321. 評決
《ネタバレ》 弁護士って依頼人の意向を最大限に尊重する職業でしょう?それなのに、示談を希望する依頼人の意向を完全無視して、「生き方を変えて立ち直りたい」という個人的な願望から裁判へと暴走してしまうのはどういうこと?何で依頼人はあの弁護人を解任しないの?結局勝訴したから弁護士の暴走をすべて許しているようなラストが不愉快。もし負けていたら大変なことになっていたのに。それに、決定的証人の証言は無効にされたのに、陪審員が病院側敗訴の評決を出せたのはなぜ?評決を出すときって、何の根拠も示さなくていいものなの?あの女の存在も余分です。こんな下らないストーリーを長々と見せられてうんざり。もっと短くできないの? [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-07 14:11:36) |
322. タイムライン
《ネタバレ》 公開当時に話題になっていたような気がしたので、見てみましたが、あれは話題になったのではなく宣伝が派手だっただけかもしれません。久々に見たとんでもない駄作・不快作でした。ほかの方々も書いていますが、教授一人助けるためにたくさん死んでて不条理・そのことで教授がショックを受けないのが無神経・どんな名教授か知らないが彼を救うためにわけの分からん装置に身を任せて戦争中の過去へ行くことを即決するのは異常・印象の薄い若者が多くて最後まで誰が誰だか見分けがつかない・考古学者のくせに歴史を変えることについての認識が甘すぎ・現代に戻ってきた後の健康状態が不明など、つっかみどころが多すぎます。あと、欧米人にとって英仏戦争ってもしかしたらすごくなじみのある戦いなのかもしれないけど、日本人の私には何の思い入れもないので、感情移入ができない点もつまらなさの原因のひとつでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-03 17:29:45) |
323. サイダーハウス・ルール
《ネタバレ》 ホーマーがあれで成長したのかどうか、私自身の中で説明をつけることができませんでした。どんな人の人生でも、はっきり説明のつかない過程をたどるものだと思いますが、映画なのだから、もうちょっと明確な成長過程をたどって、観客の気分をすっきりさせてほしかった気がします。疑問に思ったのは、今後ホーマーがニセ医者をするのか、それで理事会が納得するのか、なによりもホーマー自身が納得するのかということ。それと、心臓に欠陥があると言われた人が、リンゴ園で肉体労働するかなあということです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-04-11 08:53:42) |
324. 第七天国(1927)
古くさくてついていけないところもありますが、すばらしい映画だと思います。ほかの皆さんが書いていらっしゃるように、はっとするような良いセリフに驚かされました。前向きな主人公2人にとても好感が持てます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-04-08 18:02:43) |
325. アイス・キャッスル
フィギュアスケートの選手が、事故で視力に障害を負いながら、周囲にそのことを気付かれずに試合で復活するというあらすじ。「目がよく見えないでできるわけねーだろ」と思いながらも引き込まれるように見ました。公開当時は私はまだ非常に若く、フィギュアスケートの試合をほとんど見たことがなかったので、あのラストは予想がつかず、あっと驚きました。公開当時に1回見ただけなのに、今でもこの映画のことを覚えているのは、ラストが印象的だったからだと思います。私が後年フィギュアスケートを本格的に習い始めたのも、この映画を見たことが少しは影響していたかも。フィギュアスケートの試合を見慣れている人なら読めるラストですが、それでもきっと楽しめると思います。 [映画館(字幕)] 7点(2005-04-02 23:06:51) |
