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ひと3さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 253
性別 男性
自己紹介 直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。

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201.  愛怨峡 《ネタバレ》 
フィルムセンターでついに観ることができたときは嬉しかった。期待通りの凄い作品であった。映画館という「暗い部屋」でこの映画の暗さに包まれなければならない。ほんとうに暗い。だがこれは克服されるべき暗さであるというのが溝口の仕掛けなのである。堕ちたときから強くなる女性という溝口パターン。
[映画館(邦画)] 10点(2011-08-27 10:23:40)(良:1票)
202.  ピクニック(1936) 《ネタバレ》 
見上げるカメラと見下ろすカメラという区別。見上げるカメラは被写体の背後の空を呼吸し、晴れ上がった空の幸福が、画面いっぱいに広がる。ブランコという宙吊りの媒介の威力がそのとき驚異的である。ピクニックをしに田舎にやってきた家族の娘をどう誘惑すべきか、当地の二人のナンパ青年たちが策を練っており、窓をバンと開けると、ブランコに乗る当の娘の姿がある。なんとも美しい刺激的なシーンである。そして、寄りの見上げのカメラのなか、ブランコの娘は凧のように上に上に昇るかのようで、瞬間上へフレームアウトしたりする。男たちの関心は、娘のスカートのなか、猥雑な見上げ。 娘とナンパ男は、川岸にあがり、草上に腰をおろす。娘は「無垢に」見上げる。樹にとまる小鳥の姿が、娘の見た目ショットとしてカットインされる。「無垢な」見上げに小鳥は、苦笑を誘うほどに、いかにもふさわしい。その娘を彼が押し倒す。「無垢な」見上げが押し倒され、カメラは今度は濡れ場を見下ろすというわけである。  
[映画館(字幕)] 10点(2011-08-27 10:12:13)
203.  男の子の名前はみんなパトリックっていうの 《ネタバレ》 
この切れ味!スピード。諧謔。目の覚めるような出来。付き合っている二人の女の子と(つまり三人一緒に)同じフレームに入らないかぎりは大丈夫の二股男、ということは、これはまさにモンタージュという映画の持ち前をフル活用ということである。しかし、モンタージュ方式の嘘もやがて命数尽きる、ヌーヴェルヴァーグの基本手法が長回しなのだし。
[映画館(字幕)] 10点(2011-08-27 10:02:34)
204.  天国と地獄 《ネタバレ》 
警察が列車の中から撮っていたフィルムを上映するシーンがぞっとするほど素晴らしい。このドキュメンタリー的なものが「つくりもの」のクロサワ調のなかに突如侵入してくるという希有な瞬間である。
[映画館(邦画)] 9点(2011-07-24 10:09:40)(良:1票)
205.  ウエスト・サイド物語(1961) 《ネタバレ》 
これはミュージカルファンでない私でも、素晴らしいと思えるものである。リタ・モレノは最高。ミュージカルは劇の舞台や俳優の身体をはるかに超え出る表象なのである。ということは、表象はこの場合なんらかのスタティックな代理・代行ではない、つまりシニフィエなきシニフィアンである。
[映画館(字幕)] 7点(2011-06-12 21:42:47)
206.  蛇の卵 《ネタバレ》 
昔ドイツで観た。いまや、原語の直訳である邦題ならびにDVDがあるとは知らなかった(といっても私はDVDを見る気がしない)。ベルイマンにしては観念性を抑制して、ナチの「卵」が目立ち始める20年代を描いている。 いい映画だと思った。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2011-06-12 16:22:40)
207.  アジャストメント 《ネタバレ》 
ドアとともに映画史はある。ドア一枚で異界と日常世界が接しているという発想は面白いし、映像的にも刺激的である。とくに主人公が、異界から日常へドアを介して投げ込まれるとき。
[映画館(字幕)] 5点(2011-06-11 22:55:31)
208.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 
こういう犯罪者に身を寄せて行動を共にすることになる観客存在とは何なのだろう。観客は、一線を越えないだけの、想像上の犯罪者なのであるが、やっと、ラストシーンのアイロニーとともに映画の外へと押し出され、目が覚める。
[映画館(字幕)] 8点(2011-04-09 19:38:17)
209.  用心棒 《ネタバレ》 
まずは映画館を思わせる飲み屋の暗い空間からの「覗き」、次に火の見やぐらからの「高見の見物」をしていた三船が、やがて渦中の人となり危害を加えられ「目も当てられない」姿になる。やがて傷も癒えた三船による大掃除。クロサワの長所は、視のテーマが明確なことにある。
[映画館(邦画)] 8点(2011-04-03 11:53:09)
210.  すかんぴんウォーク 《ネタバレ》 
大森一樹の吉川晃司三部作もすべて私の映画館的日常(「京一会館」に入り浸り)において観た。冒頭バタフライだった映画のはず。三部作の分まとめて5点献上。
