41. JAWS/ジョーズ
《ネタバレ》 ガキの頃観たときは本当に怖かった。ジョーズの姿が見えない方が怖いのだからおかしな話である。この映画の素晴らしさは音楽と演出に尽きる。その後のパニック映画にどれだけ影響を与えたか計り知れない。今観るとジョーズがアレなので高得点を付けることは出来ないが。内容については一点だけ不満である、船より大きいといっているのにあの籠は無いだろう。 [地上波(吹替)] 7点(2009-01-11 00:09:15) |
42. 椿三十郎(2007)
《ネタバレ》 流石原作クラッシャー森田芳光、最後の砦である黒澤作品も何の躊躇いも無くリメイクして崩壊させてしまった。大体「模倣犯」の監督がのうのうとまだ監督をやれている時点でおかしい、邦画の質の低さの原因はこの馴れ合い体質に尽きる。更にシャブ中の角川春樹まで関っているのか、どうしようもないな。黒澤映画という最も重厚な映画に、軽い役者の代名詞である織田裕二を選ぶ神経が分からない。どう考えても織田自身が世間一般の感覚とズレているし、独特の喋り方のあの胡散臭さが生理的に受け付けない。世間では何割の方が支持しているのか一回投票でもすればいいと思う。豊川悦司の妙に高い声・ガッツポーズをとる鈴木杏・松山ケンイチ以下キャラの被った藩士・他の作品のイメージが強すぎる中村玉緒に藤田まことと他の出演者も微妙に違うと感じた。20年ぐらい前に観た時は面白かった記憶しかないのだが(付けるとしたら9点)、今回出演者が此れだから脚本のアラまで見えてしまった。最初の藩士の話だけでは筋道は分かりずらいし、誘拐したりやることが回りくどい。あとどう考えても1人だけ生き残った織田を疑うだろう。褒められるのは殺陣ぐらい。一番気になっていた最後の一騎打ちは、あれでもいいと思うが血が足りない。 [地上波(吹替)] 3点(2008-12-30 07:36:55)(良:1票) |
43. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 観終わった後、何とも言えない不快な後味がずっと残るのだが同時に面白かったと本当に思える不思議な作品。観ていけば行くほど、不満はジョーカーではなく全てバットマンの方にいく。改めてこのシリーズに出てくるヒーローや怪人は単なる”人間”だという事。もっと言うとコスプレマニアの危ないオッサンである。その人間の心理を付いたストーリー展開が実に面白い。ジョーカーの最終目的は、どう考えてもバットマンに殺され其の事によって悪の道に踏み込ませる事。それに殺せないバットマンという図式であるが、ジョーカーを生かしておいたおかげで新たな犠牲者が増え続けるという悪循環に陥る。この世には殺すしか無いという人間がいる、バットマンは所詮殺人罪で捕まりたくないだけにしか見えない。警察内部も汚染されているのだから、捕まえても無駄という学習能力も無い。市民が爆弾のボタンを押さなかったのは、自分の方が爆発するかも?と疑っただけだと思う。ジョーカーの性格を知っていなければ、そんな事ないのだが。アクションに関して言えば、終盤盛り上がらなかった事は残念であるが、中盤のお化けタイヤのバイクで久々に爽快感のあるシーンが見れて良かった。前作とはヒロインが違うし美人じゃないので、何の思い入れも無く死んでも何とも思わなかった。「スパイダーマン」のヒロインといい何故この程度の顔で選ばれるのか不思議でたまらない。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-30 07:27:59)(良:1票) |
44. ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝
《ネタバレ》 今年一番つまらなかった。ロブ・コーエンという監督「トリプルX」や「ステルス」の監督か、なるほど全く才能が無い。全体に共通して言えるのはアクションは派手だが、中身が無いという点。ジェット・リーや兵馬俑といった魅力ある素材も料理人が駄目ならそれで終わり。何故、雪男やキングギドラといったゲテモノまで出す? 出れば出る程何でもありで楽しめない。ストーリーが兎に角幼稚で見ている方が恥かしくなる。目的もダイヤを中国に返すという所から嘘臭くて仕方が無い。よって主人公らの行動はすべて行き当たりばったりにしか感じないのだ。インディー・ジョーンズと比べるとハムナプトラの家族には全く魅力を感じないのも特徴。 [DVD(字幕)] 1点(2008-12-23 03:07:59) |
45. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 色々なジャンルがあるが、私は人を楽しませる映画を創るのが一番難しいと考えている。ただ今日まで監督はスピルバーグだと思っていた。ロバート・ゼメキスとう監督は「2」の原作もやっているようで改めて敬意を表したい。凄い所はすべて辻褄を合わせてくる点。伏線がしっかり張り巡らされており、しかも其処にユーモアを絡めてくるという凄さ。タイムスリップの場合、絶対に矛盾が出てきてループに陥るのだが、それすら野暮だと思ってしまう。出てくる登場人物も皆すべて魅力的。マイケル・J・フォックスの病気は本当にショックだった。一番親しみの持てる素晴らしい役者である。 [DVD(字幕)] 10点(2008-12-20 02:49:30) |
46. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
《ネタバレ》 ハードルがもの凄く高いにも関らず、本当に良く出来た続編である。当時公開時に周りの者も絶賛の嵐だったのを思えている。今度は未来という事で、一つ間違えれば陳腐になりがちなのだが、今観ても全くそうは思えない。(後数年で車は飛びそうに無いが)兎に角、浮くスケボーという単純なアイテムだけで実に爽快に描いてくるのである。過去に戻り「1」とリンクさせるあたり本当に安心して観れる。残念なのは恋人のジェニファー役が変わってしまった点。「1」の子は抜群に可愛かったのに。 [DVD(字幕)] 9点(2008-12-20 02:45:31) |
47. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
《ネタバレ》 「1」「2」の完成度が高すぎるため、それと比べると流石に本作は物足りない。幾ら西部時代といっても終始命の遣り取りになっており殺伐としてしまっている。ビフの役者の上手さは光っていたが。射撃が得意なのは”のび太”を思い出した。汽車に色の煙を出させ、煙突を破裂するという演出で説得力を出すのが凄い。最後のタイムマシーン汽車は完全に余計、あれだけむやみに歴史を変える事に反対してきたドクのやる事とは思えない。 [DVD(字幕)] 6点(2008-12-20 02:40:02) |
48. ブラック・レイン
《ネタバレ》 当時観た時は特に面白いとは思わなかった。高倉健の行動は日本警察からかけ離れているし、日本以外で撮影したというクライマックスが消化不良で。しかし久しぶりに観ると実に感慨深い。松田優作とは若干時代が違うので思い入れは無いのだが、存在感が断トツに凄い。そして、日本でちゃんとロケして日本の役者を使ったハリウッド映画は、後にも先にも此れだけのような気がする。地元大阪の十三や梅田が出てくるのは嬉しい、実際とはかけ離れた雰囲気になっているが。そう考えると、今の似非日本人が変な文化を広めている事のなんと悲しい事か。 [地上波(吹替)] 6点(2008-12-19 01:56:46) |
49. スピード・レーサー
《ネタバレ》 ケバイ・目が痛い・趣味が違うというのが率直な感想。ストーリーは別に悪くは無いし、人間ドラマは好きな方である。肝心の映像とレースが全く駄目である。最初のレースでカーブを曲がる度にケツを振るシーンの多様で白けてしまった。実際車に乗る者にとっては寒気がするし絶対にあり得ないのだ。そして、何とくだらないレース場だと。要はゲームの中のレースを見ていて興奮する訳ないのである。幾らぶつけてもへこまないし、ジャンプの多様も馬鹿の一つ覚えにしか見えない。とって付けたような「マッハ・ゴーゴー」の歌も「?」となるだけ。 [DVD(字幕)] 4点(2008-12-19 01:53:27) |
50. ジャンパー
《ネタバレ》 モラルの欠片も無い主役に対して「月にでもジャンプして死ねばいいのに」と本気でずっと思っていた。映画だから1つは大目に見る、最近のハリウッド映画に共通して言えるのだが何でも有りの無秩序状態になっている。ジャンプするにしても透明人間と同じでフルチンが妥当だろう。能力によって不自由が生じるから面白いし脚本家の腕の見せ所なのに。サミュエルは変な棒を使って捕らえて殺すのなら、最初から銃火器を使えばいいだけ。それ以前に全世界的に指名手配しろ。 [DVD(字幕)] 2点(2008-12-18 02:37:56)(笑:3票) |
