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camusonさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 375
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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281.  君よ憤怒の河を渉れ 《ネタバレ》 
いきなり見知らぬ女と警察が現れて、指を指されて、アンタ私の体をムチャにしたじゃないケダモノ!とか言われて、主人公の高倉健が逮捕されてしまいます。(レイプとか強姦より、体をムチャにしたの方が断然エロいですね。昭和的なエロさです。)一旦は逮捕されたものの、検察官という自分の立場が証明され、濡れ衣を晴らすためにも、自宅の家宅捜索に同意し同行することとなります。そこで、あるはずもない盗んだ指輪などが発見されてしまいます。自分が何者かにはめられてると気付くと同時に、もはや自分の主張が通らないことにも気付き、トイレの窓から逃亡。その後、自分への容疑を晴らすために、真犯人探しをするというサスペンスです。いや~、メチャクチャ面白い。シリアスを基調としているのですが、突拍子もないトンデモ展開が巧みに混ぜ込まれていて、大笑いしてしまいました。緩急が素晴らしいです。特に馬のシーンは驚愕と爆笑でした。終盤の病院の展開は、ありがちな題材を取って付けたような感じがしてしまいましたが、他の作品では見られないような高倉健の演技が見られたのでよしです。高倉健、原田芳雄、池部亮、大滝修二、中野良子、倍賞美津子 役者がすべてすばらしいです。中野良子はまったく美人じゃないのに、大人びていて芯の強い色気があるのですよね。比べると倍賞美津子は、当時は若くてアイドルのよう。顔の巾が広めのカワイさです。中森明菜的な。音楽は、シーンに合っていないところが散見されましたが、それはそれで時代の雰囲気が感じられました。
[DVD(字幕)] 7点(2023-03-03 20:06:20)
282.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
太平洋戦争終戦日の前日から玉音放送まで、ポツダム宣言を受諾すべきか否かで煮詰まる閣僚会議、その後の御前会議、ポツダム宣言受諾に反対する若い陸軍将校達による玉音放送阻止のクーデター未遂事件(宮城事件)などを描く歴史ドラマ。玉音放送に至るまでの裏側に、こんな濃密なドラマが渦巻いていようとは、想像もしていなかったです。まさに映画のようにドラマチックな史実。上層から下層まで、様々な人間が、各々の思惑で、同時並行的に動き、それが絡まる歴史のダイナミズムが感じられました。天本英世がハイテンションなわりに、何をやっていたのか、イマイチわからなかったですが。ゴタゴタ感があって良かったです。役者も熱演。特に、軍部の大物達のクセのある面構えと腰の据わりようが凄いです。若き日の黒沢年雄は、常時四白眼で、ちょっと力入り過ぎと思いました。(米国amazonのreviewを見たところ、唯一の弱点は、young army officersがover-playedなところだと指摘されてました)
[DVD(字幕)] 9点(2023-03-03 19:57:23)(良:1票)
283.  ムッソリーニとお茶を 《ネタバレ》 
イタリアは芸術の都フィレンツェを舞台に、イギリス人コミュニティの視点から第二次世界大戦を描く、毛色の変わった戦争映画です。見始めると、イタリアが舞台なのに、ほとんどの人が英語をしゃべっていることに、疑問を感じましたが、フィレンツェに在住のイギリス人コミュニティの話であることが分かってきます。主人公は、イタリア人実業家の私生児の少年です。父親の子育て放棄により、イギリス人秘書に引き取られ、イギリス人コミュニティの中で育てられることになります。コミュニティには、同じ言葉をしゃべる外国人という立場であることから、アメリカ人も含まれています。しかし、かつてムッソリーニとも親交があり、今でもティーパーティーにふける在伊英国大使未亡人からすれば、商売や研究、芸術趣味のために来ているバイタリティ溢れるアメリカ人女性は、野蛮以外の何物でも無く、その未亡人が、ことあるごとにアメリカ人の悪口を言っているというのが前半です。