Menu
 > レビュワー
 > Olias さんの口コミ一覧。2ページ目
Oliasさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 4681
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
61
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
61
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
61
>> カレンダー表示
>> 通常表示
21.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
熟練の首切り職人の主人公の周辺に、対照的な女性二人を配置するという設定の時点で、いかにも観念的で説明的な描写に陥りそうな雰囲気が漂っているのだが、意外にも巧くまとまっていた。随所で徹底して空港シーンを入れ込むこだわりぶりと、首切りの会話を手を抜かずにいろんなパターンで展開する丁寧さが、作品の腰を強めている。最後に「やっぱり家族が大切だよね」に集約していくのは非常に安直という気がしないでもないが、女性二人との関係をあっけなく終わらせる皮肉ぶりが、作品を陳腐に落とす手前で救っている。余談だが、ここぞというところで懐かしのヤングM.C.の"Bust A Move"が、しかも本人登場で(!)炸裂するのは、ちょっと楽しかったりして。●再見して気づいたのですが、この脚本では、主人公の全体を通じての変化が、実に的確に切り取られているのですね。アレックスとの逢瀬、ナタリーへの教育(?)、妹の結婚式(と、義弟との接触)を通じて、徐々に見える世界が変わっていく。だから、悲願を達成した機長との会話シーンの虚しさに説得力がある。そして、それを自然に表現したクルーニー、ファーミガ、ケンドリックの演技も素晴らしい(空港での別れのシーン、すでに破綻を予感しているファーミガの表情!)。●難点は、最後の紹介状が余計なこと(ケンドリックの想像後ろ姿のショットが良かっただけに、関係はそこで終わらせてほしかった)、クルーニーとファーミガが最後に電話で喋るのが余計なこと(留守電メッセージとかで十分だったのでは)。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-07-02 01:07:32)(良:1票)
22.  青い鳥(2008) 《ネタバレ》 
導入部で、生徒たちが類型的な悪ガキではない描写をしているところで、作品が他の類作とは一線を画するものになることを予感させる。生徒たちは、一見して礼儀正しく真面目であるし、問題は解決されたかのように見えている。しかし、本当に問題なのは、日常生活の当たり前の中で当たり前に起こる邪で傲慢な何かなのだ。また、主人公以外の先生たちも、ありきたりな描写を脱却し、彼らなりに熱心な活動を行っているものとして位置づけられている。例えば、作文を合格するまで何回も書かせるというようなことは、熱意がないとできないし、場合によっては正しい(それによって生徒が到達するのは建前論だけかもしれないが、建前論を生徒に理解させるだけでも、本当は大変なことだ)。しかし、この事件の発生の経緯からすれば、それでは不足だったのだ。また、手法論的にも、何気ない教室の風景のフレームの隅の生徒まできちんと演技がついている指導、沈黙の時間を恐れず、むしろそれを有効に使っている演出、光の使い方やカメラの動き、ここぞというところで言葉を大切にする脚本など、制作者のなみなみならぬ決意が随所に表れている。
[DVD(邦画)] 8点(2013-05-21 01:58:28)
23.  扉をたたく人 《ネタバレ》 
ありがちな音楽交流ものかと思って最初はあまり期待していなかったのですが、何気ない地下鉄の1シーンからのドラマの動き方が凄い。前半にその辺の危機的なものを露骨に描いていないからこそ、中盤からの容赦なさが引き立っている。その中で、タレクを着々と画面から消していく手際(そして、ある一点以降はまったく出てこない)、モーナの行く末とそれに対する彼女の決断を「君は再入国できない」の一言で全部表してしまう表現力など、着実なステップを経ながら、秀逸なラストシーンへと至るのである(アップにしないのがいい)。リチャード・ジェンキンスの演技はもちろんだが、作中の人物同様、ヒアム・アッバスの的確なサポート力が、作品の感銘力を強く高めている。
[DVD(字幕)] 8点(2013-02-16 02:45:54)(良:1票)
24.  明日、君がいない 《ネタバレ》 
