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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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361.  機動戦士ガンダムF91 《ネタバレ》 
ガンダムシリーズをファーストからZZまで全話見て、次は本来なら「逆襲のシャア」なのだが、とりあえず後回しにして本作を鑑賞。シリーズとして仕切り直しとなった作品で、これまで登場した人物が一切出てこず、新しい登場人物のみで物語が進むというのは、このシリーズを本作で初めて見る人には入っていきやすいかもしれない。でも、その登場人物の関係性や物語の背景を把握する前にサクサク話が進みすぎていて、元々テレビシリーズとして企画されて先に劇場版として作られた作品のようだが、本当に既に放送済みのテレビアニメの総集編ダイジェストを見ているような感じ。それでも、冒頭に起こる惨劇の描写はリアルで壮絶だし、味方のはずの連邦軍がZの頃から相変わらずなのも一筋縄ではいかない戦争というものを描き出していてこういうところが富野由悠季監督らしいところなのだと思う。小型化したモビルスーツやそれによる戦闘も思ったほどは悪くないし、なんといっても終盤に登場するバグの怖さもインパクトがあって良い。しかし、やはり惜しむらくは最初にも書いたようにテレビシリーズとして考えられていたものを劇場版に再構成したことにより、ダイジェストのようになってしまっており、そのせいで展開に唐突に感じる部分が非常に多く、また、似通った顔立ちの人物もいるなど見ていて混乱して訳が分からなくなってくるのがはっきり難点と言え、話としても詰め込みすぎた感は否めない。一応、鉄仮面と決着をつけて終わるものの、戦争自体はまだ続いていて、ラストのテロップなどはまだ続きがあることを示しているようなのだが、もし、この後テレビシリーズが頓挫せずに作られていたらとか、(その場合、映画でやった部分も改めてやり直したのだろうか?)そもそも映画でなく最初からテレビシリーズだったらとか、(個人的には最初からテレビシリーズでやっていたほうが良かったと思う。)見終わった後にいろいろ考えてもやもやしてしまった。エンディングに流れる森口博子の歌う主題歌はしっとりしていて良い。
[DVD(邦画)] 6点(2022-03-19 20:16:22)
362.  踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 《ネタバレ》 
シリーズ完結編となる劇場版第4作。今までの劇場版では複数の事件が並行して描かれていたのだが、今回描かれる事件は一つだけであまりゴチャゴチャしておらず、わかりやすいし、作り手も最後というのを意識してか、けっこう気合が入っているように感じる。しかし、途中までは面白く見れたのだが、青島が犯人(香取慎吾)の居場所を見つけ出すくだりが滅茶苦茶(バナナって。)だし、その後、体調不良のために刑事を辞めて故郷に帰るために夜行バスに乗っていたすみれがそのバスで倉庫に突撃するのももうどうなってるんだという感じしかせず、今までシリアスだった物語がここでいきなり壊れてしまった印象。それでも冒頭から松本晃彦のテーマ曲がかかるのは嬉しい(やっぱりこれがないと「踊る大捜査線」という感じがしない。)し、青島と室井のコンビもこうでなくてはと思わされる。もうこれだけで「踊る大捜査線」らしいと感じることができるし、このあたりは前作よりよっぽどいい。それだけにやはり犯人を逮捕に至る展開の適当さが残念。終わり方も完結編と謳っていながらそれらしい雰囲気がほとんどなく、いつもと同じような感じになってしまっていて、これでこのシリーズすべて見終わったという感慨がなにもない。せめて最後は青島とすみれが刑事を辞めて冒頭の張り込みでやっていた唐揚屋を本当に始めるという結末でよかったのではないかと思ってしまった。(冒頭のシーンを見てラストシーンの伏線だと思った人は多そう。)前作よりは面白く見れたので5点だけど、10年以上続いたシリーズの締めとしてはなんか違うし、投げやりな部分もありすっきりしない。「新たなる希望」というサブタイトルもただ「スター・ウォーズ」にあやかっただけでとくに意味はないような気がした。まさか数年後、「スター・ウォーズ」のように新シリーズぶち上げたりはしないだろうなあ。とりあえず本当に終わらせる気があって作ったのかと、見始めた時とは逆のことを見終わってから思ってしまったのは確か。
