541. 歓喜の歌
テンポが悪く冗長でコメディになっていない。安っぽいヒューマンドラマでしかない。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2020-08-20 01:49:06) |
542. コララインとボタンの魔女
《ネタバレ》 親も大変なんだからワガママ言うなって事なんだろうか。さもなければ魔女に目玉取られて殺されるってのもどうかと思うが。こういう罰や恐怖よって子供が成長していくってのはキリスト教的価値観なのかもしれないが、日本人ウケするのかは疑問。ただし、不思議ワールドの映像世界はそれなりに楽しめる。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-19 13:36:28) |
543. ピースメーカー
《ネタバレ》 内容的にはイスラム教徒がNYをテロで爆破するという話だが、アクションはそれなりに楽しめるものの、現実に4年後に起こった事件と比較するとスケールがやや見劣りする。しかも動機が家族が殺されたという小市民的な理由で、それで国連を核爆破しようとするのも手段と目的の整合性の点でちょっと理解できない。 尚、吹き替えで見たので主人公は「24-TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーそのものだった。 [地上波(吹替)] 5点(2020-08-19 11:55:47) |
544. あやしい彼女(2016)
多部未華子の演技力により面白可笑しく見る事はできるし、基本的には「よい話」ではあると思う。ただし、冒頭でオチのネタバレしちゃっているのはどうなのか。また、若返り願望を叶えるのはいいとしても、「女は若い方がいいのか?」という問題提起を放置したままになっているのは、結局それを肯定しているようにも思える。もうちょっと年齢を重ねる事の価値みたいなものが提示されるとよかったのではないだろうか。子育ての苦労なんてのは20年程度であり、人生の1/4でしかないわけで、それが人生の全てみたいな考えには基本的に疑問がある。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-18 11:44:16) |
545. MARCO 母をたずねて三千里
《ネタバレ》 TVシリーズはちゃんと見ていない。大幅に短縮されているので話は飛んでいるのだろうが、概要は把握できるし過酷な旅であったのはわかる。赤ひげ先生である父により苦労させられたマルコが、結局父と同じ道を歩む事を決心するという、旅を通じての少年の「家庭から社会」への意識変化や成長物語として中々よくできた作品だと思う。いつかTVシリーズも見てみたい。 たまたま同日に同じ病気の母を訪ねる物語である『となりのトトロ』を見たのだが、マルコにはトトロはいないし、ネコバスも使えないし、無銭乗車を繰り返すという過酷な旅の連続であるという対比構造に気がついた次第。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-18 01:47:56) |
546. 武士の献立
《ネタバレ》 不本意ながら家業を継がなければならない(ついでに結婚も諦めなければならない)男が、妻の支えにより仕事にやりがいを見出していくという話で、現代でもありそうな話ではあるが、封建制ならではの制約により古きよき日本の面影を感じる所はある。ただし、ちょっと話が古臭いし、ラストの家出も必要なのか?というかヤリスギなんじゃ?という疑問もある。主演男女もちょっとミスキャストではあるかな。 [地上波(邦画)] 5点(2020-08-17 18:44:06) |
547. 頭上の敵機
《ネタバレ》 ドンパチのない戦争映画という事で新鮮でありそれなりの魅力もある。見方を変えれば、戦争映画というよりも軍隊映画であり、組織論やマネジメント論的要素もあるので、皆さんのおっしゃるように中間管理職の映画と言えなくもない。ただし、現代の中間管理職と決定的に違うのは部下と生死を共にしているという事だろう。という意味においては、常時緊迫したストレスフルな異常・極限事態であるとも言える。ただし、異動願い騒動に関しては軍隊にそこまで民主主義が浸透していたのか?という疑問もあるが。 Gペックが心を鬼にして上官の役割を演じているのは理解できるものの、中盤はメリハリと起伏がないのでラストの精神崩壊に唐突感があるのは否めない。戦闘シーンまでGペックをカッコよく描きすぎてしまったのが原因か。もうちょっと中盤から苦悩するシーンを挿入してラストに向けて盛り上げて行った方がよかったような気もするが、実際の戦場に出てみて部下が次々と死んでいくのを目の当たりして病んでしまったのかもしれない。前任の部下思いでそれが行動にでる裏表のないリーダーは精神を病む事はないが、部下を危険に晒す事になるし成果も出せないので左遷になる。他方、部下想いではあるが組織のために鬼であり続けるという両立は不可能であるという事だろう。そういう分裂状態ではどっかで精神がやられる。それを人間の弱さととるか優しさととるか。 結局、自分の出世や手柄のためなら部下なんてのは部品や道具でしかないと割り切れるパラノイアでもない限り組織のTOPは務まらないという事だろう。そういう人間は現代にもブラック企業には大勢いそうではあるが。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-17 08:48:55) |
548. 天地創造
