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anemoneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 646
性別 女性
自己紹介 2006年のレビュー本数4本ってあんまりですわね。
2005年には「姑獲鳥の夏」まで見ていたクセに。
ってこういう使い方やっぱ邪道ですよね。来年こそは。

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421.  ソラリス 《ネタバレ》 
しんみり雰囲気に浸るにはもってこいの映画ではないでしょうか。ちょっと雰囲気が「ガタカ」とかあのへんに近いですね。青が強くて、音が少ない。ジョージ・クルーニーなのにすごくヨーロッパっぽくていい感じの映画でした。「すげー!」と大騒ぎするほどではないですが、淡々と好きなタイプの作品でした。ナターシャ・マケルホーンは素晴らしいと思います。ストーリーはシンプルだし、ちゃんとSFにもミステリーにもなっているし、長すぎないし短すぎない。若い方向けではないと思いますが、よく出来ています。全体に、バランスの良さが、さすがソダーバーグという感じでした。
7点(2003-11-22 02:03:28)
422.  デッドコースター
コワいです。前作が相当評価できたので、それなりに期待はしていましたが、やはり正攻法でここまでコワいのは立派だと思います。潔く、真剣にホラーに取り組もうというまっすぐな姿勢は素晴らしいです。ただ私もトシを取って来たのかだいぶ心臓に負担がかかった気がしました。トニー・トッドの存在感も濃すぎず薄すぎずちょうど良いですし、いろんな意味でバランスの取れたマジメなホラー映画として評価できます。
7点(2003-11-22 01:33:42)
423.  ロンゲスト・ヤード(2005)
ガイ・リッチーの「ミーン・マシーン」と日を空けずに見てしまったため点が辛くなりました。普通のアメリカのスポーツ娯楽映画としてはまあまあだと思うのですが、そもそも何故アダム・サンドラーなのかが誰にもわかりません。アメフトはおろかスポーツ選手にも見えませんし、たしか身長178ぐらいあったと思うのですがまるで小人。バート・レイノルズを担ぎ出して来たせいではっきりと主役がボケました。「ミーン・マシーン」が人間模様を丁寧に描き出していたためか、キャラクターの粗さばかりが目立つ結果となりました。クリス・ロック、ウィリアム・フィクナーなど脇役陣は非常に良い味を出していると思いますが、アダム・サンドラーのファンとしてはやっぱりいつものメンバーの登場が欲しいところ。ブシェミやダニー・トレホあたりの「コン・エアー」メンバーで固めてくれたらかなり盛り上がれたような気がします。アダム・サンドラーという意表を突いたキャスティングで、例えになるかわかりませんが「太陽がいっぱい」と「リプリー」ぐらい良い意味で予想を裏切る斬新さを期待してしまいましたが、その期待に応えてくれたのはやっぱり「ミーン・マシーン」の方でした。「ウォーターボーイ」と併せて見ると違った意味で面白いのかも。
[DVD(字幕)] 6点(2007-04-21 02:17:08)
424.  ステイ
作り手の熱意だけが熱く空回っているなぁ。でもこの雰囲気作りは嫌いじゃないです。映像の懲り方なんかもこの手の映画としてはうるさすぎず、ほどよくスタイリッシュでやり過ぎ感も感じませんでした。NYを舞台にしているのにあまりNYらしくないのは主人公がユアン・マクレガーだからなんでしょうけど、同じ街でもマクレーン刑事がドタバタ駆け回っているのとはずいぶん感じが違いますね。やはり特筆すべきは映像の作り込み方。インテリアや登場人物のファッションにも徹底的なこだわりが見えて好きな人には楽しめる映像ではないかと思います。特にナオミ・ワッツの衣装は最初から最後まで素晴らしいものばかりでした。地下鉄やNYの夜景など、雰囲気一発で乗れる人にはお勧め出来ると思います。ストーリーはツッコミどころ満載ですが、こういう映画はあまり細かいことは考えずに環境ビデオだと思って楽しむのがコツではないでしょうか。個人的には「ドニー・ダーコ」や「ガタカ」のテンションが楽しめる方に是非お勧めしたいです。何度も見たいかと言われると、うーんそれほどでも、というしかありませんが。ジャニーン・ギャロファロが出ているというので借りて見たんですけど、あんまり出番が無い上に暗い役だったので(映画自体あんまり明るくはないですが)、ファンとしてはちょっと期待はずれかな。主人公がジュード・ロウだったらあと2点ぐらいあげたかったですね。  
