241. ディスクロージャー
意外な掘り出しモノでした。マイケル・ダグラスって究極のダメ男俳優だと常々思っているんですが、この映画の彼はまさに板につきすぎてしまったダメ男でしたね。そういう彼だからこそ、どれだけ泥沼にハマッて行っても、観ていてあんまり辛くならないです。そういう意味では、ヘンに安心して観ていられるダメ男映画というか・・・。対するデミ・ムーアも、凶悪な美女ぶりが非常に良く似合っていて、キャスティングで勝ってる映画だと思いました。テンポも悪くないですし、けっこうハラハラ素直に観られます。ダメ男役者と凶悪女優の正しい使い方としては、まさにお手本のような作品だと思います。 8点(2003-12-30 15:46:45) |
242. 星に想いを
良く出来てます。良いシナリオです。キャストも全員輝いています。コミカルにテンポよく品良い笑いでまとめています。後味も良いです。かなり必見な作品だと思います。 9点(2003-12-30 15:42:48) |
243. ノーバディーズ・フール
《ネタバレ》 ポール・ニューマンは老境に入ってから非常に良い味を出して来ましたね。色男時代の彼にはもう一つ肩入れできないのですが、美しく年老いて行く男の姿として手本になっていると思います。30年以上同じ奥さんと結婚してるだけのことはあります。さすがです。バカボン役のブルース・ウィリスとか、これが遺作になったジェシカ・タンディとか、彼を取り巻く人々も皆粒よりで素晴らしいです。中でも特筆すべきはメラニー・グリフィスの素晴らしいおっぱいでしょう。あのおっぱいを観るためだけにでも、充分観る価値はある映画だと思います。田舎町を舞台にした淡々と描かれる人間模様ですが、敢えてこの街の閉塞感から脱出したい方向へ逃げるのではなく、地に根を下ろして生きて行くことの多少の悲しさを含めた広い意味での幸せをさりげなく語った珠玉の名作だと思います。ラストシーンは台詞がないのにちゃんと雄弁です。素晴らしいことだと思います。 10点(2003-12-30 15:41:02)(良:2票) |
244. レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い
残念ながら微妙に白々しかった。長髪をなびかせて野山を駆け巡るブラピの姿に、「ラスト・オブ・モヒカン」で色男時代に幕を閉じたダニエル・デイ・ルイスの姿を重ねてしまって痛々しく感じられた。短かったなあブラピ、とか思ってナメてかかっていたらビクともせずに最前線に並び続けているのでタダモノではないことを確信した。普通の役者ならこのへんでコケているはず。やっぱりブラピってすごい。 5点(2003-12-30 15:34:40) |
245. ノーマ・ジーンとマリリン<TVM>
視点がおもしろいし独特の妙な暗さがある。これってたしかHBOのTVドラマですよね。HBOらしいな~と思って興味深く観ましたが、あくまでもTV映画の域は出てないんじゃないでしょうか。マリリン・モンローという女優の生涯がある程度語り尽くされているという前提で初めて楽しめる内容ですよね。ミラ・ソルヴィーノとアシュレイ・ジャッドという組み合わせの妙で格が上がってると思います。二人とも達者な女優さんなので観ていて飽きません。 7点(2003-12-30 13:40:43) |
246. マンハッタン花物語
クリスチャン・スレイターってうっかり人気が出てからバカバカしい映画にいっぱい出ましたけど、中でもこれは最低最悪の1本でしたね。彼にメロメロ状態で観てさえ眠くて仕方がなかったんだから、関係ない人には拷問でしょう。だいたいいくら可哀相だからってメアリー・スチュアート・マスターソンに一目惚れしますか?絵にならないものをいくら花で飾り立てても無駄。主演がマット・ディロンとジュリア・ロバーツとか、そういう華やかな組み合わせで初めて意義の出る映画だったと思います。これはひどい。 1点(2003-12-30 13:36:45) |
247. アンカーウーマン
あにやんさんのおっしゃる通り、まさに「エースをねらえ!」な映画でしたね。ロバート・レッドフォードにあの役ってずるいよ・・・ 6点(2003-12-30 13:33:03) |
248. カウチ・イン・ニューヨーク