[DVD(邦画)] 5点(2022-03-19 11:10:25)(良:1票)
363.  ドラえもん のび太の海底鬼岩城 《ネタバレ》 
大山のぶ代版ドラえもん映画シリーズのほとんどを手掛けた芝山努監督が初登板した作品。ドラえもん映画は子供の頃に何度も見ている作品が多く、どんな話だったか今でも覚えている作品が多いのだが、この「海底鬼岩城」はラストのバギーの捨て身の行動くらいしか記憶になかったので、先週にオリジナルの「宇宙小戦争」を見たこともあり、本作も久しぶりに見てみることに。序盤ののび太が夏休みの宿題に追われるところは完全にテレビ版の1エピソードのようで、見ていてつい懐かしくなってしまったが、逆にこれがあるために若干もたついているような印象があるし、メンバーが海底旅行に出かけてもなかなか話が先に進まないなど、前半はなんかテンポが悪く、つまらなくはないものの少し退屈な感じはした。でも、その中でしずかとバギーの関係が丁寧に描かれ、それがラストにつながっていくのはよく出来ているし、後半になって登場するムー大陸とアトランティス大陸の対立の構図が米ソ冷戦をモデルにしている(見た後で調べた。)ところは反戦メッセージも感じられて少し重さもあるなど社会派的な側面もあり、とくにこの後半は今のほうが面白く見れたし、一方でやはり少し子供向けにしてはテーマが深すぎる上に暗さもあって、そんなところが本作が子供の頃に見ていても今ではあまり記憶にない一因かもと思う。そんな本作だが、やはりしずかと彼女を慕うバギーのドラマはそんなことお構いないに心に響くものになっていて素直に感動できるのがいいし、バギーの憎まれ口をたたきながらも本当に優しさに溢れているキャラがとても好きだ。そんなバギーがしずかを守るためにポセイドンに突っ込んでいくラストは今見ても胸が熱くなるし、純粋にカッコ良いし、ポセイドンを倒した後にしずかがバギーのネジを宝物として大事に持っているのもグッとくる。やはり本作はバギーに尽きる映画なのだ。それにマニアックな話題だが、ポセイドンの声を日テレ版でドラえもんの声をやっていた富田耕生が演じているのもあって、ドラえもん役声優の先輩・後輩が共演しているのもファンにとっては見どころかもしれない。(日テレ版ドラえもん、無理かもしれないがいつか見てみたい。)80年代前半のドラえもん映画では唯一リメイクがされていない作品だが、内容やテーマ的に難しいのかも。でも、リメイクされたらどんなふうになるのかちょっと興味はある。(2022年3月12日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2022-03-13 14:24:25)
364.  グーニーズ 《ネタバレ》 
子供の頃にテレビとかで何回も見ていてもおかしくないような映画なのに見る機会に恵まれず、初めて見たのは去年の「金曜ロードショー」での放送。今回、ノーカット・字幕版で見たのがまだ2回目なので思い出補正も何もなく、さすがに今見ると突っ込みどころも満載で、やっぱり10代前半の小学校高学年か中学生のうちに見ておけば良かったと思うところもある。それでも80年代のスピルバーグ製作のファミリー向け娯楽映画というところに懐かしさを感じるし、それが見ていて安心感につながったのか、普通に最後まで気楽に楽しめた。グーニーズの面々がそれぞれ個性的でキャラが立っていて彼らのやりとりは笑えるし、同時に微笑ましくもあるのだが、やはりこの年になってみるとどこか親のような視点で見てしまい、(ドラえもんの映画とか見てるとそれはまったくないのに。)ちょっとこの映画の見方としては違うよなあと感じるもそれは仕方のないことかもしれない。たぶん子供の頃に見ていたらもっと純粋な視点で見ていたんだろうなと思ってしまった。悪役であるフラッテリー一家もいい味を出していて、とくにボスであるママがインパクトがあって印象的だったのだが、どこかで見たようなキャラだと思ったら下の方のコメント見てなるほど確かにドーラを実写化したような感じだ。