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261.  メジャーリーグ2
続編の王道ではあるし、安定した内容ではあるのだが、よく考えると、あの実況のおじさんのトークに面白さの大半を依存しているのではないだろうか。各メンバーの描写も、前作で確立したキャラに制作者側が頼ってしまっているようにしか見えない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-07-04 00:11:05)
262.  わが心に歌えば
第二次大戦中に活動した女性歌手、ジェーン・フローマンを素材とした伝記ものです。実直に真面目に作ろうという雰囲気は伝わってくるし、奇をてらった演出もなく、一つ一つのシーンを地道に重ねています。ただ、見せ場が結局、ステージでの歌唱シーンになってしまっていますし、ここぞというところではステージを頼りにしているのが見えているのです。あとその撮り方自体が、大抵は歌っている主人公を正面から撮っているだけで、歌唱や演奏の躍動感というものが感じられず、あまり工夫がないのだな。というわけで、再現ドラマとしてはそれなりの内容でしたが、それを超えてくるものがありませんでした。
[DVD(字幕)] 5点(2023-07-03 21:16:57)
263.  イビサボーイズ GO DJ ! 《ネタバレ》 
アホな若者2人組が、DJを目指して聖地クラブを目指す・・・というものなんだけど、コメディの定番設定の割に、中身が滑りまくっている。というか、笑える箇所がほとんどありません。作中の主人公コンビ同様、作品自体が、あのパパとママに助けられているだけなんじゃないでしょうか。ここぞというところで下ネタに頼ってしまう姿勢も、ネタ切れを物語っています。
[DVD(字幕)] 2点(2023-07-01 00:58:58)
264.  雁の寺 《ネタバレ》 
初期設定はインパクトが絶大であり、とりわけ、若僧のあの眼光と硬化した表情、そして何物も近づくなオーラが、最初から完成しています。逆に三島雅夫の俗人ぶりには、そのまんますぎて笑いが出てきます。が、その後が今ひとつ話が発展しない。同じようなやりとりがネチネチじめじめと続くだけですし、若尾文子の主人公にも変化や心情が見えません。よって、本来ならインパクトを発生させるはずのラストも、着地寸前でねじ曲げただけ、みたいに見えてしまいました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-06-30 00:46:11)
265.  ジャッジメント・デイ 地球崩壊<TVM>
この仰々しいタイトルの中身をどうやって90分にまとめるのか・・・と思いながら見始めたのですが、逆に90分をつなぐのに必死な内容、というのに驚きました。導入はパニック・アクション的なのですが、途中で、何をしたいのかよく分からない悪役が出てきて、どうもそれと関連しているらしいっぽいことは分かる。しかし、ヒロイン(この人の演技が下手なのも致命的)もサポートの兄ちゃんも、とにかく行き当たりばったりに行動して、さらに分からない間に話が進行していく。というわけで、むしろ作品の方が崩壊したまま終わってしまいました。今や大スターのクリス・プラットの無名だった頃が見られるという点においてのみ、意味があるかも。
[DVD(字幕)] 1点(2023-06-27 20:22:34)
266.  若き人妻の秘密 《ネタバレ》 
ある日突然夫が失踪する。その妻に弁護士が近づいていく。と、なかなかいろいろ展開できそうな初期設定なのですが、サスペンスとしてもロマンスとしても、さっぱり盛り上がりません。それはなぜかというと、肝心のヒロインがひたすら混乱しっぱなしの一本調子演技だからです。そこでいろんな心理の綾を表現したかったのかもしれませんが、迷いを表現するのと、表現そのものが迷っているのとは話が別です。オチは一応ひねったつもりなのでしょうが、前フリができていないので、オチていません。
[DVD(字幕)] 2点(2023-06-26 22:23:26)
267.  女は二度生まれる 《ネタバレ》 
序盤から徐々に、いろんな男達が小えんの上に積み重なっていく。それを淡々と、深入りもせずに突き放しもせずにこなしていく小えん。その描写の品格と、そして、「あとは想像で十分」と判断したらばっさりシーンを切る編集の妙味。警察が動く気配が出て来たと思ったら、次の瞬間にはもう銀座のクラブで勤務しているという跳躍力、そして省略。●ただし、中盤以降は話が山村聰との関係に集中してしまって、せっかくのほかの男どもがもったいないことになってしまいました。あと、孝平君はやっぱり関係の発生自体が唐突な上に結局捌き切れてないし、桜田が迫ってくるくだりは、いらなかったんじゃないかなあ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2023-06-25 00:46:50)