はっきり言って主役の2人には全く興味がなく、ジュリエット・ビノシュにはほとんど嫌悪感すら抱いている私なのであるが、この映画は犬が可愛い。とにかく犬が可愛い。あまりの可愛さに、犬の顔しか覚えていない。ストーリーは甘めだけどファンタジーとしてはこのぐらいでちょうどいい。犬がいなかったら普通のラブコメどまりだと思うのだが、あまりにも犬が可愛かったために評価がバカに上がってしまった。ちなみに私は犬もあんまり好きではないので、この犬の可愛さはちょっと尋常じゃないんだと思う。それにしても主演の二人に興味がなく犬にも興味のない私がいったい何故この映画を観たんだろう。 8点(2003-12-30 13:31:22) |
249. コップランド
スタローンだっつーんで避けて通ってましたが意外な掘り出しモノでした。ちゃんと社会派になってるし。なにげにキャストが豪華すぎるのが気になります。スタローンを連れて来ちゃったのが逆効果だったのではないですか。私のように「スタローン暑苦しくてもういいよ」状態だと思わず避けてしまいますよね。それなりに暑苦しい作品ではありますが、意外と硬派で良く出来ていますのでスタローンアレルギーな方是非チャレンジしてみて下さい。 7点(2003-12-30 12:43:25) |
250. スクリーム2
惰性で観たわりにそんなにつまらないとも感じなかったので、こういうのはこれでいいんじゃないかと思います。当たり前のことですが前作を観てない人が単品でこれを観ても映画としてどうのこうの言える映画じゃないんですが、前作を観ないでわざわざこれだけ観る人は滅多にいないでしょうし、流れ的にこれ以上のものを期待する人も稀だと思われるので合格点かと思います。 6点(2003-12-30 12:39:46)(良:1票) |
251. ブギーナイツ
「マグノリア」よりはるかにストーリーもまとまっており一貫したものが感じられたので頭の良くない私にもちゃんとついて行くことが出来た。やはり全体を締めているのはジュリアン・ムーアの異様な存在感。彼女が出て来ると映画が締まりますね。擬似家族の再生って良い表現ですね、その通りだと思います。単なる凸凹人生モノとしても、ドタバタやってて事件も起こるし、それなりに先へと観進んで行ける要素もあって、言いたいことがきちんと伝えられている上手さを感じました。佳作と言って良いと思います。 8点(2003-12-30 12:36:59) |
252. レインメーカー
法廷物の定石を踏みながらキチンと正しく作っている姿勢に好感が持てた。マット・デイモンはキャラクターが活きてて正解。ストーリーも暑苦しくなく、普通の法廷物に期待する要素は全て揃っている。ある意味教科書的な食い足りなさはあるけど、この種の作品であまりにも冒険されちゃうと見る方は困る。普通におもしろいのがちょうど良いという意味で、ものすごくバランスの取れた作品。私は好き。 7点(2003-12-30 12:33:14) |
253. コンタクト
ものすごくお金のかかった無駄映画。特撮があまりにもチャチすぎて笑うに笑えなかった。話もウソっぽすぎて全然ついて行けないし、ジョディ・フォスターだからありがたいと素直に喜べるような人でないとこれはちょっとキツい気がする。 4点(2003-12-30 12:31:02) |
254. ベスト・フレンズ・ウェディング
あんなスタイルの良い料理研究家がおるかい。個人的にキャメロン・ディアズのイヤミな個性が鼻についてしまったためこの作品はパス。ラストも敢えて安直路線を避けようとしたのが裏目に出て失敗。この程度のフツーのコメディに私はフツーの安直なハッピーエンドを期待する。だいたいキャメロン・ディアズを可愛いと思えない人間にこの映画見せてもムダでしょう。ジュリア・ロバーツはこのへんから元のコメディ路線に戻って来てくれて嬉しかったけど、だからこそもうちょっとバカバカしくても良かった気がする。結局何が言いたかったんだかよくわからなかった。 6点(2003-12-30 12:28:35) |
255. ロミーとミッシェルの場合
ミラ・ソルヴィーノってハーバード卒の才媛なのにいつも凄い役選んで来ますね。リサ・クドローとのコンビも絶妙でなかなか楽しめる作品でした。脇をがっちり締めたジェニーン・ギャロファロの存在感も強烈。あくまでも女性向けの映画だと思うけど、こういうシニカルなコメディが女性にもちゃんと受け入れられるようになって来たんだなあという感慨がありました。このところ女性向けの自虐的なおバカ映画が増えて来て嬉しいです。この作品はある意味先駆け的な存在かも。素晴らしい!ってほどでもないんだけど、観ていて楽しめる良くできたコメディだと思います。 8点(2003-12-30 12:24:17)(良:2票) |