主人公が少年から青年に成長するとともに、世界情勢は悪化し、戦争からは縁遠い芸術の都にあっても、第二次大戦に巻き込まれていくというのが後半です。戦線から離れたところから見る第二次大戦の一側面として、参考になりました。国境が地続きの国家間の戦争って、日本に住んでいるとなかなかイメージできないのですよね。興味深いと思ったのは、日本の真珠湾攻撃によりアメリカ軍が大被害を受けるというニュースに、イギリス人コミュニティに笑みがこぼれるところです。安堵の表情に近いかも知れません。これは「日本軍グッジョブ!」という意味ではなく、アメリカが参戦したことに対する歓喜です。なるほどなぁと思いました。ひ、人が死んでんねんで?とも思いましたが。後で調べてみたところ、監督の半自叙伝的な作品とのことなので、この作品の空気感はそれなりに信頼できるものだと感じました。
[DVD(字幕)] 4点(2023-03-03 19:49:18)
284.  のぼうの城 《ネタバレ》 
でくのぼうにあやかり「のぼう様」と呼ばれる成田長親(忍城城主の従兄弟)が、城主不在時に石田三成勢に攻められるも、農民を味方につけて、あっぱれな戦をするという話です。ポテンシャルが高いのに色々と残念なところが多い作品です。素材はとても面白いです。コンピュータグラフィックス、特殊効果も頑張っています。堤防の決壊のシーンなどは素晴らしいです。しかし、演出面、脚本面でアチャーと頭を抱えてしまうところが多かったです。役者の演技力のデコボコ感が半端ないのですよね。軽薄で薄っぺらな色男の役柄を入れたくなるのは分かるのですが、成宮がとにかくへたっぴで。それを補える華や美貌やオーラがあれば良かったのですが・・・華がないのは榮倉奈々にもあてはまります。のぼう様役の野村萬斎も、序盤は演技過剰で、ちょっと見ているのがツラいです。長親が「のぼう」を演じているという劇中構造を考慮に入れても、ちょっと浮きすぎています。昔の「あぐり」の飄々とした演技が良かったので、どうしてこうなっちゃったかなと。終盤はさすがの凄味を見せつけてくれますが。三成役の上地は結構良かったです。冷徹な役がハマっています。山口智充も与えられた役を十分にこなしてます。鈴木保奈美も端役ではありますが、貫禄があり、見直しました。佐藤浩市はさすがです。あと、脚本の問題で、嘘臭すぎるというのがあります。泥まみれの農民が城に上がれるように、のぼうが泥まみれになるとか、農民の子供がおにぎりを渋るシーンとか、必要ないどころか、しつこいと思ってしまいました。その分を、リアリティや深みを与えるために使っていればなぁと。
[DVD(字幕)] 5点(2023-03-03 19:38:17)
285.  ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 《ネタバレ》 
「あなたに百万ドルが当たりました!」という偽の手紙を本物だと信じ込み、ネブラスカ州に賞金を取りに行こうとするモンタナ州に住む爺さん。偽物だと言っても聞く耳を持たず、ネブラスカをめざしてふらついては、補導されたりするので、仕方なしに、中年息子がネブラスカまで連れて行くという話。ネブラスカに行く途中、爺さんが若い頃暮らしていた小さな町に立ち寄ります。百万ドル当選したことを漏らしたところ、田舎の人たちなので皆それを信じて、町中に知れ渡ってしまい、いろいろなことが起きていきます。基本コメディーと言っていいと思いますが、頑固親父の哀愁がベースにあり、味わい深い仕上がりです。思いっきり間(ま)をとって、タメをつくる手法を使っていますが、アメリカ映画で、これをやったのは、かなりの冒険だと思われ、良くやったと拍手を送りたいです。デブ兄弟(アメリカ人としては標準)のキャラがとにかく強烈でした。でも、いかにもいそうな感じ。あとは婆ちゃん。
[DVD(字幕)] 8点(2023-03-03 19:32:17)
286.  チリ33人 希望の軌跡 《ネタバレ》 