326. シラノ・ド・ベルジュラック(1990)
《ネタバレ》 ものすごく気が滅入って、不愉快になるのでこの点数です。古典の名作が原作なので、この程度のレベルのストーリーでも許されるのではないかと思います。原作のことはわかりませんが、この映画を見るかぎりの私の印象では、自己犠牲的な美談(シラノはヒーロー)に仕立て上げようとしているけど、実際は、自分の外見に極端なコンプレックスを持つ男が、自己満足的な屈折した愛情表現によって、自分が愛する人をも、その人が愛する人をもかえって不幸にしてしまった悲劇(シラノは諸悪の根源)としか思えません。とりあえずロクサーヌに当たって砕けてみればいいのに。それでもし「あんたみたいなデカ鼻は嫌いだ」とでも言われたら、何年もかけて自分の愛情を証明してみせればいいのに。だいたい、人間は外見じゃないってことはシラノ自身が一番よく知っているはずなのに、美人のロクサーヌへの愛情に異常に執着しているのが変。それに、美女に寄せる醜男への思いが通じるっていうのをサクセスストーリーとして描いているその価値観が大嫌い。よく学園もので、クラスの男子全員のあこがれの的の美人を、ブサイクでさえない男子が射止めるっていうのをサクセスストーリーとして描いているのと同じレベル。人間は外見じゃないって言いたいなら、外見にこだわらずに、いかに気持ちが通じ合うかに重点を置いたストーリーが見たい。最後にはシラノの思いが通じることになっているけど、ロクサーヌはシラノの文才に心を動かされただけであって、本当にシラノと気持ちが通じ合っているのという疑問が残る。 5点(2005-03-04 21:50:31) |
327. マトリックス レボリューションズ
前作と同様。CGのアクションシーンがやたら長くて、ストーリーは中身が薄い。あらすじを書けば数行で十分では。一応結末を知りたくて最後まで見たけど、もううんざりです。以前「ダウンタウンDX」のスターの目撃情報で、高木美保がマトリックス・レボリューションズを見ながら号泣していたという投書がありました。高木美保によると、彼女はマトリックスが大好きで、前作からの伏線で先を読みながら見ていたら感動で涙が止まらなかったそうです。私はそこまでマトリックスを理解してるわけじゃないのにこの点は失礼かもしれませんが、これ以上はつけられません。 5点(2005-02-28 10:03:42) |
328. パトリオット
《ネタバレ》 メル・ギブソンが妻に死なれた役をやるのは見飽きました。メル・ギブソンがやたらと強くて、復讐心に燃える怒れる男を演じるのも見飽きました。いいかげんにしてほしいです。また、私はとことん平和ボケしているので、あまりにも殺りくシーンが多くてウンザリしました。ここまで長くして残虐な戦闘シーンを描写する必要があったのでしょうか。あと、ほかの戦争映画のレビューでもいつも書いているのですが、数えきれないほどの人を殺したくせに、自分の家族が死んだときだけこの世の終わりみたいに嘆き悲しむのはやめてほしいです。戦争で死んだどんな人にも家族はいたでしょうに、その人たちの家族のことは全然考えていないのは見ていて腹が立ちます。自分の息子が戦争に参加しているのだから、自分の息子が死ぬこともあらかじめ覚悟しておいてほしいです。あと、死んだ妻の妹が、美人で気立てがよくて面倒見がよくて独身っていうのはできすぎです。 5点(2005-02-20 22:47:42)(笑:2票) (良:1票) |
329. 月曜日に乾杯!
