301. 奈緒子
スローモーションの使い方とか、動いている人間の撮り方が綺麗で画面に引きつけられた。でも、いかんせんストーリーが単純すぎてポカリスエットのCMみたいに爽やかだけど後に何も残らない。そもそも、個人競技である長距離走に団体としての責任を負わせ集団への自己犠牲精神が美談として称えられるという、日本人好みの駅伝という競技が私はあまり好きではないのだということを再確認してしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-06-03 16:07:25) |
302. ナニー・マクフィーの魔法のステッキ
《ネタバレ》 メアリーポピンズとサウンドオブミュージックを足して2で割ったような話・・・と思ったら、前のレビュワーさんも同じコトを書いていた(笑)。でも前者2作よりかなりアクが強くて品がないところがすごくイギリス的というか。その悪趣味を楽しめるかどうかでかなり評価が分かれそう。自分にはちょっときつかった。子供と観るなら素直に前出の名作を見ることをお勧めします。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2009-05-31 22:27:43) |
303. ノーカントリー
異様にエッジが立っているシガーのキャラクターに釘付け。モスとの対峙シーンより、一般人とのやりとりが異常性が際だってて怖かった。ヒリヒリするような緊張感の漂うシーンの連続の果てに訪れる、全然解決になってない結末。すごく乱暴なようで妙に納得感があり、その理由を自分ではうまく説明できなかったが、ザ・チャンバラさんのレビューを読んで膝を打つ思いがした。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-05-31 22:12:13) |
304. ダーウィンの悪夢
ドキュメンタリーとしては演出がかなり偏っているように見える一方、フィクションとしては全くエンターテイメント性が無いので、見たことを後悔するほどではないが何となくスッキリしない。残飯魚の加工処理場のシーンがとにかく強烈。刺激臭が漂ってきそうでなんか目が痛くなってくる。ナイルパーチという魚を食材として認知したことは今まで無かったが、きっと私も一度は口にしているのだろう。これからはのり弁の白身魚フライを見る度にあの映像を思い出して複雑な気持ちになりそうだ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-05-31 00:54:09) |
305. かもめ食堂
《ネタバレ》 北欧系雑貨の清潔感と手作り感が漂う作品。いかにもカフェ好き・雑貨好きの女子に喜ばれそうな、大きい女の子向けの絵本のような映画。絵本なので、フィンランド語ってそんなにハードル低いの?とか、移住間もない外国人がそんな簡単に開業できるの?とか、とりあえずそういう大人のリアル事情は忘れて、おいしいお茶でも飲みながらまったり鑑賞しましょう。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-29 13:56:43)(良:1票) |
306. パラノイドパーク
見た目可愛いけど地に足が付いていない感じのする人間は、女の子なら不思議ちゃんで許せるけど男がそれだと私は苦手。で、殺人まで起こるのに妙に退屈でこれといって印象に残らなかった。草食系美少年がお好きな人にはおすすめ。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2009-05-29 13:46:30) |
307. 潜水服は蝶の夢を見る
身内が同様の奇病にかかって入院したことがあり、当時の本人の気持ちを思って妙に感情移入してしまい、突然画面が曇ったと思ったら見ている自分も泣いていたりして、客観的に鑑賞するのが難しかった。 でも、10万人に一人か二人という珍しい病気の患者に際して、相手の身になって考えることなどに到底出来ないと思っていたのに、こんな美しい映像でそれを理解する手がかりをもらえたことに素直に感動した。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-29 13:36:13)(良:1票) |
308. アフタースクール
何の予備知識も無く気楽に見ていたが、すごく面白かった!特別目に美味しい映像があるわけでもないのに、見た直後にもう一度見たくなる希有な邦画。この映画で大泉洋のファンになったかも。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-29 13:20:24) |
309. ミスター・ロンリー
《ネタバレ》 哀しきそっくりさん人生は、集団でやってもやっぱり寂しい。大勢の仲間と共にのどかな田舎で自給自足の生活を夢見ても、結局誰もがどこまでも孤独という寒々しい現実がひしひしと伝わる。ネガティブな空気でお腹いっぱいになりかけて少々うんざりしたが、ラストで救いがあってよかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-05-29 13:09:46) |
310. 2001年宇宙の旅
別に無理して理解する必要はないと思う。少なくとも、この時代にほぼ映像と音楽だけで人の力の及ばないもの:宇宙への畏怖を強烈に描き出し、それが今なお多くの人々を震撼させる力を持っていることは実感できた。理解できないからつまらないのではなく、理解できないからこそ無性に惹かれる、そういう映画だと思う。自分でもこれを面白いと思える自分の感受性がむしろ意外だった。ちなみに本作鑑賞後、この映画を観る前から大好きだったD.Bowieの名曲"Space Oddity"と、安野光雅氏の名作絵本「あけるな」の2作が、今まで以上に味わい深く楽しめるようになり、自分にとっては一粒で三度おいしい有り難い映画である。 [DVD(字幕)] 10点(2009-05-29 13:00:34)(良:1票) |
311. KIDS(2007)
《ネタバレ》 突っ込みどころ満載。やたら都合良く動いてくれる子役&エキストラ達に苦笑。アサトとタケオの生育歴の描写が中途半端で、単に痛々しいだけの人物になってしまっていた。マスクが取れてもやっぱり普通に見えないシホもやっぱり痛々しい。アサトの超能力をうまく活用すればもっと安全に人を救うことができるだろうに、そのアイドルキャラのまんまの甘ったるい不器用さが腹が立つほど痛々しい。これでもか!の痛々しさてんこ盛りのあざとい演出にうんざり。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2009-05-29 12:08:51) |
