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ユーカラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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381.  8年越しの花嫁 奇跡の実話 《ネタバレ》 
二人の出会いの夜、飲み会を終え具合の悪い佐藤健は電車へと向い、土屋太鳳は二次会に付き合うため後景の中へ消える。 が、観る側の期待通り駆け足の音が次第に大きくなり、土屋が再び背後に現れる。  一方で、記憶を取り戻そうと雨の中佐藤のアパートを訪ねる車椅子の土屋のシーンでは、 倒れてもがく彼女のショットに、佐藤の乗るバイクの音が響いてくる。  こうしたオフの音響の活用は、必ず戻ってきてくれる互いの存在感というものを強くアピールせずにはおかない。 佐藤が撮り貯める携帯動画の画面も、語りかける対象が画面上不在であるゆえにエモーションの喚起力を増すのだろう。  八年の経過を点描してゆく木々の芽吹きや開花、落ち葉。 高台や海辺の校庭、橋梁などロケーションも豊かでいい。 北村一輝や中村ゆりらの善良な助演もさりげなく泣かせる。 ありがちなBGM垂れ流しもなく、終始控えめに徹しているのも美点である。
[映画館(邦画)] 7点(2017-12-25 22:58:27)
382.  否定と肯定   《ネタバレ》 
序盤から慌ただしい編集で畳みかける語り口をスピーディととるか、目まぐるしいととるか。 朝靄のかかるアウシュビッツの厳粛なシーンに至って、緩急のバランスが釣り合ってくる。 法廷を中心とする弁論シーンを主体としつつ、ロケーション自体の沈黙の力にも信頼を置いている。 レイチェル・ワイズがトム・ウィルキンソンに詫びるシーンや、生存者である女性と手を重ね合わせるシーンなどの静かな余情もいい。  弁護士らとのチームワークのドラマ、法廷戦術のドラマとのバランス取りも巧く、視線劇もドラマの中にしっかり活かされている。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-12-14 23:43:52)
383.  ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜 《ネタバレ》 
俳優自身が料理を実演するショットと、プロの手さばきと食材の質感を見せるアップショット。 それぞれを適切に組み合わせて違和感の無い調理シーンが出来上がっている。 が、二宮和也の包丁さばきより、綾野剛のチャーハン炒めの方がアクションとして 断然映画映えしてしまっているのが少し悲しい。 体型の問題なのか、姿勢の問題なのか、そもそも二宮は立ち姿が貧相で映画の被写体として まるでサマになっていないようなのだが。  夕陽の満州鉄道を遠望しながら西島ら四人が語り合うショットの、レトロ調の画面の哀切。 燃やされるレシピと、その炎の照り返しを受ける西島の凛とした表情。 その赤く照り返される表情のイメージが、娘から孫へと受け継がれる。  育ての父の遺影を前にカツサンドをほおばる二宮に涙でも流させたら最悪だったが そこでギリギリで踏みとどまったのはさすが。  そしてレシピに添えられたモノクロ写真の数々。癪だが、やはり写真というものには泣かされる。
[映画館(邦画)] 7点(2017-11-05 08:54:27)
384.  猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) 《ネタバレ》 
地下道の壁面に書かれたApe-ocalypse nowのもじりが仄めかすかの如く、 後半はそれらしきイメージが頻出する。 ヘリ部隊の来襲、独立王国、水平面から浮かび上がる顔のクロースアップ、大佐殺し、、、。 ナイトシーンに青ではなく黒を用いて映し出されるシーザーの苦悩する表情のアップは、 その心の『闇の奥』を映し出すかのようである。 その彼を癒すように、フードの影の中にほのかに照らし出される少女の慈愛の表情が素晴らしい。 梗概上の設定が、サイレント映画的な美しいシーンとして結実した。  ラストで三部作を締めくくるのは美しい黄昏の光なのだろう。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-10-16 23:04:22)
385.  エルネスト もう一人のゲバラ 《ネタバレ》 
1959年夏場当時の服装、外務省のオフィスや新聞社の会議室などを再現する仕事が実に丁寧だ。 当時の風俗をこれ見よがしに画面に詰め込むといった風ではなく、 四角い氷の上にやかんを置いて水を冷やしているといった描写が控え目に為されているのがいい。  キューバロケも実際の現場を多く取り入れているのではないか。学生がくつろぐカフェや学内など生活感の滲む ロケーションに、オダギリジョーのナチュラルなスペイン語と慎ましいキャラクターがよく馴染む。  時折その佇まいの背後に風が吹き、木々が揺れる。 地面に横たわり射殺される主人公の眼がカメラを見る。その背後に小さく揺れる焚火の炎。 人物と風土が溶け合うなかに、フレディ前村の人生が浮かび上がってくる。
