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21.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 
ダニー・アーチャー(ディカプリオ)もほとんど少年兵に近い。彼が最後に人間性を取り戻したのは奇跡に近い。ソロモンの息子が父親に諭されて我に返るシーンと連動している気がする。
[DVD(字幕)] 9点(2009-04-12 11:13:51)
22.  オープン・ウォーター 《ネタバレ》 
最初に出てきたクラゲでぞっとさせられたが、これが序章だったとは。波酔い。冷え。空腹。脱水症状。痙攣(こむら返し)。眠気。雷鳴とどろく夜間の恐怖。サメの被害に到達するまで、こんなに試練があったとは! 海に漂う恐怖を思い知らされる。地上(屋外)でひと晩過ごすにしても、これほど体力が消耗することはないだろう、つくづく人間とは陸上の生き物なのだ。ラスト近くで地上の映像が少し出たが、どれほどほっとしたことか。それに、天を覆う雲が気になって仕方がなく、時間の経過を示す数字と、次第に黒ずんでゆく空の陰りに、「こんな状況で夜になったらどうするんだ!」とずっとハラハラさせられた。 特に音楽もないし、技巧的なものを極力排して撮られているので、もの足らない人もいるだろうが、漫然とした時間の経過がいかにも本物の重み、凄みがあって、ドキュメントタッチの方が私には数段怖い。目前の他人の災難をどうすることもできず見ているしかないという疑似体験になった。船を返す前に、ボンベの数を確認しなかったインストラクターに心底腹が立つ! 実話ということだが、被害にあった人があまりにも気の毒で胸が痛い・・・・・・
[DVD(字幕)] 9点(2008-11-24 10:56:55)
23.  ニコラス・ケイジの ウェザーマン 《ネタバレ》 
主人公は気が小さいために細かいことにこだわりすぎて、かんしゃくもち。しかし彼は自分の家族も父も、つまりメインキャラクターを全員深く愛している。決して自分1人だけでなく「皆で幸せになろう」と必死でもがいている不器用な彼がいじらしい。家族なしで大金を得ても仕方がない、という彼の価値観もほほえましい。実際、人生は予想のつかない天気予報のようなものだ。誤報だろうが当たろうが、結局人間は生きていくしかない。しかし主人公の父親の葬儀のシーンを見ると、少なくとも「人生はクソだ」とは思えない。ほろ苦い、微妙な人生観を皮肉とユーモアでつづった、主旨のぶれないいい映画だったと思う。
[DVD(字幕)] 9点(2008-07-27 09:23:02)(良:1票)
24.  アザーズ 《ネタバレ》 
娘はいい子を装って母にこびることなく、言いたいことを正直にきっぱりと言う、その姿が勇ましい。彼女は母に襲われた記憶があるから始終つっぱっているけれども、受けた心の傷はむしろ弟より深そうだ。母親役のキッドマンが娘役の子役に圧され気味にさえ見えた。母と子の緊張感が、屋敷内の不協和音をいやがうえにも盛り上げていく。その過程がとても自然で巧み。またセリフの応酬など、舞台向きの作品だ。独特の死生観にわが子殺害問題をからませ、光と影、または生者と死者の服装などから時代のギャップを表したりと、シンプルだが古典的な演出が効いて、全体的にクラシカルなムードが漂う上質のミステリー作品だと思う。
[DVD(字幕)] 9点(2008-07-16 09:54:49)
25.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 
