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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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21.  機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 《ネタバレ》 
俺は劇場版が気に入らない。 そりゃあ三枝の音楽は神だったよ。 出渕と庵野のメカデザも素晴らしい。 戦闘描写も流石富野だ。 νガンダムとサザビーの斬り合いで燃えない奴がいんのかよと。 ブライトの核ミサイル弾幕はたまげたなあ。 けど、北爪の絵は何処か平べったく感じる。 「Z」「ZZ」の頃はもう少し質感があった気がするけど今回はTV版のような厚みを感じられない。 かといって、今更安彦にシフトチェンジしても微妙だった気がする(というより「ヴィナス戦記」で鬼のような神作画の真っ最中でガンダムの原画までやったら今度こそ過労死する)。 いっそ「Z」の神OPを手掛けた梅津に全部書かせて「イデオン」みたいな無機質と絶望感ただよう怖い絵で描いた欲しかったかな。ま、そんなifはどう考えたって個人の妄想にすぎない。忘れてくれ。 だがな北爪。ブライトまで白目いれやがって。 でもチェーンは可愛い。ストーリーが良ければチェーンの可愛さで総てを許してしまえるほどの可愛さだ。 俺が気に入らないのは絵だけじゃない。ストーリーも微妙だった。 確かに最初から最後まで引っ張る演出で退屈はしなかった。 けど、本当に「ガンダム」を初代から「ZZ」まで見ている奴しか楽しめないと言ってもいい。 少なくとも初代を見ないと劇中のシャアの行動は意味不だ。キチガイ電波のマザロリシスのオッサンが地球に隕石落すんだぜ?しかも本音はアムロへの復讐だ。ハタ迷惑すぎる。 そんなに闘りたきゃ廃墟のコロニーに二人で篭って殴り合うなり斬り合うなり勝手にやれっての。 個人的にベルトーチカに出てもらった方がストーリー的にも良かったんじゃないかな。 いや、チェーンが嫌いだというんじゃない。むしろあんな可愛いメカニックすらブッ殺せる富野オ・ノーレ。いや、チェーンの件でキレていてはキリが無い。 事もあろうにアストナージまで…富野!おまえだ!いつもいつも脇から見ているだけで!人を弄んで! 大体アクシズ落す必要ねえじゃん。 そもそも地球の俗物を一掃するとか言ってる奴が一番のケダモノ。 己の私欲のために地球滅亡の危機招いといてアムロにボッコボコにされて部下にも「うわあ…」でいいとこまったくなし。 この映画を見た後にいっつも「機動戦士SDガンダム」の「今度は劇場で仕返ししてやる」のセリフを聞いて心を癒しています。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-21 21:58:34)
22.  超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~ 《ネタバレ》 
ストーリーはTV版マクロスだが、いかんせん肝心の作画にムラ&作画が良くなっても27話以降は蛇足。むしろあのスタッフでTV版のリメイクでもしちゃえば良かったのに。 それでもTV版もマックスとミリアの激闘が凄い。特に18話。フォッカーの愛機を輝が受け継ぐ話とか、そこら辺はTV版に軍配をあげたい。  ただ、「愛・おぼえていますか」はストーリーはともかく作画が神。板野サーカスが入り乱れるドッグファイト、TV版より性格が丸くなって好印象&感情移入もしやすい、最終決戦前後のやり取りも断然劇場版。 フォッカーの散り様はともかくカムジンの出番が大幅カットで残念、でもミリアとマックスの一騎打ち(お見合い)の緊張感と作画はオーパーツ、柿崎イイイィィィ、何より輝がちゃんと主人公やってて泣いた。  とにかく凄すぎる。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 21:34:30)
23.  蒲田行進曲 《ネタバレ》 
