381. アメリ
アメリの凄まじい行動力にはただただ驚くばかり・・・感動いたしました。 8点(2004-12-04 19:17:03) |
382. シャレード(1963)
予備知識まったくゼロの状態で観ました。オードリーが出ているから純愛物なのかと思っていたら、殺しや25万ドルなどが絡んできて、これがサスペンスだと知りました。ですが前半は緊張感の欠片もございませんでした。さらに後半でも緊張感は正直言いましてございませんでした。どちらかと言われればコメディのような雰囲気が強く、緊迫した雰囲気は全編を通してあまり感じられませんでした。唯一ラストでほんの少し感じられただけで、あまりサスペンスらしくなかったように思います。ですが、この作品はこの形が一番面白いのではないかと思います。サスペンスを強調させ過ぎず、その分ラブストーリーに重点を強く置き、華やかさをアピールしていたように思います。サスペンス映画だと思って観てしまうと微妙ですが、オードリーのロマンス作品だと思って観れば何の問題もなく楽しめる作品です。 7点(2004-12-01 18:26:55) |
383. 麗しのサブリナ
全編を通してビリー・ワイルダーらしく、コメディの要素を多く取り入れた作りは、終始とても楽しませてくれました。さらにストーリーも、片想いをし続ける若き女性の心の成長を切なくも美しく描き出す純愛ラブストーリーは、とても感動的でした。そのストーリーの展開、一つ一つが切ないけれど、その次の展開が期待感を強く抱かせくれる。展開は予想できなくもないのですが、予想と現実ではやはり美しさと楽しさの量が違う。そしてオードリー、やはりあなたは美しい。この一言に尽きますね。で、この映画はビリー・ワイルダーの描き出す世界に、オードリーの可愛らしさと美しさが絶妙に混ざり合い、文句無しの素晴らしい作品となっており、まさに『麗しのサブリナ』でした。 8点(2004-11-30 15:14:43) |
384. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
前半はあまり“子供心を擽る”という演出はなされていなかった。どちらかと言えば大人向けだったような気もします。僕は高校生ですが、幼少時代からの「クレしん」のミーハーファンであり、「クレしん」が大好きです。なぜなら“子供用”だけに視野を狭めず、大人にも子供にも楽しめる作品を届けてくれるからです。とは言え、やはりクレヨンしんちゃんは子供向けの作品であり、観る人間の半分以上が子供だといえます。しかもその子供の中に僕のような高校生も含まれるわけです。だから、子供の僕から観させて頂いても、やはり前半はあまり楽しくなかったと言えます。ワクワクしたり、ハラハラしたりという子供心を擽る演出が薄く、ちょっとお堅いイメージだった。その分、終盤ではとても楽しませて頂きました。カスカベボーイズがパワーアップし、敵を倒し、空を飛ぶ。なんとも言えない躍動感があり、爽快で気分がとても良くなりました。やはりクレしんはこうでなくてなくちゃ!なんて思ったりもしてみました。さらに最後の最後には、胸を締め付ける切なさもあり、やはり今回も楽しさだけでなく感動もさせてくれました。うん。これだからクレしんは止められないって感じです。次回作が今からとても楽しみです。 7点(2004-11-27 00:41:59) |
385. 下妻物語
桃子はロリータ。自分だけの世界を作り、自分だけのルールを作り、自由で甘く、可愛く生きている。そして彼女は真っ直ぐ。誰にも彼女を止める事が出来ない程、とにかく自分に正直に生きてる。そしてイチゴもまた、縛られた生活が嫌になり、そんな生活から抜け出す為に原チャリに跨り特攻服。それは、自分の強さと誇りを剥き出しにして風の中を颯爽と駈け抜けて行く。それは強がってるとかそんなんじゃなくて、それがイチゴのありのままの姿だった。そんな、外見だけでなく性格もまるで違う二人。で、そんな二人を取り囲むように存在する、世にも奇妙な下妻ワールド。彼女達二人にとって下妻と表参道だけが彼女達の世界。雨の日もカラカラに晴れた熱い日も、彼女達は下妻で生きる。口喧嘩をして、ヘッドバット食らって、ドロップキック浴びせて、励ましたり励まされたり、泣いたり笑ったりして・・・そんな何の変哲も無い、平凡だけど幸せな毎日が“友情”を築いて行くのだと改めて知る事ができた。