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K&Kさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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481.  漁港の肉子ちゃん 《ネタバレ》 
なかなかクセが強いオープニングに、最後まで楽しめるかなぁ…と不安になったけど、考え方の大人びた小学生と、子供みたいな親。ついでに喋る動物。現代版じゃりン子チエみたいで案外しっかり楽しめました。  バスケから始まるマリアちゃんの乱。弱いもの救済の体で自分に都合の良いように画策、失敗。それに対し、ことぶきセンターで二宮に話す喜久子の本心がリアルで、観ていてこっちまで心が痛くなりました。不器用なマリアに比べて案外器用に世渡りをしていく喜久子。近くにいる友だちが固定でないのも器用な証拠だろうか。夏祭りなんてこのメンバーで行くんだぁって、これもまたリアル。 喜久子と二宮の関係も面白くて、お互いに変顔しあったり、運動会の時メダルをキラキラさせてみせたりも、なんか、良かったなぁ。 私としては喜久子とクラスメイトの話だけでも充分に楽しめたけど、出生にまつわるエピソードと、病院で肉子に本心を打ち明けるところは結構もらい泣きしましたよ。  原作未読だけど、平屋住まいをグラスボートにしてるのかな?電気は?ガスは?冬は?時化の時は?目覚めたら床下を魚が泳いでるのはメルヘンチックな感じだけど、そういうのちょっとジブリらし過ぎかな。 トトロネタも入ってたし、出てくる飯が美味そうなの…は、良かったと思うけど。 それよりトカゲやセミが喋ったり、神社が話しかけてきたりって、そのうち意味が解るだろうと思ってたら、結局どこにも繋がって無かったみたい。 あと霊媒師とか、肉子の前世の話とか。なんかそこで軽く触れるだけなら、無理に入れなくてもって思ってしまった。何で氷川神社がエロ神社って呼ばれてるのか知りたかったわ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-10-27 01:17:38)
482.  OK牧場の決斗 《ネタバレ》 
- Gunfight at the O.K. Corral- “O.K.コラルの銃撃戦”。O.K.はアリゾナ州のオールド・キンダースリーという地名。コラルは牧場というより牛を囲っている柵の範囲。 西部劇のタイトルを5つ挙げよ。って言われたら、高い確率で名前が上がる本作。聞き覚えのあるテーマソング。まるでミュージカルのように状況説明を含む歌詞だったのが、ちょっと斬新。  相変わらず“何で有名なのかイマイチ解らないエピソード”O.K.牧場の決斗。他に西部開拓史の実話ベースで有名なエピソードって無いんだべか? う~…このエピソード観るの2度めだよ。でもピンと来ない。ヒャッフー!ってならない。例えばもしかして、アメリカ人が巌流島の戦いの映画を観てもピンと来なかったりとか、するんだろうか?そういうこと?  前に観た“荒野の決闘”の方が、登場人物の魅力が出ていたような。ドク、女たち、悪者たち。特にワイアットが魅力的に思えて、あちらの方が私向きかも。 本作はカーク・ダグラス演じるドクが魅力あるキャラクターで、ワイアットとの善悪奇妙な友情も光るんだけど、う~…他の人物はあくまで西部劇スタンダードな…ワイアット自身も特に掘り下げが感じられず。 ドクとワイアットが絡むエピソードが積み重ねられ、O.K.牧場で最後の決斗を迎える。なんて書けば盛り上がりそうだけど、主演2人以外の登場人物に思い入れが沸かないから、エピソードの一つ一つが淡々としていて、そのまま決斗の日を迎えたって印象を持ってしまった。ような。 このような映画には意外とスルメが多いかも。もう数回観れば西部劇嗜好が低い私でも、この映画の魅力を説明できるくらいには、理解できるかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-10-26 20:47:00)
483.  TRICK トリック 劇場版 ラストステージ 《ネタバレ》 