深作欣二の最高傑作は「軍旗はためく下に」や「代理戦争」「暴走パニック 大激突」辺りだと思うが、この映画も初めて深作ワールドを味わった思い出深い作品だ。  映画ではなく「映画」を劇中で演じるシステムの人情劇。 「嘘の世界をいかに本物に魅せる」かが堪能できる。  冒頭の“夜”を創り、幕末の志士達が殺し合う戦場を再現する場面。  舞台の上を駆けるようにノビノビと演技する俳優陣。 日本映画の斜陽化が顕著と言われた時代だったらしいが、登場人物たちの顔つきを見ているとそんな暗いイメージが湧いて来ない。役者魂とやらが全力で伝わって来る。  軽妙なリズムに合わせて青春、性交、ヴァイオレンスにストーリーを進めるやり方は流石。  ピカピカの汚しも何も無い衣装に身を包む主役、 ボロを被りながらも、主役を盛り上げようと必死に食らいつく脇役やモブ。 そこにスポットを当て対比させる話が面白い。  ジェームズ・ディーンをDisりにかかるシーン。さすが深作怖いもの知らず(褒めてる)。 「人一人殺すぞ~!」と子供のように眼をキラキラ輝かせる監督。 この映画の時代設定は、日本映画が黄金期だった1950年代~60年代だろうか? この頃はこういう事サラッと言える監督がいっぱいいたんだろうなあ・・・。  そして命懸けの「階段落ち」。 それを実際にやり遂げた俳優の伝説を元に作られたそうだ。 それをやれば生きるか死ぬか。だけど女房食わせるためなら死んでやらあ!そんな覚悟が伝わる迫真の演技!  ちょっと気合の入りすぎた雄叫びも多々あるが、そこが「これ映画だから!」と全力で唄うこの映画の魅力であろう。  だって「仁義なき戦い」の監督だし。 「マジに受け取ってんじゃねーよバーカ!」と監督が問いかけているような気がする。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-20 22:05:30)
24.  ターミネーター 《ネタバレ》 
キャメロンのB級魂が炸裂した“魂”の結晶。 「2」も最高だが、初代もやっぱ素晴らしい。 フィルム・ノワール、B級映画、アクション、SF、それにタイムトラベルの要素・・・突然現れる謎の殺し屋、それを阻む謎の男。 ヒロインのサラは「未来」を賭けた戦いに巻き込まれてしまう。それはけして逃れられない運命を変えるために。 女は未来のため、カイルと名乗る男は「過去」を守るため命を賭して。 カイルの説明を受けても、サラはいきなりそんな事を言われてすんなり納得できるワケがない。それに、カイルの説明を受け入れる余裕も無く「ターミネーター」という恐怖は絶えずやって来る。  かつてスティーヴン・スピルバーグが描いた「激突!」や「ジョーズ」に通じる恐怖との戦いがこの作品にはある。  もうね、アレですよ。 殺し屋が標的に引き金を引こうとする瞬間、謎の男がいきなりジャケットからショットガンを抜き放ちブッ放す! 右腕の風穴から聞こえる何かが軋む音・・・それだけで超ワクワクするじゃないか?  CG未発達の時代に「え?コレ本物?造り物に見えねえ」と今でも凄いと真っ先に思う男がキャメロンだ。 子供の頃はひたすら怖かった殺戮兵器、今見るとキャメロンの血と汗の結晶。  そもそも「追い詰められた人類」って設定がキャメロン自身の境遇だぜ。  懇親の作品「殺人魚フライングキラー」の興行が振るわず絶体絶命(俺は色んな意味でキャメロンの最高傑作だと信じて疑わないが)、そんな中で製作が始まる「ターミネーター」。  「金も無い、時間も無い、どうしようどうすんだよ」ってキャメロンの追い詰められた鬼気迫る感情、 「もう後に引けねえ、どうせダメでもやるだけやってやらあ」というキャメロンの職人魂を激しく感じた。 サラとカイルの絡みは「タイタニック」何かよりもずっとずっと胸に迫る。 「絶対命を繋がなきゃならない、 死んでも私が(俺が)守ってみせる」・・・・そんな魂にガンガン響くものがあるんだよなあ、この映画には。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-20 21:53:41)
25.  コマンドー 《ネタバレ》 
ネタバレ:シュワちゃんが大暴れする(\デエエエェェェェエエエエエンッ/)  コンボイ司令官で楽しむか、桜ひろしで楽しむか。それが問題だが、だったら両方見ればいいだろっ!!!  この映画を5行でまとめると・・・        野郎オブクラッシャーアアアァァァツ!!!
