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anemoneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 646
性別 女性
自己紹介 2006年のレビュー本数4本ってあんまりですわね。
2005年には「姑獲鳥の夏」まで見ていたクセに。
ってこういう使い方やっぱ邪道ですよね。来年こそは。

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381.  ゲット・ショーティ
突出した感じではないけど、小粋にお洒落に上手くまとまった、大人のコメディという感じの作品ですね。タランティーノみたいに突き抜けたものを期待するとちょっとハズしてしまうかも。ダニー・デビートの絡んだ作品ってあんまりハズレがないんですが、これも小粒ながらキレイにまとまっていて、全体的にオフビートでクールな映画でした。何しろヤクザがハリウッドにやって来て「映画が撮りたい」って、このムチャクチャさがいいでしょう。ジーン・ハックマンのおバカな映画監督も頭悪くて最高に笑えましたし、何のために出て来たんだかイマイチわからないレネ・ルッソもなにげに良い味出してました。ジョン・トラボルタの「Look at me.」にいちいち笑いころげてた私もバカですけど。なんとなく全体的に、10出し切るんじゃなくて6か7ぐらいでちょうどいいや、みたいな余裕のある雰囲気が好きですね。音楽もシャレてたし、トラボルタはやっぱりスーツが最高に似合ってます。イタリアンスーツで後ろ姿がここまで決まるのって彼ぐらいですね。観ている間中、楽しいなぁ~っと思いながらクスクス笑える感じがいいです。けっこう観返してますが、飽きません。こういう映画、探しているけどなかなかないんですよね。
10点(2003-12-14 03:16:16)
382.  結婚しない族
私の中の一つの基準として、深夜にテレビでたまたま見かけて、引きずられるように最後まで観てしまう、というのはかなり面白い作品に限られたことだと思います。そういう意味では、夜中の1時に観始めて、眠い眠いと言いながら結局最後まで観てしまい、後日ビデオを購入するまでに至ったこの作品はかなりな傑作と言えると思います。同棲中の男女が、互いの両親の家を訪ねるという特に何の変哲もないお話ですが、一つ一つのエピソードが微妙に楽しくて、つい淡々と観続けてしまうんですよね。大筋ではだから何なんだ、っていうストーリーなんですが、シークエンスの繋がりで見せて行く、なかなか良くできたシナリオだったと思います。「ノーバディーズ・フール」とか、あのへんのテンションが好きな方にはけっこうお勧めできるかと。老人モノではないですが。雰囲気一発な映画ですが、私はけっこう入り込めたので気に入っています。
8点(2003-12-14 03:04:11)
383.  激突!<TVM>
そんなにおもしろかったですかぁ?ウーン。私としては、これがスピルバーグの監督だって知らないで観ていたら、とても「スゴイ」とまで思ったかどうかちょっと自信ないです。普通にお金のかかってないへんなサスペンス映画、というぐらい。スピルバーグなんだぞ~!って言われれば、「ああそうか。」ぐらいは思ってしまいますが。自分がもし、映画会社のプロデューサーだったとしても、この作品を観て「こいつは売れる!」と思ったりはしなかったと思います。まあ私は最近売れてるジョン・ウーなんかもちっともイイとは思いませんので、あんまり売れるかどうかを見抜く目はないんだと思います。「これはすげえよ!」と思った監督や役者、片っ端から消えてっちゃうし。もう売れて欲しい人のことうっかり褒められないですね。私が褒めると呪われちゃうから。
5点(2003-12-14 02:57:58)(笑:1票)
384.  K-19
