241. ヒー・セッド、シー・セッド/彼の言い分、彼女の言い分
《ネタバレ》 男の視点と女の視点のズレからくる記憶のブレのお話。初めの男の記憶による回想が女の記憶による回想で否定されていく様は、真相ばらしのようにも見えて面白くはある。でも男と女での考え方の違いを描くまでには至っていない感じ。どうせならその辺をもう少しつっ込んでみて欲しかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-31 20:46:51) |
242. ビーン
《ネタバレ》 全編通してくすりとも笑えない。どんなにお馬鹿でも構わないけど、名画をダメにするという流れはコメディとはいえ嫌だな。 [CS・衛星(字幕)] 0点(2007-07-31 20:28:02) |
243. 点子ちゃんとアントン
《ネタバレ》 「飛ぶ教室」よりもこちらの方が好み。主演の二人の子役が可愛いらしいし、年寄りメイドがなかなか良い味が出ています。後半ばたばたと簡単に問題が解決されてしまうのが随分適当に感じたり、気になるところは色々あるけど、原作の書かれた年代や対象を考えるとこんなものだろうか。家族で楽しむには結構丁度良さそう。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-28 21:23:20) |
244. ダロウェイ夫人
《ネタバレ》 裕福な階層の初老の女性の若干のノスタルジー。これがこの階級の人間的、あるいはイギリス的と言うべきなのか、やたら裏表のある人間が多い。主人公は結局自分のことばかり。偽善的な嫌なばあさんです。短く短く回想シーンを交えるつくりはそれなりに良く観ていてそれほど飽きはしなかったが、こんなばあさんのノスタルジーに付き合わされるのは厳しい。どうでもいいです。自殺する男に随分時間を使って描いているが関わりがあまりに薄く、そこまで時間をとって描く必要はないように思う。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2007-07-23 20:42:02) |
245. 踊る結婚式
ストーリーはかなりいい加減。詰めが緩いし、ヒロインは計算高くて冷静に見ると魅力に欠けるし、ご都合合わせも目立ちます。しかし映画自体はとても楽しく観ていられる。細かい欠点をそれほど気にさせないというのはある意味立派なことです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-07-23 20:17:16) |
246. オスカーとルシンダ
《ネタバレ》 前半は楽しく観ていられたが、後半、教会を届けると言い出したあたりから雲行きが怪しくなり、旅立ってからは案の定ドロついた世界へ突入してがっかり。良い御伽話的映画になれそうだったのに、着地に失敗して成りきれず、不恰好なまがい物になってしまいました。惜しいですねぇ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-23 20:01:38) |
247. ジャスティス(2002・ブルース・ウィリス主演)
《ネタバレ》 差別主義のナチスの捕虜収容所内で捕虜達は黒人差別に躍起になっているという皮肉に満ちた構図。差別の二重構造という設定は人間の愚かさを描くには十分な設定だったはずだが、結局なんら発展もせず、設定オチで終わってしまった感じ。戻ってきた大佐を英雄の扱いする姿にはさすがに開いた口も塞がらない。勘弁してください。ただ序盤の空爆シーンだけは迫力があり、リアリティも感じられて良かった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-23 19:50:31) |
248. 新選組始末記
《ネタバレ》 出だしの主人公と恋人との会話を前半は恋人のアップだけ、後半は主人公のアップだけで済ませる撮り方は面白く、これは結構期待できそうだと思ったが、進むにつれてどうにもつまらなくなる。平凡な時代劇。近藤だ土方だ沖田だと有名面子がイメージに合わないのは仕方ないとしても、所々に見られる目を引く演出がまったく物語に影響を与えるものとして機能せず、ただあるだけの使い捨てな扱いで残念。これでは寧ろ目障りにも感じてしまう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-23 19:24:39) |
249. 天国の口、終りの楽園。
《ネタバレ》 どいつもこいつもやりたがる。乱れまくりの世界。結局みんな猿なんだ、ということでそれなりに納得だったが、最後の最後で、あの女性が実は癌で一ヵ月後に死にましたというオチにがっくり。説得力ゼロ。そんなものを付け足して、あれらの行為に別の意味を持たそうとするのはあざというというか、間抜けっぽい。そういう嘘くささははいらないのです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-18 20:07:32) |