重要施設に墜落させないように後方についていた戦闘機が撃墜した、という話が浮上していると後で知り、鑑賞中の違和感を改めて思い出した。ハイジャックした直後、50分後に目的地に着くと犯人は言っているが、だとしたら、一面識も無い乗客同士が、現状を把握して、一致団結し、行動に移るまでに40分前後しかかからなかったことになる。犯人に脅されている間は、余計なことを考える余裕はないだろうし、事が起こるまで飲み物を飲んだり、居眠りをしたり、すっかりくつろいでいた乗客たちが、機敏に生死の覚悟などつけられるだろうか。現状を把握するまで半時間ぐらい、あっという間に経つのでは。安々と鵜呑みにはできない作品と思いつつ、非常事態に陥ったときは、現状を把握する冷静沈着な姿勢が何よりも大事なのだと痛感させられた。
[映画館(字幕)] 9点(2006-08-21 14:06:57)
26.  解夏 《ネタバレ》 
一言で言えば、自分(視聴者)とは関係のない誰かが突然不幸を背負って、彼女と二人三脚でがんばっている、という姿を描いた話。当人たちは死に物狂いで恐怖と戦っているのに、それが傍観者には「面白くない」「ドラマ性が薄い」としか感じられない。でも、これが恐ろしいくらいに真実をついている。あっさりこそ、リアリティそのもの。人間は、自分に関係のない人がどれほど苦しんでいようと、どこかよそごとに思えるものだ。この作品がつまらないと思える人は、身内に視覚障害者がいないのだろう。私は最初から最後まではらはらし通しだった。どのシーンで、いつ発作が起きて倒れるか。ハレーションが映る度にひやっとした。青年は発狂するほど苦しまないか、鬱に陥って発作的に自殺を計ったりしないか。もっとリアリティに、と皆さんは書かれているが、失明の苦しみをとことん追究して描いたら、とてもこんなに美しい長崎の情緒を表現する余裕はない。だからこそ、登場人物たちはアップになることが少なく、カメラを引いて撮影され、わざとある程度客観的に描かれているのだと思う。この作品には随所に、各登場人物たちの何気ないやさしさが動作に表れている。見る側は受身としてではなく、いろんなところに注意して、いろんな発見をしてもらいたいと思う作品。
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-25 00:25:31)(良:2票)
27.  父よ 《ネタバレ》 
背景に音楽が流れることもなく、視聴者にこびるサービスが何もない。この作品は楽しませてもらう、味わわせてもらうという受身からでなく、積極的にこちら側がそれぞれの登場人物たちの身に乗り移って考えるべきだ。忘れてはならない重大なポイントは、目に見えない父の努力を、息子が言葉を介することなく感じ始めること。愛は物理的にはむしろ伝わりにくい性質をもっているかも、と学ばされた。時間、日数、年月をかけてじっくり熟成された愛が何ものよりも強い。もっともセリフが少ない分、見ているこちらは息子がどのくらい理解したのだろうと少し歯がゆいが、底が知れないだけにいっそう深い。親子は最後まで抱き合うこともないのに、自分の中では彼らが固く抱き合っているイメージがしっかり湧いていた。画面を見ながらそれとは違う画面を頭の中で作り出し、平行して見ているという不思議な視聴体験ができた。俳優たちの抑えた演技に、まるで催眠術にかけられたような気分。
9点(2004-07-02 08:52:48)
28.  キャスト・アウェイ 《ネタバレ》 
映画の中ほどから阪神大震災のイメージがつきまとって離れなかった映画。ライフラインが断ち切られたときって、もしかしてこんなの? これでもかというほど難題が前途に立ちふさがっていて、死ぬこともできない、とりあえず息をついて、その場を生きるしかない、でも人生の途上で絶望の中でも何が起こるかわからない、というゼメキスのメッセージに泣いた。画面いっぱいにぬぼうっと現れた船の演出には鳥肌が・・・・・・船は転機の象徴そのもの。人生の転機がいつ訪れるかしれない、それに賭けて生きろ、ということか。「巨大な寓話」とも言うべき作品だった!