[DVD(字幕)] 6点(2007-04-05 02:51:53)
425.  運命の女(2002)
元々の期待値が低いというか、当然こんなもんだろうという気持ちで手にしたため大きな落胆はありませんでした。たぶん劇場へ行ってたら地団駄踏んだのではないかと思われます。往年のアイドル、ダイアン・レインのおっぱいを是非見てみたいと思っていたおとうさんたちにささやかな幸福を与えてくれる映画です。ちょっと老けすぎかなーという気もしますが、白人女優がお直しナシでこの年齢になればこの程度に老け込むのがむしろ自然なのかも?と思ったら好感度倍増しました。同世代の子役出身の女優さんたちの苦難の道のりを思うと、ダイアン・レインってジョディ・フォスターにはなれなかったけどクリスティ・マクニコルにはならずに済んだ、微妙な生き残り方ですが本人なりにものすごい努力が必要だったんじゃないかと思います。ルックス的に一番売れたかったはずの30歳前後でパッと咲けなかった人なので、個人的にはかなり同情票入ってるかも知れません。ストーリーはまあ、あってもなくてもどっちでもいいような話ですが、敢えてダサい中年役に徹したリチャード・ギアもなんかふっきれていて良いですね。主演の2人に敬意を表して6点献上。ターゲットゾーンの高い映画だと思いますので、レインにもギアにもなーんの思い入れもない人にとってはしんどいだけでしょう。
[DVD(字幕)] 6点(2005-08-22 10:27:43)
426.  ボーン・スプレマシー
ジェイソン・ボーン、ちょっとカッコよくなりすぎましたね。前作の微妙なダサかっこよさがわたしは好きだったので、これはちょっとシャレになってないなあという感じがしました。マリーの出番が早めに終わっちゃうのも痛い。生まれて初めて、ジョアン・アレンを良いと思いました。この役はけっこうハマリ役だったと思います。最大の呼び物だったカーチェイスも、大画面で観た割にはちょっと物足りない感じ。どちらかというとカーチェイスというよりカークラッシュという感じで、もっとスピード感のあるチェイスは過去にもけっこうあったと思います。アナログ感を大切にしたようですが、技術の進歩にこちらが馴れてしまいやすいジャンルではあるので、アナログでやるならよほどのスゴ技を出して戴かないと。後半ダレたのが惜しいです。サントラの良さは前作から非常に注目してたんですが、今回も非常に良い出来でした。これ音楽無しで観たら最低につまんないでしょうね。それほどサントラに存在感のある作品です。ハリウッドのメジャー作品がモスクワであれだけ大がかりなロケやって、いかにも典型的なアメリカ人キャラのマット・デイモンがモスクワ市内を歩き回ってるというのがものすごく新鮮で、なんだか感慨深いものを感じてしまいました。行きがかり上続編も結局見ると思いますけど、3作が限界かな、という気がします。やっぱり007って凄いんだなあと関係ないことを改めて思い知らされました。【追記】六本木ソルジャーさんへ:言われてみれば何ヶ所か「ずいぶん雑だなあ」と思ったカットはありました。最近流行りなのかな、という気もしますのでそんなに気になりませんでしたけど、そもそもストーリーに求心力がないので、これがダメなのは手ぶれ以前の問題ではないかと。たぶんモスクワロケがやりたかったんじゃないですかね。
6点(2005-02-13 00:42:35)
427.  Mr.インクレディブル
