401. アメリカン・ギャングスター
《ネタバレ》 秀作。点数は、ちょっと甘め。導入部の引き込み具合に比べて、序盤にもたつき感はあったものの、長尺を生かしてさまざまなストーリーが盛り込まれていました。その点では、もう少し精細な描写がほしかったとも思います(粗悪品を売っていたニッキーとか、妻ごと撃った相手とか)。実話モノは、最後に現実的な落としどころになってダレてしまうこともあるのですが、意外にうまくまとめられていました。ちなみに、デンゼル・ワシントンはどうしても善人のイメージが拭いきれなかったですね。 [映画館(字幕)] 8点(2008-02-06 21:52:38) |
402. ウォーター・ホース
《ネタバレ》 なにしろ、あの題材が、あの「ネッシー」です。ネス湖のネッシー。もう面白くなりそうな気がまったくしないというところを、どうやって裏切ってくれるのかと思っていたのですが、そのままの映画でした。冒頭の「本当の話」という設定を、おじいさんの回顧話にしたことはうまい逃げ方だな、と思いましたが(おじいさんが話をしたのは本当でも、その話の内容が本当だとは限らない)、あとは成長し続けるクルーソーことネッシーと少年でエピソードを盛り込んだだけで、脚本家ストライキの影響かと思うくらいです。感情移入できるところがないので、食事の量と成長の度合いのバランスが悪いなとか、あんなに早く成長したら、寿命が短くて、ほんの数年ごとに卵→孵化→成長→産卵が繰り返されそうだとか、余計なことばかり考えてしまいました。回顧するおじいさんも、最初から名乗る方がよかったでしょうね。それ以外ないのだから、しらじらしすぎる感じがします。ネッシーがほんとうの生き物のように動いていたのは、なかなかよかったです。 [映画館(字幕)] 3点(2008-02-06 02:35:46) |
403. ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
《ネタバレ》 1を未見だったのですが、今どき、ハリウッド映画でこんなレベルのものを観ることになるとは思いもしませんでした。豪華俳優陣の無駄。どうせ「作り話」なのですから、「謎のスケールの大きさ」だけで面白いと思うことはありませんし、「宝物が見つかること」に驚くわけでもありません。謎が生まれ、謎が解ける設定が用意されていて、その謎を解き、次の謎につながる、という連鎖に何の関連性もなく、ひたすら世界をかけめぐるだけでは飽きます。脚本や演出に突っ込みどころも多く、クライマックスでもあれだけ明るければ天井が空いているはず、と思ってしまいました。そうでなくても、他の映画なら2人であそこから出て別の出口を探しに行くくらいの時間はありそうです。しかも、水門が支えきれなくなって水が噴き出すくらいなのだから、水中に埋もれていたのかと思いきや(それだと途中の深い谷が説明できませんが)、最後は普通のトンネルになっているなんて。アクションシーンをつなげて、どうだー、といっているだけの駄作です。 [映画館(字幕)] 2点(2008-01-30 19:56:42) |
404. スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
《ネタバレ》 ミュージカルと知って不安を感じてはいましたが、それが当たってしまった感じです。ミュージカルにでもしなきゃいけなかったのかなと思うくらい、伏線もへったくれもないわかりやすい展開で、さらに映像の激しさでごまかしている感じを受けてしまいます(鮮血よりも、落ちたときの頭が痛そうでしたけど)。あまりミュージカル好みでないためかもしれませんが。 [映画館(字幕)] 5点(2008-01-25 02:57:28) |
405. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 凡作。映像もすごいし、ストーリーも途中まではハラハラしつつ、悪くないなと思いながら、どんな終わり方をするんだろうと考えていたのですが、それはないでしょうという結末。見終わって何かが残ったというわけでもありません。 [DVD(字幕)] 4点(2008-01-23 01:33:39) |
406. スーパーマン リターンズ
《ネタバレ》 佳作。クリストファー・リーブの作り上げたスーパーマンのイメージを損なうどころか、いかにもスーパーマンやロイスらしい人選がよいです。ほかの方も書いているとおり、前半の飛行機救出シーンなどの展開がよい割に、後半のストーリーがちょっと雑な上に、長いというのが難点です。まあ、そこそこ楽しめる、というところでしょう。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-23 01:20:46)(良:1票) |
407. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 ジョニー・デップが、なぜか「関西のおばさん」に見えてしまいます。ストーリーも映像もなかなかよいと思うのですが、「拾ったお金」で買ったチョコレートでゴールデンチケットが当たった、という設定がどうも好きではありません(原作に忠実なのだとしても)。すべてのウンパ・ルンパを演じたディープ・ロイ氏に1点加算。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-23 01:13:18) |
408. ロボコップ2
《ネタバレ》 前作とはまったく違う凡作。前半は、なかなか面白い展開で期待させてくれますが、警官じゃだめだから犯罪者を使おうって設定にとても無理を感じます。ロボコップどうしを戦わせるために、こうしたのかもしれませんが、唯一の成功例をバラバラにされたのに、予算がなくて直さないとか、ちょっと興ざめです。子供のギャング、若い知事など、随所に面白い要素が盛り込まれているだけに残念です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-01-23 01:01:17) |
409. ロボコップ(1987)
《ネタバレ》 初見は20年前(たしかレンタルビデオ)で、点数はそのときの印象も加味したものです。今の映画からすれば、特撮のレベルは厳しいところですが、それでもストーリーが秀逸です。ニュースやコマーシャルを挿入してみたり、最後のどんでん返しや決め台詞は実にすばらしい。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-01-23 00:54:58) |
410. AVP2 エイリアンズVS. プレデター
《ネタバレ》 前作が受けたのでもう一度作ってみました、という感じでしょうか。オリジナル映画のファンに対する遊び心があるのだそうですが、ちょっとありきたりな展開で興ざめしてしまいました。遠慮なく人が死んでいくので、中盤で結末も予想できてしまいます。もとは「B級映画」なのかもしれませんが、もうちょっと考えてほしかったです。 [映画館(字幕)] 3点(2008-01-23 00:46:08) |
411. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 ちょっと甘い気はしますが、もともと無関係のキャラクターを組み合わせて映画のストーリーを作る(しかも人を絡める)という意味では、意外によくできた設定です。エイリアンファン、プレデターファンでなくても、そこそこ楽しめるのではないでしょうか。途中、やや説明くさくなってしまう場面はあるものの、「わかりやすいハリウッドの娯楽映画」といえる範囲と思います。気になったのは、登場人物が死にすぎるというところでしょうか。誰かを生き延びさせるために犠牲になる、という死に方ではなく、ただ死んでいくというのは、いまいちでしたね。 [地上波(吹替)] 7点(2008-01-23 00:44:37)(良:1票) |
412. ミスター・ルーキー
なんだこれ、という映画。設定は面白いと思ったが、橋爪功が「さすが役者」と思う程度で、主役の長嶋一茂がまるでダメ。脚本も演出もひどい。 [地上波(邦画)] 1点(2008-01-11 21:13:30) |
413. THE 有頂天ホテル
傑作。設定が設定だけに、ストーリーができすぎなのは当然ですが、これだけの人数の物語を同時進行させてまとめあげていくのはさすがです。長回しのために計算しつくされたであろう脚本も、おそらく秒単位だったであろう編集も、相当な苦労があったでしょう。大いに楽しめました。 [DVD(邦画)] 8点(2008-01-11 21:06:48) |
414. 間宮兄弟
《ネタバレ》 予備知識なしで見たため、こんな映画とは知らず、だらだらした展開がじれったかったです。よく映画としての企画が通ったものだ、テレビドラマで十分じゃないのかとも思いましたが、おそらくテレビ番組として見ていたらコマーシャルでチャンネルを変えてしまうでしょう。カメラの方向を変えず、観ている人の想像力を働かせようという手法も、最後までしつこい感じです。お金を払って映画館で観ていたら不満が募りそう。とはいえ、(視聴したのは自宅のテレビですが)最後まで見続けたのはテレビドラマじゃなくて、映画だったからだと思いますね。映画としてはどうかというと、これはこれでよいのかもしれません。いつの日か、もう一度見たくなる気がします。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-01-11 20:52:39) |
