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すねこすりさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  秘密と嘘 《ネタバレ》 
シンシアのように自己憐憫の塊みたいな人は大っ嫌いです。アンタだけじゃないよ、苦労しているのは。しかも、彼女の場合、苦労の原因を自分で作っているわけで。世の中、不可抗力で辛酸を舐め尽している人だって大勢いるのに、ナメたこと言ってんじゃねぇよ、と思う。彼奴らは、甘ったれで自分だけが大事なんだから手に負えない。映画にしろ文学にしろ、こういう周囲に多大な迷惑を撒き散らす自己陶酔&自己憐憫人間を賛美するような作品って結構あるけど、ちょっとオカシイんじゃないかと思う。そりゃ、真面目でトラブルもない人間描いたって話にならんのは分かる。だからって、賛美するなよ。すんげぇ迷惑なんだから、現実に近くにいたら。あんだけホーテンスに拒否反応示しておきながら、舌の根も乾かぬうちにオシャレしていそいそ会いに行ったりするところなど、腹立たしさを越えて可愛ささえ感じてしまう。でも、それが彼奴らの常套手段。娘の誕生パーティぶち壊しておいて「人生いいわね」なんて、いかにもなノーテンキ台詞で呆れる。私が娘だったら張り倒してやりたい気分。映画としての出来は良いと思うが、嫌悪感を禁じえない作品。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-16 15:28:36)
42.  海をみる
これまた、不快指数の高い映画。でも、大して過激な描写がないのに、見ている者を不安にさせるつくりはさすが。さすが、だとは思うが、(以下余談)ああいうことを思いつく人とは一緒に暮らせないなー、と見終わった後しみじみ思ってしまった。だって、される可能性がゼロじゃないでしょ、思いつくってことは。才能なんかなくてもいい、ありきたりの感覚を持った穏やかな人が一番ね、一緒に暮らすには。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-08-19 15:30:50)
43.  マイ・ドッグ・スキップ
犬&子ども。これだけで反則って感じなんだが、まあ、見ちゃうんだよね、犬好きとしては。そもそもポスターが反則だよね、これ。ポスター欲しさに、かなり探し回ってオリジナルのを(結構イイお値段だった)買っちまいましたよ。日焼けするのがもったいなくて、買ってから5年も経っているのにまだ梱包したまま・・・。で、久しぶりに再見いたしました。何度見てもクサイなぁ、と思うし、犬が演技しすぎだし、主人公の少年もちょっと好みじゃないのは変わらない。でも、ケビン・ベーコン&ダイアン・レインの両親は素敵だし、そうは言っても片玉でもやっぱりスキップは可愛いし、BSシネマ堂本舗で山本晋也監督も言っていたけれど、静かな反戦映画でもあるのよね。何となく無下にもできないんだよなぁ。イイ子過ぎるスキップが、どうしても食い足りなさを感じさせるわけで・・・。とにかく、やっぱりこの映画はポスターですよ、ポスター。これで作品価値2割増です!