過去に見たあらゆる映画の中で、最も優れたスタッフロールに全点。ストーリーは良くも悪くも期待を裏切らない普通に良く出来たストーリーだし、総合点は高いと思われるが、毒が無さすぎ。「ファインディング・ニモ」が予想外の高水準だっただけに、残念ながら「こんなもんか」という感じ。でも普通に期待した程度には面白いし、やっぱり実写では実現不可能なスピード感はある。たぶんベタなヒーロー物を意図したんだと思うしファミリーがいい感じに結束して息の合ったアクションを展開する流れはテンポ良く楽しい。プラスアルファを期待してしまっただけに無念さが残るが、映画って最後の15分とスタッフロールが良ければかなり得点が上乗せされてしまう部分があるので、騙されないぞ、と意地になったきらいはあると思う。サミュエル・L・ジャクソンがアニメでもやっぱりクールにキメてくれたのは嬉しいし、出番は少ないものの予想以上に活躍してくれたので印象自体は悪くなかった。やっぱりどうしても「ニモ」に比べるとキャストが地味だったのが敗因かも。けっこう笑いのツボは押さえていたし、安心してファミリーで見に行くには持って来いだとは思います。あと一押し、さえあればかなり乗れたはずなので、食い足りなさが非常に残念。主役がクレイグ・T・ネルソンっていうのがダメですよね。敢えてアナログを強調した音楽は好感持てました。
6点(2005-01-02 00:44:55)
428.  モンスター(2003)
はっきり言って「実録犯罪シリーズ」の域を超えていないと思うし、シャーリーズ・セロンの中に誰が入っていたって出来栄えはそんなに変わらなかっただろう。ものすごくリアルな話ではあるが、実話なんだからそんなの当たり前だろう。実際アメリカの片田舎へ行けば、殺人を犯してないだけであのぐらい可哀想な女の人は山ほどいるし。主人公のあまりの可哀想さにうっかり泣かされてはしまったものの、やっぱりこういう覗き見趣味的な映画って私は嫌いだ。特に小細工も無しで正々堂々と観客の涙を絞り取った『21g』のナオミ・ワッツと比べて、増量と特殊メイクが9割のこの役がそんなに優れていたのかは正直疑問に思う。要するに“あの”シャーリーズ・セロンが醜女役をやっているから興味が持続するわけで、それって演技者としての力量とはあんまり関係ないんじゃないだろうか。それに引きかえ、クリスティナ・リッチのあの異様な存在感はいったい何だ。どちらが凄いって圧倒的にクリスティナ・リッチの方が凄いと私は思うよ。何しろあの嫌らしさ、わざとらしさ、とにかく不自然な純真さ。彼女無しでは絶対にあり得なかった映画だと思うのでクリスティナ・リッチに全点。シャーリーズ・セロン、美人でスタイルが良いことも確かにハンディの1つではあると思うが、そういう個性から逃げたらダメだと思うよ。不細工な役者が特殊メイクで美女役をやっても誰も褒めてはくれないでしょ。そういえば『エレファント・マン』もオスカー獲ってましたよね。演技というものをナメない方がいい。
6点(2004-11-08 17:40:27)(良:2票)
429.  ブロウ 《ネタバレ》 
これを最後まで観てしまった私は、たぶん何かを期待してたんでしょうね。一代記モノってけっこう好きなんですけど、なんというかこれは、好きになれない映画でした。前半のイケイケムードは楽しめますし、儲かって儲かって笑いが止まらないあたりまでは良かったんですけど、後半の泥沼とあまりにもお約束の訓話的オチには正直怒りに近いものを感じました。同じ「夢のあと」系だったら『カジノ』とか『グッドフェローズ』が既にありますし、ファンの方には非常に申し訳ないんですけどペネロペ・クルズという女優に品性のカケラも感じてない立場からは、あのバカ女役は全然シャレになってなかったです。ハル・ベリーとかシャロン・ストーンとかとは格が違い過ぎます。要は知性の問題かと。敢えて増量せずに中年太りを演じたジョニデには自信のほどが伺えますが残念ながらこれやるんだったらいっそ増量した方が良かったですね。加えてこれだけの長尺一代記にしては脇があまりにも甘かったです。レイ・リオッタは熱演しすぎて一人浮きしちゃってるし。ジョニデとレイ・リオッタで麻薬撲滅キャンペーンに荷担してどうする、って感じですね。麻薬王と言うにはちょっとスケールが小さいし、何しろオチが健全すぎる。その上長い。フランカ・ポテンテの横顔が美しいので+3点。 【追記】皆さんのレビューを読んでてだいたいわかりました。これ、出て来る女性がみんなサイテーな役だから嫌いなんですね、私(笑)