2012年にチリで起きた鉱山落盤事件で閉じ込められた33人の奮闘と救出劇。キャストにアントニオ・バンデラスの名前を見つけて、オッと思いました。そのまま見続けるも、彼が出てきていないことに気付きました。そもそも、ギターケースを持った男の出る幕はないよなと思い始めたところで、冒頭に出てきた、坊主頭で髭が濃くて、女のケツを触ってたオッサンこそが、彼であることに気付きました。20年以上前の「デスペラード」の印象で止まってましたね(笑)さて、作品です。かなり演出しているものの、実際に起こった事故に基づいているので、現代の技術レベルによる現実的な作戦が立案実施され、普通に失敗するというリアリティがあります。いわゆるご都合主義がないところは良いところだと思います。救出に成功した場面では、実話だけに感動もひとしおです。ただ、まだ記憶に新しい事件だけに、閉鎖空間内部での諍いなどを、あまり生々しく再現したり、または捏造したりできないというのは制約になったのじゃないかと思いました。興業上の理由なのか何なのか、英語劇になっています。英語だろうとスペイン語だろうと聞き取れないのに違いはないのですが、チリの鉱夫達が英語をしゃべっていることに、少なからず違和感を覚えました。チリ人や事故当事者達はどう感じたかが気になります。最初アントニオ・バンデラスである必要があるのかなと思いましたが、暗い洞窟の中での泥まみれになるので、眼光の鋭さがよく活かされていたように思います。
[DVD(字幕)] 6点(2023-03-03 19:27:11)
287.  Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow 《ネタバレ》 
これはファン限定のファンサービス作品。お屋敷周辺が魔法の影響で極寒状態になったため、みんなで札幌雪まつりを行うというもの。長期シリーズでいうところのフィラー回を、ファンサービス用OVAとして外出ししたわけですね。さらにコアファンのために劇場も準備して公開したようです。まあ、これだったら、いっそのこと温泉とか海水浴の方がよいかなという内容です。本編の展開とは関係ないので、作品に特別な思い入れがないのであれば、見なくても問題ないかと思われます。追伸:amazonのレビューによると、短編集2巻の「冷たいのがお好き」と「アルコール・パニック」の合体版とのことです。ちゃんと原作があるのな。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-03-03 09:09:48)
288.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
ミュージカルのダサさ具合は悪くないです。主役2人がミュージカルをやりそうな人でないところイイです。そのバカっぽさを隠れ蓑に、誰もが一度は思い描くような淡いif物語とほろ苦い現実をブッ込んでくるあたり、脚本が巧みだなと思いました。男の主人公は、典型的な美形ではないですが、飄々とした感じで、終盤はかなりかっこよかったです。女の主人公は、遠目に見ると小娘なのですが、近寄ると妖怪人間もしくは鳥のヒナといった感じで、マンガチックというかデフォルメが効いているというか、まあかなり好きです。
[DVD(字幕)] 7点(2023-03-02 20:39:40)
289.  ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 - スペシャル・エクステンデッド・エディション - 《ネタバレ》 
魔法使いガンダルフ以外の旅の仲間たちが3つのパーティーに分かれて進みます。前半はホビット族の主人公フロドと相棒サム、そしてそれをしつこく追いかけるゴラム。ゴラムを愛でるためのゴラム三昧映画と言っても過言ではありません。後半は主人公たちの出番は少なくなり、旅の仲間の戦士たちの戦三昧になります。山に囲まれた要塞に立てこもり、大量の敵を迎え撃ちますが、兵量に任せた敵の攻撃がエグいです。圧倒されました。脇役ホビットたちのパーティーは森を進み、森の精、老木の化身のようなもにに遭遇し、行動を共にします。戦闘パートでは息をつく間もなく緊張が連続しますがこちらに視点が移ると、一気に弛緩するので、いいアクセントになっています。難を言うならば、3部作の中間で戦闘が山場になっている分、物語の山場があまりないかんじです。アラゴンがモテまくりなのがちょっと。ま、いいんですけど。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-03-02 20:38:12)
