201. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
《ネタバレ》 ブラピは好きだ。 ケイト・ブランシェットも嫌いじゃない。 でも、設定上CGばりばりで生身な感じがしないんだよね。 キャラクターの体温が感じられないというのか。 正直ストーリーにも惹かれるものがなかった。 赤ん坊になったベンジャミンは、あのあとどうなんの? 観終わった感想がこれだけじゃあ、ちょっと情けないかな。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-28 12:46:12) |
202. プロミシング・ヤング・ウーマン
《ネタバレ》 なぜ彼女は、目的の男に対する復讐を真っ先に果たそうとしなかったのか。 その男の結婚を台無しにするのが目的でもなかったんだろうに。 結局最悪の結末を迎え、ベッドの上に枕を上にして横たわる彼女を見ながら、茫然としていた私。 ラストに向けた伏線にも、得られる救いはなく。 なんだか後味の悪さだけが残る映画。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-05-17 10:48:55) |
203. グレートウォール(2016)
《ネタバレ》 アクション映画としてはよくできているのではないかな。 火薬を使わずにどうやって饕餮(トウテツ)をやっつけるか、という中国ならではの戦闘シーンには胸が熱くなった。 腰にリングをつけて飛び降りて戻ってくるとか、巨大なハサミで饕餮を真っ二つにするとか、その手があったか、と膝を打つシーンも盛り沢山ではある。 惜しむらくは、ラストのあっけなさ。 アクション映画作りに慣れていない監督だからか、盛り上がりのボルテージの持って行き方が少々唐突。 もっと粘って粘って粘って倒す、みたいな踏ん張りが欲しかった。 マット・デイモンの相棒役に加点。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-17 10:37:39) |
204. アバウト・タイム 愛おしい時間について
《ネタバレ》 恋愛において、「出会い」は非常に重要な要素ではないかと。 だから、二人の出会いの場面は、タイムトラベルで操作して欲しくなかった。 この出会いって嘘だよね、という思いが最後まで払拭できなかった私は、愛すべき映画であるということを感じながら、その一点が気になって、というか妥協できなくて、映画に入り込めなかった。 父親を思い、二人の思い出を大切にするティムは素晴らしい青年に成長したし、彼が息子であることを誇りに思うとスピーチした父親にも胸打たれた。 一緒に暮らすいつも正装のちょっと変わった叔父さんが、家族の一員として普通に生活を送る懐の深さがイギリス映画の魅力。 破天荒なキットカットが自分の近くにあった幸せに気づくのも憎い演出。 母親の「お父さんのいない世界に全く興味がないの」にはうなったし。 いい映画。 なんだけど、出会いの一点のみ物申したい。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-05-17 10:25:50) |
205. ブラック・ウィドウ(2020)
「アベンジャーズ」、一作も観ていない。観たことあるのは、「アイアンマン」の一作目のみ。 でも、この映画は観たいなと思い鑑賞。 なぜってスカーレット・ヨハンソンがカッコいいからに決まってる。 で。 やっぱり最高にしびれた。 他の作品も観ておいた方がより楽しめた感じはかなりするが、観てなくてもカッコいいのに変わりなし。 しかし、レイチェル・ワイズが母親役、には正直参った。 そりゃ私も歳取るはずだわ。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-05-08 11:37:17) |
206. オーガストウォーズ
《ネタバレ》 ロシア映画とは知らず、なんとも微妙な時期に観てしまった。 ロシアが望まぬ戦争に巻き込まれるという設定は、まるで現在のウクライナ侵攻を写したような既視感さえある。 しかし、映画自体の出来栄えは見事というしかない。 戦地に一人取り残された少年は、父、そして父が亡くなった後は母を自分を守ってくれるロボットに見立てて、苦難を乗り越えていく。 戦闘が終わった後、ロボットの話を続ける母親に「ロボットの話はいいから、父さんの話を聞かせて」という少年の成長が微笑ましい。 若い母親も、激しい戦闘の中で人が人としてどうあるべきかということを学び、本当に愛すべきが誰なのかということに気づいていく。 亡くなった父親も、最後まで若い母親を守ろうとした兵士もかっこよかった。 臨場感たっぷりの戦闘シーンの中に、兵器をロボットに見立てたCGがうまくブレンドされていて、なかなかの見応え。 ロシア映画もなかなかやるな、と思うことが最近増えてきた気がする。 いや、いい映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-08 11:20:01) |
207. リトル・シングス