TVシリーズの1作目をリアルタイムで観られたのは、本当に幸運だったと思っています。金曜の深夜、さぁ寝ようか…って時にたまたま流れていた新番組。ぼんやり観ていたら目が離せなくなって…こんな夜中にこんな凄いドラマ流して良いのか?って。 TVドラマのDVDセットを買ったのは、後にも先にもTRICKとTRICK2だけ。私にとって本当に特別な作品でした。 TRICK劇場版の出来がイマイチで、金曜ナイトドラマからゴールデン帯に進出した第3シーズンで、ガッツ石まっ虫とかって悪ノリキャラが出た時点でTRICK熱が冷めて、パタッと観なくなりました。 前置きが長くなりましたが、劇場版4作目にして最後の最後との事で、自分の中でもこの作品群に決着を付ける意味で、劇場に足を運びました。  まぁ酷い出来です。第3シーズン以降の悪ノリ・テイストはそのまま。マンネリ化したドラマパート。面白くないギャグ。ノルマでもあるのか?ってくらいに、質より量と言わんばかりに、1分に1回ペースでコテコテのつまらないギャグを入れてくる。稀に初期の頃みたいな面白いギャグもあるんだけど、つまらないギャグのラッシュに埋没してしまうのが残念に思います。 ギャグとドラマのバランスが逆転しているから、奈緒子も上田や矢部に対して最初からタメ口・呼び捨て。いや基本は“さん付け”で呼ぶから、ギャグパートの“呼び捨て”が活きるんでしょ。  劇場版になるとどうしても人がどんどん死んで、重たい空気になるのは相変わらずです。ただ、そもそもこのドラマは、本物の霊能力者に殺された父の真相を追い求める奈緒子の物語。結構重いんです。菅井きんと母之泉って、視聴者に1作目エピソード1を意識させる演出が、本当に最後の作品として創ってるんだなぁって思わせます。 最後の最後で芸能界を引退した前原さん登場。やっぱTRICKは菊池でも秋葉でもなく、石原なんだと再認識。瀬田くんも出てほしかったな。大病される前の元気な野際陽子さんが観られるのも、今思うと嬉しいです。 上田次郎は、あのキャラのままで現在まで続けても、何ら違和感を感じないキャラクターですね。矢部謙三も。 だけど山田奈緒子は…仲間由紀恵も本作では34歳。マンネリドラマだけに、20歳の頃から成長してないキャラを演じ続けるのは、彼女もきっと苦しかったと思います。気になったのが南国が舞台なのに奈緒子は、昼夜問わず終始長袖&ロングスカート。単に日焼けできないのか、肌が弱いのか、自分の代表作の最後だから、頑張ってくれたんだと思います。でも最後は半袖でしたね、ひと安心。  フーディーニで始まりフーディーニで終わる。「上田さん、最後に一つ賭けをしましょう・・・そしたら、餃子と寿司を死ぬほど奢ってくれ!」死を前に上田に見せた、奈緒子の寂しそうな精一杯の笑顔。 「生まれた時から、笑ったり、冗談を言ったりすることが苦手だった…練習しても上手くいかない。」第一話で一番最初の奈緒子の自己紹介。そんな彼女の14年ぶんの笑顔に、もう涙が止まらない。そして鬼束ちひろの神曲『月光』。ギャグパートにクスリとも笑わなかった劇場の、あっちこっちからすすり泣きが…みんな照喜名みたいにTRICKが大好きな人たちなんだな。だってみんな、公開初日の最終上映に来るくらいなんだもの。 単にこの映画が終わるのではなく、14年前の金曜深夜から続いた物語が、いま終わる。 この作品でブレイクした仲間由紀恵と阿部寛は、今後も芸能界の第一線で活躍するだろうけど、山田奈緒子と上田次郎には、もう会えないんだなって。 深夜0時直前の研究室。出会った時と同じマジックを見せる奈緒子と、目に涙一杯貯めて嬉しそうに微笑む次郎。山田と上田の2人だけの“ラストステージ”。 なんと完璧なエンディングを用意してくれたんだろう。あまりの余韻に劇場が明るくなっても暫く立てませんでした。 客観的に観て中身は3~4点です。だけど14年も続いた物語の、期待を大きく上回る素晴らしいエンディングに、この点数を付けさせていただきます。
[映画館(邦画)] 8点(2022-10-24 23:56:53)
484.  霧笛が俺を呼んでいる 《ネタバレ》 
面白い。なんかジャズ調の音楽がいい感じ。 カメラワークも工夫が見られて、ビルの高所の撮影では一段高いところから俳優と地面を入れてる。窓拭きのゴンドラなんて、正直そんなに狭くなくて安定感ありそうだけど、地面の車や人の動きを入れて緊張感ある画になっている。エレベーターが降りる画とか、今でこそダイ・ハードとかでよく見る画だけど、当時の邦画でこういうのって、あまり無かったんじゃないかな? 当時の懐かしいビル群を流れるように映したり、お決まりの酒場の賑わいなんかが、日本なのにとてもお洒落。 モノクロの写真と家庭崩壊の映像で、当時ペイと呼ばれていたヘロインの恐怖をこれでもかと描いている。日本でのヘロイン被害のピークは'61年とのこと。リアルに社会問題を考えた映画だったようだ。  赤木圭一郎の映画は初めて見たけど、足が長くスタイル抜群。今の目で観てもハンサムで、最後の海員制服もビシッと決まってる。この翌年に亡くなってたのか。ご存命なら日本映画界に華やかな功績を沢山残しただろうに。 相変わらず綺麗な芦川いづみは『彼氏が自殺したクラブの歌手』という役なので、明るい笑顔が観られないのは残念だけど、船乗りモノ映画のまさに“港の女”ってイメージ通り。真知子巻きがまた似合うんだ。その後の杉がロープを探しに海に潜る所で、海風でセットが乱れた風のナチュラルな髪型も素敵。 そして私が観た中で最初期の吉永小百合主演作。