原作未読なのだが、話が断片的で少々わかり難い。元々そういうものなのかもしれないし、聞いた事ある話が映像化されるとこうなるのかなあという印象。旧約のお勉強的に見るのはいいのだろうが、1本の映画として面白いかと言われると疑問もある。 個々の話は断片的とはいえ、総じて富や権力を巡る争いや欲望等による堕落を戒める事の繰り返しで、こういう因果的思考が天譴論につながるのかなと。ただし、昨今の自然災害多発や今日の感染病の蔓延をそう考えてしまうのは、あまりにも安易で短絡的だとは思うが、そう考えるとラクになれる人もいるのかもしれない。ただし、それはある種の思考停止でしかないとは思うが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-08-16 09:49:18) |
549. 眼下の敵
実話がベースのようだが、双方艦長の読みが当たりまくりでちょっと話がデキスギだし、WWⅡでジュネーブ条約がしっかり守られていたとも思えず、話がキレイ過ぎるような印象も受ける。ただし、戦争の空しさ・愚かさは伝わってくるという不思議な作品。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-15 18:33:38) |
550. 炎のランナー
子供の頃に走るのが好きだったので、題名も漫画っぽいしスポ根系の「かけっこの映画」だろうぐらいの軽い気持ちで、海外で話題になっている事も影響して劇場に見に行ったらチンプンカンプンで、それ以来自分の中では難解な映画としてずっと避け続けてきた本作。今思えば、おそらく人生で最も背伸びした出来事だったように思う。 で、38年ぶりに再見したわけだが、第一次大戦後のベルサイユ体制発足という微妙な時期における国家とスポーツ、民族と宗教といった複合的なテーマを重厚に描いた歴史観や教養が問われる作品で、子供に理解できるはずがないし大人になった今でも理解できるのかどうかも怪しい。そもそも、オリンピックは民族の祭典とか平和の祭典などと言われてきたが、国威発揚を目的とする極めて政治的なイベントである事には今も昔も変わりはない。違いと言えば、商業主義的になった事と、スポーツなんてのは上流社会のやるものだったのが身分制が解体して平民でもレジャーとしてやるようになった事だろう。 また、国家と宗教(神)の問題もどちらが上下かというのは答えのない問題であり、我が国ではこの時期から一体化が強くなっていった事は周知の通りである。国家と民族の問題もある意味「単一民族」とされてきた我が国ではあまり問題にはならなかったが、昨今では名前にカタカナがあったり肌の色が違う有名選手が活躍し、時には差別や偏見も入り混じながら話題になるような時代にようやくなった所でもある。 作品としては実話がベースなのでやや淡白に話が展開していく所はあるものの、欧州の没落と新興国アメリカの台頭という雰囲気も感じられる中、青年たちの苦悩に想いをよせつつ、近代以降これまで歩んできた上記のような様々な問題を考えながら見ると、頭がパンクしそうなぐらい盛り沢山である事がわかる。 我が国は戦争でオリンピックを返上し、東西冷戦でボイコット(この時期に公開されたのも話題になった要因の1つだったのかもしれない)した国でもある。そして感染病で延期されたこのタイミングで再度鑑賞できたのも何かの縁かなと思ったり、38年の時を経て、この程度には作品が理解できるようになった自分の成長も感じる事ができる作品でもある。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-08-14 16:14:48) |
551. 夕陽のガンマン
吹き替えで見たのはよかったのか悪かったのか。 ルパンと次元と五ェ門と銭形の争いになってるし。 結果、粋とおバカは紙一重という作品になってしまったような。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2020-08-13 18:43:05)(笑:1票) |
552. ハドソン川の奇跡
コンピューターやデータ分析よりも生身の人間の経験や勘が大事。というイーストウッドが追求しているテーマが実話として題材にあったので作品化したのだろう。合理主義に流されがちな現代人への警告なのだろうが、あまりにKKD的な反合理主義だとそれはそれで悲惨な結果を招くので何事もバランスが重要ではあるが。 ところで、日航ジャンボ機墜落日にあわせてNHKは放送したんだろうか?と勘ぐりたくなるのだが、もしそうだとするとちょっと趣味が悪い。たまたまなのかもしれないが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-13 11:34:23) |
553. KUBO/クボ 二本の弦の秘密
映像的なインパクトはあるものの、内容的には大人が鑑賞するには少々厳しい。だからと言って子供が楽しめるのかも疑問だが。 尚、「猿の惑星」「キングコング」「スターウォーズ」等へのオマージュを感じたが、細かく見れば他作もあるのかもしれない。 [地上波(字幕)] 4点(2020-08-13 11:25:37) |
554. 新・ガンヒルの決斗
紳士風情のGペックしか知らないので、チョイ悪オヤジっては少々違和感があるものの、生意気な若造を懲らしめる姿には爽快感もあり、これはこれでサマになっている。が、やはり善人臭さは抜けきれず、なんちゃってパパとしても活躍。結果、西部劇にしてはホノボノ感がある作品に仕上がっている。子役との絡みが絵になる役者って実はあんまり居なくて、系統的に『網走番外地』シリーズを彷彿とさせるものがあり、ちょっと『シェーン』テイストでもあるし全体的な雰囲気は結構好み。 不評の邦題は前作?と全く無関係ではあるものの、舞台のラストはガンヒルにはなっているので一応クリアという事になるのかと。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-13 08:25:12) |