[映画館(字幕)] 7点(2017-10-14 13:43:39)
386.  アウトレイジ 最終章 《ネタバレ》 
本シリーズの主要キャストでもある車の艶光りが初っ端から画面を彩り、年季の入った男たちの顔貌の凹凸と対照を為す。 真っ暗な車内に滲むように浮かび上がるビートたけしのどこか枯れた風情にはすでに死相が漂うかのようである。 罵りの科白もどことなくトーンダウン気味、動作もミニマルであるのも意識してのものだろうか。  大森南朋・ビートたけしと西田敏行がまみえる屋上駐車場の、海を遠望する俯瞰ショットなど、 一見ありふれていそうだが異質な世界観とスペクタクルを感じさせるロケーションが眼を引く。
[映画館(邦画)] 7点(2017-10-07 21:55:02)
387.  エル ELLE 《ネタバレ》 
イザベル・ユペール繋がりで、シャブロルの『甘い罠』のサスペンスの味わいを思い出したり、 同名タイトル繋がりで、ブニュエルの脚に対するフェティシズムを連想したり。 特に夏休み明けだけに、非心理的表情と奇矯的言動のアンチ・ハリウッドぶりは心地よくすらある。 その真意を容易には読ませないユペールの表情に終始引き込まれる。  門、窓、ドア、鏡が頻繁に活用されるが、特に窓外を背景にしたリビングのショットは風や鳥、猫や侵入者が次々と 現れ静かなサスペンスで張りつめさせる。  この窓のあり方も実にシャブロル的だ。
[映画館(字幕)] 7点(2017-09-05 23:19:38)
388.  ワンダーウーマン 《ネタバレ》 
色彩鮮やかなの島の描写が少し長いかなと思いつつ、曇天と煤煙のロンドンパート、さらにモノトーン気味の前線へと舞台が移るにつれて、 その対比がより際立つ仕組みであることに気付く。 複葉機と共に海中に沈んでいくクリス・パインを救う出会いのシーンと、 ラストで夜空に上昇していく彼を追うことが出来ない別れのシーンも対となるだろう。 格子に囲まれた牢獄に見立てたクライマックスの航空管制塔など、美術もよく使いこなしている。  当初、クリス・パインが実験室からノートをあっさりと盗むシーンでのサスペンス演出の無さに拍子抜けしたのだが、 後々これらの屈託のなさが本作の美点であると実感されてくる。  清々しいほど場当たり的に、後先考えず、その場その時の信念に忠実な行動原理のキャラクター達。  塹壕から出て、駆け引き抜きで堂々と歩を進めるガル・ガドットの雄姿はそれゆえに美しい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-08-31 23:52:13)
389.  ハクソー・リッジ 《ネタバレ》 
冒頭の戦場シーンから一六年前に遡り、そこから十五年後に話が戻る。 デズモンド・ドス氏の信念を裏付ける描写として、父親が参戦した第一次世界大戦のトラウマであるとか幼少期の体験も 語られる必要があるということで、そうした話法がとられたのだろう。 後々、説明的に挟まれるフラッシュバックと共に少々まどろこしくはあるが、前大戦の記憶をダブらせるという意味での時制往還かも知れない。  パンフレットによればドロシー夫人との出会いは実際は教会だったらしいが、病院での出会いへと脚色されたことで、 テリーサ・パーマーの白衣の美しさが際立ったのは勿論、注射針を刺す行為が後々までのモチーフともなる。 同書で相田冬二氏の書くレンガとベルトのモチーフに留まらず、岩山デートやジャクソン基地での登攀訓練、もやい結びのエピソードなども クライマックスで多重の意味をもたらすだろう。  二人の出会いのシーンでさりげなく仄めかされる野鳥のエピソードも、ラストで崖から宙を渡る主人公へと引き継がれ帰決する、と。  アンドリュー・ガーフィールドの発する「one more, one more」の響きが強く印象に残る。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-06-25 22:33:25)
390.  メッセージ 《ネタバレ》 
暗い天井から窓の矩形へ。冒頭とラストで釣り合わさるショットだが、この矩形は異星人と接触する舞台の疑似スクリーンとも酷似する。 勿論、各国との交流の場となるモニター群とも。 その窓外の湖畔や窓際のベッドの情景は、娘との思い出の場所としても通じ合っている。  その明るい矩形の中で、円形を象るコミュニケーションが為される。 本来ならそれらのモチーフが、大きな物語と小さな物語をパラレルに関連づけるべきだろう。  であれば、もう少しその視覚的な押韻効果とでもいうべきものを突き詰めて欲しいところでもある。  前作ではその浅いフォーカスが後景を効果的に引き立たせたが、本作ではヒロインの心理を中心化しすぎたようである。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-06-11 21:19:44)
391.  出発 《ネタバレ》 