海賊船の宝探しというプロットもロマンがあって、最後にちゃんと宝にたどりつくのも予定調和かもしれないが、逆に変に捻っていないところが好感が持てる。ラストに冒険を終えた主人公たちの前に海賊船が登場するのが印象的だったし、手元に残ったわずかな宝石でマイキーの家が立ち退きを免れるというのも、宝石よりも仲間との友情やこの冒険で得た経験の大切さといったものが何よりの宝で、それはこれからも変わらないといったちょっとしたメッセージも感じ取ることができる。大ヒット作だったとのことで続編がなかったのがちょっと不思議な気もしないでもないが、そのことでこの後の彼らグーニーズをいろいろ想像できてそれがまた楽しい。でも、やっぱりできることならさっきも書いたように10代前半のうちに初めて見たかった。もしその頃に見ていたらいったいどんな感想を持っただろう?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-27 18:02:25)
365.  真昼の決闘 《ネタバレ》 
劇中の時間と実際の時間を同じにするという手法は今ではそんなにめずらしいことではないが、本作がその原点であることは間違いないだろう。そうする事によってやはり独特の緊張感が生まれ、より映画を見ている観客と登場人物が一体になることができるのだと思う。そんなこの映画もかなり久しぶりに見たが、やはり面白かった。本作はさっき書いたことに加えてゲーリー・クーパー演じる保安官の人間としての弱さを描くことによって、保安官も無敵のヒーローではなく、一人の人間であることを感じさせているところがリアルだし、(遺書を書くところなんてまさにその極み。)彼が一緒に戦ってくれる仲間を集めようとしても、みんな怖気づいたりして結局誰も集まらず(中でも協力しようとした一人が自分しかいないことを知って逃げてしまうシーンは思わず彼に共感してしまった。)一人で戦うことになるというのも結果としてリアルにこの保安官の孤独感がこちらに伝わってくるような構成で良かった。もちろん、正午までに自分に恨みを持つならず者がやってくるというサスペンスとしての盛り上げ方も何度も時計を映すなどして煽っていて観客の緊張感を最後まで持続させるような演出が効果的に使われていて良い。街を出ようとしていた保安官の新妻(グレース・ケリー)が列車が発車する寸前に列車から飛び降りて町へと戻るシーンに至るまでの彼女の心変わりに至るまでのドラマも見ごたえがあるものになっている。対決の場に現れたかつて家族を銃で殺された経験を持つ彼女がならず者の一人を射殺してしまう展開は衝撃的で皮肉。これが彼女のその後の人生に影響が出るのではないかと心配になってしまった。保安官がバッジを捨てて新妻とともに去っていくラストシーンが有名だが、やはりここに本作のメッセージがいちばん込められていると感じる。主題歌も好きだ。(2020年1月26日更新)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-25 22:36:20)
366.  モスラ対ゴジラ
昭和ゴジラシリーズにおいて、ゴジラが完全な悪役として描かれる最後の映画。やはり今のゴジラ映画と比べると脚本がよく出来ていて面白い。モスラってこんなに強かったんだ。
[ビデオ(邦画)] 8点(2022-02-23 14:08:35)
367.  サイコ(1960) 《ネタバレ》 
見るのは16年ぶり2度目だったのだが、冒頭のクレジットタイトル部分からやっぱり引き込まれるし、序盤は4万ドルを持ち逃げしたマリオン(ジャネット・リー)の心理を巧みに描いていて、ここだけ見てもかなりの緊迫感があり、見ごたえもじゅうぶんで、このままマリオンの逃避行を描く映画なのだと思わせるのが実に見事で、そのうえで実はそうではないという構成がなかなか今見ても斬新に思えるし、モーテルの主人であるノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)と母親の関係の謎に迫る後半部に至ってもその緊迫感がずっと続くので最後まで目が離せなく、この緊迫感の持続こそが本作の見どころなのだと思う。ヒッチコックは既にこの頃カラー映画中心になってたと思うのだが、あえて白黒で撮影しているのが映画の雰囲気にとても合っているし、本作を見たことがない人でも知っている人が多いほどに有名なマリオンがシャワー中に惨殺されるシーン(今回見ていて本作が白黒なのはこのシーンにいちばんの理由があるのではと思った。)