9点(2003-12-17 14:12:23)
29.  静かなる叫び 《ネタバレ》 
ヴァレリーたちが受講している熱力学の講義で、講師が話す内容が恐ろしいほどこの凶行を言い表している。   〝エントロピーとは無秩序性の尺度である。  外界からの圧力を受ける系は変化し、エネルギーの移動や不均等が生じる。  鍋の水は火にかけると運動が始まり水蒸気に変わる。  鍋にフタをすると水蒸気がそれを上下させ、  熱源や水がなくなるまでそれが続く。  分子運動が増えるほどにエントロピーは増大する。  エントロピーが最大になると秩序が戻る〟  レピーヌは満足するほど人を殺傷したのち自殺して、ようやく凶行は終了する。 エントロピーは、彼の狂気(エネルギー)が荒れ狂うことのメタファーなのだと思う。  Wikiによると、レピーヌがこの事件を起こしたのは25歳のとき。7年前、自分の人生をフェミニストに台無しにされたと告白しているが、なるほど、大学入試に失敗したことを女子のせいにしているのかと察しがついた。あまりに薄っぺらく、バカバカしくて拍子抜けする。犯人の動機を深く掘り下げていないのも、ある意味納得。 また、この作品は、信じられないほど多くの興味深い矛盾点を見つけることができる。   ・レピーヌは女性を激しく嫌悪しているにも関わらず、冒頭、いきなり男女を撃つ。  ・レピーヌの自室には、男を誘うようななまめかしい女性のポスター、寝室にはネクタイを締めた男勝りの女性のポスターが貼られている。  ・レピーヌの向かいのマンションに住む女性の部屋は、電灯を消すと真っ暗になり時刻は夜のようなのに、レピーヌの部屋には明るい日差しが入っている。  ・理工科大学内というのに、両目をテープでふさいだアインシュタインのポスターが、少なくとも2回は映像に入ってくる。  ・レピーヌは、フェミニストが女性の特権を手放さないことに怒りを感じているが、ヴァレリーは、将来出産を望めば就職活動に障りがあることを屈辱的に思っている。  ・レピーヌは、母親だけは女性蔑視の対象外とみなしている。  レピーヌの犯行に一切ためらいがなく、情け容赦なく学生たちを撃っているシーンの数々。観る人によっては、モノクロで画面が引き締まって見える効果もあるせいか、ぞっとする美しさを感じることもあるという。 ただ私は、フィクションではなく現実にあった惨劇を映像化した作品として観ているので、どう転んでも「美しさ」を感じることはできない。無抵抗な人間を絶対的優位な立場で次々と殺戮する様子は、兵士同士が大義名分から死を覚悟して戦う戦争よりいっそう救いがなく、卑劣だ。美を感じる以前に、自分の子供がその場にいる錯覚に陥ってしまう。夢や希望をいきなり奪われる恐怖を味わう学生たちは、過去の話ではすまない。今、このときも世界中のどこかで、どうにもならない理不尽に向き合わされ命を絶たれる若者がいる。改めて、モントリオール理工科大学の犠牲者のために深い哀悼の意を表したい。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-15 01:19:08)
30.  シングルマン 《ネタバレ》 
同性愛の偏見が強い時代の割には、いとも簡単にそれらしい相手に遭遇できるのが不自然だった。パートナーにはなかなか巡り合えないゲイだからこそ、相手に先立たれるショックははかりしれないと思うのだけど、次から次へといい男が向こうからやってくる。それこそバスのように。この辺の違和感が少し引っかかったが、上質ないい映画を見たという余韻があった。 別れた元妻は、今でも心の友。マイノリティであるゲイと知りながら、師のために銃をわが身に隠す美しい教え子。渋いなあ・・・。口数の少ない主人公をコリンが抑えた演技で演じているから、画面から彼の気持ちがにじみでているように思えた。
[インターネット(字幕)] 8点(2017-11-14 00:25:39)
31.  メメント