そしてそんな二人の友情の築き方は、言いたい事を正直に言い合って、気に食わなかったら殴る、蹴る、逃げる。そんな不器用だけどカッコイイ姿が二人の間にはあった。そして、その姿はまるで、汗に塗れる男と男の汗臭い友情の姿だった。なので、女性の友情も馬鹿に出来ないな、って感じました。さらにラストでは、二人の美しくも熱い友情の姿を目にし、思わず感動してしまいました。この作品は、楽しさを絶やさない映像とストーリー、洗礼された演出やCGなど様々なものが僕にとって新鮮味で溢れてる作品でした。問答無様で9点です。 9点(2004-11-25 14:23:14)(良:1票) |
386. スーパーマン(1978)
かっこ良過ぎるよクリストファー・リーブ。ちっとも色あせてないよスーパーマン。最高だよスーパーマン。 8点(2004-11-22 23:53:17)(良:2票) |
387. モンスター(2003)
《ネタバレ》 僕の記憶の中に、アイリーンがまるでカビのように深く根をはった。カビと例えた理由(わけ)は、この映画はやはり精神的に結構辛くて、空しさが深く残ったからです。正直言ってこの映画の映像だとかセロンの演技とかが記憶に残り続けるのは、正直苦痛です。それだけ、この映画の中のS・セロン演じるアイリーンは、とてもインパクトのある存在だったと言えます。そのインパクトはS・セロンの演技に対してでもありますが、やはり本当にインパクトを受けたのは、アイリーンの人生そのものに対してだった気がします。そして彼女の存在自体もある意味とても衝撃的でした。この映画で見たかぎり、幼い頃のアイリーンはふつうの子供と同じようにキラキラと輝いた目で将来を見据え、夢を抱いていたのでしょう。しかしいつの頃からか、その夢は果てしなく遠く、空しいものへと変わっていった。そしてふと気付けば、アイリーンは生きる為に身体を売り、生き続ける為に人を殺していた。そして夢を無くしたアイリーンは愛を強く求め、愛を手離さない為に男を殺し続けた。結局最後には夢だけでなく、愛さえ消え、何もなくなってしまったアイリーンは、死刑と言う名のもとにこの世から葬り去られた。そんなアイリーに僕は強く同情してしまう。きっと連続殺人鬼のアイリーンに同情するのは社会的にも人道的にも間違っている事だと思う。だけど同情せずにはいられない。それに今はもうこの世にいないアイリーン自身も同情される事は望んでいないと思う。だけど、可哀相だ。辛過ぎる。汚れきったアメリカの社会が生んだ“モンスター”、アイリーン・ウォーノス。いま、僕の心にはアイリーンが強く残っている。 9点(2004-11-22 21:33:31)(良:1票) |
388. デッドマン・ウォーキング
もし僕が被害者側になったら、まず間違いなく死刑を望むと思う。そんな人間がこの世界で空気を吸って生き続けているなんて、きっと悔しくて居た堪れないと思う。だからこの映画の被害者遺族の辛さや苦しみは完璧とは言えないけど、なんとなく理解できる。でも、反対に死刑に完全に賛成できない気持ちもある。なぜなら、やっぱりショーン・ペンも言ったように“人が人を殺すのは誰であろうとよくない”と僕も思うからです。人を殺した人間が刑務所の中で生き続けている事は確かに腹が立つ、でもその罪を犯した人間が、刑務所に入って歳をとる事によって、その刑務所内で罪を犯してしまった事に長い時間をかけて後悔すれば良いと思う。どれだけ自分がとり返しのつかない馬鹿をしたのか、自分の人生をどれだけ棒に振ったか気付かせるべきだと思う。それが加害者にとって最善とは言えないかもしれない。でも僕はそういう選択肢が行われる事を望む。 7点(2004-11-20 15:56:16) |
389. 海猫