イヤな映画でしたね。冷戦崩壊後の今となっては、旧ソ連のことならいくらでも悪く描いていいっていう風潮もあって、事実こういうことを言われちゃっても仕方のない国だったんだろうけど、こういう話って本当は見て見ぬふりをしていちゃいけないとは思いつつやっぱり観ていて辛くて仕方がなかったです。チェルノブイリ事故の後、やっぱり大した装備もなしに放射能でいっぱいの原子炉に入って後始末をさせられた被爆者たちの凄惨な写真がスクープされたことがあって、怖いもの見たさで見てしまいましたけどやっぱり見なきゃ良かったと思いました。この映画でも、結果的に彼らの犠牲があったからこそ最終戦争が防げたんだよ、という、ある意味彼らの偉業を讃える内容にこそなっていますが、何の予備知識もなしに「戦争モノらしい」と足を運んでしまった私は本当に「しまった」と思いました。どのぐらいショックだったかというと20年間吸い続けているタバコを1ヶ月半、吸えなくなりました。本当にやばかったです。映画としてはハリソン・フォードが珍しく、かつ非常にお似合いなバカ艦長役でブチ切れているのがとても似合っていて笑えました。リーアム・ニーソンの善良ぶりはちょっと鼻についた感じがしますが、物語の都合上一人はこういう役も必要だったと思います。キャサリン・ビグローは早くから注目されていた女流監督ですがビッグバジェットはこれが初めてになるので不安はありましたが、いえいえ充分骨太な重厚感ある仕上がりでした。女性でもこういう映画が撮れる時代になったんですね。今後の動きに注目したいと思います。
9点(2003-12-14 02:47:20)(良:1票)
385.  ファインディング・ニモ
いやぁ~。これ、なんだってまたこんな真冬のド寒い時期に公開するんでしょうね?どう考えたって夏休み向けなのに。恥ずかしながら、ピクサーのアニメを観るのはこれが生まれて初めてなんですが、なんでみんながわざわざマンガを観に映画館まで足を運ぶのか、とっても納得できる作品でした。ヘタな実写よりおもしろかったですよ。何しろアニメだから不可能はないし、アニメだから不可能だと思われて来たことまでちゃんとやってくれちゃうし。キャラクターもなかなか可愛いですよね。もちろん私はギル役のウィレム・デフォー目当てで行ったんですけど、彼の役どころも実写作品でこれまで演じて来た役柄と全く違和感なくて笑えました。シナリオも良く出来てるし、伏線の張り方なんか良いシナリオのお手本みたいです。後半はちゃんとスペクタクルになるし、「へぇ~。いいじゃん」と素直に喜んで帰りました。童心に帰って浸るのが一番正しい楽しみ方だと思いますが、決して子供だけをターゲットに作られているものではないと思います。キャラクター作りは本当に上手いし、それぞれがキチンと個性を発揮していて存在感強いです。こういうのは劇場で観ないとダメでしょうね。ビデオでは、ほんとにただのマンガになってしまうような気がします。
9点(2003-12-14 02:31:01)
386.  誘拐犯(2000)
案の定、惨々たる評価ですね(笑)もっち~さんの意見に概ね同意です。予告編を観て、「計画は完璧なはずだった」というコピーにシビれ、ベニチオ・デル・トロとジュリエット・ルイスというキャスティングにシビれてハナっからメロメロ状態で劇場に足を運んだわりには、生来の素直な性格が幸いしてか、あっという間に「これはどうやらチープなバイオレンスアクションコメディらしい」と頭を切り替え、一度二丁拳銃でカッコよくキメるデル・トロが観てみたいぞ。という願望は叶えられたのでけっこうゴキゲンで帰って来たのを覚えています。微妙におもしろつまんない映画ですが、ライアン・フィリップが最後までイマイチ信用できなかったことが自分にとっては適度なサスペンスになりました。それにしてもあそこまで出たとこ勝負というか、無計画きわまる「誘拐」に、どういう経緯でああいうコピーがついちゃったのか、これはもう映画史に残るナゾだと思います。完璧な計画だったら、大富豪の身辺ぐらい調べておけって。邦題が「無計画犯」とかだったら、もうちょっと大勢の人が幸せになれたんじゃないでしょうか。「なぁ~にが『緻密な心理戦』じゃいっ」と頭をかきむしるか、「思ってたのと違う映画だなぁ~」と素直に頭を切り替えるか、対応の違いで評価に差が出る作品だと思います。笑いに入るとけっこう楽しいですよ。
8点(2003-12-14 02:20:18)
