541. 12モンキーズ
《ネタバレ》 タイムトラベル系の醍醐味である練られた脚本と、ブルース・ウィリスのむさ苦しさと、ブラピ演じるジェフリーのいかれた行動。そして賛否ありそうなラストと充実の内容。未来からやってきた男とそれを信じない精神科医という、よくある構図が逆転する、なんてのも面白いと思う。思い返せば冒頭の映像からトリックが仕掛けられていたし、そういう映画だったんだな。ジェームズの脱走を手助けしてくれたジェフリーが50億人殺しじゃなくてホッとした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-09-03 18:18:50) |
542. ロッキー・ザ・ファイナル
《ネタバレ》 シリーズ一挙放送のおかげでロッキー漬けの日々。いよいよこれが最後だと思うと観る前から寂しくて…。案の定しんみりしたスタート、時の流れの残酷さに歳は取りたくないと思うばかり。しかし、ロッキーは再びリングに戻る。もう一度真剣勝負がしたい…。日本にもマスターズの大会に挑み続ける中高年がいる。数年前、還暦近いのに140キロのボールを投げる村田兆治が話題になったりもした。対戦相手が現役の世界チャンピオンというのはやりすぎだけど、夢を見せてくれるのが映画と言われればそうかもしれない。心に熱いものがあるなら年齢を言い訳にせず挑むべきだ。そんな熱いメッセージが心を揺さぶる。喧嘩で終わった「5」より明らかに締めくくりにふさわしい作品。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-24 17:32:11) |
543. ロッキー2
ロッキー馬鹿だなぁ。アメリカ人は貯金しないからいけねぇや。エイドリアンのつらさもよく分かるけど、やっぱりロッキーはボクシングでしか生きられないんだ。「Win! 」の後は熱い。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-24 17:31:54) |
544. 夫婦善哉
《ネタバレ》 <原作未読>柳吉は女房子供がいながら、芸者と駆け落ちするようなひどい男だけど、憎めないというか同情までしちゃうってのが森繁久彌の凄さなのかな。蝶子と縁を切れば家に戻れるし、愛娘とも一緒に暮らせるのに、なんだかんだで別れられない。商売を始めてもすぐ飽きちゃうし、養子には強く言えないし、そういうダメっぷりはあっても、蝶子のことはずっと好きでい続けた。自殺未遂後、かつての明るさはまだ戻らない蝶子。親父亡き後も家に戻れず、お金も取れなかった柳吉。そんな二人の時間がしみじみと良い。二つの椀で一人前の夫婦ぜんざいが二人の関係を見事に表していた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-14 18:48:35) |
545. 刑事ジョン・ブック/目撃者
《ネタバレ》 サミュエルが殺しを目撃するところからアーミッシュの村に避難するまでが凄く面白かったから、その後のまったりした感じに少々戸惑う。中だるみというか、納屋を建てる場面なんてもう別の映画かと思ったくらいだけど、後から考えてみれば、そういうところも印象的ではある。そして最後は団結力の勝利と。本部長もマクフィー同様撃ち殺してくれれば痛快だけど、この映画のテーマとしてはこちらの方がふさわしいのかな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-11 14:04:29) |
546. デジャヴ(2006)
原理はさっぱり分からないものの、誰もが経験したことがあるであろうデジャヴをこんな風に使ってしまうのが巧い。んな馬鹿なと思いながら見ていても、最後の方は説得力を帯びてきて、納得させられた感がある。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-24 17:43:49) |
547. 細雪(1983)
《ネタバレ》 美しいな~ 日本だな~。桜、紅葉、着物、そして日本を代表する女優陣と。演技はともかく、吉永小百合の若さには驚くばかり。伊丹十三、石坂浩二など男性陣も好演(江本孟紀だけはちょっと意味が分からないけど…)。決定的な亀裂が生じるやもしれない緊迫感と、ちょっとしたユーモア。そして最後は姉妹愛にほろりとさせられる。年齢を重ねても別れは寂しい。あぁ、花見に行きたい。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-22 23:09:21) |
548. モテキ