51. ドラゴン・キングダム
《ネタバレ》 ジャッキーの“蘇化子”とジェット・リーの少林寺の頃を思い出させる”蟷螂拳”の構えを見れただけで満足。内容は外人以外はすべて面白かった。苦手なワイヤーやCGも「西遊記」という御伽話の中での話という事で気にせず見ることが出来た。もしシリアスな刑事モノとかで若い頃ならまだしも今のジャッキーがジェット・リーと互角に戦っていたらもの凄い違和感があったと思うし。NGシーンが無いのが残念、撮影現場での2人のやり取りが見たかった。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-18 02:35:11) |
52. 壬生義士伝
《ネタバレ》 私の趣味から最も離れている映画。所詮「陰陽師」の監督、全く才能が無い。一番嫌いな中井貴一が主役で、歴史上で一番嫌いな「新撰組」が題材なのだから最初から観るべきではなかったのだが。内容がまた、邦画の悪い所がすべて詰まっている感じ。偽善者にしか見えない主役にあざとい演出の数々。印象に残る殺陣も無かった。それでも終盤まで3,4点は付けれたのである。終盤のあり得ない生き残り方をした事、最後の兎に角糞長いお涙頂戴で完全にブチ切れた。 [地上波(吹替)] 0点(2008-11-30 12:26:11) |
53. オーメン(2006)
《ネタバレ》 此処まで全く同じのリメイク映画をそもそも創る意味が分からない。こういう作品は時代背景や映像の暗さも含めて怖さを感じるのである。それをデジタルカメラで串刺しの画像が出たと言われても嘘臭くて仕方がない。更に一番強烈に記憶に残っていたガラスで首が切られるシーンを「ファイナル・デスティネーション」にしてしまうとは何事か! 一番変えてはいけない所だけ変えるという馬鹿所業もいい所。そして子供の印象が本当に薄い、表情の怖さも無いし父親との関係を此処まで描かないなどその時点で破綻しているとしか言いようがない。 [地上波(吹替)] 3点(2008-11-30 11:58:55) |
54. 魔法にかけられて
《ネタバレ》 近年、ネタ切れの為か全体的につまらなくなったと感じるハリウッド映画であるが、たまにこういう”掘り出し物”があるからやめられない。満を持してのディズニーアニメとの融合であり、またCG技術は完璧であった。私は現実なのにお姫様が「あ~あ~♪」と唐突に歌いだした瞬間嵌ってしまった。主役を演技及び歌唱力重視で選んだのが成功だったように思える。アニメが所詮”奇麗事”だとすると、実写には”現実の厳しさ”がある。主役の女性が微妙に老けて(特に額の皺)いたり、出てくる動物もどう見ても汚なかったりするのである。そういうギャップが実に楽しい。最後、魔女の竜の呆気なさだけは少し残念であった。ハリウッドの恋愛映画らしく簡単に恋人を乗り換えるのだが、今回はストーリー上仕方ないと思うし嫌悪感を抱くまでには至らなかった。それでも相変わらず「一途な純愛」とは無縁のアメリカ人である。 [DVD(字幕)] 9点(2008-11-17 00:16:41) |
55. ライラの冒険/黄金の羅針盤
《ネタバレ》 イギリスのファンタジー原作は本当につまらん。日本人とは感性が違うので何を言っても無駄だとすら思う。一言で言うと起承転結になっていない。登場人物は突然現れ、何の為に戦っているのか分からず、結局目的自体もうやむや。子供が此れを観て分かるか普通? 「ナルニア」と比べると、主役の子供と適役の二コール・キッドマンの存在感が凄い、実際それだけを目的に観たのだが。しかし残念な事にストーリーに埋もれてしまった。特に二コール・キッドマンの呆気ない終り方といったら、続編ありきで嘗めすぎもいいところ。そして常に気になるのが何と言うのかは忘れたが”動物”、ハッキリ言って邪魔で仕方が無い。「ジョジョの奇妙な冒険」の”スタンド”みたいにダメージを受けると本体もダメージを受けるようだが、それだと単に危険が2倍になっただけのようにしか見えない。殆ど役に経っていないし、その動物をクマにすればいいのに。 [DVD(字幕)] 3点(2008-11-17 00:09:45) |
56. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