芦川いづみが大人の魅力を出している代わりに、年相応の若くて明るい浜崎の妹役(ただし術後のリハビリ中)で、笑顔がホントキラキラしている。浜崎の隠れ家に連れてこられて、赤木が降りた後の車で待つシーン、後頭部だけ映ってるところから、きちんと横顔をカメラに収める技。そして『どうしよう…そうだ景色を楽しんでる演技でもしてみよう』と思ったのか、やや視線を上に向けるぎこちなさが初々しくて可愛い。  そうだったのか、名作『第三の男(まだ観てない)』のリスペクト作品なんだ。 いやでも、とてもカッコいい'60年代の日本を代表する娯楽映画だと、思うんだけどなぁ。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-10-23 13:42:13)
485.  沈黙のパレード
私はドラマ版は数話しか観ていなくて、容疑者Xを観に行ったくらい。でもやっぱり福山と柴咲コウが並んでいつもの会話をしていると、同窓会的な嬉しさを感じます。公開年と同じ2022年の秋祭り(パレード)が舞台。そう考えると未だにマスクが取れてない現実とのギャップを感じるところ。映画的には長すぎに感じなくもない『キクノ・ストーリー・パレード』だけど、久しく観ていないノーマスクの全力カーニバルが懐かしくも思えたかな。  今回の主人公は草薙刑事。警察の人間として、加害者と被害者の間に立つ存在として、事件の始まりからみるみる内にやつれ果てていく姿がとても痛々しい。 被害者側に肩入れして観てしまうので、事件になることを食い止めたい気持ちでの鑑賞。意外とアッサリ。からの・・・ 可能ならばもう少しスッキリしたカタチで、15年前と4年前の真相をもう少し知りたかった気持ちが無いわけでもない。でもなぁそのシーンって絶対、後味スッキリ出来ないのは想像できる。だから、無くて正解だった。としておこう。  私のようにドラマあまり観てない人はともかく、多くのガリレオファンは、湯川先生と内海刑事の軽快な会話を楽しみたいんだと思う。そして湯川先生の閃きから無心に書かれる方程式を観たいんだと。 ドラマの時と殆ど変わらない内海刑事。それに比べて当時より少しふっくらした湯川先生。うん、この映画くらいの落ち着きを観せて良いって思えるほど、このドラマも息が長く、みんな歳を重ねたんだな。 15年も前に始まったドラマの続編が、いま、充分に満足できる内容で映画化されることは、実に喜ばしい。
[映画館(邦画)] 7点(2022-10-23 00:40:45)
486.  ダーティファイター(1978) 《ネタバレ》 
- Every Which Way But Loose - 歌の歌詞からの引用のようだけど、良く解りません。 無い頭をこねくり回して “(お前にその気になって)束縛を振りほどこうとしてみたけど…” なんて。合ってんのかなぁ? 邦題は解りやすくダーティハリーに乗っかってますね。ストリートファイトを題材にした映画で、ゲームのストⅡが出た時に「あ、ダーティファイターのゲームだ」なんて思ったっけ。  基本アクション俳優のイーストウッド。ダーティハリー3でくすりと笑えるシーンはあったけど、本格的なコメディ映画に挑戦した作品って言えるかな?カントリーソングをバックに、広大なアメリカ大陸をのんびり旅する、ゆる~い展開が心地良い。根底にあるのは、惚れた女を一途に追い掛ける不器用な男の物語で、そのまんまカントリーソングの主人公をイーストウッドが演じてるイメージ。 …あくまで私のイメージだけど、カントリーって失恋とか叶わない恋とかを、カラッと爽やかに歌ってる感じ。似てるけど失恋、片思いをジメッとウジウジ歌ったのが演歌ってイメージ。  ファイロとクライドが本当に仲良く観えて、動物相手にじゃれ合って、しっかり相棒を演じられるイーストウッドって、凄い人だなって改めて感心。 ただこのファイロって人物、人のピーナッツ横取りしたり、素っ気ない女のスープに入れ歯入れたり、売られた喧嘩は必ず買って、むしろ売らなくて良い喧嘩売るくらい。呆れるくらい自分勝手。 追いかけた女との結末は意外。『そう来たかぁ』って。だってソンドラ・ロックなのに。まぁでもカントリーソングの主人公らしい結末かもしれない。 勢いで挑んだ最強の男タンク。最後なぜそうした?タンクの老いに対する同情心?自分が王者になり、追われる立場になることへの面倒臭さ? “人間の相棒”オーヴィルに、意外な活躍をするエコー。口が達者なママ。どこか憎めない暴走族から警官コンビ。それなりに魅力的な登場人物のお陰で、何とかかんとか後味さっぱり、ほんわかコメディに仕上がっている。
[地上波(吹替)] 6点(2022-10-22 13:54:03)
487.  麗しのサブリナ 《ネタバレ》 