6点(2004-11-05 03:26:02)
430.  ツイスター
なんとなく頭の悪い映画が観たくなったので。たぶん竜巻がスゴいんだろうなあ、牛が飛ぶんだとか言ってたな、なんてぼんやり観ていたら牛どころではなくタンクローリーまで飛んでいたのですっかり嬉しくなってしまった。この手の映画を個人的には「大盛り」と呼んでいるのだが、要するに量だけスゴくて奥行きもへったくれもなく、ただもうスケールのデカい天変地異だけを見せるために作られた、あってもなくてもどうでもいいようなストーリーとしては、離婚届にサインするばかりの夫婦とその夫の新しい婚約者という組み合わせは(あくまでも、この手のモノとしては、だけど)なかなかひねりが利いていて良く出来ていたのではないかと思う。わたしはヘレン・ハントが大嫌いだし、ビル・パクストンは大根中の大根だと信じている。にもかかわらずそれなりにおもしろくなったのは、この二人が主役を食おうなんてバカな気を起こすにはあまりにも影が薄いから。だいたい予想通りの映画だったが、この種の作品でこれぐらい期待に応えてくれればまあ合格点と言えるのではないだろうか。ひまつぶしにはもってこいのほどほど感と、見る前からわかっていたような安心感が良い。大画面向き。あくまでも大盛り。
6点(2004-09-23 01:34:07)(笑:3票)
431.  死霊のえじき
ずっと昔に見たような気もするんだけど「死霊のナントカ」が多すぎて20年も経つとどれがどれだかさっぱりわからなくなる。これは確か劇場で見たはずなんだけど、オチまで忘れていたところを見ると当時の感想もやっぱりそれなりだったんだろう。当時ホラーは半分コメディ化が進んでましたしね。前作で非常に斬新だったギリギリのおとぼけ感が悪い方向にエスカレートした感がある。良く言えば余裕、悪く言えば馴れ合い、それが「味」だった前作と比べるのはいささか酷な気もするがどうしても観客は新しい物に飢えている。博士のニックネームがフランケンシュタインなのは純粋にオマージュなんだろうが、ちょっとオマージュのボリューム感多すぎ。体を張って助けたミゲルのその後を誰も心配してなかったり、シナリオの完成度も「ゾンビ」とは比べ物になりません。残虐シーンも規制のせいか意外に控えめだし、技術面である程度完成度を極めてしまった現在から見れば陳腐、過去の傑作に比べれば手ぬるい。よってこの映画をお勧めできるのはシリーズにある程度の思い入れのある方のみ、というシリーズ物にはお約束の出来。まあ「ゾンビ」のエンドロールで「お代わり~!」と言った人にはそれなりの懐古趣味的魅力はある。アメフトゾンビとかブライドゾンビ、バレリーナゾンビなどお馴染みゾンビ達のコスプレも見物。ショック度は高めだがその分俗っぽくなりました。まあこれで打ち止めにして正解だったかも。
6点(2004-08-29 03:23:53)
432.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
あまりにも何かやってくれそうな顔ぶれの割に、ちょっと驚くぐらいネタ割れが早かったという点で個人的には完全に拍子抜けした感じ。あまりにも早い時点で思いっきりネタさらしてしまった愚鈍さというか朴訥さにちょっぴり好感は持てる。正義を語るにはいささかヨワすぎるデビッド・ゲイルの人物像と、彼の貫こうとする信念との間にギャップありすぎ。挫折にあえぐアル中患者の泥沼人生から「愛」へと導いたのはいいが、死刑廃止運動に伴う社会思想との間に違和感がありどっちつかずに終わった。アメリカ南部に特別の恨みでもあるらしいアラン・パーカーだが映像センスやストーリー運びには安定感があり安っぽいストーリーの割りには格段に良い雰囲気をかもし出している。ケビン・スペイシーもケイト・ウィンスレットもやっぱり上手い。故に一定の水準を満たしたかのような錯覚を与えてしまう非常に罪作りなパターンにはなっている。しかしやっぱりどう考えてもコレはいくらなんでもネタが甘すぎると思う。今どきこの程度のオチに「エーッ」と驚けるほど無垢な人って稀少ではないですか。はっきり言って子供だましです。
6点(2004-07-12 14:03:51)
433.  メラニーは行く!