387.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》
盛り沢山のエピソードをたっぷり集めて、キチンとタイトに詰め込んだらテンポ抜群の映画が出来るゾ、というルーカス・スピルバーグが共通の哲学を実証して見せた作品。ある意味コロンブスのタマゴ的発想ではあるのだが、行間を重視しすぎたニューシネマが続いた中で作り手側がおろそかにしがちになっていた普遍的手法を復活させた功罪は大きい。これを境にニューシネマの流れがあってこそ世に出ることが出来たルーカス、スピルバーグはコロッと体制派に鞍替えをして独立小資本作品の立ち入るスキを無残に閉ざしてしまう。狭き門から入れば後のことは知らないってことね。80年代のアメリカ映画を思いっきりダメダメにしたのはこの2人。この映画は「映画は面白ければ良い」といういかにもな価値観を振りかざして見事に勝利した。面白いだけの映画も時には必要なものだと思う私としてはこういう動きもまたアリかとは思うが、80年代の売らんかな主義がいかに退屈だったかを思い返す時この映画を手放しでは褒めちぎれないジレンマに苦しむ。2作目以降テンションがガックリ落ちたことを考えても、あくまでもこれはコロンブスのタマゴ。要するに飽きられたらおしまいなのが娯楽映画というモノなんですね。
8点(2003-12-13 16:06:17)(良:1票)
388.  ぼくの美しい人だから
大好きな映画なんだけど、これはもうスーザン・サランドンなしでは成立できない作品ですね。何しろ「アメリカで一番セクシーな女優」をあれだけ長い間やってた人ですし。マックス役にジェームス・スペイダーを持って来たのも絶妙でした。原作となった小説はグレン・サヴァンのベストセラーなのですが、小説の雰囲気ともまったく違和感なく、納得のキャスティングだったと思います。普通の女優さんでは、あの赤裸々感はちょっと出せないでしょう。若い頃から、スーザン・サランドンの脱ぎっぷりには潔さというか、妙に清潔感溢れる不潔さがあって良かったです。おばちゃんさんがスーザン・サランドンの年齢について触れていますが、彼女は1946年生まれなので撮影当時は44歳、主人公のノラより2歳年上です。最近ではすっかりお母さん役者になってしまいましたが、やっぱりばんばん脱いでた頃のちょっとふしだらな彼女が一番いいですね。主演作の中では、これと「さよならゲーム」が一番好きかも。 【おばちゃん】さん、最近はパンフレットを含めてメディアがウソを書くことが多くて嘆かわしいですね。これも偏差値偏重主義のシワ寄せか?という気もしますが。女性にとって夢も希望も失いがちな42歳で28歳のピカピカのハンサムに追い回されるというのはある意味究極のファンタジーですので、そういう意味ではこの映画って女の花道的な色合いが濃いですネ。素直にノラ羨ましいっ!と思ってしまう私もシンプルだと思いますが(笑)ジェームス・スペーダーはこの映画で圧倒的にオトコを上げたと思います。
10点(2003-12-13 15:16:16)(良:1票)
389.  刑事ジョン・ブック/目撃者
刑事モノとしてはよくあるストーリーのはずが、アーミッシュを持って来たところに目新しさが際立つ一篇。時代錯誤な暮らしを続けるアーミッシュの集落を舞台にしたら、普通の話にとびきりのノスタルジックな趣が出た。全体的に時代劇のムードを漂わせ、別世界に暮らす男と女というタイムトラベル物の雰囲気も出た。そういう味つけを一つずつ取り除いていったら単なるフツーの刑事モノにすぎないんだけど、こういう独特な雰囲気を作れたのはピーター・ウィアーならではのセンスでしょう。甘めの映像とハリソン・フォードの無骨な個性がうまく調和したのも目新しかったですね。いろんな意味で女性向けの作品ではあると思うけど、子供を使って泣かせる映画なのかと思ってあまり期待せずに見たらかなり良かったので驚いたのを覚えています。それにしても舞台では非常に高い評価を得ている女優であるはずのケリー・マクギリスがこの映画の次に選んじゃったのが何故「トップガン」だったのか未だに不思議で仕方がないです。この映画ではアーミッシュのシングルマザーという非日常感をかもし出すことに大いに貢献していたと思うんですけど。