250. ポセイドン(2006)
《ネタバレ》 あんな状況で子供がどこかへほっつき歩くというのはないねぇ。大体、あんな状況で目を離す親がどうかしてる。出口があるという確証も無いのにいきなり全員で水中を泳いでいくのもちょっとね。その前のシーンでも息が長く続きすぎていますし。まあ、そんな現代リメイク物らしい欠点は数々あれど、なんら期待をしないで観た分それなりに楽しめた。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-18 19:45:36) |
251. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
《ネタバレ》 蒸気の扱い方が軽すぎたり、不満もなくはないが、全体にはかなり良く出来ているパニック映画。ジーン・ハックマンの強引なまでのリーダーシップに説得力があるし、やはり人間ドラマがしっかりしています。牧師に着いて行かなかった人たちもそうですが、途中で逆方向に向かう別の生き残り組みに出会うところが良いですね。あんな状況でどちらが本当に正しいかなんて判らないのだという現実を再び思い出させてくれます。終盤、バタバタと人が死ぬのは現実的とも言えるが、逆に慌てて多くを殺しただけのように見えてしまわなくもない。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-18 19:30:40) |
252. プレステージ(2006)
《ネタバレ》 もっとマジックでの意地の張り合いなどが見たかったが、実際は陰湿な仕返しのし合いで見ていて気分の良いものではない。要のトリックはマジックというよりはSFの領域。最後のオチにしても誰にも話さないでと宣伝するほどのものではなく、普通に見ていれば中盤で大抵の人は気付く程度のネタではないだろうか。これを大仰に売りとして宣伝してしまったのは、正直失敗に思われる。ただそれらの先入観を排して、二人の男の生き様としての対立として見てみると、これはそれなりに良く出来ている。それぞれの行動の根底にある理念がしっかりと貫かれているためだろう。同様のマジックやトリックにしても、その利用方法は二人の人生観や行動理念によってこうも大きく違うのかということが面白い。 [映画館(字幕)] 5点(2007-07-18 18:56:56) |
253. 母の眠り
《ネタバレ》 殆どの登場人物の印象が初めと最後では変わって感じられるところが良いです。見えるものや見えないもの、見えていたと思っていても実は見えていないもの。それらに対する感覚や揺れ合いの表現がしっかりと出来ていたように思います。 [DVD(字幕)] 7点(2007-07-18 18:45:33) |
254. 座頭市血笑旅
《ネタバレ》 シリーズ8作目。赤ん坊をかばいながらの旅路はなかなか面白みがあるし、殺陣も見せ所が十分。女スリと道を共にしはじめて若干ダレた感じのする部分はある。元力士との勝負から追っ手が付け込んでの切り合い。それを見た女スリが突然改心するというのは少々無理やり。その前の賭場のシーンでも座頭市の殺陣は目の当たりにしているわけで、何がそこまで女に衝撃を与えたのか疑問なのです。序盤にいくつか構図的にも美しい絵がありました。 [DVD(邦画)] 6点(2007-07-11 23:10:33) |
255. マクリントック
《ネタバレ》 西部劇かと思いきや、西部を舞台にしたラブコメ。拳銃でドンパチの代わりに殴り合い。坂を滑り落ちては一同揃って泥水溜まりに落ちたりするあたりはコメディというよりコントに近い。何度も落ちる階段落ちやら、いやいや色々コントチック。2時間強と意外に長尺だが、お気楽ラブコメとして楽しく観ていられる。しかし終盤が戴けない。娘と牧童がロマンスも急激な進展で強引にまとめてるし、インディアンは武器を奪って逃走しめでたしめでたしという感じでほったらかし、下着姿で逃げ惑う妻を村人の野次馬を引き連れて追い掛け回すというのはどういうことなんだろう。しかも突然、殆ど脈絡なく追いかけっこが始まる。うーん。結局これでわだかまりが解けてめでたしめでたしということになるのだが、これは上手いと言うには程遠い。ちなみに牧童役の男がジョン・ウェインの次男だそうな。へ~。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-11 22:51:16) |
256. メンフィス・ベル(1990)