555. 日本沈没(1973)
《ネタバレ》 日本が沈没したらどうなるのか?という壮大なシミュレーション。領土だけでなく国家もなくなり民族も消滅するという事をあらためて思い知らされると共に、国家とは何か?民族とは何か?日本人とは何か?について考えさせられる。公開後に起こった各災害や将来予測等を考えると、そんなに荒唐無稽な話にも思えなくなるんだが・・・。それにしても、皇統継続のために皇室を分散させて避難させるというプランには唸らされる。ここさえ生き残れば、日本人は不滅という事になるのだろうか。ラストはやや暗めで、仮に海外に避難できたとしてもユダヤ人のようになってしまうんだろうかなどと考えてしまう。尚、国内では福島県民が311の原発避難でディアスポラをプチ経験済みではあるとは言えるのではないのかと。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-12 11:33:57) |
556. パーフェクト・ワールド
冒頭にイーストウッドと犯罪心理学者とでやりとりされる「データ分析や論理では人を判断する事はできない」という主旨の会話がテーマと言えるだろう。この辺は先日見た『人生の特等席』に共通するものがある。言い換えれば、人間は多種多様って事になるだろう。ステレオタイプに人を見るな、生身の人間と直に向き合えというか。この点はイーストウッドが映画で訴えたいひとつの信念なのかもしれない。役柄では脱獄囚のケビンコスナーに対して、野性の勘で対応するイーストウッド、データー分析や論理で対応する犯罪心理学者、ステレオタイプに対応するFBI捜査官という役割分担になっているが、現実社会ではデーター分析や論理を基盤にしつつも生身の人間というものに直に向き合う必要があるだろう。作品のオチもそういう教訓になっているように思える。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-10 12:40:46) |
557. ザ・ウォーク
《ネタバレ》 やや話がデキスギていてどこまでが史実なんだろうと思う部分はあるが、映像パワーにより作品としては面白く出来あがっている。自称アナーキストらしいが、その辺の思想信条に至る背景・経緯が描かれているともっとよかったし、人集めの部分もアッサリしすぎているのでもうちょっと丁寧に描いた方がよかった気はする。ラストの「命を吹き込んだ」ってのはちょっと大袈裟にも思えるが、911で絶命してしまう事を含意しての事であろう。そういう事を連想をさせてしまうのは本筋とは無関係なので是非はあるかもしれない。 [地上波(吹替)] 7点(2020-08-10 02:24:32) |
558. マークスの山
原作未読だが、大変有名なので期待していたのだがハズレだった。これだけの権力ネットワークで知能犯でもない水沢ひとりを殺すのがそんなに難しいとも思えず、殺害に何度も失敗して次々を犯罪を繰り返す事に違和感があった。物語それ自体もそんなに面白いという事もなく、謎解き要素もあまりない。原作者の作品は読んだ事がないが、アチコチで発言しているので、どういう思想の持ち主かはだいたいわかる。たぶん主題というか訴えたい事は他にきっとあるのだろうが、それを2時間超では映像化しきれなかったのだろう。または、元々そういうつもりもなくて、映像の力を利用してエログロで押し切ろうとしたのかもしれない。という意味においては、映像化の可能性よりも限界を感じさせる作品でもある。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2020-08-07 07:50:10) |
559. 八月の狂詩曲
原作は芥川賞作品なので、一応それなりの水準の作品ではあるのだろう。原作未読でどの程度原作に忠実なのかわからないが、脚本・映像化に失敗したのか、元々映画化には不向きな作品なのか。そもそもなぜ映画化しようと思ったのだろうか。直木賞ならまだしも、芥川賞の映像化には困難がありそうだが。オールロケらしく、家の中にも虫が飛んでいるのが印象的ではあるし、「夏休み」の雰囲気は伝わってくるものの、主人公の老婆を除いて出演者の演技は総じてダメだし、終始不自然さとぎこちなさを感じた。 尚、原作者の黒澤に対する想いは色々とあるようで、興味がある人は「ラストで許そう黒澤明」で検索してみるとよいだろう。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2020-08-06 11:37:21) |
560. グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札
どこまでが史実なのか不明だが、それなりの脚色はあるようである。とは言え、政治に翻弄される女優出身の王妃としての役割・苦悩みたいのは上手く描かれていて、中々興味深い作品。小国モナコの政治的立場については全く知らなかったので勉強にもなる。。日本には元外交官の王妃が居るが、これまでは当初の目的が果たせず色々と思うように行かず病んでしまったようである。日本の王室は役割としては「国際親善」であり、王国の「外交」との違はあるものの、今後は自身の役割や振る舞いについては模索しながら最適解を見つけていくのだろうか?となどと比較しながら見てしまった。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2020-08-05 12:22:36) |