など白黒の特色がよく出たシーンも多く、もし、これがカラーだったら印象が違ってただろうと思う。(カラーでリメイクもされているんだけど、あんまり興味わかない。)マリオンとノーマンの食事中の会話も印象的で、その中でマリオンが自分の過ちに気づいて戻ることを決めるのがこの後の展開を知っているとすごくあわれでかわいそうと思えてくる。焦点がノーマンに移ってからはやや展開が早いように思うのだが、この部分もさっき書いたように緊迫感がずっと続くのでまったく気にならずに没頭することができたし、ラストの真相もさすがに初見時ほどではないもののやっぱり衝撃的。後半になってマリオンを捜しに来たサムとライラが金目的の犯行だと思っていて、見ている側はそうではないと分かっているあたりは倒叙もののような感じだが、考えてみれば本作はやや変化球の倒叙ものと言えるかもしれない。それにしても「サイコ」というタイトルが示すとおりの映画で、ここからサイコ映画というジャンルが確立されたと思って間違いないだろう。そう考えればまさに古典的名作だ。(2022年2月20日更新)
[DVD(吹替)] 9点(2022-02-22 23:42:34)(良:2票)
368.  秘密戦隊ゴレンジャー 真赤な猛進撃! 《ネタバレ》 
キレンジャーといえば何年か前にその名を冠したレトルトカレーが発売されて未だにキレンジャーといえばカレーを思い浮かべる人が多いのだなあと思ったものだが、この作品はそんなキレンジャーこと大岩大太の魅力が詰まった一本と言えよう。ゴレンジャーのメンバーの中では大岩キレンジャーがいちばん好きなのでこの話はなかなか楽しめた。助けた女性に恋をしてそれが敵のスパイだと分かっても組織を抜けるようにと説得するあたりに大岩らしい優しさがあふれていていいなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2022-02-21 19:26:38)
369.  秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞 《ネタバレ》 
黒十字軍に奪われたバリブルーンを取り戻そうとするゴレンジャーの活躍を描いたテレビシリーズのエピソードのブローアップ劇場公開版で、中でもバリブルーンの操縦者であるアオレンジャー・新命明(宮内洋)の活躍が目立つ一篇。この頃の宮内洋はどうしても「仮面ライダーV3」の風見志郎のイメージしかないのでどうもキャラがかぶって見えて仕方ない。ナレーションが田中信夫から大平透に代わり、やはりこっちのほうがしっくりくる。それに作風もややソフトになった印象。「なぜ新命は摑まっている?」「手を離せば落ちるから」という問答にはつい笑ってしまった。幹部の怪人である日輪仮面が「ハーヒフーへホー」と言いながら逃げていく場面も声をやってるのが増岡弘だったので、ジャムおじさんがばいきんまんのまねをしているように見え、思わず笑ってしまった。黒十字総統も声を演じているのが安藤三男だから一瞬プロフェッサーギルがしゃべってるように聞こえた。
[DVD(邦画)] 5点(2022-02-21 19:23:33)
370.  ロープ
全編アパートの一室だけで展開されるサスペンスで最初に犯人が殺人を犯すところを見せるというところに「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」の原点のようなものを感じた。しかし、それなりによく出来ていて面白いと思うものの、ちょっと舞台的すぎてやや退屈な部分もあり映画的魅力をあまり感じなかったのが残念。
[ビデオ(字幕)] 6点(2022-02-19 17:44:09)
371.  ハリーの災難 《ネタバレ》 