《ネタバレ》 母の時代と娘の時代を交差させたストーリー。冒頭は、母が過去に犯した不倫が原因で娘の結婚が破棄される、という事からストーリーが始まる。ここからどう過去に繋がるのか、観守りながらちょっと期待した。ところが、突如始まる母の時代。問いただされてあっという間に喋り始めるお婆さん〈おいおい、普通あんな暗い過去があるんだからもうちょっと粘れよ、なんてツッコミながらガマン、ガマン〉。さらに母の時代のストーリーは進む。しかし、驚く程時代設定がアヤフヤ。現在から十数年前の時代設定なのに、戦後直後のようにも感じられるし、とても昔の話のように感じられる。まだ始まって一時間も経っていなのに、観続けるのが退屈になってきた。さらに、薫と邦一が結婚に至るまでが殆ど描かれておらず、それでいいのかよ、なんて思いながらイライラ・・・さらには弟の広次は薫に一度会った事があると言っているが、それは言っているだけで観ている僕には、その出逢いが本当にあったかどうかすら伝わらず、ふに落ちないまま終って行ってしまった。そして最後には崖から飛び降りる薫と広次。おい、海猫になったつもりか!俺はそこが崖である事すら解らなかったぞ!などと怒りを爆発させながら、ポップコーンをイライラパクパク。こんな風に胸につかえる違和感を幾度も感じながら約二時間。納得のいかない苛立ちと肩透かし。がっくりと肩を落とし、家路につきました。 5点(2004-11-20 12:11:14)(良:1票) |
390. 死に花
原作とは結構違いがあった。まず、あれだけの犯罪を犯している最中だと言うのに、それに対しての緊張感とスリルがあまり感じられなかった。それはお爺さん達が放つ、年齢からの心の余裕がそうさせるのかもしれない。でも、あれだけの事をやっているのだから、もう少しハラハラドキドキさせて欲しかった。その点、原作では警察からの視点がストーリー上に入っていた為、手に汗握る緊張感とスリルがあった。次に、もう少しキャラを濃くして欲しかった。お爺さん四人と歳よりホームレス、それに女の子とお婆さん。一見、キャラがハッキリしているようだけど、思ったよりそうでもない。主人公である菊さんは原作ではもっとしっかり者で、みんなからの信頼が厚く、完璧なリーダーだった。だけどこの映画の菊さんは、ちょっと情けなくて、頼りになるとは言い難い存在だった。穴池はエロジジイ。穴池は個性がそれなりにあった。だが、伊能と庄治は問題外。キャラ薄で個性なし。キャラの被った普通のお爺さんが二人いるよ、って感じでした。危うく菊さんとも被りそうでした。で、鈴子さんは問題なし。間違いなく合格です。そして最後に登場、和子ちゃん。誰だお前?原作にまったく登場してない。それなのにやたらと登場機会が多い。伊能と庄治以上にキャラが濃い。この映画の場合、和子がいないと成り立たないくらい和子の存在がでかい。始めは説明役の様に颯爽と登場し、いとも簡単にお爺さん達に解け込んでしまい、最終的には仲間入りしてました。でも和子がいたぶん、ストーリーがかなりスムーズに進んでいたように思います。・・・でも、なんか原作と同じ所を探すほうが難しいのではないかと思うほど、この映画は原作をかなり無視して作ってありました。で、結局僕が言いたいのは、この映画は原作とはまったくと言って良いほど違うけど、テンポの良い楽しくて面白い映画でした。って事です。では、年寄りってスゲーなって事で8点。 8点(2004-11-18 22:11:12)(良:1票) |
391. 恐怖の岬
これにはリメイク盤があるんですか?しかもデニーロ?ほぉ~それは見てみたいですね。それにしてもオリジナルなのに平均点が極端に低いですね。6点に満たないとは・・・個人的に面白かったんですがね。前半の緊張感とラスト周辺の緊迫感。半世紀近い昔のサスペンス映画としてはヒッチコックと肩を並べるのでは?なんてガキが知ったかぶって言ってみました。7点。 7点(2004-11-15 22:50:36) |
392. ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
ロックを通して伝えたい想い、熱い感情。男は女を求め、女は男を求める。互いに様々な違いがあり、男と女はその様々な違いに引かれあう。それが男と女。物凄く単純で当り前。そんな中で激しくも美しく洗礼されたヘドウィグのロック。そんなヘドウィグのロックは僕の目と耳から入り、全身に興奮と言う刺激を与え、そして脳内で激しくも優しく爆発した。そして、男にも女にもなりきれてないヘドウィグ。だが、男にも女にもなったヘドウィグ。僕はヘドウィグもヘドウィグの歌う曲も大好きだ。ついでにこの映画も。 8点(2004-11-15 22:34:51) |
393. ロレンツォのオイル/命の詩