312. オールウェイズ
《ネタバレ》 ラブラブな大人二人をあたたかく見守る同僚たち、特にアルの存在が効いてて序盤の雰囲気は上々。テッドの登場、ピートの死、その後の話の進行も無理が無く、微笑ましくて良かった。でも、結果よければ全て良しなのか、散々無茶をやる夫に神経をすり減らされる経験に耐えてきたはずのヒロインが唐突に暴走しはじめて急に共感できなくなった。終盤までにスピルバーグ節がうなるシーンを入れたかったのかもしれないけど、「ってことは・・」と、強引な暴走の強引な結果も軽く予想できてしまって感動半減。おばあちゃんになっても妖精キャラが似合うヘップバーンはさすが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-23 21:14:36) |
313. 主人公は僕だった
《ネタバレ》 映像は何だか洋楽のPVぽくて、気負い無く観て楽しめた。設定も独特で面白かった。文学の教授が出てきて謎解きを始めるところまでは良かったが、肝心の小説の結末がちっとも傑作じゃなくてがっかり。主人公はこんな駄作の為に死ぬなんて馬鹿馬鹿しいと思わなかったのか?エンディング書き換えは悲劇オンリー作家が新境地を見いだす絶好のチャンスだったのに、こんなやっつけ仕事でお茶を濁すようじゃこの先もスランプのままだろう。ダスティ・ホフマンとエマ・トンプソンのキャラの立った演技が光っていただけに残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-05-22 11:32:33) |
314. トランスフォーマー
CGを駆使したド派手な戦闘シーンや変身シーンを子供と一緒にキャーキャー言いながら観るのは楽しいけれど、大人の鑑賞に堪えるドラマがそこにあるかといえば、笑うしかない・・・。ま、むしろ子供にとってはその方がややこしい心理描写に悩まされず映像の面白さに没頭できていいのかもしれない。日常会話が擬音だらけの小学生男子あたりが鑑賞最適齢と思われる。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2009-05-22 11:10:28)(笑:1票) |
315. おしゃれ泥棒
「おしゃれ泥棒」の邦題が秀逸。本当に洒脱で品が良くて楽しい映画でした。ヒロイン着せ替え映画としては、映画の中でしか見られないファッションを楽しめるので、SATCよりこっちの方が自分にとっては貴重。ストーリー展開のテンポも良くて退屈しません。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-22 09:13:42) |
316. アンブレイカブル
《ネタバレ》 凝った装丁と帯に惹かれてハードカバー小説を買ってみたら、中味は安っぽいペーパーバックのアメコミだったという、ガッカリ感が否めない作品。こういう話ならバットマンシリーズぐらいはじけた演出にしてくれないと食い合わせが悪くて消化不良になる。弾けてるのはサミュエル・L・ジャクソンのヘアスタイルだけじゃん!ナイーブそうなのにいきなり「ホントに不死身か撃って確かめよう」と父親に銃を向ける子供といい、そんな危ない我が子をほったらかしてデートに出かけてよりを戻す両親といい、小学生レベルの雑なストーリー展開なのに妙に細部にこだわった映像になってるあたり、いかにもアメコミ好きの大きなコドモが作った映画という印象。だいたい、たまたまヒーロー体質に生まれただけで善人と決めつけられ、とにかく人助けをして英雄になるべし、というアメリカン・ヒーロー性善説が幼稚で退屈。デビルマンの複雑な苦悩を見習え。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-05-16 14:40:44) |
317. チャプター27
妄執に取り憑かれて人を殺した主人公の孤独と狂気がヒシヒシと伝わってきたが、それだけと言えばそれだけ。ビートルズやレノンと同世代で、彼らに思い入れがある人が観たら何か違う感慨が残るのかも知れないが、そうでない自分にとっては被害者が誰であってもあまり感想が変わらない気がする。徹底して痛い男を完璧に演じたジャレッド・レトの役者魂に感心して、「キモいモノ見たさ」で最後まで観てしまった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-05-15 14:24:06) |
318. 奥さまは魔女(2005)
ニコール・キッドマンは頭の足りないバービー人形みたいでイメージ通り。この歳でこの可愛さはまさに人間離れしていて、「魔女」の貫禄十分。しかし、いかんせんダーリンに魅力なさ過ぎ!こんな知性のかけらもなく見た目もオッサンな男がモテはやされる設定は無理すぎる。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-05-15 14:12:38) |
319. アヒルと鴨のコインロッカー
原作未読で大正解。ややテンポの悪い序盤だが、主人公のキャラがそうなのだからと納得して気長に構えて観ていたら、淡々とした描写なのに話はどんどん怪しい方向へ。後半はどっぷり作品世界に引き込まれ、急展開にもどこか哀しい予感があったような切ない納得感があり、この痛キモチよさは癖になる。今作品での瑛太の演技は素晴らしい。鈍臭い田舎者が本人の地道な努力で男前になるという人物像はちょっと「篤姫」の小松帯刀にも通じるものがあったが、帯刀以上に俳優としての力を感じられた。濱田岳はこの映画で初めて認識したが、若い頃のマーティン・ショートのようなあまりの不器用さに激イライラさせられるんだけど憎めない、という役にはまる俳優として今後の活躍が楽しみ。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-14 22:51:13)(良:1票) |
320. ブラック・スネーク・モーン
《ネタバレ》 一歩間違えば猟奇変態もののシチュエーションなのに、激シブな演出でしっかり骨のあるドラマとして成り立ってるのが面白かった。これまであまり聴いてなかったブルースも、映画という料理の味付けとなってその魅力がじんわりと伝わってきた。画としてはラザラスとレイの身体を張った人間綱引きのシーンが最高。変に甘ったるいエンディングにしなかったのも正解だと思う。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-14 21:46:44) |