アルフレッド・ヒッチコック監督と言えばサスペンス一筋で有名な監督だが、この映画は森の中で発見された一体の死体をめぐる騒動を描いていて、緊迫感などはなく、実にほのぼのとしたタッチのブラックなコメディーに仕上がっている。死体を発見したら普通は驚くと思うのにこの映画の登場人物たちはすごくあっけらかんとしていて終始明るい雰囲気なのがいいし、みんないい味を出している。死体が登場人物たちの都合によって何度も埋められたり掘り返される展開は、死体に思わず同情しながらも実にブラックで、思わず笑わされてしまった。シャーリー・マクレーンのデビュー作とのことだが、なんともコケティッシュなかわいい風貌で魅力的。でもだからこそこんな若い美人が死体を前にしてもあっけらかんとしているのがある意味すごく、そのギャップも笑えたりする。でも、彼女がほとんど初対面の男といきなり結婚するというのはコメディーといえどちょっとやりすぎな感じがしいないでもない。舞台が秋の村なのだが、紅葉の映像も印象に残る。サラリと軽く作られたような映画ではあるし、傑作とも言い難いのだが、出来はよく、あまり見ていないのだが、サスペンスだけではないヒッチコック監督の幅の広さを感じることができる。個人的にちょっと疲れぎみでちょうど軽めのコメディーを見たいと思っていたところだったので、何も考えずに見て、楽しめる本作のような映画はちょうどいい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-19 15:47:34)(良:1票)
372.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。25年くらい前にシリーズで初めて見たのがコレで、当時は純粋に面白いなあと思って見ていたが、やはり久しぶりに1作目から順番に見返すとこの3作目は少し息切れを感じなくもない。しかし、それをカバーするのが、今回登場したショーン・コネリー演じるインディの父・ヘンリーのコメディ・リリーフぶりで、インディとヘンリーの親子漫才のような掛け合いは今見ても笑えるし、楽しい。冒頭にインディの少年時代が描かれているが、ここでインディの過去を出すことによってこの父親との微妙な関係をさりげなく見せているのが良いし、これがあるから、その父親と再会したあとのこの二人の関係性にも注目することができる。(蛇ぎらいの理由や鞭や帽子など現在のインディの特徴の由来もここで描かれるのはファンに対するサービスの域を出ていないと思うのだが、まあ、いいか。)ショーン・コネリーの出演はこのシリーズが元々「007」シリーズを参考・意識しているためのキャスティングなのだろうが、今回はスパイ映画の風味も加わっているように思う。登場したヒロインが実は悪役だったというシリーズこれまでにない展開もまさにそうなのだが、とくにこの部分は「007」でも似たような展開の作品があったよなあとつい思ってしまった。それにしても、ショーン・コネリー、本作で初めて見たころはヘンリーのひょうひょうとした印象からか、そんな大俳優だとは思ってなかったなぁ。(2019年3月31日更新)
[CS・衛星(吹替)] 7点(2022-02-18 21:18:37)
373.  憎いあンちくしょう 《ネタバレ》 
石原裕次郎&浅丘ルリ子主演のロードムービー。全体的に軽いタッチで描かれていて(ひたすら重苦しかった「愛と死の記録」と同じ蔵原惟繕が監督とは思えないほどに。)なかなか楽しめた。既に下の方も書かれているが、浅丘ルリ子がのちに「男はつらいよ」シリーズで演じるリリーの原型のようなマネージャーを好演しており、やっぱりこの女優にはこういうキャラクターがよく似合っていると思うし、裕次郎も自身とオーバーラップするような大スター役がピッタリとはまっている。それに、ディレクターを演じる長門裕之(桑田桂祐にしか見えない。)も見ていてなにか笑える存在でよかった。しかし、芦川いづみに関しては前回見た「風船」での珠子役が素晴らしかっただけにこの映画ではイマイチパッとしないのが残念。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-02-12 23:57:58)
374.  スーパーの女 《ネタバレ》 