カーアクションも勿論だが、モッズコートを羽織って跳ね回るジャン=ピエール・レオーの軽快な動きでもって映画が疾走する。 路面電車の軌道すれすれのポジションで危険なスタントなども披露し、随所で驚かせてくれる。 レオー自身は運転してはいないという事だが、凝ったアングルとポジションによって彼の運転シーンも迫真でまるで違和感がない。  モーターショーのシーンなど、ゲリラ撮影と思しきショットも多々あるが、 堂々と落ち着きのあるカメラのおかげで場面がそこだけ浮き上がるなどということはない。 ほどよい即興の感覚によって街が活写されている。
[DVD(字幕)] 7点(2017-06-09 23:42:36)
392.  LOGAN ローガン 《ネタバレ》 
西部劇的意匠の数々に加えて、横長画面をフルに使って収められる横臥する人・体中の傷跡・しゃがれ気味の声音。というわけで、普通にイーストウッドをダブらせてしまうわけである。建屋に侵入してくる男たちを映す監視カメラを横目で見やりながらテーブルで黙々と食を進める少女の姿も、 もろにイーストウッドの風格だ。  ロード・ムービー的には前半もう少し景観を捉えるロングショットが欲しいところだが、後半の山岳地帯でよく挽回したと思う。 地面が撮れていないのは相変わらずなのだが。  馬の暴走や、髭カットなどの細部はいい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-06-04 22:55:04)
393.  マンチェスター・バイ・ザ・シー 《ネタバレ》 
終盤で語り合うケイシー・アフレックとミシェル・ウィリアムズのツーショット。和解のムードだが、 二人の背景にあるのは、両者を縦に隔てる壁と空のラインであり、安易なハッピー/バッドエンド作劇を良しとはしない。  ボールをやり取りしながら坂道を歩く義理の父子の、引きのショット。あるいは釣り糸を垂れる二つの寡黙な背中のほどよい距離感が絶妙だ。 胸に沁みるラストになっている。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-05-15 23:59:35)
394.  カフェ・ソサエティ 《ネタバレ》 
撮影がヴィットリオ・ストラーロ。 停電した部屋の中で、蝋燭の灯りに照らされるクリステン・スチュアートとジェシー・アイゼンバーグのツーショットなど真骨頂である。  伯父を選ぶ彼女の表情と台詞から一転、マンハッタンブリッジの夕景へとディゾルブされる場面転換の鮮やかさ。 それが橋のショットであるのは、単なるランドマークの提示以上の意味があるだろう。  同じく、それぞれの場所でふともの思いにふける元恋人たちを緩やかに溶け合わせるラストのオーヴァーラップの情感も素晴らしい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-05-08 12:23:53)
395.  LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 《ネタバレ》 
見知らぬ駅のホームに降り、混雑する大人たちの隙間に紛れ、その間を縫って進む主人公の少年。 少年の身長に合わせたカメラと喧噪が、異世界に戸惑う彼の心細く不安な心情を表している。  カルカッタ駅から路上生活者が屯する街路へ、そして橋、河へ。 ロケーションを活かした街の猥雑な雰囲気は、主人公の暮らしていた村の素朴な風情ともよく対比され、 冒頭とラストの自然光にあふれた故郷のノスタルジックな情景を引き立てる。  故郷を再訪した主人公を、地元の男性が黙って案内する。通りの向うから現れる女性たち。  再会した実母と妹の奥ゆかしい表情が涙を誘う。そして抱き合う彼らを周囲の人々が笑顔で祝福するシーンもただただ美しい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-12 20:49:47)
396.  ムーンライト 《ネタバレ》 
巻頭で波音が響いてきたかと思う間もなく、カーステレオからの音楽がそれに被さる。それはいいとして、 ラスト近くの二人のツーショットでも波音が静かに二人を包んで響いているところに、劇伴を重ねてしまう。 ダイナーでジュークボックスの曲を台詞の代弁として使っているのも直截すぎてかなり野暮ったい。  そこは作品のスタイルからして、二人が共有するメロディの慎ましい追憶であるべきではなかろうか。  随所にブルーを配置した色彩の設計は終始一貫していて統一感がある。 再会した二人の夜、湯を沸かすためのガスコンロが点火され、青い炎がふっと燃え上がる。そのような細部にも色彩が活かされている。  廃屋の窓を開けてくれたマハーシャラ・アリ。レゲエ男への復讐の意を決して自らドアを開け放ちつつ突き進む主人公。 そして彼を受け入れるガラス張りのダイナー、そのドアの呼び鈴のアクセントと、ドアのモチーフも充実である。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-07 01:20:05)