親が子を想う気持ちは、子供の僕にはまだまだ計り知れない。この映画のロレンツォの両親の精神力は神技でした。感動以上になんかショックです。 8点(2004-11-12 20:21:10) |
394. レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード
気障と言いますか、なんと言いますか・・・まぁ一言で言えば、気取ってましたね。役者達の演技や台詞、それに映像も音楽も、さらに銃撃戦も。とにかく全てをクールに描き、そして日本人のぼくには、終始違和感だらけの映画でした。 5点(2004-11-08 21:20:05) |
395. 星に願いを。
《ネタバレ》 始めて男が目にする青島奏の姿は、暗く沈み、彼女の性格や声から想像していた明るい姿とはまるっきり違い、その事で男はショックをうけた。さらに彼女の放つ悲しみのオーラは男に自分が“死んだ”という現実をここでやっと理解させ、向き合わせた。そして男はさらにショックをうけた。まさにダブルパンチ。そんな彼の心境が手に取るように理解することができた。こんな感じで男の心境は殆ど理解できた。でもラストだけは理解できなかった。青島奏に自分の本当の想いを伝える事ができた。それは良かったよ。だけど、彼女の想いを知り、彼女の願いも聞き、それなのになぜ生き続ける事にもっと執念深くならないのだろう?なぜ、そんなに簡単に彼女を一人にする事ができるのだろう?もっと生き続けたい、もっと彼女のそばにいたいという想いが僕には伝わらないし、込められているのかさえ解らないあのラストに僕には不満を感じた。さらに、最後の最後には、手を胸の前に置き「僕は君の心の中にいるよ」と言わんばかりの演出も、物足りなさを感じ、さらに無理矢理なオチのようにも感じられ、さらには男の下手な慰めにしか見えず、大分不満だった。しかし、ふと気付けば、僕自身の目から一粒の涙が零れ出ていました。涙というのは正直者です。嘘はつきません。感動してしまいました。はぁ~7点・・・ 7点(2004-11-07 09:29:46) |
396. ドーン・オブ・ザ・デッド
ゾンビ=のろまで無能、が僕の中のイメージでした。しかし、この映画に登場するゾンビさん達はとてもスピーディーで、生きている間では早歩きすらまともに出来そうにない巨体のおばさんでも、一度ゾンビに変われば100メートルも10秒台。まさに驚きです。さらに天上にしがみ付いて、待ち伏せしたりと知能を働かせ、作戦のように襲いかかってくるその姿は、ある意味人間以上に有能。 人間の固定観念をほんの少し変えただけで、驚く程ゾンビは進化し、成長した。これはある意味ノーベル賞に値する。僕は終始ビビリ、笑い、感動し続けていた。この映画は発想の転換が生んだ、傑作です。 8点(2004-11-05 19:50:10) |
397. シルミド/SILMIDO
最近では、ハリウッドのアクションものに新鮮味を感じなくなってきました今日この頃。お金をかけ、スター俳優を使う。そうすればおのずと観客は入り、それなりに儲かるだろう。でもやっぱり何かものたりない。最近ではCGにも大分目が肥え、どんなに凄い映像にもあまり感動を感じなくなってきました。マンネリというやつでしょうか?たしかに最先端のCGは凄い。でもそれはただ“見せ”ているだけで、“魅せ”てはくれない。魅力的ではない。圧倒的ではあるが、感動的ではない。僕は、感動的に飢えている。そんな僕のお腹を一杯にしてくれたのがこれ『シルミド』。劇中の銃撃戦の中に自己嫌悪があり、銃弾一発一発に悲しみが込められている。そんな映画が最近のハリウッドにあるだろうか?答えは、ない。さらに始めて見る名前も知らない韓国俳優達。しかし、そんなものは関係ない。彼等の演技は、演技とは思えないほど生々しく、魂の込められた素晴らしい演技をする。こんな素晴らしい演技が出来る人間が今のハリウッドにいるだろうか?答えは、いない。何かを見失っている最近のハリウッド。そんな中、「仕方ない、俺達が立ち上がろう」そう言って動き出したのが韓国だった。彼等は、お金ではなく心で映画を作り、彼等はスターではなく、人間が人間を演じた。僕は韓国を応援する。がんばれ韓国。がんばれコリアン。ハリウッドを追い付け、追い越せ、突き放せぇ! 8点(2004-11-03 20:21:22) |
398. いま、会いにゆきます