[映画館(邦画)] 5点(2011-04-02 09:48:52)
211.  浮雲(1955) 《ネタバレ》 
私にとって『稲妻』が最高であり『めし』や『驟雨』も素晴らしい。『浮雲』はもちろん名作なのだが、暗いのはつらいし、腐れ縁というものもあまり直視したくない。ほんとうにせつない映画だ。
[映画館(邦画)] 8点(2011-04-02 09:12:05)
212.  お葬式 《ネタバレ》 
伊丹十三の書き物やタレントぶりのファンであったので、この第一作にはとくに注目した。過剰な演技にはしる財津一郎に抑制を命じたように、この監督はもっと自分自身に抑制を命じるべきであったろう。香典が木へと飛んだり、高瀬春奈のおしりがアップになったりとかは、不要であるとおもう。もっとさりげなく、緑と風だけで十分にいい映画であったろう。なお、以後の伊丹映画は駄目だった。
[映画館(邦画)] 7点(2011-04-01 16:51:57)
213.  洲崎パラダイス 赤信号 《ネタバレ》 
完璧である。主人公カップルが脱出してきた洲崎パラダイスへと架かるあの小さな橋は、カオスとコスモスを分節する橋であり、そのカオスへの逆戻りをこのカップルはぎりぎり踏みとどまる。しかしこちら側カタギの空間とて「コスモス」となりはしない。50年代の時代の寵児たる「オートバイに乗ったラジオ商」が、彼女を奪い去る。 主人公は人に尋ねる、二人が去った方角は「橋の中か外か」。「外の方」だという答え、つまりカタギの物象化された都会。同時代のイタリアでも「自転車泥棒」(デ・シーカ)すら捕まらないご時世に、相手がオートバイでは探し当てることは不可能だ。そうしてさらに、ひとりの純情娘がこの橋に現れ、主人公へのかなわぬ恋心を水面に映す。見事な橋の映画である。
[映画館(邦画)] 10点(2011-04-01 08:23:45)(良:1票)
214.  キューポラのある街 《ネタバレ》 
走る、きびきびした吉永小百合。吉永の最高傑作がこれ(いまだにこれ)。北朝鮮に「還る」友人を見送る際に吉永は言う「私たちもっと話し合えばよかったね」。これは泣ける。話し合うことができたのに自分の不明のせいでそれができなかった、これは泣ける(貸し切り状態の「京一会館」で私は人目をはばかる必要もなかった)。
[映画館(邦画)] 7点(2011-04-01 08:11:00)
215.  七人の侍 《ネタバレ》 
若侍(木村功)が農家の娘(津島恵子)と契ったことを糾弾する集会が開かれようとしたときから降り出す雨は、集会を中止する(批判的思考を封じる)だけでなく、死闘の空間(こうなれば誰も逃げられない総力戦体制)を脚色する。そう考えるとモンダイな雨の映画であるが、この雨はいまや福島原発事故のことではないのか・・・・というふうに真面目にクロサワ映画を扱っても滑稽でしかないか。
[映画館(邦画)] 8点(2011-04-01 08:03:11)
216.  審判(1963) 《ネタバレ》 
原作に忠実な「映画化」の部分もあるのだが、基本的には大胆に映画の側からカフカ世界を作っていて、それが成功している。
[映画館(字幕)] 8点(2011-03-31 20:11:59)
217.  武士の一分
アイドルはいつでも同じ、何に出ても同じ。同じく空虚。ストーリーもよくない。『たそがれ清兵衛』が良かったので、期待してしまった。
[映画館(邦画)] 2点(2011-03-31 18:17:45)
218.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 
「映画の映画」ということばがあるが、この映画は、「映画館の映画」である。つまりでんでんが主人公に陰気な犯罪への加担を迫るのとパラレルに、この映画は観客に、この映画の悪趣味に耐えられずに映画館を出るか出ないかを迫ってくる。この映画の凄さはそこにしかないが、私はそんな「凄さ」を求めてはいない。
[映画館(邦画)] 2点(2011-03-31 12:22:57)(良:3票)
219.  エデンの東(1955) 《ネタバレ》 
あの問題のエリア・カザンである。赤狩り時代の汚点がアカデミー賞授賞式で再燃したのであった(アカデミー賞という環境もなかなかしぶとい、忘却しない、水に流さない)。本作品は、家父長制の甘ったるい美化である。家父長制に積極的に従うジェームス・ディーンという役柄(かっこわるい若者像である!)は、『理由無き反抗』にもある(監督は違うが、父親からエプロンを剥ぎ取るシーンの反動性)。カザン監督の作品は四つ観ただけだが、『アレンジメント』がいちばん良い(あとは『欲望という名の電車』と『草原の輝き』)。
[映画館(字幕)] 5点(2011-03-31 10:27:53)
220.  キートンの探偵学入門 《ネタバレ》 
キートンの最高。「探偵もの」の分、知的な仕掛けもある(身体能力についてはいうまでもない)。ラストの映画内映画のシーンは観客を翻弄する野心的な試みであるが、これは映画館にいないと実感できない。私はキートンに「ほとんど」見つめられていると感じてしまった。俳優と目が合ったとき映画が終わるのは、ありふれていようが、この作品こそが白眉なのである。
[映画館(字幕)] 10点(2011-03-31 09:51:07)
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