290.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 - スペシャル・エクステンデッド・エディション - 《ネタバレ》 
前作で、ゴラムを愛でる作品になりつつあると言ったのですが、早速、ゴラムの若き日の姿まで描く始末!さすがに調子に乗りすぎだろと(笑)本作も相変わらずゴラムが大活躍でした。映像のスケールの大きさは相変わらずですが、人海戦術にちょっと慣れてきてしまった中、蜘蛛はいいアクセントになりました。広げた話は結構しっかりと回収しているなという印象で、飽きることはありませんでした。むしろうまくおさまり過ぎの感もあって、逆に納得いかない感じも残りますかね。ゴンドールの親父の小物っぷりが、期待通りながら、それにしてもしょぼいなという感想。全体的には、フロドがちょっと気の毒。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2023-03-02 20:34:07)
291.  ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 
原作既読です。かなりボリュームがある原作を2時間半におさめているので、全体的に原作に比べると薄味な印象がありますが、映画単体としては、バランス良くまとまっていると思います。映像の雰囲気は悪くないのですが、もう少しクローズドサークルのミステリを解くというワクワク感やゾクゾク感が感じられればなと思いました。原作そのものが、後半尻すぼみな印象があって、基本原作に忠実なので、その部分は致し方ないかなと。配役としては、リスベットにもう少し秘めた華が欲しいかなと思いました。
[DVD(字幕)] 5点(2023-03-02 20:14:52)
292.  レオン(1994) 《ネタバレ》 
公開当時はとても話題になったので、見てないものの、設定はだいたい知っていました。当時はとにかくジャン・レノ演じる非情の殺し屋のイメージが強烈でした。しかし、ジャン・レノを見慣れた今見ると、ゲイリー・オールドマン演じる麻薬捜査官のイカれ具合、その役作りの方に惹かれました。ナタリー・ポートマンは、12才の子役で、ほぼ実年齢なのですが、子役と言うよりも、小さい大人というか、体は子供で、顔が大人なので、日本人目線で見ると、めちゃくちゃバランス悪いです。美人なんだけど特別可愛くは感じません。大人になってからの方が可愛くなるタイプだと思います。たぶん。まあ確かに弟ちゃんはかわいいので、仕方ないね。蛇足:鬼武者3はジャン・レノの無駄使いだったことを改めて痛感。
[DVD(字幕)] 6点(2023-03-02 19:38:48)
293.  13日の金曜日(2009) 《ネタバレ》 
スラッシャーホラーの原点を勉強しようと思ったのですが、間違えて、リブート版を借りちまいました。ということで、「ジェイソンがメチャクチャ殺る」くらいしか前知識がないまま見始めたのですが、画がやたら綺麗で、結構お金をかけてる感じだったので、すぐさまオリジナルではないことに気付きました。オリジナルではどうだか定かではありませんが、本作はバカ女とバカ男が出てきて、バカップルが殺られまくるという、確信犯的にお約束通りにつくりましたという内容です。バカ女の乳がやたら出まくりで、スラッシャーホラーとおっぱいのコラボみたいな作品です。バカバカ言ってますが、別に貶しているわけではなく、どちらかというと褒めてますよ。白人バカ女とやりまくる白人バカ男達と、風采が上がらず、女に相手にされない黒人と東洋人の男が、なぜかグループ旅行をしているという、ステレオタイプに嵌めたいがための非現実的な設定は、なかなか不快レベルが高いですね。ま、笑えるところも多いですが。トップレスで水上スキーをやってた文字通りのバカ女が、桟橋の下で殺られるシーンは何度か巻き戻し再生してしまいました。見た後には見事に何も残らないです。
[DVD(字幕)] 3点(2023-03-02 17:39:26)
294.  生きる 《ネタバレ》 