9点(2003-12-13 14:09:55)(良:2票)
390.  グロリア(1999)
これって究極の恋愛映画ですよね。男に利用され尽くした挙句に捨てられたグロリアは、無垢な少年に恋をする。この二人の関係を母性と被保護者という関係でしか捉えないで観ると、「ふーん」で終わってしまいかねないのですが。ある意味グロリアは、この子に助けられているんです。ああこれは恋なんだな、って思うとセンチメンタルに楽しめます。シャロン・ストーン自らリメイクを企画したそうですが、現代のハリウッドに彼女ほどのゴージャスな女優のための企画が他に全然ないことの方が問題だと感じている私は大いにエールを贈りました。女優としてゴージャスでいられる期間は短いです。その間に自分に本当にふさわしい役が企画として上がって来ないのなら、元々ある映画の中から演じてみたい役を探して来るというのは仕方のないことだと思います。この作品を観ていて私は初めて、シドニー・ルメットに美しい「風景」が撮れるんだということに気づきました。ビスタならではの奥行き重視の絵づくりに力が注がれていて、映像的にもかなりレベルの高い作品だと思います。
8点(2003-12-13 14:01:11)
391.  黒い家(1999)
森田監督、ただのホラー映画が撮りたかったんでしょうね。でもちゃんとホラー映画になってるから良いのではないですか。ちょっと俳優に依存している感じはしますが、西村雅彦は笑えるからいいんじゃないかと思います。あまり周囲の状況と結びつけずに、単体として和製ホラー映画のちょっとお金のかかったやつと思えば鑑賞に堪えるレベルではあります。やはり絵的にはある程度のレベルのものを作っていますし。ところどころやりすぎ感もあるしオチには不満も残りますが、普通に観流していい程度の作品としてならこのぐらいでいいんじゃないのかな、と思います。普通に面白かったです。
7点(2003-12-13 13:54:20)
392.  クレイドル・ウィル・ロック
ジョン・タトゥーロの「天井桟敷のみだらな人々」を先に観てしまっていたので、亜流のイメージはちょっとぬぐい切れないです。で、どっちが上かと言うと残念ながら政治色を廃した「天井桟敷~」の方に軍配が上がる。ただし入れ物を借りて来てはいるけど言いたいことは全く別の映画だとは思うので、パクリとは言いながら上手くやったな、という意味では褒めてあげたい。個人的に、ティム・ロビンス&スーザン・サランドンのやることは一通り支持したい気持ちはありますが、政治色をこれだけ前面に打ち出しながら、外面だけゲイジュツの形を借りるというのは方向性としてちょっといただけません。上演にこぎつけるまでの経緯もお約束っぽくて意外性に欠けています。ただもう、ビル・マーレイの演技があまりにも素晴らしかったのでうっかり泣かされてしまいました。劇中で上演されていたお芝居自体はとってもいい作品みたいだったので、どちらかというとそっちの方を観たいです。
7点(2003-12-13 13:50:03)
393.  グレイスランド
まさに「佳作」という評価がぴったりはまる作品。残念ながらこの年はいろいろあったんで、微妙に評価が下がりましたが、去年あたりなら年間ベスト1ぐらいと思い込んでも不思議はなかったです。ナポレオン狂というんでしょうか、自分を何か歴史上の偉人だと思い込んでしまう症状の中では、アメリカではエルビスがダントツの人気らしいですね。いくらなんでもハーベイ・カイテルがエルビスなわけないくらい誰でもわかりそうなものなのに、「ひょっとしてひょっとすると」なんて本気で疑い始めてしまうところがスゴいです。本当のところ、彼が本物なのか偽者なのかという点はあまり本題とは関係がなくて、人間は何を本物だと思いたいのかな?という話なんじゃないかと私は思います。信じたいものだけ信じればいいんだよ、というこの映画の暖かいメッセージは、お疲れ気味のハートによく響くと思います。観て良かったな、と思いますね。
8点(2003-12-13 13:44:30)
394.  狂っちゃいないぜ!