[DVD(吹替)] 9点(2014-12-20 21:17:20)
26.  プラトーン 《ネタバレ》 
再見。 ロバート・アルドリッチ「攻撃」よろしく、本当の敵は無能な上司だということが刻まれた密林での殺し合い。  黄塵が吹く中をジープが、飛行機が滑走路を走ってくる。 輸送機から降りてくる若き兵士たち、傍らでは車が遺体を運搬している光景、先に戦っていた仲間たちの表情に刻まれたものは何か、疲労、憎悪。 やがて薄暗い密林を突き進み戦場へと近づいていく。いつ何処から敵が現れるか分からない緊張に包まれる。 蛇にも御用心、切り開いて進む、不気味な静けさ、仲間の無線は命綱、熱、嘔吐、肉体をかきむしる虫の侵入。歯を磨いたり朝ションをする平和な一時。  闇夜で炸裂し飛び交う閃光、生き延びるために必死に眼を見開き応戦する兵士たち。撤退、上官に殺意を抱く事件の発生、ヘリの視点で捉えられる地上を駆け抜ける者が撃たれ倒れていく姿。  主人公にとって“最後”の戦い。鋭い閃光が飛び交って暗闇を照らし、男たちは地獄を生き延びるために必死に戦い、走る走る走る。 復讐者は死闘の中でそれを待ち続ける。遺体は隠れ蓑に、味方ごと吹き飛ばす“援護”。  消耗しきった男を立ち上がらせるものは何なのか。仲間の生存?いいや復讐対象の生死を確認するために! ここは戦場だからな。バレなきゃ犯罪じゃないんだぜ?すべてを包み隠す密林…。  ブルドーザーで遺体の山を運ぶ光景はアラン・レネ「夜と霧」を思い出す。  主人公の戦いは終わったが、仲間たちの戦いや死はこれからも続いていく。空から見下ろす穴、穴、穴、人、人、人の群。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-20 20:10:01)
27.  機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編 《ネタバレ》 
俺が子供の頃、猛烈に熱狂したのがこの「ガンダム」だった。 小2の頃にやったBSでの劇場版三部作再放送。BSは「パトレイバー」や「七人の侍」、チャップリンやヒッチコックにも出会えた感謝してもしきれないチャンネルだ。 俺にとっては劇場版のスピーディーな展開が「ガンダム」だったし、小5の頃に見たTV版の「ガンダム」はちょっと退屈してしまった(それでもグフ戦とかズゴック戦とかギャン戦とかスッゲーのよ!) 古ぼけた画面がかえって新鮮だったし、今見ると変テコリンな服装や髪型、モビルスーツのデザインも良い意味で“時代”を感じた。 デブのオッサンかと思ったリュウが誰よりも仲間思いで、チームを引っ張って、後輩のために死ぬ覚悟もある男の中の漢だったり、 ブライトが白目の無いクソ野郎かと思ったら、苦労を背負い込む本当は優しい大人だったり、 スレッガーの覚悟を決めたセリフと行動・・・・ガンダムからは色々学んだ。あの頃は。 ガンダムが起動するシーンは今見てもワクワクするよ。 ビームサーベルがザクの心臓部に深々と刺さっていく描写、テキサスコロニーでの一騎打ち、エルメス戦、ソロモンでの死闘の数々・・・そして倒れ様に敵を撃ち抜くガンキャノンのカッコ良さよぉ!! 「ラスト・シュート」が一番の名場面だけど、俺は心も体も成長したカイの奮闘が一番心に染みるぜ。 俺個人は富野の最高傑作は「イデオン 発動篇」だと思っているが、終わり方は「∀」や「ザブングル」と並んで一番好きだ。 ラストの曲は最高に卑怯だ。安彦の美しい絵も卑怯だ(80年代の安彦は神)。あと永井さんのナレーションも。合唱・・・。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-20 19:01:26)
28.  スタンド・バイ・ミー 《ネタバレ》 