《ネタバレ》 冒険アドベンチャーの最高傑作であり原点というべき作品。スピルバーグが一番油が乗っている時期という事もあり、全体から躍動感のようなものを感じられる。本来10点でも良かったが、当時子供ながらに最後のSFだけは余りに呆気無さ過ぎて不満だったのでこの点数。今観れば、その結末で仕方ないのは分かるのだが。ヒロインはスペイン風で実に魅力的である。ハリソン君もバリバリであった。 [DVD(字幕)] 8点(2008-11-16 17:57:17) |
57. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
《ネタバレ》 「魔宮の伝説」といったら”トロッコ”に”カンフーキッド”に”猿の脳味噌”。トロッコのシーンはその後幾度もゲームなどにも応用された程の名作。ヒロインと子供が今回パートナーであるが、毎回違ったパターンでやり取りを楽しめる。「失われたアーク」よりコメディー路線が強くなったが、アクションはノンストップで休む暇も無い。スピルバーグ映画で一番の特徴である「楽しい」というのを最も感じる作品の一つである。ゲテモノ料理だけは本当に参った、原型ばかりだし流石にクドイ。 [DVD(字幕)] 8点(2008-11-16 17:55:55) |
58. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
《ネタバレ》 どの映画も3作目はガタッと落ちるものだが、このシリーズは本当に期待を裏切らない。ショーン・コネリーという超大物を抜擢し、下手をすれば変な色に染まってしまうのだが絶対にそうはならないのだから凄い。ヒロインも今回は敵方で正解。クスっと笑えるネタが多いのも特徴。不満というとナチが出てきた映画で此れほど恐ろしくないと感じた映画は初めてであった点。ストーリーの成り行きとはいえ不老長寿になった事も返って後味を悪くした。永遠程恐ろしい事はないと思っているので。(約20年ぶりに復活した続編では何も無かったかのように高齢化していたが) [DVD(字幕)] 7点(2008-11-16 17:54:16) |
59. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
《ネタバレ》 3シリーズ以上ですべて面白かったというと「ランボー」と「インディ・ジョーンズ」しかないのだが、それが偶然にも2作品とも10数年を経て続編が創られるという。よって嬉しい反面、期待を裏切るのではとどうしても心配になる。特に此方の方はポスターと語呂の悪い副題を見ただけで6点以上は望めないと容易に想像出来た。実際、最初の掴みで観客の半数は絶望させたように思う。先ず既に捕まっているという点、いい加減”主役は何度捕まっても絶対に殺されない”というパターンにはウンザリである。此れだけ手癖の悪い主役である、頭脳だけ必要ならば手足の腱ぐらい切れと。そして一番の問題は、エイリアン・・・。理屈では無くこのシリーズには合わないと脳が勝手に拒否反応を示す。この時点で「失われたアーク」を超えるSFの何でもありだと想像が付くのである。最後もバベルの塔でも出て最強兵器でも出るのかと思ったら、単に「Xファイル」になっただけだし。しかしそれ以外は、流石スピルバーグである。最低限世界観を全く壊すことなく、高齢化したハリソン君を筆頭に実に人間関係がコミカルに描かれている。宮崎アニメのような動きを、実写でいとも簡単に表現出来る手腕は関心するばかりである。女優だけは流石に20年も経つと辛いなという印象。 [DVD(字幕)] 5点(2008-11-14 00:43:00) |
60. 28週後...
「28日後...」とは作風が違うし、前作と特に関連が無いのは即理解した。走ってくるゾンビは確かに怖い、しかし近年ウイルスで感染しこのパターンが多いように思う。殺し方も結構グロい、武装ヘリの筈なのにプロペラで突っ込むし。結局汚染されたのはイギリスだけだったようだが、どうも危機感が伝わって来ない。1年も経っていないのに焼き払ってもいない街に戻るか普通? 映画なのでストーリー上多少の非常識な行動は認める、余りに多いとその時点で駄作のレッテルを貼る。今回でいうと傍迷惑なこの一家には、同情の余地が微塵も無い。先ず馬鹿姉弟、ルールを無視して他人を窮地に陥れ自分だけのこのこと生き延びようとする姿にどう共感しろというのか。更に酷いのは馬鹿夫、感染するにしてもキスは無いだろキスは! そもそもこの施設の管理体制はどうなっているのか? 「28月後...」はもう創らなくてよい。 [DVD(字幕)] 4点(2008-11-14 00:20:55) |