[映画館(字幕)] 6点(2009-05-08 16:12:48)
44.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
あまりに評価が高いのでビビッて書き込みできずにいましたが、最近再見したので、勇気振り絞って今さらですが投稿致します。もとは、劇場で見たのですが、そもそも一緒だった相手もイマイチならば、入場したときは既に予告編が始まっており満席&立ち見、途中で気分悪くなって内容どころじゃなくなった、という曰く因縁付きの作品。その後も何度もTVでもBSでも見たのだが、初見時の環境なんかに関係なく、やっぱりこの高評価はナゾだってことを見る度に感じさせられてしまうわけです。この作品を「脱獄モノ」って言うのはちょっとね・・・。だって、脱獄準備の緊迫感ゼロ(所長とのやりとりに『アルカトラズ』のような手に汗握る緊張感は皆無)、脱獄自体スンナリ行き過ぎ(雷鳴にあわせて石で汚水管叩き壊すって、凹んでもいなかったじゃん、あの汚水管)、脱獄後ハッピー過ぎ(横領したお金はまあ冤罪の賠償金ってことで倫理など問う気はありませんけど)。まあ、ヒューマン系でしょう、中途半端な。トミーが死んじゃったのは自分の言動が遠因だと分かっているはずなのにアンディには何の葛藤もないし。しかも、ムショ暮らしはそこそこ自由で楽しそう、シャバで貧困と戦って生きるほうが遥かに過酷。なんかこう「切実感」がないのですね、作品全体に。別に駄作だとは思わないけれど、十分凡作だと思います。というか、私の感性なんて、所詮マイナー路線でございます。ですから、この点数でもお許しください。
[映画館(字幕)] 6点(2009-04-27 17:04:08)(良:1票)
45.  アパートメント(1996) 《ネタバレ》 
よく出来た謎解きドラマです。でも、それだけです。主要人物である男女4人ですが、ロマーヌ・ボーランジェ演じるアリスが唯一人、人間味を発揮していただけで、あとの3人は都合よく配置されていた、という感じです。特に、肝心の、ヴァンサン・カッセル演じるマックスの行動は理解不能。そもそも、リザを重要な仕事をすっぽかすほど愛していたの? だったら、リザが姿を消したときにもっと必死に捜せばいいじゃん! かと思えば最後はなにかい、アリスちゃん選ぶんかい? いや、じゃなくって、やっぱ婚約者かい!! と、まー、次々呆れさせてくれるんです。しかし、この映画は「謎解きありき」で作られたと考えれば、そういう疑問はむしろ瑣末なことなんでしょう。おかげで、やたら作りこみすぎです。マックスとリザが、会いそうで会わずにすれ違いを繰り返すところなんか、鼻白むのよ。ただ、謎を解きたい、というのは人間の根源的な欲求ですから、人物造詣なんかお粗末でも、「たった一つの謎」だけで最後まで引っ張られちゃうんです。で、見終わった後、残るものは何もない。「あー、アリスちゃんは、そんなにマックス君が好きだったのねー」という感想を除いては。それにしても、マックスにしろアリスにしろ、一目ぼれだけであそこまでの執念って、それも不可解といえば不可解。フランスじゃ、ああいう恋愛の始まりはフツーなんですかね。とにかく、イロイロ不満が残る作品だけど、モニカ・ベルッチが相変わらずの美しさで、それが鑑賞の目的の一つだったんだから、ま、いいか・・・、とも思うわけです。
[DVD(字幕)] 6点(2008-09-08 11:07:14)(良:1票)
46.  アリゾナ・ドリーム
何とも、評価のしづらい映画であります。面白くないのか、と問われれば、一応面白いです。じゃ、分かるか、と問われれば、よく分かんないです。テーマが、タイトルにあるように「夢」であることは分かります。でも、それだけです、と言っても良いくらい。クストリッツァ監督は、人が宙を舞う画が好きですね。この映画にもやっぱり出てきました。この監督の撮る画は、ホントに心に残る美しいものが多いです。美術もセンスを感じ、動物も多用し、視覚的に飽きさせないのです。さすがだな、と思ったのはやっぱり音楽ですね。使い方がうまい。こういうところが「よく分かんないんだけど、何か面白いんだよね」という感想になるのでしょうか。悲劇的なラストですが、その後のサカナが泳いでいく画がどこか暗示的で、後味は悪くないものになっています。
[DVD(字幕)] 6点(2008-07-22 16:01:25)
47.  ベイビー・オブ・マコン
うん、これは、好きとは言い難いが、結構イイ。グリーナウェイの中ではまだ分かりやすい方なのかな。ラストは正視に耐えない、ってほどでもないが、かなりグロ。でも、なぜかグッと来た。美術が素敵。
[DVD(字幕)] 6点(2007-07-27 14:46:19)
48.  アメリカン・ビューティー
さして面白いわけではないのだけれど、かなりイタい映画。ベッドで隣に横たわる夫がふと気が付けば自慰にふけっているシーンには笑えました。こういう夫婦、洋の東西を問わず結構多いんでしょうね。ケビン・スペイシーより、奥さん役のアネット・ベニングの方が光っていたと思う。ミーナ・スヴァーリも魅力的。でも、感動したわけではないので、いささか低めの点数で。
[DVD(字幕)] 6点(2007-07-11 14:47:13)(良:1票)
49.  トゥルーライズ
何の予備知識もなく、誘われて見に行き、なかなか面白かった映画。スクリーン&ドルビーサラウンドで見ると迫力満点。同伴者は「カネかけてんなー」と感心してました。その後何度も地上波で放映され、その度についつい見てしまう。J.L.カーチス、最高!