どこにでもあるようなスーパーマーケットを舞台に伊丹十三監督らしい着眼点でそのスーパーの問題点を描き出していて今見ても面白いし、昔(中学生くらいの頃)に見た時よりも今の方が身近に感じられる題材で興味深く見ることが出来た。それぞれがプライドの高い職人である精肉部や鮮魚部のチーフといった客からは分からない裏方スタッフの人間関係からリパックや産地偽装といったスーパーの裏事情まで細かに描かれていて本当に伊丹監督の鋭さといいうものを感じずにはいられないし、後年、実際に産地偽装などの食品偽装が問題化することを考えれば伊丹監督の先見の明も感じられる映画になっていて、いろいろ考えさせられる部分も多い。それらのテーマを肩の凝ることなく娯楽コメディとして見せる伊丹監督の手腕はいつもながら見事。ただ、ラストも痛快なのだが、今見ると少し勧善懲悪に寄り過ぎていて極端すぎる気がしないでもなかった。クライマックスの花子(宮本信子)が閉じ込められた冷凍車をデコトラが追うシーンは今見たら「トラック野郎」シリーズのクライマックスの激走シーン(あんなにハデではもちろんないが。)をつい思い浮かべてしまう。(2022年1月9日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2022-02-11 14:49:22)
375.  魚影の群れ 《ネタバレ》 
相米慎二監督といえば「セーラー服と機関銃」のようなアイドル映画や「お引越し」のような子供の成長を描いた映画の印象が強いけれどもこれはもう完全に大人の映画で、緒形拳演じる主人公の漁師としての生き様とそんな彼に漁師の弟子入りを志願する佐藤浩市扮する青年とのドラマが非常に見ごたえがあり、二人がマグロ釣りに出かけて行き、誤って釣り糸が佐藤浩市の顔に巻きつくシーンの壮絶さ。それでいながらマグロを諦めようとしない緒形拳の執念も物凄い。昔「私の青空」という田畑智子(「お引越し」のレンコ)主演のNHK朝のドラマでも取り上げられていたが、ここまで壮絶なものとは。それが相米監督お得意の長まわしによってこれでもかこれでもかとリアルに描かれていて漁師という仕事の壮絶さを思い知らされたような気がする。そんな緒形拳を「人間よりもマグロの方が大事なのか。」と責める夏目雅子扮する娘。この映画は緒形拳と佐藤浩市の男と男のドラマでありながら、この夏目雅子の存在も大きく、海に出て行った緒形拳や佐藤浩市の帰りを待ち続ける姿や、さきほど書いた佐藤浩市が死に掛けてるのにほっといてマグロを釣っていた緒形拳に対して非難を浴びせかけるシーンなどこのトキ子という女性の内面的な部分もよく描かれており、この部分のドラマも非常に見ごたえがあるものになっている。もちろん演じる夏目雅子も見事で、既に青観さんが書かれているようにこの女優でなければ出せない味というのか、そういうものがあるからこそ、ドラマに深みが加わっているのだと思う。ラストの彼女の海に向かってのやり場のない絶叫は思わず見ているこちらも悲しくなってしまった。そして、改めて、夏目雅子という名女優の若すぎる死を惜しく思うし、生きていたら今頃どんな女優になっていただろうと思う。27年間の生涯、そしてわずか10年間にも満たない女優人生。その中でもこの映画は「時代屋の女房」と並んで彼女の映画での代表作と言えるのではないかと思う。坂道を自転車に乗って明るく颯爽と走っている姿も印象的だった。そして緒形拳や相米監督にとっても間違いなく代表作の一つだと思うし、相米監督も53歳という若すぎる死が惜しまれる。それに緒形拳だってもう亡くなってしまっているのは非常に残念。この三人にはもっと長く生きていてもらいたかった。
[DVD(邦画)] 8点(2022-02-11 13:03:35)(良:1票)
376.  烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE 《ネタバレ》 
「烈車戦隊トッキュウジャー」と「獣電戦隊キョウリュウジャー」が共演するスーパー戦隊シリーズの劇場版の一本。この2大戦隊が共演するシリーズは今まで見た作品ではあくまでそのイベント性を重視したつくりになっていたが、本作は脚本をトッキュウジャーのメイン脚本家である小林靖子が担当したこともあるのか、キョウリュウジャーとの共演を描きながらもちゃんとトッキュウジャーのエピソードの一つとして成り立つ映画になっていて、普通にトッキュウジャーの劇場版にキョウリュウジャーがゲストで登場しているという感がこれまでよりも強かった。トッキュウジャーのメンバー5人の正体は全員が小学生というのがテレビシリーズで明かされているのだが、今回はクロックシャドーの攻撃で本来の姿に戻されたトッキュウジャーがその姿のまま変身して戦うシーンがあり、「バロム1」をつい思い出してしまうが、変身してもスーツが子供サイズなのは見ていてなんか笑える。(「バロム1」のように子供がそのまま変身する設定は今では難しいのだろうと思う。)