- Sabrina - 主人公の名前。 “麗しの”が付くことで、オードリー・ヘップバーン主演の名作感が増してる気がする。 クソ真面目なライナスと遊び人のデビッド。世間知らずのサブリナがキラキラしたデビッドに憧れを抱くのは仕方ないとして、花の都パリで洗練されて以降も、遊び人のデビッドに惹かれ続けるのは、ヒロインとしてどうなんだろう?  デビッドも以前のサブリナは眼中になかったのに、帰ってきた途端にアプローチしまくる。この落ち着かない男のどこに魅力を感じたんだろう?と目を覚ましてこそヒロインに思う。で、目を覚まして(?)気になった男がクソ真面目なライナス。設定年齢は知らないけど、ボギーはお父さん役のジョン・ウィリアムズより年上。この不自然な年齢差に、昼下りの情事に感じた痛ましさと同様のものを感じてしまった。  ローマのアン王女はジョー以外の庶民を知らない。ティファニーのホリーは結婚の意味を知らずに結婚をした。自由に恋愛が出来るサブリナなのに、ララビー兄弟としか恋愛しちゃいけないマイ・ルールでもあったんだろうか?好き好んでデビッドを追いかけ、流れでライナスともデートするサブリナの謎行動。 ただ最後のデビッドが魅せてくれるんだよなぁ、兄想いな一面を見せるトコ、走り出すライナス(ここ、クソ真面目な年配男が走るから、画になるんだよ)。船のデッキで帽子だけ渡されるセンスも良い。ゴチャゴチャ書いたけど、素敵な話といえば素敵なんだよ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-10-21 22:57:16)
488.  ザ・フライ 《ネタバレ》 
チーズバーガー! - The Fly - “蝿” 当時の体液ネバネバ・ドロドロのホラーSFの代表作。私の同年代は殆ど知ってるんじゃないかなぁ?ブランドル蝿って名前。ギョロッとした目がインパクトあって、でも『台詞のある脇役』って印象のジェフ・ゴールドブラムが、いよいよ主人公として登場だ。最終形態のブランドル蝿より、生ブランドルの方がインパクトが強いと言っても過言ではない。 そしてこれまた大きな目と大きな口が印象的なジーナ・デイビスがヒロインときた。しかも初対面の怪しい科学者の家でストッキング脱いで渡す変わり者。そりゃ変な虫(スタティス)にストーカーされるわ。  95分の短さで、とてもわかり易く、無駄のないサクサク展開。メインの人物はたった3人。物語も大半が研究室。生きたヒヒが裏返る気持ち悪さと謎。謎の解明にステーキ肉を入れてみる発想。彼らと一緒に謎解きをするようでワクワクする。ホント暇つぶしに観るのに丁度良い長さだから、深夜たまたま放送してたりすると、ついつい最後まで観ちゃうんだよなぁ。 乗り物酔いするブランドルがテレポッドを開発するってのは洒落が効いてるし、最初にチラッと出てきたプロトタイプ・テレポッドも、最後3人合体の場で活躍するし、ストーカーのスタティスまでヒーローみたいに活躍してしまう。  蠅男も完成形より過程状態が怖い。早口で捲し立ててコーヒーに砂糖ガバガバ入れるトコとか、見た目普通なのに怖い。爪が剥がれて白い体液がプチュって吹き出るの怖い。でも一番怖いのはベロニカが巨大な蛆虫を生むシーン。そのクネクネする尾が糸引いてるのが怖い。クローネンバーグ監督のセンスが光る。 チーズバーガー!
[ビデオ(字幕)] 8点(2022-10-21 22:06:04)(良:1票)
489.  薄化粧 《ネタバレ》 
むかーし、日曜洋画劇場か何かで、ぼんやりと観てた記憶があった。うん、当時苦手だった“濡れ場”満載の、お茶の間の空気を一変に凍てつかせる、正しくあの時代の邦画らしい邦画(と私が勝手に思っている)。 実話ベースだそうだけど、実際の事件の顛末を見付けることが出来ず比較は出来ないけれど、犯罪映画だけにその現場と経緯、そして逃走劇が描かれているけれど、それらと同じかそれ以上に繰り広げられる“濡れ場”。 まぁ脱ぐわ脱ぐわで、メインの女優さんは菅井きんさん意外みんなセクシーなシーンが、あるよ。 あと柳沢慎吾のお尻も、出るよ。  今回再視聴まで忘れていたけど、松本伊代が出てたのね、あの太もも撫で回すシーン観て「あ、この映画か!」って思い出したわ。当時は『現役のアイドルだけに、観せてもコレくらいだよな』なんて思ったっけ。 でも今回観てみて、お祭りの日に坂根に言い寄られるシーンなんて、この時代のアイドルにしちゃメッチャいい演技してるんだわ。しっかり迫力出てるの。初出演映画でコレだけ出来るなら、磨けば光ったろうに。映画女優の道には進まなかったみたい。残念だなぁ…  “濡れ場”はコレでもか!ってくらい出てくるけど、坂根の人物像がイマイチ掴みきれなかった。突発的に殺したふくみを家の軒下に埋めっぱなしにした理由。仏壇と名前を書いた石を持ち歩いた理由。化粧にハマった理由(単に変装目的でもないだろうに)。 単に大金を掴んだ男が、ウェ~イってなって遊び倒して殺しちゃって、時代もあって庶民感覚鈍ったまま日雇いとして逃げ回って、たまたまイイ女に出会った。捕まった。みたいな。“濡れ場”が無ければスカスカな映画なんじゃないか? 時系列をバラバラにしているのも効果があるとは思えず。むしろ経緯を分かり難くしてしまってるように思えた。
