの、高貴な悲恋を連想した方は立腹モノだと思いますが、バズ・ラーマン独特の演出は面白い。こてこての舞台装置、衣装、小物に至るまで手抜かりのないこだわりぶりは素晴らしい。基本的には出会いのシーンとプールでの別れのシーン、これだけで「美しい恋愛映画」としては充分だ。 7点(2003-06-13 11:54:07) |
213. 突撃(1957)
この映画、キューブリックの(せっかくの)毒気をカーク・ダグラスらしさが消しているようでやや残念でもあるが、決してベタなヒロイズムや浅はかな感動モノになっていない。その独特のカメラワークと冷ややかな視点はこの頃から異彩を放っている。軍法裁判のシーンでは怒りで体が震えた。 7点(2003-06-08 12:51:32) |
214. プリシラ(1994)
テレンス・スタンプさん。わたしゃオンナですが、負けとります。あなたの可憐さ女らしさにとてもかないません、と頭下げて退散するしかない。音楽も良い。 7点(2003-06-03 12:05:18) |
215. トイ・ストーリー
小さい頃信じていたおもちゃの世界を再現してくれたことに感謝。ただ中盤からの冒険でのハラハラドキドキは、ちょっと引っ張りすぎでクドイ。 7点(2003-05-31 17:52:14) |
216. 魔女の宅急便(1989)
キキの成長ぶりが切なくて可愛らしい。海沿いの異国の街で空を飛ぶ、そのシチュエーションだけでも充分楽しめる。「落ち込んだりもしたけれど、私は元気です」というコピーは素晴らしい。ただ、企業とのタイアップをあまりに前面に出されるとなぁ~。 7点(2003-05-31 17:26:35) |
217. 美女と野獣(1991)
ディズニーの名作童話シリーズは、ほとんどすべてビデオ購入しているが、これは中でもかなりいい出来。ミュージカル仕立ての見せ方も巧いし音楽も良い。何より知的で強い主人公ベルの描き方が良い。 7点(2003-05-31 16:40:46) |
218. ミセス・ダウト
ロビン・ウィリアムズは、本当にいい役者だ。いつ観てもそう思う。こんな事態に、こんなことしか思いつかないおやぢのアホさ加減が絶妙に好き。 7点(2003-05-31 14:43:47) |
219. シザーハンズ
オープニングからティム・バートンの世界観バリバリ。見たまんま“モンスター”の「エドワード」の出現によって顕在化する、中流で善良な小市民の心に巣食う“モンスター”をユーモラスに批判したお伽噺。寂しすぎるラストが、美しすぎて辛い。 7点(2003-05-29 11:41:54) |
220. Shall we ダンス?(1995)
いつもながら、この監督は脇役を輝かせるのが上手い。役所広司も上手い。完成度が高く大変楽しめたのですが…。内容的には「しこふんじゃった」の大人バージョン、とでも言いましょうか。。。こうも3作続けて同じテイストだと、ちと減点したくなってきます。周防監督の今後作に期待大です。 7点(2003-05-18 13:18:44) |