低い評価でごめんなさい。あまり私はこういう映画を見慣れていないので、良さが理解できなかったようです。誰が主役なのかが後半になるまでわからず、どういう観点から見たらいいのかもなかなかわからず、疲れました。 5点(2005-02-20 22:37:04) |
330. さらば愛しき女よ
フィリップ・マーロウものを一度も読んだことがない私にはしんどい映画でした。フィリップ・マーロウが何者で、どんな人なのかもわからないし、マーロウの周囲の登場人物のこともよくわからない。でも、映画の中では、そのような情報が一切説明されません。アメリカ人にとっては、誰でも知ってるから説明不要なことなのでしょうか。あまりにも不親切です。だから映画の中に入り込めず、全然楽しめませんでした。また、黒人が殺されてもろくろく警察が捜査もしてくれないのにびっくり。そんな時代もあったんですね。あと、マーロウの周囲でたくさん殺人が起きているのに、なかなかマーロウが警察に引っ張られないのが不思議でした。 5点(2005-02-18 21:31:11) |
331. アメリ
私はフランス映画が苦手だし、広告とかで見るアメリの表情の異様さが生理的に好きになれずに敬遠していましたが、思ったよりも楽しめました。でもやっぱりフランス映画は肌に合わないし、アメリのしていることも異常だと思いました。それと、食料を配達するお店の人が配達先の家の鍵を持っていて、それを貸してくれと言われれば、人に貸しちゃうのが信じられませんでした。不用心だと思うのですが、今のフランスでも一般的なことなのでしょうか。 6点(2005-02-18 21:23:10) |
332. 歌え!ロレッタ 愛のために
出だしでは、不実な男と哀れな女の話かと思いましたが、そうではなかったのでホッ。ロレッタが売れ始めるところまではワクワクして見られましたが、後半は見ていてどうでもよくなってきました。私はカントリーがあまり好きではないので、歌のシーンがとても多く、そのうえ歌詞が何となくしみったれた内容のものが多かったので、滅入りました。一生分カントリーを聞いたような気分。もう当分聞きたくありません。 7点(2005-02-15 18:05:52) |
333. ゼブラーマン
前半は哀川翔の魅力でどうにか楽しめますが、後半はあまりのB級さ(C級?)で愛想がつきます。 5点(2005-02-08 21:04:27) |
334. きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー
《ネタバレ》 【HK】さんと同じように、途中からは引き込まれるように見ました。とても優しい気持ちになれる映画です。 【ジョー大泉】さんと同じように、分析医夫妻の話を詳しく見たかったのですが、しかたありませんね、これは実話だしフィッシャー君が主役なのですから。でも、見ている間じゅう、分析医夫妻の心の闇がずっと気になっていました。最後にその謎が明かされるわけですが、フィッシャー君に2人だけの秘密と言っていたのに、映画にまでしてしまっていいの?と思いました。フィッシャー君はもう大丈夫ですね。むしろ、フィッシャー君があの分析医夫妻をこれからずっと支えていってほしいと思いました。 7点(2005-02-05 18:40:31) |
335. しあわせな孤独
最低の気分になる映画。普通、車道側に下りてから恋人とキスするか? 急に飛び出してきたから轢いてしまったと言ったけど、あれが急な飛び出しなのか? だいたい前を見てなかったのに急な飛び出しかわかんないだろう? なんであの女が逮捕されなかったの? 事故の当日、笑ったり食事したりできるのか? 自分が轢いた男が首から下が動かなくなってるのに、もう一人子供つくろうとか言って夫とセックスできるか? 私なら自分を責めまくって食事も喉を通らなくて、激ヤセするよ。2人のところに行って、「私のできることならなんでもする。一生をかけて償う」と言うよ。おまけにあの女、娘を迎えにいくときに車を運転してたみたいだけど、なんでまた運転できるの? どんな法律なんだ? 免停は当然でしょ? あんなやつ、ムショにぶちこまれて、先輩の囚人からリンチでも受けなきゃ反省しないんじゃないの? おまけに自分が轢いた男の恋人が自分の夫を奪ったからって、人を責められる資格ないだろう? これから結婚するはずだったカップルの人生をめちゃくちゃにしといて、「自分の家庭を壊すな」なんて、どういう神経してるの? 私なら、「私の夫でもなんでも、あなたの欲しいものはなんでもあげます」と言うよ。「あなたの気が済むなら、罪滅ぼしに、自分を車で轢いてください。私の首でも背骨でも折ってください」と言うよ。事故の後もあいつらはなんで生活レベルを落とさずに暮らしてるわけ? ヨアヒムの入院費と賠償金は全部保険でまかなわれて、あいつらは全然お金を払わずに済んだわけ? 保険って便利だね。これって保険会社の宣伝映画? 4点(2005-01-29 14:57:37)(良:1票) |
