501. 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
やはり皆さんも「ライフ・イズ・ 」と比べてしまっていますね。妙に安心したりして。抑制の効いた暗色系の映像が,ともすれば饒舌すぎるロビン・ウィリアムズの演技とうまく中和した感じがあり,見応えがあった。最後に赤軍に発見というのも歴史的に見て信憑性がある(戦車もそれらしかったし)。 9点(2001-08-17 21:06:41) |
502. 海の上のピアニスト
期待しすぎたか?全編に流れるモリコーネの甘美な音楽が,主人公の尋常ならざる生涯から妙に浮遊した感があった。幾つかの挿話を繋げたようなちぐはぐさは,むしろこの作品の特色として是認すべきなのかもしれないが,何となく100パーセント感情移入できないままラストを迎えてしまった。きっとこれ見た人たちはみんな感動したって言うんだろうななどと思ってしまった天の邪鬼な私です。 6点(2001-08-12 23:40:50) |
503. アンナと王様
チョウ・ユンファ演じる王様が何と聡明なことか,と思った。聡明な王とやはり聡明な英国人女性の心の交流がほほえましく,スペクタクルな見せ場も十分だった。しかし,このあとシャムの王朝はどうなってしまいやがて日本軍の支配を受けることになるのだろう,反英感情がいつのまに反日感情になってしまったのか,などと考えてしまった。 9点(2001-08-12 10:11:43) |
504. アマデウス
サリエリがモーツァルトを毒殺したという破天荒な設定に目をつぶれば実に面白い人間ドラマとして楽しめた。お下劣極まりないモーツァルトが最高である。 9点(2001-08-12 10:03:01) |
505. おもひでぽろぽろ
ま,いいんじゃないの,て感じ。結構1960年代を懐かしんで見れたが,もうあれから10年か。柳葉敏郎の妙な村山弁は山形県人としていただけない。 5点(2001-08-11 20:53:59) |
506. おしゃれ泥棒
ウィリアム・ワイラー監督の作品て実ははずれないと思う。「大いなる西部」「コレクター」「ベン・ハー」と名作揃いだ。軽妙にして洒脱。飽きることなく胸ときめかせて見た。ピーター・オトゥールって若々しいよな。「ラスト・エンペラー」では見るも無惨って感じだったけど。 8点(2001-08-11 20:48:47) |
507. 雨あがる
山本周五郎の珠玉作が何と世界の黒沢が長年暖めていた構想だったとは。大いなる期待をもって見た。これって結構ドラマティックな内容と思う。それを敢えて淡々とした運びにした点に苦労や工夫が窺えるのだが,どうも収まりが悪く隔靴掻痒の感を最後まで払拭できなかった。原作の味をそのまま出すのが優れた映像作品,などとは全く思わないが,淡々とした筆致の中に詩情や憤りを盛り込んだ山本文学の世界は一筋縄ではいかぬ代物なのかもしれない。寺尾聡が実に良い味を出していたのだが。 5点(2001-08-11 20:40:08) |
508. 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ
ついつい見ちゃう007.今回も相変わらずの内容で,安心させてくれました。しかし,ソフィー・マルソーってこんな魅力無かったっけ。余程デニース・リチャーズの方が魅力的。もっとも物理学者(?)にはとても見えないけど(爆)。 7点(2001-08-04 10:49:16) |
509. ワイルドシングス
これって絶対お薦めです。最後まで全く気が抜けないし,はらはらもんだし,サービスシーンはあるし。デニース・リチャーズは007より絶対こっちがいい。 9点(2001-08-04 10:41:25) |
510. マスク・オブ・ゾロ
誰にでも楽しめる第一級の活劇である。一気に見てしまった。しかし,バンデラスもホプキンスの前じゃただの不良のお兄さんでしかないね。それもねらいのうちなんだろうけど,存在感が悪いけど雲泥の差。 8点(2001-08-04 10:37:12) |
511. ディープ・インパクト(1998)
宇宙船と都市と郊外へ避難する人々と,ドラマは輻輳しながら終結を迎える。決して目新しい内容ではないが,それぞれに重いテーゼがありよくできた作品と思う。ピアノをフューチャーしたJ・ホーナーの音楽も美しい。ホーナーは「タイタニック」ばかりが有名だけど,「ブレイブハート」「アメリカ物語」「アポロ13」等素晴らしいスコアを提供していると思う。 8点(2001-08-04 10:27:27) |
512. ライフ・イズ・ビューティフル