[地上波(邦画)] 5点(2022-10-19 20:24:05)
490.  無法松の一生(1943) 《ネタバレ》 
初っ端のカメラが凄いですね。2階の部屋から屋根瓦に行き、街灯ナメながらおっ母さんにフォーカス。最後腰の辺りから見上げる位置で固定。きっと子供が親を見上げる目線でしょうね。乗車拒否して喧嘩したり、芝居小屋の迷惑行為から、ブッ飛んだ主人公だなぁとは思ったけど、人の話をシッカリ聞いて、反省するところは反省できる男。徐々に松五郎が義理人情に厚く一本筋の通った魅力的な男に観えてくる。  字は読めないけど配られるビラを貰い、さぁ自分の出番だと本気の全力疾走。学生のケンカを見守るだけでなく、手まで出してしまう気の入り様。これこそ背中を見せて子供を育てる、まさに理想の父親像。ぼんぼんとの親子のようにほのぼのした関係から、成長したぼんぼんを「吉岡さん」と呼ぶことへの戸惑いなんて、この時代の映画で良くこのシーンに時間を割いたなって感心する。  クライマックスの祇園太鼓。太鼓を叩く松五郎に、路上を埋め尽くす観客、海の波しぶきに湧き上がる雲。“無法松”というタイトル通り、松五郎の生き様を表すような勢いが感じられた。そして走馬灯のように駆け巡る思い出。『あぁ、一生とある通り、太く短い生涯の幕を閉じるのだな』と感じさせるに充分な映像。最後止まる車輪と降雪で死を表現。唐突だけど見事。  検閲。そんな時代だったんだ。所々のブツ切り展開に“??”となったけど、納得。こち亀両さんのようなホロリとさせる人情話と思いきや、寅さんのような未亡人への想いを丸々切除されていたとは…これね、完全版を観ることが出来たら9~10点かも知れない。そんな嘆かわしい時代があった事に私が出来る抵抗として、8点にさせて頂きます。 ただ吉岡大尉のいきなりの死は、あの繋がりで正解というのは意外。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2022-10-17 19:10:00)(良:1票)
491.  ツインズ 《ネタバレ》 
- Twins - “双子”。Twinだと“双子の片一方”って意味になるそうです。 まだ彼を“シュワちゃん”なんて呼ぶ前の時代「あのシュワルツェネッガーがコメディに出る!」当時はかなりの衝撃でしたね。 日清カップヌードルの、車を持ち上げて歩くCM(ツインズとどっちが先だっけ?)と共に、無口なアクションスターが一気に親しみを持てる存在になりました。  シュワルツェネッガーがダニー・デビートと歩いているだけで微笑ましいこの映画、何が面白いかって言うと、特に無いんだなコレが。 元々、世間知らずの超優等生って設定だから、シュワお得意のアクションは殆ど無く、演技と言えばニコニコ笑って一言二言喋るくらい。初体験の時の何とも言えない満足げな顔がオカシイけど、数年後のコメディ慣れしたシュワなら、もっと多彩な顔芸を見せてくれただろう。 肉体派のライバルスタローンとは不仲説(当時の雑誌が勝手にでっち上げたんだろうけど)なんかもあったりして、ランボーⅢのポスター観て苦笑するシーンは、当時かなりインパクト強かった。  酒場でギター弾いてるの、もしかして?と思ったら本当にジェフ・ベックだった。 若い頃のお母さん、綺麗な人だと思ったらヘザー・グレアムだったのか。なんかちょっと得した気分。 映画の内容よりも、コメディに挑戦する姿勢が、シュワルツェネッガーって凄い人なんだと思わせてくれた一本でした。
[地上波(吹替)] 5点(2022-10-17 08:51:38)
492.  赤いハンカチ 《ネタバレ》 
この時代のアクション映画にしては、単純に力技だけでなく、程よい謎解きと登場人物それぞれの感情描写もあって充分に楽しめました。 冒頭の爽やかな裕ちゃん。貧しいけれど前向きに工場で働いて、コロコロ笑う浅丘ルリ子が可愛い。自慢の御味御付のシーンとか通勤途中の目にゴミが入るシーンなんて、青春映画の一幕のようで爽やかだ。  おでん屋の親父の死を抱えての4年後。三上にしても玲子にしても影があって暗い。画的にも夜のシーンが多くて暗い。外国のハードボイルド映画のような雰囲気が出ていて、私としては好感を持てたな。ゆうちゃんが『赤いハンカチ』を唄いながら夜の街を練り歩くシーンが、やっぱ昭和の日本だなって感じさせて安心できる。夜の繁華街や石塚のイベント会場の作りが当時の賑わいを感じさせて、懐かしく思えたのもGOOD。  当時の日活アクションだしなぁ。って極力甘めに温かい目で観ていたけど、親父の逃走劇の舞台裏なんて思わず感心してしまった。でもあそこで三上が撃てなかったり、見事手足に当っていたら、石塚どうするつもりだったんだろう?