256. コール
《ネタバレ》 あのー。3人を別々に誘拐することが、普通の誘拐に比べてどう優れているのかわからずじまいでした。ネタ倒れてませんか?これ。成り立たないまでも「緻密な心理戦」で突っ走る予定なのかと思っていたらラスト付近でいきなり(犯人ではなく)親が暴走し始めたので慌てました。ちょっとのショックにも発作を起こしかねないアビーちゃんの安全を思ったらもうちょっと慎重に行動して頂きたいところなのですが・・・。ケビン・ベーコンは充分いかがわしいけど、ああいう役ちょっと飽きました。ダコタ・ファニングは恐ろしく上手いですし周りの大人全員食われてました。大して期待はしてなかったけどここまでつまんないとは驚きです。引きずられて「ミスティック・リバー」への期待感まで下がりました。関係ないけどコートニー・ラブって化粧を落とすと意外に可愛いですね。 3点(2003-12-30 09:56:12) |
257. マーシャル・ロー(1998)
配給ルートのゴタゴタから公開が延び延びになってしまった分、期待度だけが高まってある意味空回りに終わってしまった。NYに戒厳令が出されたという想定で、あからさまな人種差別を描いた作品だが、実際に911直後にアメリカで起きたアラブ系移民への露骨な差別、暴行を思い出すとシャレにならないものではある。テーマは面白かったのだが、結局「人種差別はやめましょう」しか謳っておらず、主要キャストであるデンゼル・ワシントンとブルース・ウィリスも思いっきりステレオタイプな善悪の対決。葛藤もナニもなくベタベタな道徳映画に終わってしまったのは残念の一言に尽きる。テロのシーンはただならぬ迫力もあり、911テロの映像を目の当たりに観た後では陳腐化したことも否定できないのだが、当時としてはそれなりにリアリティもあり大作としてのクォリティは保っていると思う。あと一息、ストーリーに工夫が欲しかったところ。 7点(2003-12-29 14:09:27) |
258. パーフェクト・カップル
マイク・ニコルズの作品がどうしても苦手な私ですが、この映画では映像のあまりの美しさに思わずごめんなさいと謝ってしまいました。基本的に風景を美しく撮る監督だとは思いますが、特にドーナツ屋(でしたっけ?)のカウンターでたそがれるトラボルタをロングから寄せたところとか、素直にああ美しい映像だなあ、と感動しながら観ていました。誰が観てもそれとわかる某大統領夫妻をモデルにした作品ですが、テーマとしては学生運動へのノスタルジーを主に扱った友情モノとして捉えた方がストーリーにも肩入れできると思います。みんな若い頃にはいろんな夢を持っていたんだよね、でもそれは理想論でしかなかったし、世の中には変えられないことがいっぱいあるよね、というある種の人生観を見出すことが出来る世代には、ちょっと胸の詰まる部分もありました。大人のための大人の映画として、長く記憶に残る佳作だったと思います。 9点(2003-12-29 13:59:53) |
259. メリーに首ったけ
この笑いの質をブラックユーモアと捉えるか、単なる下品と捉えるか、たぶん世代にもよるんだろうと思いますが私はついて行けませんでした。ひねりもへったくれもない品のなさですよね。こういうのを面白いなあ、と笑える人もいるんだろうな、というのはこの映画の支持率の高さからも伺い知ることはできるんですが、笑いの質としては自分が期待するものとははっきり違いました。下ネタも自分としては全然OKでしたが、動物ネタはどうしてもダメです。あまり観たことを思い出したくない映画の一つです。 1点(2003-12-29 13:53:17) |
260. ワイルドシングス
特にすごい期待をしなかったせいか、意外と掘り出しモノに感じました。それなりにストーリーも良く出来てるし、奇をてらわずきれいにまとめてると思います。二転、三転のすごいドンデン返しみたいなのを期待しすぎるとちょっと拍子抜けするかも知れません。個人的には映像の凝り方が予想外に良くて、湿地を空撮でなめて行く撮り方とか、ラストの「太陽がいっぱい」へのオマージュともとれる雰囲気とか、作り手の熱意というかこだわりを感じられて良かったです。まさかこういう映画でこういうのを期待しないでしょ、という美しさがありました。ネーブ・キャンベルって安っぽいイメージがありますが、なかなかどうして良い女優さんですね。小粒ですが良い作品だったと思います。 7点(2003-12-29 13:48:54) |