見始めて1時間までは何ともなかった。しかし、徐々に体調が悪くなってきた。胸がむかむかし、画面を見続けるのが辛くなってきた。見始めて1時間半ごろ、ついにディスクを一時停止して、トイレに駆け込む。強い吐き気があったが、しばらくすると治まったため、恐る恐る再び視聴。見終わると、倒れ込むようにして就寝、吐き気をまぎらわせるために、ラジオをつけて眠りについた。  後で考えると、あの症状は画面酔いだったとしか思えない。視覚から入る情報と体感している感覚のずれから起こる「酔い」という症状。各エピソードの推移が前後に激しく揺さぶられたので、話についていこうと躍起になっているうち、吐き気が起こってきたものらしい。体調不良を引き起こす映画なんて、びっくりだ! 本作の話をじっくり見て考えたいのに、再視聴するにはものすごく勇気がいる(涙)。もし『リング』の呪われたビデオが現存して、それを視聴したら、こんなふうに体調不良を引き起こすんだろうかと妙な方向に連想してしまった。
[DVD(吹替)] 8点(2017-09-03 14:05:06)
32.  ミスト 《ネタバレ》 
後味が悪いとか下らないとか、あまりいい評判を聞いておらずほとんど期待せずに見たら、意外に考えさせられることの多い作品で、けっこう拾いものだった。今年(2016)5月に、年端もいかない1人の小学生が北海道で1週間近くも孤独に耐えて、生き延びた。いかに体力を温存して、1日でも長く助けを待つことが大切かということを、彼は小さな体で証明してみせた。映画の中では、閉じ込められた大勢の人々がうろたえおびえ、言葉は悪いが、勝手に騒いで自滅していった。非常時のパニックが、もっとも命を縮め、何の益をももたらさないことを、この映画は強く訴えている。  この映画に出てくる人々は、自分たちがこうむっている災難を、人のせいにせずにはいられない人たちだった。彼らの信仰は、信じた者だけが救われるというお得感や優越感、排他的な狭い視点に裏打ちされている。  また、この集団が私たち日本人であったなら、どういう流れになっただろうとも考えた。まず、義務感満載の旧約聖書を延々と説き続けるマダムを前にして、きっと誰かが代表して彼女にこう言っただろう。  私たち日本人は、正月に神社へ初詣でに行き、彼岸や盆には墓参り、厄がついたら宮司にお祓いをしてもらい、結婚式は教会で、死んだら戒名をいただきます、そうそう、クリスマスには救い主の誕生をお祝いするよりサンタの方が魅力です。あと、八百万の神さまも捨てがたいですが、まだ続けますかと。  特定の宗教の色に染まりにくい国民性は、本当にありがたい。もちろん、他の国の人々は短絡的だというつもりは毛頭なく、ただ、さまざまな宗教観にとらわれる手間もなく、いち早く一致団結して強者が弱者を守る知恵と勇気を絞る方が、よほど災厄を免れやすいと思うだけだ。深刻な地震に遭い、閉鎖的な環境に長時間閉じ込められた人々が、パニックをさけ、自分にできることを自ら探し出して、積極的に他者に奉仕する姿が、阪神淡路大震災、東日本大震災など、これまでにも何度も報じられてきたが、本当にこれはすごいことなんだと、この映画を観て改めて日本の被災者たちの辛抱強さ、たくましさに気づかされた。
[インターネット(字幕)] 8点(2016-09-14 02:18:52)
33.  ソラリス 《ネタバレ》 
何の予備知識もなかった人には、さぞかし辛い視聴だったろうと思う。ソラリスという惑星が、飛行士たちのイメージから人間らしき 「生物」 を創り出してステーションに送り込んでいるなんて、この映像ですんなり納得できるのだろうか。また、身内を亡くして喪失感に苦しむ遺族が、宇宙の奇蹟によって再び故人と遭遇したら、気が動転して相手を宇宙に放り出したなどと、この感覚だけはどうしても受け入れられない(つまり原作から文句を言いたい)。夢でも会いたいと思う相手なら、何者に姿を変えていてもしがみつきたいほどの喜びではないのか。  ただ、不思議なことにこの作品は、どこか能に通じるものを感じる。言葉数や動きの少ない、俳優たちの抑えた演技が、力強い気を放っているようだった。特にレイアを演じるナターシャは、目が異様に大きく邪悪なものを秘めているようで、観ているこちらは不安をかきたてられた。