とある役所の寡黙な市民課長が主人公。癌で余命幾ばくもないことを悟り、これまで何も為し得ていない自分の人生を振り返り狼狽したり、無断欠勤して遊び歩いたり、心を入れ替えて市民のために仕事をしたりという話。お役所仕事(仕事のたらい回し)の風刺になっていて、時代劇が多い黒澤明の作品の中では異色の部類だと思います。しかしながら、時代を経て労働の質が大きく変化している中、さすがに今の時代では通用しないテーマだなと思ってしまいました(縦割りと責任回避はいまだにどこにでもありますが)。本来的には、喜劇的な要素をちりばめつつ、余命の限り市民のために奔走して仕事を為した男の生き様を示し、そういった仕事ができない現状(当時)に一石を投じているのだと思います。ですが、今になっては、単純化、戯画化が過ぎていて、わかりやすいのだけど、深みやリアリティがなく、なんか、すべてが喜劇に見えてしまいました。主人公以外の登場人物に苦悩がまったくなく、深く考えない大衆役を演じさせているのも、通り一辺倒でダイナミズムを感じさせません。結果、ちょっと説教臭い感じが目立ってしまいます。なぜ、主人公が人が変わったように仕事に打ち込むようになったかを、葬式の参列者が議論するくだりも、すべてが説明台詞になっていて、「癌であることを知らないはずなのに、なぜだろう?」などと延々とやってるのも、そらぞらしくて、何だかなと。映像作品としては丁寧につくられているので、昔の繁華街はこんな感じだったのねとか、飽きることなく楽しく見られました。
[DVD(字幕)] 4点(2023-03-01 19:05:19)(良:1票)
295.  追憶の森 《ネタバレ》 
作品の雰囲気は嫌いではないですが、ちょっと全体的に、技巧が勝ち過ぎてしまったなという印象です。ナオミ・ワッツが美人なんだけど、すごくヤな奴で、見ててすごく不快なんです。それだけ演技力が高いと言えるわけですが、そこまで不快なら、普通別れるだろうという領域に入っていて、なかなか、共感できないのですよね。ちょっと普通じゃない男女関係を描こうという作家の意図が透けて見えました。回想にて、マコノヒーの自殺動機に繋がる悲劇に至るシーンが、1つ目のクライマックスになります。悲劇が起こるであろうことはあらかじめ予想できるので、その瞬間が読めてしまいました。来るか来るかと思ってたところ、ほんとにやりやがりました。あと、日本人(日本語話者)だけが気付くことが可能な伏線が仕込まれてます。この伏線が明かされるシーンが2つ目のクライマックスになります。気付けなったので、なるほどなとは思ったものの、これも後で考えると技巧が勝ってしまっているなと思いました。一応、渡辺謙が何者であるかの鍵にはなっているのですが、切れ味はイマイチです。違和感を覚えるような伏線のため記憶に残りやすいという効果はあるものの、その効果が日本人限定であることを考えると、あまり意味はなく、いっそ違和感のない”緑”などの方がよかったと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2023-03-01 18:55:34)(良:1票)
296.  籠の中の乙女 《ネタバレ》 
子供3人を郊外の家にを閉じ込めて育てているという異常な状況の描写を、これといった説明もなく、淡々と描写していく作品。長女はシガーニー・ウィーバー似で、次女はアントニオ・バンデラス似で結構かわいくて、長男はドラガン・ストイコビッチに似た美男だけど、どこか間が抜けていて、母親は岸惠子似。父親は禿げ上がってる以外は特に特徴のない普通の人。それはさておき、異常な状況下における描写が、凡人には思いつかないレベルに至っていて、いちいち面白いです。家族の中で、外で働いているのは父親のみで、一見、最も普通な人なのだけれど、描写が進み、状況が明らかになればなるほど、父親の異常性が浮き上がってくるところ、なかなか巧妙だなと。狂人的な表情は一切見せないところがリアルでいいなと。もう一展開あれば傑作になったかも知れません。長男の鈍くさい感じがちょっと笑えます。もの投げるのが下手くそだと、すべてに鈍そうな感じがしてしまいます。あと、親爺のガムテープの使い方が斬新でした。
[DVD(字幕)] 6点(2023-03-01 18:48:45)
297.  スワロウテイル 《ネタバレ》 