リース・ウィザースプーンには思いっきり期待している個人的な思い入れをもってしても、この作品は残念ながらNG。全体に、笑わせようという気迫も足りなければ、情に訴えようとする真剣味も足りない、要するにただリース・ウィザースプーンが可愛いだけの映画。可愛いし見せ場も多いんだけど、それだけで観客の心を掴むにはもうちょっと弱いんですよね彼女。持ち味を支え切るだけのストーリーがなければ。途中きちんとジョージア・サテライツで盛り上げようとしたワリには、タイトル曲であるはずのSweet Home Alabamaを何故かJewel版にしちゃったのも脱力感に輪をかけてしまった感じ。最終的にレーナード・スキナードでキメてくれれば、私なんか案外簡単にだまされてしまったんじゃないかとは思う。ああもったいない。
6点(2004-02-16 14:04:18)
434.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
惜しいなあ、というのが本当に正直な感想。デカプリオは冴え冴えとしているし、トム・ハンクスの堅物ぶりも良い。ストーリーは期待した以上に面白いし、ちゃんと心に残る余韻も持っている。特に父親役を哀愁たっぷりに演じたクリストファー・ウォーケンは素晴らしい。シナリオはきちんと詰まっているし、運びはテンポ良く全体に実に無駄がない。ここまで誉めちぎっておいて本当にかえすがえすも残念で仕方がないのだが、いかんせんこの映画には絵が無さすぎ。ジャジーな音楽、60年代を意識したセンス溢れるアニメーションのオープニングタイトル、随所にちりばめられるレトロなアイテム、一見この時代を非常に良く再現しているかのように見えるのだが、どこからもキネマの香りがしない。60年代の作品であれば、どんな駄作からでもうっすらと漂って来る独特の香り。衣装やセットで可能な限り当時を再現していても、漂って来る空気は確かに21世紀のものなのだ。ここまでやったのだから、というよりはここまでやったのに、現代的な味つけでは済まされないほど、映像のどこからも影が見えて来ない。そしてこれだけ芸達者な出演者たちの誰一人として、60年代の顔をしていない。人の顔って変わりますよね。時代によって、明らかにその時代に特有の表情がある。そういうものが、この映画からはちっとも見えて来ない。たぶん監督がスピルバーグだからなんだと思うけど、この映画に本当に60年代のキネマの香りが出せたら、正直ちょっとした傑作になり得たはずだと思うので、すこぶる残念。レオナルド・デカプリオは腐ってもデカプリオだと強く信じる立場から、彼はやっぱり上手いなあと感心はするけれど、ティーンから大人の役者への過渡期にお約束の苦闘の時代が彼にもやはりあったわけで、どうしてそのタイミングでこの役が降って湧かなかったかなあという無念さも残る。そういう理由から点数的には辛めになったが、話は面白いしデカプリオはやっぱり上手い。観ておいて損のない作品ではあると思う。うーん、でもこれを「映画」とか「作品」と呼ぶのにはとっても抵抗あるなあ。
6点(2004-02-07 02:49:47)(良:2票)
435.  スクープ・悪意の不在
個人的にはシドニー・ポラックって要するに昼メロの人でしょ、というのが本音。ポール・ニューマン、サリー・フィールドという組み合わせと、メディアを中心に据えた一見硬派な題材から社会派のカタい話を思い浮かべてしまうのだが、これは火曜サスペンス劇場でしょう。達者な二人だからこそなんとなく誤魔化されてしまわなくもないのだが、ここに至るまでの70年代中・後盤に社会派の傑作がひしめき合っているだけに、ついつい比べてしまうのはやむを得ない。時代と内容、テーマから同じポール・ニューマンの「評決」がどうしても連想されてしまうのだが、あちらで展開された互いに惹かれながらも現実の前に憎しみ合わざるを得ない二人の感情が凍った川の下を流れる冷水のような重みを持って横たわっていたのに対し、こちらのそれはややベタついたメロドラマ調。サリー・フィールドがいかに頑張っても、演出がそうなのだからどうしようもない。ああ、こういうのが流行っていたのね、という程度の感想しか持てないのは非常に残念なカップリングなのだが。もったいなかったですね。
6点(2004-01-25 02:32:54)
436.  ザ・セル 《ネタバレ》 
映画って映像だけ素晴らしくても駄目なんだ・・・と心の底から納得した映画。映像だけはイヤってほどいいんだけど、ストーリーが全然追いついてない。というか、ない。人間の心の中に入るという着想はものすごく新しかったし、技術的にはまさにそれができる時代になったんだ、ということも喜ばしいことではあるのだが、入って行った先に期待を裏切ってくれるものがほとんどなかった。というかオズの魔法使い。しかもあれだけ苦労して人の心の中に入り込んでさんざん辛い目に遭わされたわりに、監禁された女の子の救出にはほとんど何の役にも立っていない。要するに無駄骨。つまり人の心の中に入っちゃうのは、物語を目新しくするためだけに用意された仕掛けってこと。せっかくだからその斬新な手法で事件を解決してもらいたかったですが、これって典型的な企画倒れじゃないんでしょうか。ただし映像だけは鳥肌が立つほど素晴らしかったので点数甘め。一見の価値はあると思います。それだけですけど。