細かいところで未熟だったり荒削りだったりするところはいくつもあるが、何よりもこの作品世界を設定した発想の切れ味が素晴らしい。中身をどうこういう前に、どうしてもこれをやりたかったという制作者の凝縮された執念を感じるし、だから作品としてのインパクトがある。何のために入るのか分からなかったモノクロインタビューも、最後にきちんと着地点として結実している。●全体を通じて、カメラが同じ回廊を何度も回ったり、同じ階段を何度も上下したりするのだが、これが出口の見えない魂の彷徨を表現しているようで、哀切の念をこみ上げさせる。テーマと撮り方がきちんと一致しているというのが素晴らしい。
[DVD(字幕)] 8点(2011-09-15 22:56:10)
25.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 
主人公と人形との恋愛沙汰という表層的な部分にとどまらずに、その背景の部分から必然性をもって物語を組み立てているところに好感が持てる。一見して突飛に見える主人公の行動の数々についても、答えそのものは出さずに、しかしヒントや手がかりはきちんと埋め込んでいる脚本の精緻性と真摯性が素晴らしい。そして、役者陣では、キー・ポイントとなる3人の女優の、立ち位置を踏まえた堅実な演技の貢献が大きい。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-11 23:37:08)(良:1票)
26.  レスラー 《ネタバレ》 
この作品で主演がミッキー・ロークってだけで、もう見えてくるものがあるじゃないですか。いうまでもなくこの主人公は彼の人生そのまんまです。もっとも、こっちの主人公の方は、わずかに見えてきた新たな光もあっさり失い、負け犬人生のすべてを抱えてリングに戻っていきます。それをどこか暖かい眼差しで見つめている制作者の作り方も良い(一番の感動ポイントは、バトル中にこっそり主人公に声をかけるアヤットラー)。それに対抗すべく自らの肉体をさらけ出して見せたマリサ・トメイも立派。唯一の難点は、エヴァン・レイチェル・ウッドとロークの演技があまり合っていないこと。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-21 22:01:42)
27.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
物語が起こる範囲はとても狭い。ほとんどは隣り合う2軒の家のどちらかで、あとは教会とか近所の路上がちらほらあるくらい。それにも関わらず2時間近くをじっくりと見せ切ってしまう描写の奥深さに感服。ところで、ここで敵役として出てくる不良団は、まったくの中途半端なチンピラ崩れであり、過去のイーストウッドのヒーロー映画なら開始後10分で消される程度の存在である。しかし、本作の主人公はそれにすらあっさり返り討ちにあってしまい、最後には一世一代の決心をせざるをえないことになる。自らの俳優上の役柄をすら相対化し、それに決着をつけようとするイーストウッドの壮絶な視点を感じる。のみならず、そこにアメリカという国家に対する決着まで凝縮してしまった、この人ならではの不敵極まりない作品。
[映画館(字幕)] 8点(2009-05-07 03:07:00)
28.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
作品の本質は、最後まで突き抜ける一直線のラブストーリー。スラムもクイズも、それを導くための手法にすぎない。その視座が明確に定まっているからこそ、作中に出てくるすべてを飲み込んで、爽快なパワーが輝いている。●再見して思わず泣きそうになったのは、実は、エンディングテーマ中にところどころ挿入される、子供時代の二人が無邪気に踊るカット。現在の大人の二人と、心の中身は同じであるところがミソ。一緒になれて本当に良かったね。
[映画館(字幕)] 8点(2009-04-30 04:17:06)(良:1票)
29.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
ヒース・レジャーのジョーカーが作品のイメージを何倍も強烈なものにしていることはいうまでもない。ただ冷酷で残忍なだけではなくて、その中に常に「人の心を操作する」という明確なコンセプト(?)が存在する。そして確かに、彼の手法は、手法としては成功している、というか、「そうされたらそうなっちゃうよなあ」というところを的確に突いてきている。しかし、彼を破ったのは、警察でもなければバットマンでもなく、顔も見えない向こうの船の人々を信じる「人の心」であった。そこで彼は自らの敗北を悟る(おお、これはあのメフィラス星人と同じパターンではないか。道理で彼が格好良く見えるはずだ)。人心の良識が復活すればバットマンは社会に必要がない。だから、主人公は最後に甘んじて悪役を引き受け、その決断に説得力が出る。単にキャラクターの造形に頼ることなく、そこまで突っ込んだ世界を作品として作りあげたというところを評価したい。