しかし、まばたきのほとんどないその目は、能役者がかぶる面のようだ。表情が乏しい面の下では、自分が何者なのか、愛されているのか、夫とともにいられるのかといった、自己の存在を懸けた疑問にもがき苦しんでいる。もともと幸せを素直に受け入れられず、プロポーズも、妊娠も躊躇するなど、彼女は生前から自分の存在が希薄だと思いこんでいたのだろう。最初の自殺と違い、クリスを地球に帰すために自ら死を選ぶ彼女の愛は、たとえソラリスの生成物の立場であったとしても、深く胸をえぐられる。死生観あり、オカルト性ありと、『ソラリス』は能の演目向きのストーリーかもしれない。
[DVD(字幕)] 8点(2015-09-06 21:26:47)
34.  ペネロピ 《ネタバレ》 
この映画ほど「レリゴー♪」の歌が似合う作品もないのでは。「美女と野獣」の逆バージョンで、さすが現代版だけあって、他力本願ではなく「自分で呪いをといた」と胸を張るペネロピが最高にかっこいい。自分の顔を世間に公表するあたりから、彼女の勇気に感動しっぱなし。あの失恋の落ち込みレベルは自殺を考えても不思議じゃないのに、そこから始まった彼女の行動は、「死ぬ気ならなんでもできる」を地でいっている。人から愛されるより前に、まず自分自身を愛する気持ち、心の声に耳を傾けることが大切だということを、この映画から教えてもらった。
[DVD(吹替)] 8点(2015-09-05 15:24:52)
35.  バッド・ルーテナント
蛇といっしょに水の中で撮影に応じた俳優さんにのっけから同情した。ありえない・・・・・(涙)。ニコラス・ケイジの演技はセリフをしゃべっているようには見えない。この映画、本当に台本が存在するの!? あのナチュラルさには演技に感動すべきなのか内容にのけぞるべきなのか・・・・・・本当にアメリカって、こんなに巷でヤクがはびこってるの? 巨大なワニが仰向けにひっくりかえって片脚ブラブラには目をむいたけど、それ以上に強烈だったのが、ドラッグや酒、ギャンブル等の依存者がぞろぞろでてきて、「おかしいなあ、麻薬がらみの映画なんて今まで山ほど観てきたのに」 と不思議に思いつつ、何の免疫もできてなかった自分を再発見する始末。後半から視聴が辛くて、だるくて、「早く終われ!」 と何度も何度も時計を見た。なのに、点数をつけるとなると、不思議なことに・・・・・・
[DVD(字幕)] 8点(2014-10-09 00:31:11)(笑:1票)
36.  みなさん、さようなら(2003) 《ネタバレ》 
「あなたのことが大好きだよ」と、余命いくばくもない本人に幸せな気持ちをプレゼントしてあげる、お酒と料理を囲んで大勢で晩餐会、そういうことができる日本人がどれだけいるだろうかと、深く深く考えさせられた。ハグや握手など、人に触れる文化に乏しいシャイな日本人は、家族が人生のラストを迎えるとき、あの息子が父親に見せた愛情表現をいざ見せられるかというと・・・・・・。こういうシーンを見るたびに、いとも簡単に壁を越えてダイレクトに愛情を伝えられる欧米人が羨ましくなる。また、モルヒネで死ぬタイミングをはかるという演出がズルいというか悔しいというか羨ましいというか、この時間さえわかっていれば、どんな演出も間に合うし、粋な計らいも可能になるというもの。法的に許されないことでも軽々とクリアされているノリを見ると、この映画は「どんな主義を信奉していようがどんな過去を抱えていようが、細かいことは全部忘れて人生の終わりは平らな気持ちで迎えよう(あるいは見送ってあげよう)」ということを人間賛歌として伝えたいのではないかと思う。人づきあいが不器用で問題を多く抱えた人を全身で受けとめる姿は、本当に美しい。
[DVD(吹替)] 8点(2014-03-03 00:19:51)
37.  女はみんな生きている
途中からリスベット・サランデル(『ドラゴン・タトゥーの女』)がゲスト出演してきたかと思った・・・・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2014-02-24 10:56:44)
38.  アウェイク(2007) 《ネタバレ》 
終盤のつじつまの合わし方には驚かされた。何もかもピースがうまくピタッとはまって、まさに「こう来たか!」という感じ。優秀な外科医と、悪事に手を染める医師が応酬するセリフにも工夫がしてあって、医師に対する間違った先入観を視聴者に抱かせるよううまく誘導させている脚本は、さすがだと思った。 ただ、2つだけ大きな違和感があった。  1つは、あれだけ患者が痛がっていれば血圧は不自然なほど急上昇するだろうになあ?という疑問。手術中、血圧の変化に気づかないドクターなんているんだろうか??? なんといっても術中覚醒している患者は心臓が疾患なんだから、モニターで何らかの異常が見つからないはずなかろうに・・・・・・ここら辺が不自然で、「この先生、胸を切り開く時点でさっそく医療ミスか?」と不安になった。  2つ目は、ラストの医師のもっともらしいつぶやき。しでかしたことが悪質きわまりないのに、優等生ぶりな反省の言葉にどっちらけ。4件も医療訴訟を起こされてることを考えたら、まさに正真正銘のヤブ医者だ。いっそ、本気で手術して失敗したら、罪に問われることなく完全犯罪が成立したのではと嘲笑ってやりたくなる。  最後に、主人公であるクレイトンに深く同情する。手術する数時間前には、新妻も、親友も、母もいたのに、やっと生還してきたら「そして誰もいなくなった」状態。不用意に肋骨は折られるし、手術前に突き放した母からもらった心臓で生き延びるなんて・・・・・・罪悪感なしで生きていけるんだろうか・・・・・・なんて哀れな余韻に浸っているところへヤブ医者の独白がかぶってきて、くどいようだがほんと腹立つ!
[DVD(吹替)] 8点(2013-10-25 01:10:31)(良:1票)
39.  ミレニアム2 火と戯れる女 《ネタバレ》 
ミレニアム1~3すべての原作を読んだ後鑑賞。あの長い話をどう編集したのか見ものだった。各エピソードの取捨選択に納得できて、「さすが」 という感じ。原作にほれ込んだ人が、映像化を楽しむ目的で見る分には充分楽しめる。なつかない山猫のごときリスベットが、かつての上司ドラガンや、親友のミリアム、恩人のパルムグレンに対して、少々びくつきながら上目づかいに相手の出方を伺っているのが、かわいくてしょうがない。ドラゴン・タトゥーをしょいながら、髪をぴんぴんにひっつめ「近寄るな!」オーラ全開だった彼女が、背中を丸めて「・・・怒ってる?」とニャンコになっているのだから、それだけでもう全部許してあげたくなってしまう(笑)。 蛇足ながら1つ。「火と戯れる女」というタイトルに疑問をもつ人もいるのでは。リスベットが戯れているのは他人のPCの中身なのだから、実は火よりもよっぽど危ないのだが。
[DVD(字幕)] 8点(2013-03-28 23:32:02)
40.  阿弥陀堂だより 《ネタバレ》 
癌の痛みからどうしても伏していられず、それでも座して騒がず、妻に死期を悟った挨拶をする。幸田の潔い姿に、さすがに刀を所持していただけの侍魂を持っていると感動した。一瞬泣きくずれそうになった妻は、夫の死の覚悟を乱さぬよう必死で耐えて、やがて座りなおすのだが、その一過程がたとえようもなく美しい夫婦愛に見えて、侍とその妻の美学を感じた。外国人は刀やちゃんばらに熱くなるけれども、侍のスピリッツがあって初めて美学に通じるものだとは、なかなか分かってもらえないだろう。強ければいい、かっこよければ全てよしだから、例えば、淋しいけれどもモンゴルの人たちは朝青龍引退の件に対して反日感情を募らせるのだし、彼らがこのシーンを見ても、どうして妻が泣き崩れないのか理解できないだろうと思う。また、人の顔をアップにして必要以上に喜怒哀楽を強調せず、かなりカメラを引いて遠巻きから人々を映している。その姿勢には、監督の誠実さを感じずにはいられない。
[DVD(邦画)] 8点(2010-03-14 14:58:35)(良:1票)
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