6点(2004-01-20 23:17:52)(良:1票)
437.  告発
まず扱っている題材の割りに映像がチープ。ストーリーは泥沼の不幸話で、ラストには救いも発見も何もない。救いのない不幸話は基本的に好きではないし、関わりあった弁護士がこの物語から何かを学んだとかそういう前向きな展開もないので個人的にはほとんど何の魅力も感じなかった。法廷モノとしてももう一つ決めてに欠けてた気がするし、これを観て得られるものが「5ドル盗むのはやめよう」というだけだったらちょっと虚しい。現代版「ミッドナイト・エクスプレス」を期待してしまったせいか、世間の評判とは裏腹に印象が極めて低くなってしまった。あくまでも、もっといい映画はいっぱいあるんじゃないの?という感想。別に悪くはないのだけど。
6点(2004-01-17 23:50:00)
438.  ミスティック・リバー
遺憾ながら、前評判とは全く裏腹にごく普通の地味なサスペンス映画でしかなかった。映像は重厚、演技陣は優秀、シナリオも良く練り込まれていて何一つ問題はないのだが、美しすぎる映像と音楽、演技者達の演技の素晴らしさにストーリーが全然追い付いていない違和感が大きい。これだけの重厚感で盛り上げておきながら、あのオチはないだろう、というのが率直な感想。のっけからショーン・ペンの絶叫する「She's my daughter!」に涙を絞り取られ、予告編で何度も観たはずのティム・ロビンスの苦悩に振り回され、マーシャ・ゲイ・ハーデンの混乱に翻弄され、実に役者の存在感が際立つ作品なのであるが、後に残されるのは人生観もへったくれもないベタベタのミステリー。要するに偶然が巻き起こす運命のいたずらについて、過去を仮定法で回顧する形で「誰の身にも起こり得たこと」として描きたかった意図はわからなくもないが、物語のたどり着く結論が結局人生を変え得るのは教育でしかないという言われ尽くしたメッセージであることの不毛さに脱力した。前半の展開の速さに、「スリーパーズ」の失敗をここで是正しようとしているのかな、という妙な納得はあったが、「スリーパーズ」で児童虐待に励んでいたケビン・ベーコンに、大学教育によって低所得層からの脱出を果たした「勝ち組」を割り振ったのは冗談としか考えられない。クリント・イーストウッド御大は既に1作1作を遺作のつもりで撮っているのに違いないし、それだけの気迫の込められた作品ではある。限りなく良い評価をされる可能性の高い作品だし、おそらく賞レースでも沢山の賞を手にするだろうが、御大と呼ばれるほどの巨匠になってから傑作をモノにする監督が極めて少ないのもまた事実である。イーストウッドよ、誰もあなたに厳しいことが言えない状況は理解できる。でもあなたは決してハリウッドを一括している場合ではないと思うよ。私はあなたのファンです。
6点(2004-01-13 06:44:41)(良:4票)
439.  古畑任三郎スペシャル すべて閣下の仕業 <TVM>
久しぶりに古畑任三郎が観れる、ってだけで点が甘くなっちゃうところがあるんですよね。まあ、任三郎の元気な姿が拝めたからいっか、みたいな。今泉君の不在はたしかにえらく寂しかったですね。彼も任三郎を袖にするほどエラくなってしまったんでしょうか。かつてこの作品でスターダムにのし上がったにしてはあまりにも寂しい展開ですね。全体的に懐古趣味でしかあり得ないのでディテールは大目に見ますが、ラストのオチもシリーズポリシーに違反してる気がするし、個人的には「これで本当におしまいかよ。寂しいぞ~~~」と泣いた第2シリーズの最終回で終わっておいた方がポイント高かったです。これ以上やってるとドリフの大爆笑ノリになって行く気がする。古畑任三郎とルパン三世は、会いたいな~、と懐かしがってるぐらいがちょうどいいんです。
6点(2004-01-12 15:00:35)
440.  コクーン2/遥かなる地球
前作に心酔しちゃって、あの感動をもう一度!とか素直に思ってしまった私のような者ならともかく、そうでない人には特にお勧めはできません。が、前作のコンセプトは見事に引き継ぎ、かつてないほどベタな焼き直しをやっているので、前作の余韻としては充分に楽しめる内容ではあると思います。それ以上のものをわざわざ期待する人もいないと思うのだけど、まあこのぐらいでいいんじゃないですか。
6点(2004-01-11 13:17:19)
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