415. 県庁の星
《ネタバレ》 最初の方はわりとテンポよく話が進んでいくのに、野村がプロジェクトから外されたあたりから、間の持たせ方がじれったい感じがしました。しかし、自信を持って“ステレオタイプ”のお役所仕事をこなしていく野村と、現場感覚が冴える二宮のそれぞれの長所と短所を絡ませていく描写は面白いと思います。最後の展開は「できすぎだろう」と思っていたら、知事のオチがあったので加点。ちょっと甘いかも。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-01-11 20:20:49)(良:1票) |
416. フライトプラン
《ネタバレ》 凡作。たんなる「主人公の妄想でした」で終わったら映画としての体をなさないので何か裏があるのは間違いないと思うと、中盤までのやりとりがじれったい(というかヒステリックな展開がいらだたしい)。そもそも犯人は、母親が娘から目を離したり、ほかの客が娘の存在を否定することを前提にして計画を立てたというのがありえない。娘は何か飲まされていたのかもしれないが、普通、客室以外で寝てたら凍えて目を覚ましそう。後半も、とくに深みのあるストーリーではない。役者がまともだからもっているという程度の映画。 [DVD(字幕)] 3点(2008-01-09 03:38:00) |
417. ディープ・インパクト(1998)
《ネタバレ》 良作。発見者の少年、ニュースキャスター、乗組員のそれぞれの展開がよい。少年が最後に彼女を発見し、短い時間で赤ん坊とともに送り出す両親、ロバート・デュバルが最後の決断を提案するときの他の乗組員の表情の変化も秀逸。もっとも、これが現実なら、この決断は最初から想定していたであろうとか、隕石を二つに割れたというのは都合が良すぎる設定だとか、細かく気になる点はあるものの、フィクションとしての許容範囲と思う。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-09 02:46:17) |
418. コンタクト
《ネタバレ》 絵に描いたような恋愛、絵に描いたような挫折、絵に描いたようなハプニング、絵に描いたような役割分担、絵に描いたような成功……って、映画という絵を描いているわけですが、もう少しひねりがほしいところです。最後の「記録時間」についても、エリーの証人喚問(←これも目的が不明)の間に誰も気づかなかったというのが不自然に思いますし、“物的証拠”が判明した以上、後に続く動きが出るはず。いくらなんでも一発勝負(というか二発勝負?)だけのために5000億ドルの出費は「ない」でしょう。たんに、ジョディ・フォスター(の出る映画)は、性に合わないのかもしれません。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-09 02:09:23)(良:1票) |
419. マジェスティック(2001)
《ネタバレ》 いい映画。たしかに米国礼賛という雰囲気は否めないが、善人だけでドラマティックなストーリーに仕立てているところがすばらしい。とくに別人とばれそうなピアノ演奏のシーンで、エメットがわざとごまかすところがよいです。結局、本人の夢であったはずの脚本家としての道を諦めたらしいのは気になりますが、遠慮のないハッピーエンドも、この映画にとてもふさわしいと感じます。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-07 00:59:05) |
420. トゥルーマン・ショー
《ネタバレ》 自分の周りが皆、演技者であるというのは、誰もが一度くらい考えることだと思うのですが、「実際にそうである」という設定をうまく映画に取り込んでいます。何十年も騙しとおすための壮大な舞台を用意しているにしてはボロ(舞台裏)が目立ちやすいとか、1か月先まで予約がいっぱいなら、1か月先に予約しておけばいいじゃないかとか、初恋の人が「話をするな」と言われているくらいなら近くに座らせたりしないだろうとか思ったりはするのですが、(おそらく)子役に休暇を与えるために病気にさせたりといった話で、(説明はしなくても)それぞれの役者に理由をつけて休ませているのだろうなと現実味を感じさせてくれる、さりげない演出がうまいところです。点数は、ちょっと甘めかもしれません。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-07 00:04:44) |