268.  UPRISING アップライジング<TVM>
序盤からいきなりばらばらといろんな人物が断片的に登場するが、それがいつしか統合されて一つの大きな流れになっていく。レジスタンスの団結の過程と、作品の構成そのものがきちんと一致しています。一人あたりの背景や詳細はそんなに突っ込まれてはいませんが、それがマイナスになっていません。それは、テレビ放映用とは思えないほど美術もエキストラもしっかりしている点に象徴されるように、その作品世界の作り込みに制作側が注力しているからこそでしょう。弾圧の理不尽さ以上に、それを跳ね返す「意志の強さ」が作品の根底に横たわっています。
[DVD(字幕)] 7点(2023-06-21 00:28:35)
269.  夜明けの祈り 《ネタバレ》 
終戦直後のポーランドにおいて、戦時中にソ連兵に暴行されて身ごもった修道女たちの支えとなったフランス人医師の話です。導入部分だけですでに重苦しくなってくるのですが、作品は決してそれに溺れません。情緒にも流れませんし、わざとらしい事件も起こりません。ただ地道に、とにかく修道女をなんとか助けようとする主人公の姿を追い続けます(修道院内の暗めの絶妙な照明が、それを支えています)。医学的に立ち向かえば何とかなるかと思いきや、部外者を拒む修道院の体制自体も一つの障壁だったりしますが、それも一つ一つの努力でクリアされます。その中で、最初は多勢に埋もれていたシスター・マリアが段々と立ち上がっていき目立つようになるのですが、このあたりの描写のバランス感覚も優れています。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-06-19 20:35:33)
270.  アイドル 欲望の餐宴(バンケット) 《ネタバレ》 
古アパートの一室に引っ越してきた若いお姉さんと、その向かいに住む中国人のオッサンの話です。邦題は何か派手な感じになっていますが、そのようなことはありません(まあ、オッサンが元料理人という設定なので、料理のいくつかは出てきますが)。全体としては、地味なやりとりが薄暗い雰囲気の中で積み重ねられるといったもので、ドラマとしての動きはそれほどありません。食事が彼女を変えていく的な描写もしようとはしていますが、あまり機能していません。初期設定ではなかなかの微妙なバランスが面白そうだったのですが、それが後につながりませんでした。
[DVD(字幕)] 4点(2023-06-18 22:01:53)
271.  女殺油地獄(1992)
樋口可南子はただ脚本を読まされているだけだし、それと対置されるはずの藤谷美和子にも全然見せ場がない。五社監督は、「鬼龍院」にしても「陽暉楼」にしても「吉原炎上」にしても「肉体の門」にしても、多数の登場人物を遠慮なくぶち込んで、その中で主人公の存在を浮かび上がらせるという手法が得意だったのですが(そして、違うことをやってみたくなるのも分かりますが)、限られた2~3名をじわじわ追っていくというのは、やはりセンスが合っていませんでした。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-06-17 01:05:22)
272.  エターナル 奇蹟の出会い 《ネタバレ》 
まさかロシア映画にこんなハリウッド・テイストなハッピー・コメディがあるとはね~。中身としては「サッカーの大会を早く切り上げて(負けて)自分の結婚式に行きたい」の一点集中なのですが、その集中ぶりが良い。そしてその中に、「子供たちとの信頼関係」「新婦に近づく元彼」「悪のラスボスとの対決」という課題を自然と盛り込んでいます。笑わせ方は王道手段ばかりなのですが、こういうのはそれでいいのです。まあさすがに、無理矢理全部収束するラストは相当強引ですけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2023-06-15 00:26:25)
273.  チャ・テヒョンのハッピー☆クリスマス
警察官とヤクザのそれぞれの立場からの恋路のいろいろという趣なのでしょうが、設定が生かされてもいなければ、そもそもストーリーとしても成り立っていませんでした。終始どのシーンもグダグダで、ラブロマンスとしての弾み感がまったくありません。
[DVD(字幕)] 2点(2023-06-11 01:39:36)
274.  しとやかな獣 《ネタバレ》 