397.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 
夜の一軒家を主な舞台とすることで、屋内の構造も全面的に披露される訳ではない。 いずれのショットも黒い闇の領域が大きくとられ、それが複数にカラーリングされた限定的な照明効果と共に追うものと追われる者の関係を 立体的に浮かび上がらせる。 闇の中にスポット的に当てられるライティングは次第に傷を負い消耗していく若者らの表情の痛々しさをより強調し、 しかるべき伏線となる小道具に対し要所要所で効率的に視線を誘導する。  天窓に入った亀裂が小さく音をたてていく、硬質な物質感と音のサスペンス。 引きのショットで二つのシルエットが組んづ解れつ格闘する様も、人間を素手で連打する打擲音の地味な生々しさと共に真に迫る。  二転三転と考えられた後半のサスペンス釣瓶打ちもいい。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-04 14:34:16)
398.  二重生活(1947) 《ネタバレ》 
『オセロ』の舞台劇が題材となる。上演シーンは壇上側からの臨場感を意識したショットで構成され、また各ショットは長めで 役者の芝居のテンションも途切れる事がない。主人公ロナルド・コールマンが次第に役柄に憑りつかれていく幻聴の音響が凝っている。  ミルトン・クラスナーのカメラも彼の徐々に狂気を湛えていく表情を陰影豊かに捉えて、素晴らしい。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2017-03-30 23:51:54)
399.  PとJK 《ネタバレ》 
上り坂気味の歩道を駆け上がってくるヒロインをカメラが追っていくと、小高い斜面を背景にした路面電車の乗降口があり、ドンピシャのタイミングで 電車がやってくる。 ラストで『Marry You』が流れるなかミニパトが走り去っていくクレーンショットも同様で、 路面電車の発車に合わせたタイミングから逆算して俳優らがディレクティングされているのは間違いない。 特にそのラストは学園廊下から校門前までの長回しミュージカルシーンを通じての逆算と車止めだから相当入念な準備とリハーサルがされたはずであり、 現在の映画はこうした部分に対してもっと評価を得るべきだろう。  バットやナイフを振り回す危険なアクションシーンも含めてだが、極力引きのショットで撮られていることで、街の景観、特に坂道などもよく活きている。 下校する土屋太鳳と高杉真宙が握手する下校道の、並木がざわざわとなるロングショットの風情。 学園祭の体育館にカメラが入ると一気にクレーンアップしてブラスバンド部の見事な演奏と立体的なパフォーマンスの壮観を映し出す外連。 (学園祭の風景は『ストロボエッジ』ともかぶる。) 函館の夜空に舞い上がるスカイランタンの灯りの美しさ。  そして窓ガラスの用法が実に的確だ。それが原作由来なのかどうかは知らないが、その用法は正しく映画的である。 特に二人が微妙にすれ違うシーンに効果的に現れる。窓外からのショットで、画面中央は縦の窓枠で分割されている。 その右手に土屋。左手側に亀梨和也がフレームインしてくる。土屋側には割れた窓ガラスを土屋が補修した跡。 二人が仲直りするとともにカメラが緩やかに右手に移動して二人を一つの窓枠内に収めていくという趣向だ。 あるいは、校庭外に止められた亀梨の白い車の前席部。わがかまりを抱えて気まずい二人はドアウィンドウの仕切りの前後に分断されている、という具合。 そして土屋一家のダイニングの広い見晴らし窓は、彼らの度量の広さと開放的な人柄を象徴するだろう。 ラストの礼拝堂は俯瞰ショットの時点でその黄金色のステンドグラスが後により印象的に使われるだろうことが簡単に予想できるが、 果たしてその美しいグラデーションは大団円のツーショットの背景として見事に決まる。 それはもうダグラス・サークばりと云ってもよい。  二人の家族、友人らまでを過不足なく含めてドラマを作っているところも、この手の作品の中では好感が持てる所以だ。
[映画館(邦画)] 7点(2017-03-26 21:09:40)
400.  空軍/エア・フォース 《ネタバレ》 
暗号の変換機らしきマシンがリズミカルな音をたてて稼働する。どのような構造なのかなどは全くわからないが、 その機械自体の動作が面白い。  爆撃機が離着陸するプロセスの詳細な描写。プロペラが起動し、回転し始まるまでの運動もまたメカの動きの面白さと共にサスペンスをも形作る。  一旦離陸してしまえば、機自体に運動はなくなるが、さまざまな表情をみせる雲や煙が画面に動きを呼び込む。  搭乗員と基地のメカニックらが一致協力して油を運び、激しい弾着の中、人力で機を方向転換させ見事に離陸させるシーンなど、俄然盛り上がる。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-03-15 12:47:50)
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