クロックシャドーを倒して大人の姿に戻ったトッキュウジャーがあのまま大人に戻らなかったらと語るシーンはテレビシリーズも並行して見ているとやっぱりなにか切なさを感じる。トッキュウジャーとキョウリュウジャーの共演という側面で見れば、スーパー戦隊シリーズのクロスオーバー作の定番ともいえる同じ色のメンバー同士でコンビを組んで戦うシーンでそれぞれにいない色であるイエローとブラックが組むと見せかけて、ピンク二人とイエローの女性戦士三人でトリオを組むのが意表をついていて面白かった。巨大化したラスボスであるデビウスを巨大ロボやメカを使わずに倒すのもビックリ。その戦いではシャドーラインも戦隊の側についていて、たとえ普段は敵同士であっても共通の敵が現れたら協力するという姿勢は見ていて好感が持てる。二人のレッドが交わす「遠足は家に帰るまでが遠足、生きて帰るまでが戦い。」というセリフは思わず心に響いた。
[DVD(邦画)] 6点(2022-02-09 23:46:38)
377.  日本一のゴマすり男 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。植木等主演の日本一の男シリーズの中でも前々から見たいと思っていた映画だったのだが、ようやく見る事ができた。とはいえ、このシリーズ自体をかなり久しぶりに見たので果たして楽しめるかというのにちょっと不安もあったのだが、その思いは冒頭すぐのバスから降りた植木等演じる主人公である中等が軽快に歌いながら笑顔で元気に走っている姿を見て吹き飛んだ。この出だしのシーンを見るだけでこちらも元気になれるし、前向きな気持ちになることができる。今回はゴマすりを武器に主人公が出世していくが、とにかく相手をおだてておだてて褒めまくる。これが普通ならやな奴と映ってしまってもおかしくないところを、植木等だとそうは感じさせない不思議な魅力があり、こんな生き方が実際にできたらいいなとつい考えながら見てしまう自分がいる。古澤憲吾監督の演出にも相変わらずで、このシリーズの底抜けなパワーは植木等のポジティブな魅力に加え、古澤監督独特の勢いのある演出によって生み出されるものでもあると感じることができ、その意味では古澤監督と植木等はまさに名コンビだと思わずにはいられない。(クレージー映画では坪島孝監督の作品ももちろん好きだ。)クレージーキャッツの面々も何人か出ているのだが、ハナ肇が出ていなかったり、谷啓がラストだけの登場(ノンクレジット)だったりして、このあたりからこのシリーズは植木等の単独主演作という方向を確立し始めた感もある。主人公にバイトとして雇われた学生の中に加藤茶がいて、さすがに若く、セリフもあり、けっこう目立っているので印象に残った。舞台となるのが自動車会社で、実際にヤナセが協力していることもあり、登場する外車もどれもカッコよく、その方面でもじゅうぶんに楽しめる映画になっている。
[DVD(邦画)] 8点(2022-02-06 23:33:11)(良:1票)
378.  記憶にございません! 《ネタバレ》 
三谷幸喜監督の前作「ギャラクシー街道」がアレだったので、どうかなと思いながら期待せずに見たのだが、確かに「ギャラクシー街道」に比べればじゅうぶんに面白かったものの、三谷監督の作品としてはキレや捻りがなく、普通に楽しめるといったところで、安心して見られる分、そこが逆に物足りなかったところでもある。また、ところどころ唐突に感じる展開もあり、もっと前振りや伏線をしっかりしてほしかった部分もあったのは事実で、もう少しなんとかすれば面白くなったのではと思うし、官房長官(草刈正雄)を失脚させるエピソードが終わってこちらの気持ちが切れてしまったのか、その後の不倫の後始末的なエピソードが長く感じてしまい、はっきり言ってどうでもよくなってしまい、この部分は無くてもよかったような気がした。出演している俳優陣は脇役陣ではやっぱり「真田丸」に出ていた面々が多い気がするが、「真田丸」でナレーションを担当していた有働由美子が演じるニュースキャスターの毒舌ぶりが印象に残る。木村佳乃の大統領は少しわざとらしすぎるが、その通訳を演じるのが宮澤エマというところは、実際の総理大臣の孫である彼女を総理の家族などではない役で使っているのがあざとさが感じられなくて〇。でも、やっぱり、出演者の中でいちばんハマっていたのは既に書かれている方もおられるように事務秘書官を演じている小池栄子だろう。ところで、「総理と呼ばないで」はまだ見ていないのだが、ちょっと見てみようかな。