《ネタバレ》 背景に英雄を作って軍事国債を買わせようとする軍本部の計画。しかしそれならそれで最後の爆撃はもっと簡単な場所への爆撃で済ませれば良さそうなものだが、目的地を聞いただけで悲観するような場所への爆撃というのは随分ハードルを高くしたものだ。本当は生還しようと戦死しようと平気なんだろうと言う広報も無茶だが、幹部が自分が戦死者に出した手紙の返事を見せて暗に反論されて、それを読んで感じ入る広報の男には相当無理がある。ああいう人間はその程度のことで感じ入ったりしません。土台からそういう感覚がないからああいう人間になれるのだ。手紙を出してきた時点で感動させようという意図が露骨過ぎるのに、それに無理矢理感じ入るなんて、しらけます。また爆撃の段で、軍事施設以外に爆撃したくないとためらうが、これがどうも偽善的、ちゅうか嘘臭い。このチームは本当にそういう判断で生きていたのかもしれないが、散々爆撃されまくった過去のある日本人である自分にとってはこの嘘臭さは受け入れ難い。色々なところで綺麗に見せた嘘での誤魔化しを感じます。比較的航空戦にリアリティがあったのは良かった。ただ時々信じられないほど間抜けな映像が見られるのがちょっとね。まるでピアノ線でつるしてあるような航空機には萎える。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-11 22:35:11) |
257. ロング・キス・グッドナイト
《ネタバレ》 設定などはボーン・アイデンティティを思わせるがこちらはかなりコミカル。サミュエルも悪党もどちらもゾンビのようにしぶといし、細かな点でのツッコミどころには事欠かないが、展開もテンポも悪くないので気楽に楽しむには中々の出来。ただ、暗殺者という設定上しかたないとはいえ、人の殺し方が残酷で楽しさに水を差される感じはある。ラストシーンで「こんな生活を続けたいか」という問いへの返事にナイフを木に投げつけるというのも、一体どっちの意味の答えなのか判りにくい。この辺はもっと判り易く、すっきり終わらせて欲しかった。何千人も死ぬだろうテロを起こして、それをアラブ人の仕業に仕立てるという計画は今見ると笑えないネタですな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-07-11 21:57:49)(良:1票) |
258. ウォール街
《ネタバレ》 チャーリー・シーンがあまりに無能なおばかさん過ぎるというのが映画を面白くないものにしているように感じる。後半、マイケル・ダグラスを一泡吹かせるほどに成長しているといのも違和感ありすぎ。計画が成功して有頂天も反撃食らって連行されて泣くところも、その前のシーンを台無しにしている。これじゃ結局なんの覚悟も出来ていないお馬鹿さんのままです。ダグラスもダグラスで、事がわかった後でわざわざC・シーンにあって、テープに内幕を録られてしまうというのはお馬鹿すぎ。普通そのくらいは警戒するものです。ダリル・ハンナの存在もかなりぼやけていて、本当、別にいてもいなくてもいい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-08 22:22:17) |
259. スタンド・バイ・ミー
《ネタバレ》 随分久しぶりに鑑賞。キューザックだ、キーファーだ、ドレイファスだと今見ると配役が意外に豪華だ。死体を捜しに行くというのは、どうにもテンションの上がらん話だが、その中で見せる少年達の様々な背景に対する葛藤は良い出来。4人はそれぞれキャラクターがしっかりしていて、それぞれが仲間の中でちゃんと地位を確立しているような感じがあるのが良いです。ただ、主人公が仲間達に創作話を求められてひねり出したゲロまみれな話がまったくつまらない上に妙にそこだけ浮いているのがかなりマイナス。もっと作家の才能を感じさせるような話ならまだ良かったんですが。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-07 23:00:10) |
260. ソラリス
《ネタバレ》 オリジナル版は未見なので比較は出来ないが、これだけで言えば映像は美しく、物悲しい雰囲気、悔恨の情が全面的に映画を包み込んでいる感じは嫌いではない。街のデザインなどを無駄にSF的にしていないところも好み。最初に妻の幻影が現れたときに動揺しポッドで宇宙に放出してしまう感覚も、意外に抵抗無く理解できた。とはいえ内容については難解でほとんど謎は謎のまま残される。明かされる謎についてもはっきりと明示するには至らない感じ。でもまったく訳が判らないというほど判らなくもないし、特に何かが足りないという感じもしないんですなぁ。面白くは無いがつまらんと吐き捨てるほどつまらなくもなかった。うーん、結局のところ「嫌いじゃない」という感想が感想としては的確のようだ。 [DVD(字幕)] 5点(2007-07-07 22:43:10) |