あれは子供の頃・・・確か「午後のロードショー」だったかな。 小学生だった俺は夢中で見たっけか。 あの頃はどんな内容の映画も何でも面白く見ていた。 ただただ純粋な気持ちで、ありのままを受け入れていたと思う。  でも、この映画は大人になっても色あせない作品の一つだと思う。 1度見たってのもあるけど、やっぱり子供の時の「あの頃」を素直に思い出せるのが良いんだと思うんだ。 ただひたすらに夢に向かって、友達や親とケンカしたり笑い合ったりして過ごした夢みたいな時間。 将来の夢とか、喧嘩している家族と仲直りできるかなとか・・・色んな事を話し合う。 それが詰まってるんだ。  「少年たちの夏休みの大冒険」!そんな感じのこの映画が好きだ。 年上の不良グループへのメンツ、目的を遂げて英雄になりたい、とにかく大人たちを見返してやりたい・・・それを目的に4人は一致団結して「不気味で魅力的な宝探し」の旅にでる。  まるで呪われた財宝を探しにでもいくように、好奇心にかられた小さな冒険譚。  単純明快で普通に楽しいし、テーマもある。だからこそ面白い。  静かなラストも良い。 「宝」でヒーローになるんじゃない。 死んだ者よりも大切な物を彼らは得るのだから。  大人になっていくゴーディは、その「宝」と自分の過去のある出来事を重ねて見ていたのかも知れない。 それを乗り越え、ゴーディは何を語るのか・・・そんな淡々とした様子を語っていく映画。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 18:52:00)(良:1票)
29.  ファイブスター物語 《ネタバレ》 
「ファイブスター物語(FSS)」の1巻に相当する話。  映画がキッカケでOVAシリーズとかもやればと思ったが、肝心の連載が不定期だったので出来なかったのだろう。 映画の方も1巻相当とはいえ少しエピソードがカットされていたりする。  それでも音楽は素晴らしいし、結城信輝のキャラデザは永野の絵柄を尊重しながらしっかりした仕上がり。モーターヘッドに乗り込んだラキシスの顔がエラい事になっている(褒め言葉)もしっかり再現。  ソープがラキシスと出会い嫁を奪取、一瞬とはいえ騎士団大暴れ、終盤のモーターヘッドの圧倒的重量感、殴り合い、斬り払い、砲撃で何もかも薙ぎ払う一撃。  ファンとしては必見の1作。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:56:41)
30.  銀河鉄道の夜(1985) 《ネタバレ》 
タイタニック号(細部は違うけど)から乗船してきたメンツ以外みんな猫になってしまったファンタジー。  ますむらひろしの可愛らしく躍動的なイメージの絵、細野晴臣の幻想的な音楽。  ストーリーは原作に沿っているが、あの宇宙空間に飲み込まれるような美しさ、絶望感、終盤の“別れ際”は或る意味原作以上のものがあるかも。この辺は映像で味わえる映画ならでは。 つうか船の件で乗ってきた女の子がスゲエ可愛い。  カンパネルラ~!
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:27:07)
31.  ルパン三世 風魔一族の陰謀<OVA> 《ネタバレ》 
声が違う?それがどうしたっ!! これぞルパンよ。 「1st」を意識した作画、 声は違えど確かな実力派キャストにより名演、 スリル満点のカーチェイス。 不二子を演じる小山さんの声がエロかった。   Wメガトロン(トランスフォーマー&ビーストウォーズ)を聞けるだけでも最高だと思うのだが。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 17:36:42)
32.  対馬丸 さようなら沖縄 《ネタバレ》 
後味の悪い話だ。 子供の頃、TVで見て以来トラウマだった。それを偶然BSの再放送で見た時は、トラウマが蘇るような感覚に襲われた。絵柄からは想像できないような哀しい哀しいアニメだったよ。  実際にあった対馬丸の沈没・・・いや撃沈事件。 本土から沖縄に疎開させ、子供達を安全な場所に運ぼうとする船。船の上で「もう安心だね」とばかりに談笑もし始める。だが、かすかな不安が画面を包んでいる。 アメリカの潜水艦が民間船を魚雷で攻撃し、船が沈んで人々がパニックになる瞬間。さっきまで喋っていた子供の一人が、船の揺れるショックで壁に後頭部を強打して、沈黙する場面。悲鳴をあげるでもなく、血が出るでもなく。一瞬にして奪われてしまう命。あの瞬間だけ妙に脳裏にこびりついているんだ。  その後も生き残った人々が筏に身を寄せて島を目指す。途中、鮫の餌食にされてしまう人や、子供を眠らせまいと手にナイフを刺す場面とか、怖かった。