こんなことあるわきゃないべーと思いつつ不覚にも爆涙状態となってしまった。皆さんが書いておられる通りです。米兵のコマンダーに抱かれて「これがぼくの父と母の話」というラストのくだりでは顔を上げられなくなった。前半のベニーニの描写が後半に繋がらなかったことで-1点。 9点(2001-08-04 02:00:23) |
513. ファイヤーフォックス
ソ連潜入の緊迫感あふれる前半と空中戦の後半のコントラストは鮮やか。荒唐無稽極まりないストーリーは悪くないとは思うが,さすがに20年を経て空戦シーンの特撮は時代を感じざるを得ない。しかし,前半の息苦しいほどの暗い映像,「ペイルライダー」もそうだったがイーストウッドって暗い性格?とついつい思ってしまう。M・ジャールの音楽はここでも素晴らしい。飛沫が飛び散るような弦楽の速いパッセージに輝かしいブラスが乗るマーチは実にカッコイイ。 7点(2001-08-04 01:48:02) |
514. となりのトトロ
もう13年か。いい雰囲気で好きだな,これ。記憶の中で遙か彼方に忘却しつつある1960年代の風を感じるんだよな。豚が「男が男であった時代」ならこれは「子どもが子どもらしかった時代」なのかもしれない。 8点(2001-08-04 01:33:02)(良:1票) |
515. 遠すぎた橋
史実でありながら徹底して戦闘シーンにこだわった点で「空軍大戦略」と並ぶ戦争映画の傑作と思う。大物をそろえたキャスティングや細切れのストーリー,視聴後の後味の悪さ等投稿された皆さんがご指摘の通りと思うが,単なるハッピーエンドものや戦争の虚しさ・悲惨さを訴えた(ただし連合軍側の)作品が多いアメリカ映画にあって,マーケットガーデン作戦という言わば連合軍の汚点とも言うべきものを敢えてモチーフにしたアッテンボローの慧眼を讃えたいと思う。今は亡きジョン・アディスンの「遠すぎた橋のマーチ」は名曲だ。どなたかサウンドトラックのCDの情報を教えてください。 8点(2001-08-04 01:27:53) |
516. 1941
三船にビーティ,ベルーシにクリストファー・リー,大物達が皆大まじめでやっているのが素晴らしい。抱腹絶倒・サービス満点,(石が飛んできそうだが)これこそスピルバーグの傑作と思う。別に戦争を皮肉ったり,日本軍をおちょくったりしたかったわけではない。開戦直後に舞台を借りてドタバタ喜劇を壮大なスケールでつくりたかっただけなのだろう。エンドクレジット「1941」のマーチは「ミッドウェイ・マーチ」と並ぶウィリアムスの傑作。ごきげんである。 8点(2001-08-04 01:13:08) |
517. 赤ちゃんのおでかけ
文句無く楽しめて誰にもお薦めできるコメディってこういう作品なんだろうな。 8点(2001-08-04 00:54:00) |
518. スペース・カウボーイ
いやー一気に見ちゃいました。大多数の方がご指摘の通り,前半のモノクロシーンは「ライトスタッフ」,地上とのやりとりは「ファイヤーフォックス」,大気圏突入とランディングは「アポロ13」に「スペースキャンプ」「カプリコーン1」までオーバーラップしてしまった。エンターティメントに徹した作品が史実やスペクタクルに比べて感銘が薄い,などとは決して思わないが,それらの作品を知らなければもっともっと楽しめたろう。何か食い足りないというか勿体ないというかちょっと残念。もっとも「ファイヤーフォックス」にしても「ガントレット」にしても似たような感慨があったので,クリント・イーストウッドの作品てそういうものなのか,とついつい思ってしまった。そんなことよりイーストウッドの映画にかける情熱と見事なSFXを評価すべきなのかもしれない。 7点(2001-08-04 00:31:53) |
519. 紅の豚
やたり気負いすぎの印象が際立ち何も残らなかった「もののけ姫」とは大違い。宮崎作品の最高傑作と思う。空と海の両方にロマンを抱える飛行艇乗り(ウィリアム・ホールデンの「トコリの橋」と思わずかぶった),豚を心から理解し愛す2人の女性,おバカなアメリカ野郎に空賊一味等々皆魅力的だ。フォラゴーレにエンジンを換装した真っ赤なモンツァレッドのサボイアの雄姿は感涙もの(カーチスにフェラーリというネーミングの安易さも笑える)。 10点(2001-07-29 10:52:37) |
520. アラビアのロレンス
母国の帝国主義と民族自立の板挟みになりながらも理想を追ったロレンスの苦悩がひしひしと伝わる。今となっては,と言われるかもしれないが,映画史に残る必見の大傑作と思う。因みにピーター・オトゥールはロレンスの遠縁らしい。オンドマルトノや打楽器を多用したジャールの音楽も抜群だが,タイトルバックにあるように指揮はエードリアン・ボールト(ホルスト「惑星」の初演者)が正しいようだ。(以前のサウンドトラック盤:英国パイ原盤では作曲者の自演となっていたが) 10点(2001-07-29 00:00:01) |