[映画館(字幕)] 8点(2009-04-02 04:52:53)(良:2票)
30.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
前半は、厳しい視点の中にも地に足の着いた安定感のある描写が良い。特に、母親がスーパーウーマンでも何でもなく、ただ泣くだけ、立ちつくすだけ、または弱々しく抗議するだけというのが、逆にその中にある我が子への信念と愛情を、リアリティをもって裏打ちしている。●後半は、公聴会やら死刑執行やらと幅が拡がりすぎなんじゃないかなあ・・・と前は思っていたのですが、再見して気にならなくなりました。おそらくイーストウッドは、そこにあったもの、コリンズ夫人が体験したものはきちんと盛り込もうとしたんだろうけど、彼の場合、「これも入れようかな」とふと思っただけで、あっという間にまとめて入れ込んでしまえるんですよね。●それと、ぞくっとしたのは、偽ウォルターと実母の対面シーン、実母は物腰丁寧だし、再会を喜んでもいるんだけど、偽ウォルターが何か重大なことを言おうとすると、それに耳を貸さずに、ささっと汽車に押し込んでしまうのです。この一瞬が表す描写の重さ、奥の深さ!●カメラワーク、照明、音楽は相変わらず文句なし。
[映画館(字幕)] 8点(2009-03-23 04:25:36)(良:1票)
31.  ユー・キャン・カウント・オン・ミー 《ネタバレ》 
主人公はしっかり者に見えて実はわがままな部分を持ち合わせているし(後半にはっきりしてくる)、弟はぐうたらに見えて意外に人の心を敏感に理解している。主人公の上司は神経質で横暴に見えても影では悩んでいるところもあるし、息子は純心に見えても心には傷を抱えている。これら主要な登場人物たちに共通しているのは、「精神的に成長しきれていない」ということ。いみじくも、弟の台詞に、「彼(姉の子)はまだ3歳だ」という一言があるが、同じ次元のことは全員に対していえる。しかし、この作品は、それを決して非難したり追いつめたりせず、弟の帰郷という不測の事態がもたらす少しずつながらも確実な変化・成長を、じっと見守っている。ちょうど、作中の神父が行っているのと同じように(これがまさに監督の視点)。だから、この作品は見終わった後に心に残る共感と感銘を呼ぶのです。ローラ・リニーとマーク・ラファロという配役も的確。ただし、邦題には一工夫ほしかった。
[DVD(字幕)] 8点(2007-06-13 02:53:20)(良:1票)
32.  メメント
アイディア自体は過去にもいろんな人が考えたと思うのですが、それを主人公の巧妙な設定もからめて本当に作品として創り上げてしまったのが素晴らしい。こういうオタク魂溢れる作品には好感が持てます。ガイ・ピアースやキャリー・アン・モスのちょっと無機質な感じも、雰囲気に合っていていい感じです。●再見して(5回目くらいでやっと)気がついた点。サミーのことが語られる白黒パートで、最後に施設に入っているサミーが、人が横切った直後の一瞬だけレナードになっている!これには唸りました。解釈で言われている「レナードが喋っているサミーの妻への行為=実はレナード自身の行為」が、きちんと映像上も裏付けられているわけです。
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-21 02:28:09)
33.  ブロークン・フラワーズ 《ネタバレ》 
この(物語的に)楽しそうな設定と主演がビル・マーレイ、これだけでもうOKです。どんな筋書でどんな結論でも、つまらなくなるわけがありません。しかも、最初の1人は案外いい感触だったのが、進むにつれて冷たさ度が増しているのが笑えます。ラストは一瞬あっけにとられましたが、よく噛みしめてみると、いろんなことを後から考えさせるなかなか洒落た締め方ですね。ちょっと残念だったのは、ジュリー・デルピーとジェシカ・ラングの顔つきが、なぜかいつもと全然違っていたこと。
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-10 03:20:02)
34.  恋人はゴースト 《ネタバレ》 
初期設定以外には特に工夫や装飾はないのだが、そのありがちな内容をここまで面白く見せてしまったのは、リース・ウィザースプーンのセンスと存在感に尽きる。彼女が登場するだけで、鬱陶しくも可愛らしい幽霊が本当にその場にいるような気になってしまう。冷蔵庫の中のリースや、肉体の中に戻ろうとするリースなど、クスッと笑えるカットも結構あります。
[DVD(字幕)] 8点(2006-10-30 00:37:58)