本作は、公開当時はプロモーションがメディアを席巻していて、CHARAが歌う「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」は、切なく印象に残っています。2時間半を超える大作。東京に移民が押し寄せてきて、移民達が住む貧民街ができてと、なかなか、先見の明のある世界観。移民達は、中国語と英語と日本語のチャンポン語を話すという設定も、なるほどと思えるこだわりで、それぞれの役者が自分流のミックス加減で話しているのも面白いです。主人公少女伊藤歩とCHARAが好対照で良いし、男優人も、三上博史、江口洋介、渡部篤郎と、当時、旬の役者を惜しみなく使っていて、それぞれの役を堂々と演じていて好印象です。中盤までは、がっつり世界観を構築していて、なかなか頑張っているなという印象。その分、終盤の展開は雑な印象。移民社会と旧来社会との軋轢みたいな方向には行かないで、移民同士の抗争になってしまって、本人達は敵を倒してスカッとしたのかも知れませんが、見てる方としては、宙ぶらりんのまま終わってしまった感じです。マイ・ウェイ押しで、~あいのうた~がエンディングだけというのもちょっと拍子抜けでした。
[DVD(字幕)] 6点(2023-03-01 18:43:03)
298.  私の優しくない先輩 《ネタバレ》 
原作小説は未読。監督のヤマカンこと山本寛氏に対しては、京都アニメーション時代に「ハレ晴レユカイ」で、一大ブームを作ったのは評価してますが、その後は、アニメオタクを相手にした狭い世界で、炎上芸をやってる人、くらいの認識です。さて作品です。夢見る少女の独白形式で進んでいくのですが、説明過多で鬱陶しいし、いちいちつまらないんですよね。ラノベならよくあるパターンなのかも知れませんが、映画でこの形式は難しいなと思いました。内容が青臭いのは致し方ないにしても、キャラクターが漫画チックで、演出がわざとらしく品がないので、見ていて小っ恥ずかしくなってきます。少女の心象風景として宇宙を宙づりになるシーンは、効果的に面白くなりえたのですが、そのためには、もっともっと、他の部分で何気ないリアリティをさりげなく詰め込まないと、バランスが合わないし、追いつかないと思いました。
[DVD(字幕)] 2点(2023-03-01 18:37:08)
299.  ハドソン川の奇跡 《ネタバレ》 
結構最近の事故だと思ってましたが、月日の流れるのは早いものです。機長の英断により多くの乗客の命が救われ、機長はヒーロー、めでたしめでたしで終わったものと思ってましたが、まさか、裏側でこんなことになっていたとは・・・。この知られざる事実が、どうして詳らかになったのかと思ったのですが、機長自身による原作があるようです。和訳はされていません。未読です。テーマに対して素直で、余計な表現がなくて潔いなと思ったのですが、後でクリント・イーストウッドが監督であることを知りました。なるほど、イーストウッドらしい映画です。トム・ハンクスは実際に老けたのか、老け役だったからなのか、これまでとは違う感じでした。
[DVD(字幕)] 7点(2023-02-27 21:01:23)
300.  魍魎の匣 《ネタバレ》 
原作既読。なんか全体的に、重要な部分が切り捨てられていて説明不足感がある割に、不必要な部分がくどい印象。ミステリ部分を大胆に切り捨てているのは、時間の都合上仕方ないと思いますが、本作品のイメージの核でもある劇中作、久保竣公の「匣の中の娘」を切り捨てたのは、作品の求心力が保てず失敗だったかなと思います。消化不良で、世界観の深みが出せないまま、結局は、ありがちなマッドサイエンティストの話になっていて、しかも、そのアジトを意味もなく破壊することで、随分と安易にカタルシスを得ようとしたものだなと。原作が、箱のような分厚い本に、色々な話が複雑に絡み合い、それこそ、みっしりと詰まっているのに対して、随分と薄っぺらく感じられるものだなと。部分的には、いいところもあるんですけどね。セットやロケーションなどの当時の景色づくりは、意外と頑張っていて、安っぽい感じはなく、いい雰囲気が出ていました。キャストは、堤真一の京極堂、阿部寛の榎木津、椎名桔平の関口などは悪くないと思いました。一方、宮迫博之の木場修と宮藤官九郎の久保竣公は安っぽくて残念でした。役者よりもキャラ設定や演出の問題で、同じ配役でも、もう少し何とかなったはずなのになと。あと、柚木加奈子役には、普通に美形な娘を選べば良かったんじゃないかと。浮き世離れした役で、演技なんてあまり関係なさそうなだけに。
[DVD(字幕)] 4点(2023-02-27 20:58:12)
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