481. 疑惑(1982)
《ネタバレ》 ●憎まれっ子、世に憚る!!桃井氏のキャラクターは史上空前ではないでしょうか。ここまで人情に揺るがないのも珍しい。●もう一人の嫌われ者・岩下氏との絡みが本当に面白い。●記者秋谷の非難の考え方は現代でも見られますね。司法では無罪でも人として・・・と。●球磨子を最も嫌悪している息子が無罪の決め手を提示してしまう皮肉。無罪確定時点で財産譲渡が済んでいるということはないか?と期待しましたが、現実は世知辛い(自分も白河家に思い入れしてしまってますね)。●大変優れた作品と考えますが、何度も見る気にはならない。清張作品・野村作品にはよく感じる印象です。 ●大物然とした登場ながらすぐに消えた丹波氏。この方、こういうチョイ役が多いですね。 [DVD(邦画)] 9点(2014-07-06 10:31:26) |
482. スキャナーズ
んん~~!と力むだけで相手を苦悶させる。超能力の画期的な表現だったんだろうと思います。せっかく能力者が複数登場するのですから、能力や戦いのシチュエーションにもっとバラエティがあればよかったですね。クライマックスの勝負はどちらかが爆発しそうな勢いでした。見ている方まで力が入りました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-06-23 14:23:43) |
483. エスター
《ネタバレ》 他の方も書いているように、「悪い種子」タイプの悪魔的少女の話だと思い込んでいたので驚きました。なるほど数々の違和感のある言動にも納得がいく…。最初から見直したくもなりますが、そうもいかないのでした。とにかくエスターの暴れっぷりや夫の物分かりの悪さは胸糞悪いのです。 [DVD(吹替)] 8点(2014-06-10 17:36:13) |
484. 地獄でなぜ悪い
●終盤の30分間は一見の価値あり。死に様の大博覧会です。ブルース・リーさんですが、「怒りの鉄拳」風の最後を期待しましたが残念でした。●長谷川博己のキャラがありえないけど楽しいです。不良も暴力団も映画への情熱の前では大したものではない…スゴイ。 [DVD(邦画)] 8点(2014-06-07 10:49:32) |
485. 凶悪
面白いですが、実話をもとにしたフィクションとしての衝撃度は『冷たい熱帯魚』の方が上です。 [DVD(邦画)] 7点(2014-05-26 11:40:01) |
486. カッコーの巣の上で
約10年ぶりに再見し、当時は見逃していた病院内の事情(患者の多くが自主的に入院している事実など)も分かりました。それを考えると、管理を逃れて人間らしく生きようとするマクマーフィの主張も空振り気味な気がします。婦長側も患者をがんじがらめに縛っているわけでもないですし。チーフの心を動かしただけでも価値はあるのでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-18 13:33:19) |
487. ツレがうつになりまして。
同僚がうつ病で休職したことを機に鑑賞しました。非常に対処が難しい病気のようですね。ツレさんは理解のある奥さんや親族(兄弟を除く)に恵まれて破滅せずに済みましたが、実際うつ病による自殺者が増えていることを考えると、職場の上司のような想像力がない人に叱咤され、追い込まれ・・・というケースが多いのでしょうね。映画自体は感動的な展開を自然に織り込んでいると思います。俳優の方も上手い。堺雅人氏については新撰組以来のファンです。一挙手一投足を見たくなる役者さんってそうはいません。 [DVD(邦画)] 7点(2014-04-21 20:26:24) |
488. ゴジラ(1954)
●元祖怪獣映画を今頃鑑賞。面白いを通り越して衝撃を受けました。今年見た映画で間違いなく一番です(まだ3月ですが)●ゴジラが怖い。容赦なく町を破壊し、人間を殺す。まごうことなき恐怖の化身として描かれている。白黒画面で見えにくいのが却って良い。 ●娯楽作品というより核兵器が存在する世界へ警鐘を鳴らすための手段ですね。それも大真面目。芹沢がゴジラを殺しうる超兵器を持ちながら使用をためらう理由などアインシュタインら核物理学者の苦悩をなぞったものではないでしょうか。山根博士の「最後の一匹とは思えない・・・」も深さを感じる。核兵器競争を止めない限り人類は滅ぶしかない・・・。 [DVD(邦画)] 10点(2014-03-25 20:55:12) |
489. 夕陽のガンマン
《ネタバレ》 クリント・イーストウッドの西部劇初鑑賞です。この埃っぽさ・男臭さが大変魅力的で、癖になりそうです。黒服のリー・ヴァン・クリーフがまたカッコいい。モンコの露払い役かと思えば、実は悪漢との因縁ではもう一人の主人公的存在だったり。妹の仇を討ち、満足して手ぶらで去る男と、賞金首の死体をよいしょよいしょと荷車に乗せる男。対照的なラストが印象的です。 [DVD(字幕)] 9点(2014-03-25 20:25:46) |
490. カリートの道
アンタッチャブルもスカーフェイスも大好きな私ですが、この作品には心躍りませんでした。主人公にも他の誰にも思い入れ出来なかったのが理由です。終盤の鬼ごっこだけは楽しかったですね。 [DVD(吹替)] 4点(2014-03-17 14:53:20) |