[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-16 14:15:32)
493.  イージー・ライダー 《ネタバレ》 
- Easy Rider - 直訳だと“気ままなバイカー”なんだろうけど、スラングで“簡単に乗せる(ヤラせる)ヤツ”みたいな意味のよう。 物語の大半はアメリカ南部を2人が走ってるシーンとその美しく広大な風景。停めさせてもらえる宿もなく焚き火を前に語り合うシーン。意外と長いのがLSDで飛んでるシーン。  大金を手に入れたワイアットとビリ―。時計を捨てて旅立った先の初日の朝。目に入るのは枯れ木、錆びたトタン、廃屋、廃車…荒廃した文明を後目に、自由な生活、自然との共存を求めたんだろうか。 納屋の工具と食事を世話してくれたカウボーイ(農夫か)の生活を「いい暮らしだ」と認める。ここの馬に蹄鉄を付けるカウボーイと、バイクのパンクを直すライダーの対比が綺麗。 更に無秩序なヒッチハイカーのヒッピーコミューン。「彼らは何とかやり遂げるさ」と、雨の降らない荒れ地に種を蒔く彼らも否定をしないワイアット。ここでヒッチハイカーがビリーを仲間に入れない理由は何だろう? 保守的な町は長髪の彼らを受け入れない。若い女は自由を謳歌している彼らを憧れの眼差しで見る。それが気に入らないと言わんばかりに、聞こえるように悪態を吐く街の男たち。自由の国を謳うアメリカは自由を恐れて保守的な暮らしに安堵し、それを守るために平気で暴言を吐き、暴力を振るうことも厭わない。  マリファナを吸ってジョージが語る「自由に対する恐怖」こそが当時のアメリカの真理であり、この映画の伝えたいことに思える。自由を求めつつも、自由を手に入れた者を怖がる。“人間の価値は死んだ後に定まる”日々神を称えつつ、死を恐れるように。 ジョージの死後、今までの質素な食料と打って変わって高級な料理を食べて、自由恋愛でなく娼館で女を買う。マルディ・グラの祭りは、撮影でなく本当の祭り会場で撮ったんだろう。だから小さいカメラで撮ってあの画質なんだろう。そしてナチュラルなマリファナでなくケミカルなLSDでぶっ飛ぶ。 安直な解釈だけどtrip(旅)とtrip(幻覚体験)を等価値に描こうとしたから、このシーン長いのかな?なんて。  ビリーの「俺たちはやったぞ、金持ちだ!フロリダで隠居生活だ」に対しワイアットは「失敗だ」とだけ。 ここ、自由な生活と自然との共存を求めつつ、文明に安堵する自分たちに対しての「失敗」なんだと思う。 ワイアットの求めた終着点と、ビリーの描いた終着点の違い。 有名作品なので考察とかは沢山あるだろう。私にもよく解からない内容だったので、今回観て思ったイメージ通り書いてみた。
[ビデオ(字幕)] 8点(2022-10-15 11:51:40)
494.  奥さまは魔女(2005) 《ネタバレ》 
- Bewitched - “魅了されて”とか“化かされて”とか。 小さい頃の夏休みの9:00台とかの子供番組枠にTVドラマ版(カラー)がよく流れてました。内容はあんまり覚えてないけど、OPのアニメーションとナレーション、笑い声、鼻をピクピクさせて魔法を掛けるのはよく覚えてる。  オリジナルは'64~'72年のドラマだそうな。33年も前の作品のリメイクだと、当時のファンとうろ覚えの人が半々いる中で、初見の人も当然居るなかで、純粋なリメイクではなく、ドラマのリメイクの映画にしたのは、かなりの冒険だったと思う。 うろ覚えの私は、当時のドラマの雰囲気(笑い声とか)を、今の時代にどのように自然に入れてくるのかを期待してしまった。残念ながらの“コレじゃない”感。 例えるなら久々のリメイクのバットマン('89)が、それこそバードマンのような内容だったら?みたいな。突然出てくるアーサーおじさんとか、最後の向かいの家の夫婦とか、モトを知ってる人だけ面白いのかなぁ?と置いてけぼり感が… 純粋に現代版のサマンサとダーリン。愛すべき登場人物たちを観たかったかなぁ。  イザベルは顔芸も良く可愛らしかったけど、ジャック(あなた、オースティン・パワーズのムスタファだったの!?)が魅力的なキャラじゃないのね。ワガママ自己中で、それが彼の地の部分に思えてしまって。最後イザベルが魔女と解った時に、驚くのはともかく「シッ!シッ!」は無いでしょう、笑えないよ。 魔法が地味なのはテレビドラマ版でもそうだったような気がするけど、フォースみたいに人の考えを変える魔法も画的に伝わりにくい。魔法の時は毎回『ピコピコピン!』みたいな効果音とか入れてほしかったけど、それやるときっと、五月蝿くなったんだろうな。 そもそもの『魔法はコレが最後』も全然活かされてないのも、どうだろう? 最後の最後にザ・ポリスのマジックが流れてちょっぴり癒やされた。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-10-15 08:56:20)
495.  俺たちは天使じゃない(1989) 《ネタバレ》 
- We're No Angels - 原題ままで。 異質の来訪者がやって来て、小さな街が色々変わっていく系の映画です。砕けた言い方をすると吉本新喜劇的な。 序盤の脱獄こそ気合の入った(血が飛び出る)アクションシーンだったけど、町に入ってからはハラハラドキドキって感じでもなく、さぁ今度はどうやって切り抜けるのかな?って、ワクワクしながら観てたかな。 コメディの部分も大笑いとかでなく、フフってなる感じで、デニーロの顔芸とペンのスッとぼけた雰囲気が、なんか観ていて癒やされる感じ。  初めて観たのは高校の頃だろうか?覚えてなかったけど、デミ・ムーアが出てて、5ドルでカラダ売ってたなんて。あんなのんびり・ほのぼのした町で、結構生々しい設定だったのね。 涙のマリア像が実は雨漏りだって、神の奇跡を否定する方向なのかな?と思ってたところ、後半に起きる奇跡。ジムが町に残る決心をして、ネッドと無言のジェスチャーで別れを伝えるシーンがとても印象深い。 子供を助けた後、刑務所長たちは何してたのか?とか、本物の2人の神父の行方とか、ネッドはこれからどうするのかとか、気になる点もいくつかあるけど、とてもバランス良く気持ちよく観終わりました。