原作未読、テレビドラマ版も未見。森山未來は現代の若者を演じるための申し子みたいな存在かな? このハマリっぷりがあってこその面白さ。長澤まさみ、カワイイ。麻生久美子、笑えた(「もうB'zとか聴かないから」でコーヒー吹いた)。真木よう子、これもちょっと笑える。仲里依紗、さばさばしてて良い。現代の恋愛事情をテーマにした笑えるけど、ほろ苦いストーリー。十分に楽しめた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-16 20:09:24) |
549. ヤング・ゼネレーション
《ネタバレ》 高校卒業後、就職せず遊んで過ごしていた4人が若者特有のエネルギーを大学生との張り合い、特に自転車レースにぶつけていく、というもの。共感できたし、アメリカの田舎町×1970年代の雰囲気も好み。ただ、レースの話になると、4人中3人が素人で、それでも勝っちゃうのはどうなんだろう…。一人の超人の物語として捉えるか、負けた大学生の情けなさに目がいくかのどちらかだと思う。4人全員が自転車に打ち込んでの優勝なら文句なく感動できた。そこだけ残念。出演者ではデニス・クエイドが光っていた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-13 18:44:39)(良:1票) |
550. 泉へのみち
《ネタバレ》 出版社に勤めることになった波多野京子の成長物語。京子を甘やかすことはなく、大事なところでは叱ってくれる金沢が良い。「つらい方が当たり前なんだ、こんな時代に生きてつらくない奴があるもんか。ただ誰も『壁』とか『絶望』とか、そんな大袈裟な言葉使わないだけの話だ」「君の今までの善意なんてお嬢さんの甘いヒューマニズムかもしれない。だけど、そいつをしつこくやり抜いてさえいけば、もう誰も『甘い』なんて言う奴はいやしないよ」「ギリギリのところまで追い詰められたってことが、真剣で強いものを生むんだな」。ありがちな内容ではあるが、それなりに面白かった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-13 18:44:34) |
551. マスター・アンド・コマンダー
《ネタバレ》 途中までは退屈でどうなる事かと思ったけど、終盤盛り返した。友情の証でもあるガラパゴス島でのひと時がなんとも好きだな。そしてクライマックスとなるナナフシ作戦へ。勇敢な戦いによって得た勝利の喜びだけではなく、戦争がもたらした悲しみも盛り込んでいるところが良い。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-07 17:11:15) |
552. 家庭の事情
《ネタバレ》 定年退職した三沢平太郎が退職金を4人の娘に公平に分け与えたところから始まる物語。5人それぞれにいろいろあるのだが、どれもライトな面白さで、THE・ホームドラマといった印象。三沢家の面々、特に山村聡は良かったが、退職金目当てで近づいてくる玉子役・藤間紫や二女・二美子に惚れている石辺役・美声の藤巻潤も捨てがたい、「ダメだよ。これ、まだ食うんだよ」ってね。その他、月丘夢路、川崎敬三、ちょっとしか出てこないのに存在感抜群の小沢栄太郎と杉村春子など豪華かつ適材適所だ。最も印象に残ったシーンとしては初めの方だけど、退職翌日の早朝散歩かな。とても綺麗に撮れていた。大映の有名どころが多く出演し、出来も悪くないのに、埋もれてしまったのはそれだけ当時の邦画が凄かったという事なのかもしれない。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-01 18:35:35) |
553. ラヂオの時間
《ネタバレ》 素人作家の書いたシナリオが、わがままな俳優のせいで変更に次ぐ変更となり、もはや別物へと変わる。鈴木京香は特別好きではなかったが、この映画の中の主婦作家、自分の作品がめちゃくちゃにされても、堪えて頑張ってる感じがとても良かった。三谷幸喜監督は役者の良さを引き出すのが上手い。そうしておかしな所だらけになってしまったラジオドラマのストーリーで笑わせるのかと思いきや、そうではなく、なんとか矛盾なく成立させようとする皆の努力や人間模様がこの映画の面白さだったんだな。まるで舞台のような演出も三谷監督の「らしさ」だし、なかなか良かった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-21 18:16:19) |
554. 炎上