シチュエーション・コメディのくせに、図々しくも観る側の集中力を要求するんですよね。でも入り込んで熱心に観ればちゃんと笑える映画。コメディってだいたいそうなんだけど、やっぱり雰囲気にノレるかどうかにかかって来るところがあると思う。これも観るタイミングを選ぶ映画だけど、うまい具合にハマればそれなりに楽しめると思います。軽いノリで、ヒマだから何かしながらついでに観よう、とかナメてかかると置いて行かれます。まあビリー・ボブ・ソーントンだしこのぐらいは出来て当たり前でしょ?と思ってしまうと点が辛くなってしまうんですが。
7点(2003-12-13 13:36:30)
395.  クリスティーン
愛するクルマが彼女になっちゃう、ってどう考えてもコメディなのにどうやってこんなにシリアスに仕上がったんだろう?「殺しのドレス」でいい味出してたキース・ゴードンのオタクな表情が印象に残る作品。でもクルマを愛して愛して愛してしまうという感情そのものが理解できない女性にとってはただのイカれたオタク映画。それなりにムードもあって、面白かった記憶があるのですが、中途半端なキッチュ感と物語そのものの嘘っぽさが曖昧な印象になったことは否定できません。スティーブン・キングの映画化作品を全部観るマラソンとかやってる人を除いたら、絶対に観なければいけないような作品でもないような気がします。
6点(2003-12-13 13:31:48)
396.  蜘蛛女(1993)
古今東西のダメ男映画の中でも屈指の出来栄えと言えるでしょう。ゲイリー・オールドマンならではの徹底したダメっぷりは、爽快感さえ感じさせてくれます。対するレナ・オリンの悪女ぶりも大したもの。この映画、この2人を超えるダメ男や悪女がいるなら是非紹介してくれ、と言いたいほどです。何事も極端なのが私は大好きですので、開いた口がふさがらないほどのこの2人にはもう手放しで拍手を贈りたいです。アナベラ・シオラのけなげな奥さんぶり、ジュリエット・ルイスのバカっぷり、どれを取っても良くある普通のサスペンスキャラを徹底的にデフォルメして、どこまでも突き抜けた感じに仕立て上げたところが立派です。イヤな映画なんですけど、手ぬるさが感じられないところを思いっきり高く評価したいですね。こんな企画、普通だったら「あり得ない」の一言で却下されても仕方がないんだけど、事実は小説より奇なり、にもはや馴れすぎてしまった現代においては、やるならここまでやってよね、という一つの手本にはなってると思います。余韻と後悔と汚辱にまみれたラストでは、主人公と一体となってボーゼンとできます。何度観ても、心の底から浸ってしまえる私はちょっと異常でしょうか。
10点(2003-12-13 13:25:16)(笑:1票)
397.  グッドナイト・ムーン
ジュリア・ロバーツとスーザン・サランドン、どちらの名前が先に出るのかな?というワイドショー的好奇心のみに前売り料金を投じた自分を評価したい。どちらも贔屓の役者なんだけど、こういう形で世代交代を露骨に見せられてしまうのはちょっと寂しい気持ちにもなる。内容的には、わざわざ感想を語るほどの映画ではない。エド・ハリスにはもうちょっと作品を選んでもらってもいいかな、という気持ちにはなる。いい人なんだろうな、とは思うが。
4点(2003-12-13 13:16:19)
398.  グッドマン・イン・アフリカ