[ビデオ(字幕)] 6点(2022-10-14 19:27:57)
496.  天地明察 《ネタバレ》 
ムムムムゥ・・・・・一番最後の大和暦vs大統暦は、解りやすかった。私でも何となく解った。 でもね、午の刻に蝕が起きるって言って、ポーン、ポーンと鐘が鳴って、起きなかったぞ腹を切れ!ってなって、諦めて切ろうとした時に蝕が始まる…。アレは午の刻に日蝕が起きたことになるの?未の刻にズレたの? 馬鹿な私はすぐにググるけど、午(うま)の刻とは今の午前11時から午後1時までの2時間。午の刻を知らせる鐘を9つ鳴らして知らせたそうだ。映画では時間の長さは感じなかったけど、鐘の終わりと同時に即刻腹を切れ!(いや!2時間あるから、しばし待たれよ!)になったのか、午後1時まで2時間ボー―っと空見たうえで腹を切れ!(午の刻からズレてるからやっぱりハズレ)ってなったのか、私には解らんかった。  最後の対決は解りやすい。と書いといて、この程度である。私レベルには難しい内容で、何となく解るところが最後だけだった。と正直に書こう。 ぶっちゃけ、安井算哲が囲碁をしたり、数学が大好きで問題に挑戦したりは解った。けどメインの北極出地だの暦のズレだの、結局この物語の何がどう面白いのか、良く解らなかったのだ。あぁ、昨日の夜観た時は疲れもあって寝てしまったさ(※安井算哲が北極出地する辺りだから、30分くらいで脱落してた)。でも頑張って、今日またしっかり観たさ。で、面白さが解らなかったさ。  最後の最後に字幕とナレーションが入ったけど、これ、物語の最中にも入れてほしかった『午の刻とは現代の午前11時から13時までのことである』とか。 それか暦に興味のある素人を登場させてほしかった。状況解説したり、難しい内容を質問したりする役割の人。キン肉マンで言うところのミートくん。えんがその役割だと思ってたんだけど、あんま出て来ないし…最後の対決は町人がその役割を担ってたから、私でも何してるのか解った。 私なんかは、内容理解出来てないのに、何となく受け流して観してしまうから、そのうち興味を持って観られなくなるんだな。 歴史上の偉人を題材に、真面目に作った作品だし、楽しめたら良かったんだけど。馬鹿ですまぬ。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2022-10-14 16:37:11)
497.  伊豆の踊子(1974) 《ネタバレ》 
吉永小百合版を見た直後なので気になって再視聴。同じ監督の同じタイトルの作品。そして百恵ちゃんと三浦友和のデビュー作。wikiを読むと、この作品が山口百恵というアイドルを売り出すための戦略的な映画だというのが解る。  '63年版との比較になるけど、まず川島の爽やかさアップ!真面目そうな高橋英樹に代わり、三浦友和の“現代っ子”っぽさ。 百恵ちゃん(当時14歳とか?)は、映画デビュー作だけに演技と言える演技も出来ないのもあってか、肝心の演じるシーンのカメラが遠い印象。前作の吉永小百合(17歳くらい?)は踊りの時の視線とか、しっかりしてたなぁって思った。 旅芸人の扱いの酷さややアップ!きみちゃんの死は一緒だけど、全体的に陰湿な感じダウン!どうでもいいけど百合子(栄吉たちが雇っている踊り子)の出番、微妙にアップ!最後の別れで手を振るかおるに川島が驚くのって、その前に港で会って話してたことを考えると、そこに居るのは知ってたんだし、どうだろう?好みの問題かもしれないけど。  本作は百恵ちゃんの歌が2回ほど掛かり、それが結構印象深いというか、耳に残る創り。そして必要以上に盛り上げようとしているのか、音楽もテレビドラマのように感じた。悪く言えば、安っぽい。 美空ひばり版('54年)から、10年おきくらいに創られた伊豆の踊り子。同じ内容で俳優だけ変えて、手軽に撮る映画。短期間(全撮影20日間、うち百恵ちゃんの撮影1週間だって)で撮りあげて、簡単に稼げてしまったこの映画の、いわゆる興行的な成功により、アイドルと主題歌のレコードを売るための映画が増えてしまったことは、結果として日本の映画業界にはマイナスだったのかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2022-10-13 18:47:47)(良:1票)
498.  アポロ13 《ネタバレ》 