《ネタバレ》 スコップで殴り殺されたあの男は、犯人だったのかそうじゃなかったのか、結局明らかにならないまま。 赤い髪留めがポイントだったのだが、あの男の部屋の床下に隠されていたように一瞬見えたもののはっきりせず。 まあ乗っていた車から判断すればあの男に間違いないんだろうけど、はっきりさせてしまっては、この映画の醍醐味が失われるから仕方ないのだが。 ディーコンって名前がかっこいい主人公は、数年前に取り逃がした連続殺人犯を追っているが、なぜその事件に執着するのかが明らかになるのは最後の最後。 鑑識の女性警官の意味深なセリフや、妙な形のキーホルダーの伏線を回収するくだりはやられた!って感じなのだが、それは犯人のせいというより自分自身のミスによるほぼ逆恨みに思えてしまう。 バクスターはバクスターで、怒りによって自ら制御不能になるという失態から容疑者を殺害。 小さなミス(リトルシングス?)が自らの人生だけでなく、相手の人生をも変えてしまう、というやるせなさを抱えていくものなんだよ、人生は。 そういう映画なのかな。 緊迫感はあるが、爽快感はない。 ちょっとつらい映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-08 10:57:51)(良:1票) |
208. スプートニク
《ネタバレ》 エイリアンが人間の体内に寄生するという設定は使い古されたものだが、出てまた戻ってくる、というのは斬新。 そして寄生した人間と精神まで共有するに至る、というのもなかなかに興味深い。 恐怖を感じて脳から分泌される物質を好んで食する、というのも、単に人間を餌にするのではない新たな展開で面白かった。 恐怖をコントロールすることができれば襲われないと信じて、自ら檻に入るシーンはハラハラもの。 宇宙飛行士の仕事を優先して息子を捨てた、というおそよ共産圏的ではない悩みを抱えた宇宙飛行士の設定がちょっとわかりづらいし、エイリアンの造形が「LIFE」と酷似しているものの、映画としてはかなり丁寧な作りで見ごたえがあった。 この手をジャンルを今どき撮ろうという心意気に加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-06 10:30:39) |
209. 糸(2020)
《ネタバレ》 中島みゆきに特に思い入れのない私。 友人に勧められて観たのだけれど。 意外に好きだった。 甘いのは中学生時代だけで、大学生あたりからはすれ違ってばかりの二人。 葵は世界に羽ばたいて、漣は北海道でくすぶっている。 自分に自信が持てず、葵との差を思い知らされ続けてきた漣。 ラストで彼が彼女を追っかけることができたのは、自らが作ったチーズが世界的な評価を受けたからだろうか。 私としては、くすぶったまま、葵を追っかけて欲しかった。そこが残念。 主演の二人も素晴らしい演技だったのだけれど、なんと言っても漣の娘の演技が光った。 どんぐりを投げ、「行けよ!」ではなく「命中!」。父親の背中を押す笑顔にちょっと胸が熱くなった。 いい映画なんじゃないかな。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-29 11:07:44) |
210. 海底47m
《ネタバレ》 サメ映画と思わせておいてサメ映画ではないので、こんなもんかな。 面白いか面白くないかと問われたら、まあ面白くはない。 ただ、ラストの幻覚オチだけは、ちょっとひねりがあって好感が持てる。 逆に、まあそれだけの映画かもしれないが。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-04-29 10:54:05) |
211. ストレイ・ドッグ(2018)
《ネタバレ》 ニコール・キッドマンのメイクというか、演技というか。終始ざらついて乾いた、軋むような雰囲気で映画は進んでゆく。 観ている者も、彼女と一緒になって虚しさや絶望や焦りや怒りを感じてしまう脚本は見事。 ただ難点は、潜入捜査の意義がほとんど不明なことと、悲惨であったであろう彼女の幼少時代が想像はできるものの、銀行強盗に加担するほどの渇望が伝わって来なかったことかな。 なんだか無意味にやさぐれてるように感じられる瞬間があって、彼女の渇きについていけないところがあったのが残念。 なりふり構わぬ女優魂に加点。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-23 20:51:47) |
212. キラー・エリート(2011)
《ネタバレ》 結局ね。 話が複雑になるとそれに頭を悩ませることになって、アクションもストーリーも楽しめないんじゃないかな。 誰が敵で誰が味方か、最後まで目が離せない展開なんだけど、よくわかんない爺さんたちが密室で会議やったり、エージェントが悪役だったり、もうついていけない。 ただ、クライヴ・オーウェンとジェイソン・ステイサムの対決は見応えあり。デニーロにアクションをさせなかったのは正解。 ヒロインが可憐だったのでそこに加点。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-10 21:55:29)(良:1票) |
213. ヒッチャー(1985)
《ネタバレ》 不条理。 この男、何が目的かもわからなければ、何故警察以上の追跡能力があるのかも一切明らかにされない。 その辺の演出は潔く、観ていてもさほど気にならない。 まあこれはルトガー・ハウアーという名悪役の力に因るものかもしれない。 しつこく、無慈悲で、寂しげ。 目力が圧倒的で、有無を言わさぬ悪党ぶり。 ただ、ラストの対決は余計だったかな。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-10 18:23:40) |
214. バトルシップ(2012)