筏にからまった髪を切ったり、赤ん坊が寒さで死んだり・・・。 俺の記憶では、たどり着いた浜辺で遠く海の向こうを見つけるような光景で終わっていた。 が、本当はまだ続きがあったんだ。   この後を考えると、何処に逃げたって・・・そんな沈没後の悲劇も描かれる。  事件の事を憲兵に黙っていろと言われて、子供の母親にその子がどうなったのかも言えない苦しみ。押入れで黙って泣き、壁に「しんだ」と書く・・・。  その後も空襲で家を焼かれ、母親と逃げ延びた先にも火の粉。でも母親に「ほんとうはみんな死んじゃったんだ」と泣きながら叫ぶシーンのやるせなさ。本当に戦争は嫌だなあと思ったよ。ああ、何で2回も見てしまったんだろうか・・・。
[地上波(邦画)] 9点(2014-12-17 06:43:42)
33.  火垂るの墓(1988) 《ネタバレ》 
確かに自業自得で死んだかも知れない、確かにほぼ毎年放送されて「うっかりチラ見してしまうだけで不眠症になるだろうがふざけんな日本TV」と思うかも知れない、確かに「トトロ」の後にこんな悲惨なもんを見せられて監督を殺したくなるかも知れない。  おばさんだって好きでいじめてるワケじゃないし、妹のために我慢出来なかった兄貴も悪いのかも知れない。働きもしないのだから怒られて当然・・・だが、だが、だが・・・あの子供は「恥をしのぐくらいなら死んだ方が良い」という戦争教育の犠牲者だったのではないか。 兄はその父親の教えに染まりすぎ、我慢も出来ずに勝手に戦い民間人が空襲で焼き殺されるのも“見殺し”にしやがった軍隊の、政府のクソ共の犠牲者なのかも知れない。ここまでくると、無残に転がる黒焦げの遺体になってしまった人が、そこに到るまでの事も考えてしまうんだ。「日本のいちばん長い日」みたいにな。  こんな点を付けるのも嫌になるくらい哀しい映画があっていいのだろうか。  戦争の悲惨さ、直接的な描写をしなくとも分厚い包帯と夥しい蠅と煙・・・これほどアニメから「死臭」を感じた事は無い。  小さい頃はよく解らずに見てたけど、大人になった今は逆に見るのが怖くなってしまった。 今だからこそ見なきゃなんないのにな。  だってよー節子がよー、節子がドロップとおはじきをよーうわああああっ!節子!それドロップちゃう!おはじきや!死ぬなーうわー!  高畑勲と宮崎駿が本気で殺しにかかった残酷さを感じた。 いつも夢と希望に溢れる現実逃避な作品が多いジブリだが、1本くらいこういう作品があっても良いと思うんだ。  そんなわけで「はだしのゲン」と双璧をなすこの作品、忘れちゃいけないね。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-16 22:39:07)(良:2票)
34.  グレート・ブルー 《ネタバレ》 
これこそリュック・ベッソンのオリジナル「グラン・ブルー(グレート・ブルー)」。 ベッソン最高の映画はコレだ。  ベッソンは「○○狂」という一つのテーマがある。 後の「TAXI」はスピード狂、 「レオン」は「グロリア」を骨子に殺しに取り憑かれた者たち、 そして「グラン・ブルー」は海に“魅せられて”しまった男たちを描いた。 ジャックとエンゾは対照的な人物だ。 劇中のマイヨールは“静”だが本当は“動”を求め、 劇中のエンゾは“動”だが本当は“静”を求めていた。 動=生、静=死・・・実在の二人は劇中と正反対の生き方をしたと言える。  この「グラン・ブルー」は海に魅せられた二人の男、それに惚れてしまった女性の葛藤を描いている。 何処までも蒼く澄んだ海、全てを飲み込みそうな深淵・・・母親のような海に育ち、その美しさに溺れたくなったのだ。  だが人間は人魚でもイルカでも無い、陸の上で生きることを宿命付けられた存在だ。 ダイバーたちの海への挑戦は、そんな「運命」に逆らおうとする行動なのかも知れない。  二人の男は幼いころから海に生き、海のためなら死んでもいいというほど海に惚れ込んでいた。 彼らの命懸けの行動。 それは青春であり、生きがいであり、母親であり、何より最愛の異性でもある“海”に「認めてもらいたい」という純粋な思いがあったのかもしれない。 まるで恋人を奪い合いうように記録に挑み続けた二人。  