336. 息子のまなざし
日本映画の表現があいまいだと言われるけど、ベルギー、フランスの映画も違った意味であいまいな表現ですね。重いテーマを硬派な映像で表現した作品。地味な映像でありながら、いったい何が起きるのだろうという緊張感が最後まで続きます。そうした表現力を評価しつつ、主人公の立場に心から同情しつつも、ほかの方々が書いているように、オリヴィエの肩ごしに撮影した映像が音楽なしで続くのは、耐えがたかったです。まるで、身動きのとれないほど混雑した通勤電車の中で、目の前に自分より背の高い中年男に立たれてしまい、焦点が合わないくらい間近でその男のうなじを見続けなければならないような感じで、一種の拷問でした。私は家の小さいテレビで見てもこう感じたのですから、映画館のスクリーンで見るのはさぞかしきつかっただろうなと思います。 6点(2005-01-28 17:02:10) |
337. 三十九夜
つまらなすぎて書くことありません。当時はきっとおもしろかったのでしょうね。 4点(2005-01-27 17:06:44) |
338. 10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス
すみません、どこがおもしろいのか、私にはさっぱりわかりませんでした。修行の足りない者には見る資格がない高尚な作品なのかもしれません。短編の連続なので、「次はひょっとしたらおもしろいのかも」と願って最後まで見ましたが、がっかりでした。皆さんの評価が高いので、1点をつけるには勇気が要りましたが、こういう感じ方をする者もいることを、この映画をこれから見ようとする人に知ってほしくて、あえて1点を付けました。 1点(2005-01-24 17:07:00)(良:2票) |
339. 飛べないアヒル
《ネタバレ》 物足りなさを感じるくらいわかりやすいストーリーだけど、見ると元気になります。バンクスはちょっとかわいそう。最後のゴードンの決意はちょっと意外でした。 話は変わりますが、この映画を見て私が思い出したのは、デンマークのTVシリーズ「キングダム」をスティーブン・キングがリメイクしたアメリカのTVシリーズ「キングダムホスピタル」の第9話でした。野球チーム ロビンズの優勝がかかった試合で、これを捕球すれば優勝という場面で平凡な打球をエラーした選手が、「あのときエラーした男」と言われ続けてろくでもない人生を送り、自殺を図ってキングダムホスピタルに運び込まれます。そこで彼はあのエラーの直前まで時間をさかのぼって今度はきちんと打球をキャッチし、チームは優勝、彼は最優秀選手に選ばれ、その後、議員になり、めでたしめでたし、というストーリーでした。あほらしと思いました。 誰だって「あのときに戻ってやり直せたら」という失敗があるでしょう。でもやり直せない。それを乗り換えて強く生きていくか、あるいは乗り越えられずにどうにかこうにか生きていくのが人生なのに、キングダムホスピタルはなんて安直なストーリーだろうと思いました。それに比べて、この「飛べないアヒル」は、昔の失敗のトラウマを乗り越えて主人公が成長する様子が描かれており、気持ちのいいストーリーでした。 7点(2005-01-21 22:07:24) |
340. アンディ・ガルシア 沈黙の行方
《ネタバレ》 肉体的に触れ合いを持とうとしてくる女性に異常な攻撃性を示すので、母親に犯されて母親を憎んでいたのかと思ったのですが、そうではなかったので、なぜ母親の死のトラウマが女性への攻撃性に向かうのかが理解できませんでした。自分と関わり合う女性がみんな死んでしまうと思い込んで、関わりを避けようとするのならわかるのですが...。トミーが施設を出ることに対して周囲は異論を唱えず、勘のいい心理学者と、息子の死で自らを攻め続けている心理学者だけが、トミーの心の中の抑圧を見抜いたということは、有能な心理学者との出会いがなければ、結構ああいう危険人物が見逃されて野放しになることがあるのかと思い、作り話ながらぞっとした。 7点(2005-01-19 12:38:19) |