《ネタバレ》 主人公溝口の心の闇、いかにして火を放つに至るのか、興味深くて面白かった。はっきりした事は分からないが、鬱積したものを吃音ゆえか外にぶつけられなかったのが一番なのかなと感じた。同時に驟閣が他人に汚されるくらいなら自分の手で終わらせたい、といったような歪んだ愛も見えた。驟閣が激しく燃える場面もいいが、遠くから見つめる火の粉、あの場面も印象深い。俳優陣ではいくつかの賞に輝いた市川雷蔵はもちろんだが、戸苅役仲代達矢も独特の存在感があって良い。新珠三千代がさして重要でない役で出演しているのは意外だった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-19 23:35:06) |
555. ひゃくはち
《ネタバレ》 「108」は部員数…ではなく、除夜の鐘の108回と野球ボールの縫い目108個に由来する。横浜高校がモデルらしい神奈川の野球名門校を舞台に、ベンチ入りの当落線上にいる二人の球児を主人公した物語。控えサードの雅人、控えファーストのノブ、二人が3年になった時、新入生でスカウト一押しの逸材が入部。ポジションはファースト。勝てないと悟ったノブはポジションをサードに変更。この事を雅人に打ち明ける場面が大きな山。親友同士が同ポジションで争うことになり、恐らくはどちらかが落ちるという残酷さ。ライバル心を燃やす日々、メンバー発表、その後の気まずさ、と高校野球だけに限らない競争の厳しさが描かれている。県予選決勝、伝令係としてマウンドに向かった雅人の言葉は本当に素晴らしかった。しかし、ノブの逆転メンバー入りは個人的には不要。3年間必死にやった結果なのだから、胸を張ってスタンドから応援する姿があれば、それで十分だったと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2012-06-12 17:39:06)(良:1票) |
556. 担え銃
《ネタバレ》 戦場のチャップリン。テンポ良く兵隊の日常?を描いた後、生きては帰れないという任務へ。嫌々ではあっても「木」に変装したチャップリンは強い、強い。逃げるにしても確かに上手く隠れながら逃げている。木の次は敵兵に変装して、大きな仕事をやってのける。オチはまあ… でも愉快、愉快。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-12 00:01:27) |
557. 犬の生活
《ネタバレ》 犬を助けたチャップリンが逆に犬に助けられるというお話。日雇いの仕事を探す場面、盗み食いの場面など、洗練された動きはさすがチャップリン。財布泥棒の二人をやっつける場面ではほとんど手の動きだけで笑わせている。凄いものだ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-12 00:01:25) |
558. ある殺し屋
ストーリー自体は特にどうとも思わないが、主人公・塩沢の仕事っぷりはかっこいい。この2年後に亡くなる市川雷蔵のクールな存在感によって平凡な脚本もそれなりに面白くなると。さすがスター。成田三樹夫、野川由美子、小池朝雄も良かった。小林幸子は座頭市シリーズで見かけたんで、今回は驚かずに済んだ。時系列ずらしだけは少し注意してご覧になった方がいいかも。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-10 17:34:10) |
559. 恋するトマト
《ネタバレ》 結婚詐欺に遭い、自暴自棄になった野田さんが怪しい商売に手を染めるのは分からなくもないのだが、自分を取り戻してもなお、社長への感謝は変わらない。そんなものかな? サプライズを用意してくれるならクリスティナが日本にやってくる事より、野田さんが中田の会社をぶっ潰すとか、そっち系が良かった。フィリピンの農家とともに農業に向き合う姿には心が洗われるようだったし、そうやって作り上げたトマトは最高に美味しそうだ。また、日本にける農業の後継者不足、フィリピンの人身売買といった問題も提起しているし、立派な映画だとは思うんだけど…。主演:大地康雄は非常に巧い。7点。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-07 18:05:58) |
560. 愛人/ラマン
《ネタバレ》 原作者の自伝的作品とあって、特に何を言いたいという事もなく、若き日の体験が赤裸々に綴られていく。少女は愛を知らず、大人は皆弱かった。情緒的な映像が素晴らしく、ベッドシーンまで美しく撮れている。何よりジェーン・マーチの裸体はそのままで芸術。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-03 13:38:28) |