ジョアンナはそんな彼らを受け止めきれない。 自分よりもイルカと一晩中たわむれる男なんてそりゃ呆れるわ(ベッドも海もジャックの股間は絶好調)。 そんなひたむきな所を好きになってしまった母性、「あの女(海)からジャックの心を奪えるほどの魅力が自分には無いのでは」と悶えるジョアンナ。 何この三角関係。  ジャックの海への愛着は、ジョアンナには「狂気」に見えたのかも知れない。 水中でイルカと戯れるジャックの無垢な笑顔が何とも言えない・・・海行きたくなった。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-16 21:50:50)
35.  銀河英雄伝説 わが征くは星の大海 《ネタバレ》 
田中芳樹が描く壮大なSFバトルサーガ「銀河英雄伝説」。  100話を超えるOVA本編を前に、真っ先に観たいのが本作。  田中芳樹の原作はSFのクセにテキトーすぎる描写や設定が多く、宇宙なのに平面的な戦闘とツッコミどころ満載の作品だったが、それでも骨太の人間ドラマと戦闘の凄絶さが魅力。  それをこの映画は、不明瞭だった観戦の造形、空間戦闘、艦隊同士のぶつかり合いを最高最強の作画! 原作の想像を遥かに超えた迫力で描くのだ! 本編の初戦は恒星での息詰まる空中戦。 宇宙での上下空間を上手く利用した醍醐味がある。  登場人物も神がかった作画で描かれる(唇リアルすぎだろというツッコミはこの際ヤボだ)。 自由惑星同盟からは ハチャメチャな猛将パエッタ、 智将ヤン・ウェンリー、 愛弟子アッテンボロー(原作に先駆けてラオの代わりに登場)、 強運の憎めない艦長のニルソン。  それに対する銀河帝国。 知勇兼備の若き獅子ラインハルト、 それを支える超人キルヒアイス、 頼れる部下のロイエンタール、ミッターマイヤー、メックリンガー、艦長のシュタインメッツ。 土師メックリンガーも素晴らしいが、戸次メックリンガーも気品があって男らしい。  ミュッケンベルガー元帥も面白い役どころ。  これに続く戦いが「新たなる序曲」でも描かれるので、OVAシリーズの前にそちらも先に観て欲しい。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-16 21:45:37)
36.  ザブングルグラフィティ 《ネタバレ》 
TV版ザブングルの再編集。 幻じゃなくなったトロン・ミラン、 エルチの眼の治療とアーサー・クランの復活。 イケメンは死なず。 ジロン「イケメンは死ねとか言ってゴメン」 チルよオーラバトラーは別番組だがや。 
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-16 21:35:08)
37.  狂い咲きサンダーロード 《ネタバレ》 
日本が誇るカオスなジャンル「不良映画」。 ヤクザの前の不良。不良になるかヤクザになるか。あるいわフルフェイスの軍隊になるか。 無国籍、滅茶苦茶、やりたい放題、何でもアリよ、大人に判ってたまるかってんだ。テメエらだって昔はガキじゃねーか!!そんなカオスな傑作は「野良猫ロック」や「キッズ・リターン(監督が不良つうかヤクザ)」と傑作も幾つかあるが、80年代を代表するブッ飛んだ映画が「狂い咲きサンダーロード」だ。 まず不良映画なのに「近未来」って・・・w それだけでブッ飛んでるよもう。  まずあの居並ぶバイクのライト、ライト、ライト。時代を感じるものの強烈なロック!このオープニングだけでワクワクするぜ。 バイクにまたがる不良軍団の波、波、波。  たった一人で不良軍団に殴り込む仁。 たとえ一人になろうと、腕や足をぶっ飛ばされようが、麻薬に溺れようが関係ねえ。 仲間の仇を討つためなら何だってやってやらあ(脚本も)!ブッ殺してやるぜえ!! まったく狂ってやがる。 「そんな体でバイクに乗れんのかよ?」 良い笑顔だ。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-15 22:57:53)
38.  ネバーエンディング・ストーリー 《ネタバレ》 