35.  NOEL ノエル(2004) 《ネタバレ》 
実は一晩の話だったんですね。中盤の、長めの会話の応酬とともにそれぞれが発展していく部分はぞくぞくしましたが、着地部分はややあっさり風味でした。相変わらず上手すぎのスーザンに比べ、途中からはペネロペが目立たないというか、役に深みがなくなっているのが残念(これは脚本の責任)。とはいうものの、特に大事件を起こさせることもせず、登場人物たちの地道な生活をじっと追い続けるような全体の作りはやっぱり好みなのです。90分台の作品ながら、いつの間にか登場人物への愛着を感じてきます。
[DVD(字幕)] 8点(2006-10-27 00:40:08)
36.  ナイロビの蜂 《ネタバレ》 
アフリカの描き方が植民地主義的だとか、真相が都合良く明らかになりすぎだろとか、とってつけたようなカーチェイスもどきは何なんだとか、突っ込みたくなるところはいろいろある。しかし、私は、この作品の本質は、亡き妻への思慕と情愛と敬意(この3つ目が重要)に突き動かされ、その軌跡を真摯にたどっていく夫の物語であると理解したし、それに基づいて存分に鑑賞した。だから、あのラストシーンも、悲劇的であり、かつ理不尽であるにもかかわらず、物語のフィニッシュとして必然的に到達しているのである。ラブストーリーは数あれど、夫婦間の敬意を込めた愛情をここまでの極限状況に高めて描き出した作品は、ほかにあまり思いつかない。レイチェル・ワイズのぎゅっと抑えたような演技はもちろんだが、それを(レイチェルがいない場面でも)きっちりと受け切ったレイフ・ファインズの表現が見事。
[映画館(字幕)] 8点(2006-06-04 21:42:44)
37.  パイラン 《ネタバレ》 
田舎の海辺の町の寒々とした光景がよく似合っている、切ないラブロマンスの秀作。ゴミ溜めのような(物質的にも精神的にも)生活を送っていた下っ端ヤクザが、顔も見ていない、すでに生きてもいない相手との関係を通じて段々と変わっていく過程が良い。チェ・ミンシクの演技は、挫折と敗北を繰り返してきた駄目人間を全身のオーラで表現していて、なかなか見事。また、写真、歯ブラシ、戸籍謄本といった小道具もなかなか効果的に機能している。難点としては、前半のチンピラ生活の描写がやたら長いことで、あれは15分もあれば表現可能だと思う。また、ヒロインが主人公に会いに行く場面はちょっと唐突(かえって、顔を合わせないことによって発生する切なさを減殺している)。  
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-29 03:20:20)
38.  ミリオンダラー・ベイビー
筋立て自体は特段目新しいものではなく、むしろ古典的な部類に属するが、それを作品として忘れがたいものにしているのは、卓越した演出のセンスと、主演3人の陰影をたたえた濃密な演技、そして絶妙な音楽と照明。内容の各論を逐一突っ込む以前に、「映画」として非常に心地よいし、だからそこを評価したい。
[映画館(字幕)] 8点(2005-06-25 22:48:47)
39.  シルミド/SILMIDO 《ネタバレ》 
単に複雑な話を分かりやすくまとめただけではなく、その表現の目的やコンセプトがしっかりしているのが素晴らしい。第1は、いうまでもなく、個人の運命が国家権力の指先によって簡単に左右されることの悲劇という点です(死刑囚でもこれは変わりません)。そして第2は、すべてを失った後の個人のアイデンティティの希求という主題です。島にやってきた訓練兵は、所持品や身分はおろか、自分の法的存在すら抹殺された、幽霊と同じ状態でした。それでも、自分が存在していることの証を求めたいという強力な意志から、彼らは訓練を完遂し、さらに官邸に行くことを決意したのです。だから、訓練からソウル突入までのすべての過程が、身近なものとして説得力を持っていますし、最後の血文字の場面が忘れがたい名場面となっているのです。DVDのジャケットのみんなの表情も絶品。
[DVD(字幕)] 8点(2005-06-11 02:39:53)
40.  リメンバー・ミー(2000)
すごく素朴で単純な作りなんですが、心に残る好作品です。時間軸を超えた無線通信という初期設定以外に話を拡げすぎず、かつ、二人のやりとりも話を成立させるために必要最小限度であるのが良い。そうした中で、過去と現在のそれぞれの環境において、現実との関わりの中で相手の存在が意味を持ってきています。また、ラストの、あえて変に盛り上げようとしないあっさりとした切なさも印象的です。
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-02 01:46:29)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS