21. 惑星ソラリス
ストーリーは非常に分かりやすいが、この映画に何を観たかを説明することは非常に難しい。前半の約一時間は地上の自然を描くが、このシーンがあるからこそ一種の郷愁が宇宙で作用する。タルコフスキーの映画は常に郷愁、ノスタルジーが強烈な原動力になるが、それがあるからこそラストが特に際立つ。結局は良心の問題なのだ。タルコフスキー映画に通底する親子、良心、ノスタルジーといった諸問題を非常に分かりやすいストーリーで描ききった大作。最初にタルコフスキーを観るならこれだろう。 [映画館(字幕)] 8点(2011-10-30 22:20:48) |
22. オーメン(1976)
これはホラー映画ではなく、オカルト映画である、とあえて言い切ってしまおう。怖がらせるなんてことを狙っているわけではない、オカルトの雰囲気を存分に出しつつ、その人智を越えた恐ろしさを体感させる映画なのである。音楽の素晴らしさは言わずもがな。その聖書に裏打ちされたアイディアと、子供に悪魔をやつすという発想。犬という小道具も効いており、短いながらもものすごいインパクトの見せ場をタイミングよく挟む。謙抑的かつ上質なオカルト映画だ。 [DVD(字幕)] 8点(2011-10-26 23:07:32) |
23. アルカトラズからの脱出
緊張感を最後まで画によって持続できる数少ない映画。音楽や手ブレのような効果はかなり限定されている。画面の暗さも徹底しており、素晴らしい出来。 ショーシャンクの原案ってこれじゃないのか? 相当似ている。 [DVD(字幕)] 8点(2011-08-28 22:48:24) |
24. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
《ネタバレ》 牧師はモーセであるが、彼が率いていたのは単なる迷える子羊たちではなかった、ということ。それゆえモーセも途中で自らの役を終えたのだろう。この映画の白眉は、脱出ものにしても船がさかさまになることゆえの「上から下へ登る」という逆転の構想にある。セットもかなり細かく作られている(時計の針など)が、時に上下逆転のスケールがわかりづらかったのが悔やまれる。トイレのシーンなど、上下が逆転している感をより出せばもっと画として面白かっただろう。傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2011-06-22 22:36:08) |
25. エル・トポ
採点は困る。全然面白くねーし二度と観たくねーよと思う一方で、なんて素敵な世界を描くことができるんだろうと感動する。だからこそ40周年版をもう一度観てしまったのです。10年に一回くらい観たいかな。 [映画館(字幕)] 8点(2010-11-06 18:03:23) |
26. ダーティハリー
《ネタバレ》 面白い! 相棒についてはちょっと消化不良だったけど、悪役がバスで狂ったように歌うシーンや闇の中の銃撃戦のシーンは白眉。何よりもラストシーンの「考えてるな」のとこは鳥肌が立つくらいかっこいいし、そうきたか!と唸りました。意外と伏線張ってました。油断してた。 [DVD(字幕)] 8点(2010-08-24 20:20:15) |
27. クレイマー、クレイマー
ダスティンホフマンとメリルストリープの名演。無駄がなく飽きることのない脚本。端正な映画ですね。親子を描いた映画では白眉。 [DVD(字幕)] 8点(2008-11-17 00:15:26) |
28. ルパン三世 カリオストロの城
テレビで放送されるたびに何度観たかわからないけど観てしまうのはオレだけではないはず…。単純に面白いよね。 [DVD(字幕)] 8点(2008-11-16 01:11:59) |
29. ラストタンゴ・イン・パリ
このセンス。傑作です。微妙なバランスの上に成り立っていた関係というのは大人じゃないと分からないのかな。エロティックではあったけど、あくまで何かの代償のように見えました。最後は切ない。 音楽といい脚本といい素晴らしいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2008-07-18 23:47:24)(良:1票) |
30. 都会のアリス
すごく自然に流れるような二人の感情の変化、繊細な心の動きが手に取るようで、じんわりとくる。でも無駄なシーンにみえるところがいくつもあって、個人的には少し退屈だった。ペーパームーンにテーマ的に酷似しているのは痛い。 [DVD(字幕)] 8点(2008-04-18 01:10:07) |
31. ペーパー・ムーン
いい映画でした。テイタム・オニールが素晴らしすぎます。それに比べてライアン・オニールは普通過ぎます。正直脚本はいまいちですが、全体がかもしだす雰囲気や何ともいえない魅力で引っ張られます。いい映画。険悪だった二人が車に乗っているシーンが何度も出ますが、そのたびに表情が微妙に変化しているのは見所です。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-17 00:35:25) |
32. フォロー・ミー
いい映画。ミア・ファローはこれ。 [DVD(字幕)] 7点(2013-09-04 23:42:58) |
33. 鏡
黒澤は「私はタルコフスキーを難解だとは思わない。ただ彼の感覚が鋭すぎるだけだ。」というようなことを言ったそうだが、黒澤の見る眼は確かであった。この映画は鋭敏過ぎるほどの彼の感覚が爆発した心象風景であって、ストーリーは存在しない。というのも、この映画は彼の記憶をそのまま再生したものだからだ。記憶にストーリーが存在する人は居ないであろう。だから過去と現在、歴史と創作が入り混じる。妻と母が同一人物なのもそういうことで、彼の頭の中で両者の人物像は一致するわけだ。観客はタルコフスキーの頭の中を体験することができるが、個々の出来事が何を意味するか、正確なことはなにか、を知ることはできない。それはタルコフスキーにも分かっていないからだ。流れる水と印象的な炎、セピア色、モノクロ、カラー、タルコフスキーはどの場面を切り取っても文字通り絵になる映画監督である。 [映画館(字幕)] 7点(2011-10-30 22:26:02) |
34. エイリアン
アッシュの方が怖かったのはおれだけか。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-08 18:15:00)(良:1票) |
35. マンハッタン
「少しは人を信じなきゃね」ほんとその通り。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-20 01:42:47) |
36. 激突!<TVM>
確かに巧い。でも何か物足りない。 [DVD(字幕)] 7点(2008-09-02 00:19:18) |
37. アニー・ホール
シリアスにふざけているのが笑えます。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-24 01:10:31) |
38. がんばれ!ベアーズ
ほほえましい映画。テイタム・オニールの輝き。ターナーも非常に良い演技をしていた。勝利市場主義ではない結末が好み。 [DVD(字幕)] 6点(2013-02-21 08:17:08) |
39. 幸福の黄色いハンカチ
家父長的イデオロギーが非常に鼻につく点が大幅にマイナス要素だが、ラストは確かに感動的。武田、桃井の二人も素晴らしい。 [DVD(邦画)] 6点(2013-01-07 23:12:24) |
40. カプリコン・1
佳作。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-02 09:01:24) |