実際の事故を極力忠実に再現するジャンルの傑作。同年代のジュラシック・パーク同様、今まで再現できなかった映像を創ることが出来るようになり、後のCG技術の発展にも大いに貢献した映画だと思う。 CGに頼らない部分(ヒューストンの管制室、アポロ13号船内、シミュレーター、ジムの家など)の作り込みも丁寧で、セットとCGのいわばハイブリッド感の素晴らしさが味わえる。後のCG飽和期の“映像の嘘くささ”が無いのは、CG黎明期のこの時代の作品に多いと思う。  記録映画として淡々とした作品にならず、娯楽性が高いのもこの作品のすごい所で、ちょっとした“味付け”の上手さがとても活きている。 14号搭乗の予定が繰り上げで13号に。13という数字。打ち上げ2日前のメンバー交代。『そういえば今から思い返すと、アレって不幸の前兆っぽいよな』って、きっと後から言われだしたような出来事を、打ち上げ前に畳み掛けるように入れる。 クルーによる船内撮影とそれが中継されてないこと。からの「世界中が見守っています」って野次馬根性丸出しの生中継。実際あそこまでリアルタイムに放送していたのかどうか。テロップや臨時ニュース程度だったかも。 これも実際どうかは解らないけど、大気圏突入から交信復活までの2分近い間も映画的に盛り上げる。  単純に娯楽映画のスパイスをパッパと振り掛けているだけで、素材の面白さ(実際の事故だけに不謹慎な表現かもしれないけど)を充分に引き出している。 ジェームズ・ホーナーの音楽もセオリー通りで、宇宙空間では宇宙っぽい曲を。回収部隊の揚陸艦イオージマが出ると軍隊っぽい曲を。工夫がないと一蹴する事も出来るけど、映画好きの脳にこびり着いた既知の高揚感、不安感、安心感を湧き起こさせる、奇をてらわない演出だと考える。  この映画で観てほしいのは、CGの凄さや映像の目新しさではなく『栄誉ある失敗』と呼ばれたアポロ13号の事故とその生還への努力。ドキュメンタリー番組とは違う娯楽映画としてのアプローチ。映画という媒体が持つ表現力。観るものに伝える説得力。簡単に言えば映画の素晴らしさだろう。
[地上波(吹替)] 9点(2022-10-13 11:23:36)
499.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/完全版 《ネタバレ》 
~『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 』の続き~  冒頭のシツコイくらいに鳴り続ける電話が観ていて不快。回想で電話を取っても鳴り続ける電話。あれきっとアヘンの抜けたヌードルスの頭の中では、あの音がずーーっと鳴り続けているのかもしれない。 ヌードルスにとって仲間を裏切った象徴が電話。街を出て35年間悩まされ続けたのか、それとも時は止まっていたのか。ただ、ヌードルスは掛けた側だから、受話音はしないんだけど…逆。 一人で暗い部屋に鍵をかけて電話を掛けたあと、マックスが入るなり受話器の向きを直す。警察の情報が入る前、マックスはこの時既にヌードルスのタレコミに気がついていたんだろう。電話のことを軽くでも聞かない辺り、マックスの決意も固まったのかと。 しかし、タレコミを提案したキャロルにも知られず、同じ街でベイリー長官として有力者になって、ファット・モーの妹を愛人として囲って35年。よくバレなかったものだ。この辺も謎。 ゴミ収集車。ヌードルスの見ている前で、たまたま止まっていたゴミ収集車に飛び込むってのは意味不明。その後禁酒法時代のレトロなパーティ集団が来るところから、ヌードルスの幻想なんだろうなぁ、あの場面は。  思えばヌードルスは、ドミニクが死んでから10年近く刑務所に入っていた。出所して禁酒法時代に仲間と悪さをして、アヘンに逃げる。 フランス料理のイロハを知っていたデボラ。自分の知らない間に時は流れてみんな成長していく。デボラをレイプしたのも、ヌードルスの稚拙な悔しさだったのかもしれない。ペギーのケーキを我慢できずに食べてしまったパッツィのように。やってしまってからの後悔。そして仲間を裏切った思いを抱えたまま、35年街を離れる。  最後にアヘンを吸うヌードルスは、青年期のいつの頃の彼だろう。思い出すのはきっと、ドミニクが生きていた頃、マックスという自分と似た親友が出来て、何をしても楽しかった時代。
[DVD(字幕)] 8点(2022-10-12 09:54:52)
500.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 《ネタバレ》 
- Once Upon a Time in America - “むかしむかし、アメリカでは…。”  多分小~中学生くらいの頃にテレビの洋画劇場の前・後編で観てるんだけど、血が飛び散るバイオレンス強めのマフィア・モノって結構苦手で、怖がりながら観ていた記憶があります。 印象深いのはジェニファー・コネリーのお人形さんのような美しさと、ペギーにあげるケーキをパッツィが食べてしまうところ。少年時代、青年時代、初老の現代と行き来する辺りが、当時の私には難しかったかな。 当時テレビで観たバージョンがどれか解らなかったけど、きっと通常版だろう。今回再視聴したDVDは上映時間から完全版のようです。  コーヒーをかき混ぜるヌードルスの無言の圧が凄い。あの時間の息苦しさ。喫茶店に行くとついついヌードルスごっこしてしまいます。 現代のデボラの見せ方も上手かった。青年期と変わらない美しさが、舞台のメイクを落とすと徐々に目尻のシワが観えてきて…この白塗りメイクの下に老けメイク入れておく観せ方。35年の月日の観せ方の上手さ。街の景観の今昔。街から見上げるマンハッタン橋がとても印象的。現代のライトアップされた姿もまた時代の経過を感じさせるアイテムとして効果的に映っていた。 観ていた当時はそんなに感じなかったけど、こちらのレビューを見ると、確かに後半不可思議な部分があるね。  ~『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/完全版 』に続く~
[地上波(吹替)] 8点(2022-10-12 09:52:48)
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