[地上波(吹替)] 6点(2007-05-31 13:23:26)
50.  GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
押井守氏の作品を見るのはこれが初めて。名前は知っているけど、何がそんなにスゴイのかまったく知らずに見たわけで、、、。見終わって、思ったのは「なんだか仰々しいなー」でした。ファンの方、すみません。「仰々しい」その①:やたらと景色の描写が多い→あー、はいはい、アニメ技術は確かに凄そうです。「仰々しい」その②:全裸になるアンドロイドは女ばっか→観客サービスでしょうかねぇ。別に男の全裸を見たいわけじゃありません、念のため。「仰々しい」その③:ストーリー単純そうなのに捏ね繰り回している感じ→えーっと、哲学アニメですかね、これ。・・・てな具合で、単細胞でアニメの技術に疎い私は、こんな程度のことしか感じられませんでした。で、制作年を見ると、ありゃ、95年だって。すげぇ、それは確かにスゴイんでしょう。でも、私は、単純な話を難しくする人は基本的にキライなんです。難しい話を分かりやすくする人が好きなんです。というわけで、押井ファンの皆様にド顰蹙を買いそうなレビューになってしまいました。職場のヴェンダーズ好き君の一押し映画ってんで貸してもらったもので、見た次第です。自ら進んではまず手を伸ばさない作品ですので、そういう意味では新しい世界を垣間見ることができて良かったです。
[DVD(邦画)] 5点(2012-04-16 21:34:44)
51.  父の祈りを
うーん、評価しづらい作品。冤罪モノと一括りにしていいのか。容疑もないのに7日間の拘留を認める法律が出来ちゃったからこそ、この話は起きたんでしょう。これはものすごくヒステリックな法律だけれども、ヒスってのは、ある種の過剰な正義論から生まれもするわけで、背景が不透明な事件事故でも、必ずや誰かを犯人なり責任者に仕立て上げて「血祭りに上げる」ことで、当事者及び大衆が溜飲を下げる、みたいな現象はよく起きる。そこで本来は、背景を含めた事の本質を見ようとする冷静さが問われなければならないはずだが、起きた事象だけに耳目が集まり、ヒスへの流れを止められなくなる。翻って、本作は、そもそも、アイルランドの複雑な歴史的背景が一切排除されているので、警察の横暴振りだけが前面に出ているが、宗教的対立に根差す理屈で語れない「民族感情」が根底にあったことが軽視されている。これは結局、本作自体、起きた事件を「実話モノ」として事象だけなぞってしまうことで、ヒスの流れに乗ってしまっている気もしなくはない。実話モノってのは、見る側の良識度というか、冷静さが問われる気がするので、作品自体の評価は本当に難しい。父子が同じ房に入っていたり、鑑賞会で「ゴッド・ファーザー」がかかっていたりと、これも事実だったのなら、この刑務所は、ある意味かなり鷹揚な刑務所のようにも感じる。映画としてみれば、ダニエル・デイ=ルイスは相変わらず素晴らしいし、表現も抑えた感じでよいとは思うけれども。いずれにしても、製作者の立ち位置としては疑問符がつく。
[DVD(字幕)] 5点(2010-08-22 17:41:17)(良:1票)
52.  生きてこそ 《ネタバレ》 
そもそも、極限状態のサバイバルにおけるカニバリなんてのは、色々なもので見聞きしているわけで、その部分の衝撃度は、私にとってはほとんどゼロ。むしろ、神に祈って行為を自分に納得させるところが、なるほど信仰を持つ人とはこういうものなのだ、と教えてもらった。そして、何より、この話でもっと描くべきは、ナンドらがアンデスの山越えをするところでしょ。あの勇気ある行動がなければ、助からなかったんだから。カニバリは手段であって、山越えこそが命を救ったのでしょ。あそこで、あの連なる険しい山脈を見てそれでも越えようと意を決したのは、仲間の肉を腹に入れたからこそだと思うが、だからと言って、皆がそうできるもんじゃないはず。そこをもっと力を入れて描いて欲しかった。で、もっと言っちゃえば、DVD特典映像の生存者達の話を見れば、本編を見る必要性が低いってこと。これってどーなんでしょ。あんまり詳しい「実話の実話」は、入れないほうが良いんじゃない? 売り方が間違っている気がする。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-20 23:25:36)(笑:1票)