《ネタバレ》 胸を締め付けるこの切なさ。それとは反対に、自分でも信じられないほどスッキリとした喜び。この二つの正反対な感情が同時に存在し、それら二つが心の中でグルグルと回り続けています。こういう感情を余韻に浸ると言うのだろう、と今始めて知った気分です。そんな、相反する二つの感情を僕に抱かせた理由はいろいろとありますが、殆どはラストに込められていました。まず切なさの理由は、澪が約束通り雨の季節に現れ、そして約束通り去るまでの微笑ましいくも切ない秋穂家の生活をスクリーンを通して観てしまった僕は、澪のいない秋穂家の生活を想像するだけでとても辛くて、息が詰まるほど悲しかった。さらに澪という女性が抱く、数年後に訪れる死と別れを知りながらも、巧と佑司と一緒に居たいと強く願い、想う、その信じられないほどにたくましい信念と強い心があまりにも感動的で、言葉には表せないほど胸に突き刺さり、急激に訪れた切なさが大粒の涙として僕の目から零れ落ちました。男であるはずの僕が、女性である登場人物にこれほどまでに感情移入し涙を流したのは、僕の映画観賞人生で始めての経験です。そして、秋穂家に12年という長い年月が流れ、12年という年月は、佑司の身長を倍近く高くし、潰れる予定のなかったケーキ屋を潰れさせていった。そんな澪の居なくなった秋穂家に訪れる12回目の雨の季節。きっと秋穂家では毎年この季節が待ち遠しくて仕方なかったはず。アーカイブ星から届く澪からのバースデーケーキ…我が子を宝物のように大切に想う母の愛情が詰まったバースデーケーキ。これを観た瞬間、また涙が溢れてきました(こうやって思い出しながらキーボードを叩くとまた涙が溢れてくる)。そして、立派に成長した佑司の姿を観て、きっと巧は澪の分まで佑司にたくさんの愛情をそそぎ込み、そして片時も離れず平凡だけど一日一日を幸せに過ごしてきた事を窺い知る事が出来た。あのラストは、どんなに歯を食いしばって我慢しようとしても、僕は涙を止める事ができませんでした。これだけ書いても、まだ書きたらない想いが胸の中にまだまだ残っています。この映画は素晴らしさがはみ出してしまうほど本当に素晴らしい映画なのです。もう一度言います、『いま、会いにゆきます』は本当に素晴らしい映画なんです。ぼくは、この素晴らしい作品がたくさんの人の目に止まり、たくさんの人に感動してもらえる事を強く願っています。 10点(2004-11-01 22:14:46)(良:2票) |
399. 私は貝になりたい(1959)
いま、この映画を観終わった僕が感じている怒りは、一体何処の何に対して、誰に対して怒りを感じているのか、僕自身少しも理解できていない。では、日本に?命令を下した上官に?死刑の判決を下したアメリカ人に?どれにも当てはめる事が出来そうな気がする。だけど、その中の何かに怒りを絞ったとしてもどうにもなりそうにない。もし、嘘だとか権力によって殺されたのなら、それならば簡単に腹を立てる事が出来る。でも、この話の中に嘘はないし、権力もない。あるとすれば、言葉の違いか文化の違い。だからこそ怒りのぶつける場所が見当たらない。出来る事ならアメリカ人に怒りをぶつけたい。そうすればきっと少しは気が楽になる。でもそれがまた、他国への怒りに繋がり、戦争への引き金に繋がって行きそうで怖い。憎しみは憎しみを呼び、憎悪は憎悪を呼び、そして怒りもまた、怒りを買う。これの繰り返しによって、いまこの時も世界中の何処かで戦争が起きている。だからいま、過去のミスをミスで終らせないように、同じ過ちを二度と繰り返さないように、いま、僕が抱いているこの怒りの感情を、ゆっくりと時間をかけて頭の中で整理し、しっかりと理解し、静めて、胸の奥に秘めておきたいと思う。そして、この感情を抱かせ、考えさせてくれたこの映画に深く感謝している。 この映画は日本人が目を背けてはならない、戦争が残した傷跡が、しっかりと、深く刻み込まれた名画だった。 8点(2004-10-31 21:21:30)(良:2票) |
400. 恋の門
男が観るべき、最高にディープで楽しいラブストーリー。でも女性が観たら、ゲロを吐く可能性大なので、お気をつけてご観賞下さい・・・そしてエンドロールも最後まで必ず観ましょう。最高のオチが最後の最後に用意してあるので・・・ 8点(2004-10-31 15:52:27) |