[DVD(邦画)] 6点(2022-02-03 18:17:11)
379.  カツベン! 《ネタバレ》 
周防正行監督が自ら脚本を担当していない初の映画だが、サイレント映画の活弁がテーマというのはいかにも周防監督らしい着眼点で、先人たちへの敬意や愛情も感じられて、周防監督の映画愛に溢れた作品になっていて面白かった。また、全体的にもサイレント映画を意識している部分が多く、タンスの押し引きや床を踏み破るギャグ、そして捕らわれた梅子(黒島結菜)を俊太郎(成田陵)が救いに来たシーンやクライマックスのドタバタ劇にそれが感じられ、微笑ましい。それにストーリー面でもどことなくチャップリンの映画を思わせるものがあるなど、なかなか徹底している。周防監督は本作を通して弁士という存在と魅力を伝えたかったようだが、俊太郎の弁士としての成長を通してそれはじゅうぶんに伝わってくるし、活弁付きのサイレント映画はBS放送のテレビでいくつか見た事があるものの、改めて生の活弁を体験してみたいなと思った。それに、舞台となる大正時代の映画館のレトロさにも惹かれるものがあった。弁士という職業はトーキー映画の登場によって急速に衰退していくわけだが、その事について山岡(永瀬正敏)が屋台で酒を飲みながら語るシーンはスター弁士だった彼がなぜ落ちぶれてしまったかを想像できるし、トーキー映画の登場によって失業した弁士たちのその後の人生にも思いを馳せることができ、とても印象に残る。俊太郎ら弁士役の喋りは見ていて違和感がなく、普通に上手いと感じられるものだった。劇中に流れるサイレント映画は既存のものではなく、オリジナルのものも含めて全て撮りおろしというのもこだわりを感じる。そのうえでラストにバンツマの「雄呂血」を絡ませてエンドロールのバックでは実際の「雄呂血」の映像を流すというのも粋だった。配役に関しては以前も別作品で書いたかもしれないが周防作品に竹中直人や渡辺えりなどいつもの面々が出ていると安心感があるし、井上真央が悪役的存在を演じているのも新鮮。現在の朝ドラを見ているのでサイレント映画の登場人物役として上白石萌音と城田優が出ているのに思わずニヤリとしてしまった。(黒島結菜は次の朝ドラの主演だし、井上真央と一緒のシーンは新旧朝ドラヒロインの共演になってるなぁ。)それにしても、時代劇の撮影シーンや、登場するサイレント映画に時代劇もあるのを見ると、周防監督にはいつか時代劇映画を作ってほしいという思わずにはいられない。
[DVD(邦画)] 7点(2022-01-31 22:46:42)(良:1票)
380.  シルクハットの大親分 ちょび髭の熊 《ネタバレ》 
熊寅こと熊坂寅吉(若山富三郎)を主人公に据えた「緋牡丹博徒」シリーズ番外編第2作。今回も前作と同じ鈴木則文監督が手がけているだけあって任侠映画定番の展開の中でも喜劇色が強くなっており、熊寅のキャラクターの良さも出ていて面白かった。とくに熊寅が運転している自動車が止まらなくなるシーンはサイレントの手法が取り入れられていて本作の笑いどころとしては特に印象に残る。前作でお竜さんの舎弟を演じていた伊吹吾郎が違う役で登場していて東映の映画ではよくあるパターンだが、前作で演じていた役柄の弟という設定で少しの強引さは感じるものの「悪名」シリーズでもあったパターンなのでとくに違和感は感じなかった。(ひょっとしたらこの設定は若山富三郎が勝新のシリーズである「悪名」を意識した上でのことかもしれない。)前作同様熊寅のピンチにどこからともなく現れるお竜さんは今回も主役の熊寅を食うことなくあくまで引き立て役に徹している(登場シーンはさすがにハデだが。)のが潔く、これもこのシリーズはあくまで熊寅が主人公というのを実感させてくれる。このシリーズは本家のシリーズに比べてあまりヒットしなかったのか、熊寅を主人公にしたシリーズはここで終了。個人的にも前作のほうが好みだが、せめてもう一本くらい熊寅主役の作品を見たかった気はする。
[DVD(邦画)] 7点(2022-01-24 22:50:23)
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