491. デストラップ/死の罠
《ネタバレ》 奥さんが標的だったというのは意外で楽しかったのですが、そこからがまったりした雰囲気になってしまい、長く感じました。 [DVD(字幕)] 5点(2014-03-10 14:28:51) |
492. 私の中のあなた
アナが主役とばかり思っていたら、実はケイトでした。ケイトの過去が語られるわりに未来の生について触れられなかったのはそのためなんですね、納得。ただ、アナが本心で移植等を拒否した場合の物語も最後まで見てみたかった気がする。姉のスペアとしての生、それを疑わない母親サラとの関係。こちらも語るべきことが多いテーマです。 [DVD(吹替)] 7点(2014-03-04 11:39:39) |
493. 悪い種子
●全部分かってやってますというローダの目が怖い。以前「良心を持たない人たち」という本がありましたが、あれを先取りしてますね。●母親は死に、何も知らない人だけが残って、彼女はこれからも・・・というオチかと思ったらビックリ。天罰っぽい。●一時幻の作品のように扱われたと聞きますが、犯罪者気質は遺伝するという描き方が見られるからでしょうか?●カーテンコールで和みました。なるほど、舞台劇で観客に重い気持ちを残さない演出なんですね。 [DVD(字幕)] 8点(2014-03-04 11:24:50) |
494. ウエスト・サイド物語(1961)
高校の文化祭で、私のいたクラスはこの作品の演劇をやって最優秀賞を獲得したのです(私は俳優でなく照明係でしたが)。原作を20年以上後でようやく鑑賞。若者たちの躍動感が素晴らしいです。シンプルなプロットを印象的なダンスシーンで盛り上げています。ミュージカル映画鑑賞の経験が少ないですが、他の作品も見てみたいなと思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-27 16:16:43) |
495. 禁じられた遊び(1952)
別れの儀式もなく突然両親を失った少女の表情がなんとも切なくて、これは傑作かもと予感したら本当に…。演技しているとは思えないほど自然体な子供2人の交流を中心に進みますが、死をもてあそぶ遊びが恐ろしくもあり、無邪気でもあり。ラストは泣けます。引き離されて諦めていた時、不意にミシェルの名(別人ですが)を聞き、孤独を恐怖するスイッチが入ってしまう。ミシェルの名を連呼するうちに溢れてくる涙。すごい表現力だと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2014-02-26 12:25:07) |
496. マンディンゴ
黒人とは我々白人の所有物であって売り買いしたり交配させたりするのが当然。なぜなら人間ではないから・・・という感覚は、江戸時代の日本人が、鎖国は建国以来の方針と考えていたのと同じようなものなのでしょうか。むき出しの人種差別が全編にわたって繰り広げられます。ラストも救いがありません。みんな不幸になります。覚悟の上で鑑賞しましょう。 [DVD(字幕)] 8点(2014-02-19 21:59:59) |
497. 古畑任三郎vsSMAP<TVM>
名探偵vs人気のアイドルグループということで、当時はお祭り気分で皆さん鑑賞したのではと思います。内容については尖ったトリックの印象はありません。エレベーターの仕掛けは楽しかったかな。直接関係はありませんが、セリフの量にグループ内の力関係を見るような気がします。 [DVD(邦画)] 6点(2014-01-26 10:41:36) |
498. 古畑任三郎スペシャル 黒岩博士の恐怖<TVM>
古畑史上最低の出来。トリックが早い段階で分かるわりに引っ張る引っ張る。この内容に2時間近く費やすとは信じられない。緒形拳は大好きな役者さんなんですが。 [DVD(邦画)] 2点(2014-01-26 10:18:02) |
499. 古畑任三郎ファイナル 今、甦る死<TVM>
《ネタバレ》 藤原氏・石坂氏のメインゲスト級二人が揃う。でも古畑とのやり取りはほぼ藤原氏のみ。おかしいなと思ってたら彼が中盤で死んじゃって、ええ!?と。ああ、そういう意図だったんですね。騙されました。あらすじを見ないようにしていて良かった。石坂氏の、態度は変わらないのに冷酷な雰囲気が醸し出されるのが素晴らしいです。古畑側の駄目押しの手段も見事。こういうのを経験してしまうと、もっとシリーズが続いてほしかったと思います。 [DVD(邦画)] 8点(2014-01-26 10:17:07) |
500. 許されざる者(2013)
《ネタバレ》 評価の難しい作品ですね。近年の邦画としては間違いなくトップクラスに入ります。北海道の自然は圧倒的に雄大で、この時代の最果ての土地という雰囲気が分かります。邦画で恒例の恋愛沙汰が絡まないハードな展開も良いと思います。主役級の演技にも力が入っていると感じました。欠点は、人斬り十兵衛の過去が言葉で語られるだけで具体的な想像が難しい事(渡辺謙氏はただでさえ善人のイメージが強いですし)、決着のつけ方がオリジナルと違っていて微妙な事です。 [DVD(邦画)] 7点(2014-01-18 11:22:36) |