これ、トボけてて私はかなり好きです。なんというか、意地の悪い笑いに満ちていて、自分の腹黒さが満たされた感じですね。架空の国を舞台にしているのでなければ、国際問題となりかねない内容ですが、ある意味西洋社会のアフリカ観を率直に表現したところも評価できます。他の方も書いておられるように、宣伝の方向性がちょっと間違っていたことは事実ですが、アフリカ的おおらかさで「ま、いいか」と素直にこの雰囲気に入って行ける人には楽しめる作品ではないでしょうか。ショーン・コネリーも仙人風に、飄々とした良い味を出してます。肩の力を抜いてコミカルかつアイロニカルに、カルチャーショックって何よ?というやや固めのテーマをさりげなく語っていることに好感を持ちました。こういうの、日本を舞台にしてやったらシャレにならないところがありますよね。日本人も、自分たちを笑った映画を一緒に笑えるぐらいになれたらいいのに。
9点(2003-12-13 13:07:17)
399.  グッドモーニング,ベトナム
これは観た順序に左右されるんじゃないでしょうか。78年の「ディア・ハンター」から「プラトーン」、「ハンバーガー・ヒル」あたりまでの一連のベトナム戦争回顧映画を一通りリアルタイムで観ていた世代には、かなり新しかったし、ある意味ブームの終焉にふさわしい作品ではあったと思います。正直、ロビン・ウィリアムスという役者にまだあまり飽きてない頃だったのも正解でした。この後エンエンと続く彼の幸せ配達人ぶりを押しつけられた後では、はっきり印象も変わると思います。関係ないけどこれが初めて地上波で放映された時、ロビン・ウィリアムスの吹き替えをやった広川太一郎は本当にスゴかった。話芸で回す作品をよくまあここまで頑張ったものだと、彼の底力を感じました。ロビン・ウィリアムスの人情役者ぶりと戦場で起こった「ちょっといい話」みたいな作品にお腹いっぱいの今観ると、さすがに陳腐さは否定できませんが、当時としては力いっぱい善良な、偽善的ではあるけれど人の心の美しさを一生懸命描こうとしたこの作品には心を打たれました。ベトナムの真実を描こうとした映画はたくさんありますが、この映画でアメリカ人はようやく、そろそろベトナム(または戦った自分たち)を許そうという境地に達して来たということではないかな。
9点(2003-12-13 12:56:54)(良:2票)
400.  クッキー・フォーチュン
皆さん口を揃えてらっしゃる通り、この映画はもうジュリアン・ムーアの一人勝ちでしたね。タネも仕掛けもあるようには見えない展開で、淡々と騙されてしまいました。アルトマン作品としては比較的幅広い層に楽しめる作りになっていると思います。最近のアルトマン映画としてはかなり小粒な仕立てになっていて、「ザ・プレイヤー」みたいな豪華盛り合わせ映画と比べるとかなり小さくまとまった印象がありますが、そういうスケール感でもきちんと仕事ができるということを証明してくれたようでもあり、豪華なフルコースが続いた後で、たまには普通の定食が食べたいよね、という気持ちを満たしてくれるところがあります。キャストも少数精鋭で、それぞれにきっちりやっていて楽しそうです。いろんな意味で、平均値の高い映画と言えると思います。
9点(2003-12-13 12:44:04)
0121.86%
1121.86%
2172.63%
3264.02%
4304.64%
5517.89%
67611.76%
710416.10%
813120.28%
910115.63%
108613.31%

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