ガキの頃TVの再放送で夢中になって見てた映画だ。オープニングだけは今でもワクワクするね。ファルコンの背中に乗ってどこまでも飛んでいけたらな~なんて楽しく見たっけか。 ・・・ほんと、あの頃に戻りたい。  逃げ込んだ先で出会う不思議な本・その中の住人たち、読めば読むほど作品世界に飲まれていく魔法の本・・・。  終わりがないのが終わり・・・それが「ネバーエンディング・ストーリー」。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-15 21:55:22)
39.  メトロポリス(1984) 《ネタバレ》 
熱狂的なファンだったジョルジオ・モロダー。 コイツが見事にやらかしてくれた。 オープニングの強烈なシンセサイザー、補完部分の斬新なカットは素晴らしかった。  ただ本編の曲とシーンが噛み合っていない部分が多い。 「悪い」のではなくて「合わない」のだ。 「古典」に「現代調のロック」を付け足したような感じ。 労働者が交代していく場面なんか、まるで労働者が心の中でブルースでも歌っているようなシーンになってしまっている。 歌えばいいというものじゃない。 他のシーンも似たようなもんだ。  着色にしても中途半端というか、色のチョイスがおかしい。 競技場でフレーダー?たちが走る場面のカラー化は実に良かった。 ただ、マリアが踊るシーンなんか薄紫+ピンクな感じのライトで「何処のストリップ劇場だよ」とツッコまざる負えない。 おいこらモロダー。  つうかラストが尻切れトンボ・・・当時この部分はまだ発見されていなかったのだろうか?  まあモロダー版よりも酷いカットの仕方をされたバージョンも多いのだが、本作を再び注目させたという点では大いに評価しなければならない。  でもどうせ着色するなら全部塗れよ・・・フルカラーのメトロポリスも見たくなってしまう欲求不満の出来だった。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 20:42:03)
40.  未来世紀ブラジル 《ネタバレ》 
俺は「12モンキーズ」の方が好きだが、この作品は見れば見るほど病み付きになるガムみたいな映画だ。面白いけど(味わい深い)、イマイチ納得がいかない(飲み込めない)。ガムを飲み込む奴は馬鹿だ。 ジョージ・オーウェルの「1984」やフランツ・カフカのパロディのようだが、本人が無自覚か確信犯かはこの際どうでもいい。 特に「モンティ・パイソン」の頃から異彩を放っていたテリー・ギリアムだ。パンチが効きすぎて毒気がハンパないぜ。  政府にマークされたタトルを“偶然”呼んでしまった、夢の中で出会った美女と瓜二つな女性を“偶然”見つけ追いかけてしまった。“追いかけた”時点でサムにとっての“必然”へと変わる。 彼女に無理矢理せまろうとする狂気。 頼んでもいないのに勝手に介入して妄想を膨らませ、自己の正義を押し通そうとするエゴイズムは「タクシー・ドライバー」に通じるものを感じた。 あの話のトラヴィスのように、サムは首を突っ込まずに済んだ話に首を突っ込みまくる。 「タクシー・ドライバー」と違うのは、殺人者が“英雄”とならずに頭の中の“お姫様”を救えずに終わるところだ。 この映画は二つのエンディングが存在するが、それはこの作品を見た人ならすぐに解る事だろう…というワケらしいが、よく解らん。 ただハッキリしているのは、圧倒的な映画世界である。“夢”の中の映像の美しいこと。 「2001年宇宙の旅」も「時計じかけのオレンジ」もその美術で“黙らせ”ようとする感じが気にいらねえ。 中毒性が凄まじいから余計にハラが立つよ。ギリアム、アンタは天才だ。 それと、往年の名作に対するオマージュが面白い。 「戦艦ポチョムキン」のオマージュには吹いた。例のばあさんの場面まで忠実だし。 主人公が夢の中で出会う女性と現実世界でも巡り会う話はノーマン・Z・マクロードの「虹を掴む男」を思いだす。 トム・ストッパードは優しい。世の中、友人とはいえ警告すらせずに殺しにくる奴もいるからな。むしろちょっと優しすぎるくらいだ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 19:29:08)
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