《ネタバレ》 シールド?を張られた中だけで話を膨らませるのはポイントが絞られて良かった。 浅野忠信も侍的な役回りでスカッとできる。 個人的には、戦艦ミズーリの歴戦の勇士であるじいちゃん達のキャラクターをもっと際立たせて欲しかったかな。アナログでやっつけるぜ!っていう一番ワクワクするシーンなのに、リスペクトが足りない。 そしてブリトーのために犯罪を犯すような奴に惚れ切ってしまう姉ちゃんもいかがなものかと。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-03 16:59:52) |
215. ドント・ブリーズ2
《ネタバレ》 前作は、このじいさんがとんでもない悪党だった、という後味の悪さ。 本作は、期待通りやっぱりこのじいさんが悪党だった以上に、少女の本当の親がクズだったというオチ。 でもね、あんな少女にナタを振らせて母親の手を切断させるなんて、映画でもやっちゃだめだよ。 相手がゾンビなら話は別だけど、クズとはいえ生身の人間。 不条理は嫌いじゃないが、タブーはあると思っている私にはダメだった。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-04-03 02:06:41) |
216. ポゼッション(2012)
《ネタバレ》 エクソシスト系の映画は、家族愛が大きく取り上げられるのだけど、本作はちょっと斜めから。 家族を顧みずに離婚された仕事人間の父親が娘を救い、妻と家族を取り戻す、というお話。 そこを描くことに時間が割かれているので、謎の箱の正体がかなり曖昧なまま、薄気味悪さだけが膨らんで、結局すっきりしない、という点は残念。 並み居るラビ達が恐れをなして逃げ出すあたりは、ワクワクしたんだけどその後が続かなかった。 しかし、取り憑かれる少女の演技は素晴らしく、特殊効果も相まってかなりの怖さ。 ちょっとリンダ・ブレアに似てると思うのは私だけではないはず。 すんなりとは終わらせないラストも良い。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-03-28 21:33:44) |
217. ライトスタッフ
《ネタバレ》 アメリカ国民が求める英雄とは、誰にも真似できないような孤高のヒーローではなく、良き夫であり良き父であり、誰もがそうありたいと願う良き人間でなければならなかったのだろう。個人的に一番ぐっと来たのは、彼らが命を賭ける瞬間でも帰還後のパレードでもなく、ジョン・グレンが吃音の妻を守る為に、副大統領に喧嘩を売るシーンだった。いや、あれはカッコ良かった。ジョンの妻にとっては、まさにヒーローだったに違いない。 エド・ハリスやスコット・グレンをはじめ、ジェフ・ゴールドプラムに至るまで現在では夢のような豪華キャスト。しかもジョンの妻はズーイー・デシャネルのお母さんなんだね。 長いけど、いい映画。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-03-23 21:49:58) |
218. Mr.ノーバディ
《ネタバレ》 どこにでもいるそこら辺の奴、ではなく存在してはならない奴、なのね。 情報屋の女性が正体を知った瞬間に降りるって逃げ出すのは効果的。 でもって、無敵ではないのも新しくて良い。 元々年齢不詳に見えたクリストファー・ロイドがほんとに歳とってるのはちょっと切ない。 適度に傷つきつつ最後はやっつける、というのが爽快感が増すな。 いや、あっぱれ。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-03-21 22:59:59) |
219. コリーニ事件
《ネタバレ》 新米弁護士が担当した最初の裁判が、育ての親とも言える実業家の殺人事件。 しかもその憎むべき被告人を弁護するという、なんとも稀有なケース。 そんな偶然ないって、と途中までは思いながら観ていたものの、被害者の過去が明らかになるにつれて、この設定でなければこれほどの衝撃は与えられないと納得。 愛情深き育ての親が、本来なら裁かれるべき戦争犯罪人であったことの意外性と蓋然性が混在して、戦争によってもたらされる人間性破壊の恐ろしさを突きつけてくる。 被告人役の重厚な演技にも胸を打たれる。 語らずとも雄弁。 そこにも加点。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-03-15 23:16:30) |
220. 007/カジノ・ロワイヤル(2006)
《ネタバレ》 ダニエル・クレイグの007は初見。 このシリーズのど素人がおこがましいのだが。 誰向けに撮るのかが、初期の007とは違ってきている。昔は男子が観てたんだよ。きれいな女性が出て、そこそこアクションもあって、男心をくすぐる秘密兵器やボンドカーが先進的で。 現代は、観るのは主に女性。そうなると、必要なのは露出度高めでボンドが痛めつけられることであり、悪役もかっこよくなくてはならない。 そういうことを満たそうとすると、こういう映画が出来上がる、と。 中でも残念なのは、ボンドカーに対する敬意のなさ。 積んでる秘密兵器がAEDって。 しかもあっさり横転して廃車に。 あんまりじゃあないか。 アクションはそこそこ楽しめたのだが、何のためにボンドが命張ってるのかが不明確なまま進んでいくので、達成感に乏しいのは私だけかもしれないが。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-03-05 23:23:32) |