狭い団地の一室で、出てくる人出てくる人が、ことごとくろくでもない人たちばかり。しかも全体としては奇妙にバランスがとれているという不可思議さ。途中、満を持して登場した蝶々さんがあっさり跳ね返されるくらい(そしてそれを納得してしまうくらい)、室内に負のオーラが充満しています。●その中でも圧倒的に怖いのは、山岡久乃のお母さんです。物腰や口調は善人っぽいのに、根本の根本がずれています。ほとんどサイコパスの領域です。その上で、やって来る人にはいかにも礼儀正しく腰低く接したり、ちょっと息子を叱ってみせたりする演技など、あまりの怖さに泣いてしまいそうです。普段はいい人キャラが多い久乃さんだからこそ、その怖さも際立っています。●カメラもやりたい放題なんですねー、斜め上から会話をする2人を撮りつつ、画面の隅で、壁向こうで立ち聞きをしている別人物をフレームに入れているショットなど、美しさに目眩がしそうです。まあ、勢い余ってやりすぎなところもありますけどね(人物の来訪に合わせて、玄関口で足元から真上を撮るカットとか)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2023-06-09 21:20:58)
275.  柔らかい肌 《ネタバレ》 
前半は今ひとつ地道で平坦で、登場人物が都合良く動いているだけのようにも見えるのだが、後半に至って、不倫からのすべての破綻が徐々にせり上がってくる。電話したらいなかった件で、一気に振り切れると見せかけておいて、そこからも行ったり来たりの逡巡があるのがよい。最後のところ、「公衆電話の順番待ち」というシンプルな因子だけで前後をあそこまで引っ張るシャープさ。スリルと怖さをもたらすために、持って回ったテクニックはいらないのです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-06-08 00:17:50)
276.  吹けよ春風(2003)
これは一応ラブコメ(のつもり)、なんですかね。女が男の家に賃借で住むことになって・・・という出だしなのですが、そこから話が空回ってばかりなのです。男が作家という設定も、家をめぐる関係も、亡父と母親のエピソードも、ものの見事に機能していない。しかも、笑わせようとしているとおぼしき場面もさっぱり笑えませんから、見るべきところがありません。そもそも、主人公の男女が両方ともここまで人物として魅力的でないラブコメ(もどき)って、珍しいんじゃないのかな・・・。
[DVD(字幕)] 2点(2023-06-06 23:54:03)
277.  ウェディングキャンペーン 《ネタバレ》 
冴えない男が婚活ツアーに参加して、その女性ガイドがあれこれ助言をしているうちに・・・という何ともキュートでチャーミングな設定。そこで期待も高まったのですが、全然そのレベルに達していませんでした。いざツアーが始まるまでがすでにグダグダでまとまっていませんし、その後も、話がさっぱり弾まない。主役の2人もですけど、それ以上に脇役が機能していないのが痛いです。また、随所で妙に下品な描写が目につくのは、制作側がこれは面白いとでも思っていたのでしょうか・・・。クライマックスのトリッキーな展開だけは目を引きましたが、それも結局は逆に浮いている感じ。
[DVD(字幕)] 2点(2023-06-05 22:31:13)
278.  たくましき男たち 《ネタバレ》 
強盗をしようとしたはずの主人公が、なぜか被害者に言いくるめられて、一緒に牛の集団を運ぶことになってしまう。なかなかコメディチックでつかみOKな出だし。さあこれから、牛の集団の大行進スペクタクル!と期待していたら、なぜか全然別の方に話が進んでしまう。単身で戻ってヒロインを救うところまではいいとして、そこから焦点の定まらないぐだぐだしたやりとりが続く。その余波で、合流後も何か引き締まりませんし、ヒロインの取り合いっぽい部分も盛り上がりません。最後のスタークのオフィスのところは、旅が終わった後の締めの儀式みたいな雰囲気を感じさせてまあまあ良かったのですが、そこだけでしたね。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-06-03 00:23:58)
279.  二十才の微熱
主人公と周辺数人の設定をしたところで、力が尽きてしまったというか、その先に手が回りませんでした。全体の作りがどこまでも平坦で、登場人物が生きていません。随所で長回しにトライしているのは意欲的ではありますが、特段の効果が発生していないので、かえって作る側がその手法に依存しているようになってしまっています。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-06-02 00:19:58)
280.  ラブ・レター(1983)
母親が遺した手紙に不倫のラブレターがあって、それを見た主人公も・・・という、上手くやれば情念炸裂のナイスなドロドロ話になりそうな設定なのに、何とも盛り上がらない。終始、暗い画面の中で何か疲れ切ったようなチマチマしたやりとりがなされているだけです。脇役もいろいろ配置されている割には、配置しただけで終わっています。あと、元はテレビ用なのか?と疑ってしまうくらい、粗いというかぼやっとした画質なのが終始気になりました。
[DVD(字幕)] 2点(2023-06-01 00:26:52)
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