53.  太陽と月に背いて
妻と再生旅行中、ランボーに引き寄せられて反対側の列車に乗り、妻にバカ面を晒すヴェルレーヌを見て、むかっ腹が頂点に達しました。私なら追いかけて行ってそのハゲ頭をカチ割ってやったかも。詩人だか天才だか知らないが、こういう人はこういう人たち同士の世界で傷舐め合ってろ、シャバに出てくんな、って感じ。すげぇ迷惑。天才が故の放蕩ぶりが芸術になるなんてチャンチャラおかしいっての。ディカプリオ演ずるランボーは、それでもまだ破天荒ぶりが「絵になる」が、シューリス演ずるヴェルレーヌは醜い・・・、ただただ醜い。こんなもん見せられた日にゃ、秋の日にためいき・・・だゼ。
[ビデオ(字幕)] 5点(2009-10-30 14:58:40)(笑:1票)
54.  ボーイズ・ドント・クライ 《ネタバレ》 
こんなことを言っては身も蓋もないけれど、人間社会から差別・偏見・イジメがなくなる日なんて、永遠に来ないと思う。人間に限らず、動物界でさえ(だからこそ、かも知れないが)マイノリティーは壮絶なイジメに遭う・・・。初めて見る稀少な存在・事例を、一体どれだけの人間が「無」の感情で受け入れることができるのだろうか? この作品は、そういう意味で極めて難しいテーマを取り上げたわけで、「差別はダメよ」というメッセージを伝えるだけならむしろ簡単、恐らくもっと饒舌になっていただろうと思う。作り手は、差別の完全排除が不可能なんてことは織り込み済みで、だからこそ、淡々と事象を描写するに至ったのだと解したい。それが故に理不尽な展開に納得できず、共感を得られない部分も多いのかも知れないが、これはこれで仕方のないつくりだと思う。ここで、安直に「性同一性障害は障害なんです。みなさん、もっと理解しましょうね」と障害をクローズアップし過ぎても、ヘタすれば上から目線になってしまう可能性もあるし、マイノリティーには問答無用で感情的に激しい嫌悪・排斥願望を抱く人間がいるのも事実。「とにかく嫌い(不気味)」を理由にする人に正論を盾にした説教臭いメッセージはむしろ逆効果とも言える。・・・ということを踏まえた上で、しかし、ジョンとトムの終盤の行為については、マイノリティーに対する感情的排斥願望ももちろんあっただろうが、ラナの心を奪われたことに対する怒りと嫉妬、あるいは「化け物」を受け入れたラナ自身に対する怒りを、ブランドンが最も屈辱感を味わうに違いない行為で以って解消したという要素が大きいように感じた。ラナ自身がブランドンが女性と分かった時点で拒絶していれば、凄惨な事件は起きなかったように思うからだ。最後も「化け物」を抹殺したいという感情よりは、自分たちのしたことを公にされたことに対する怒りから暴走した行為とも言えないだろうか。ここが、差別によるもの、と解されると極めて衝撃的だけれど、あくまで2人の男の自己愛・自己保身によるものと考えれば、それほど不思議でもない。ここは、あえて語り過ぎずに、見る者に解釈・判断を任せる姿勢は良いと思う。いずれにしても、作り手の志には敬服するが、評価の難しい作品。見ていて終始居心地悪く、それこそ好き嫌いで点数をつければ、この点数。
[DVD(字幕)] 5点(2009-08-27 11:33:31)
55.  イン・ザ・スープ 《ネタバレ》 
んー、どうも評価のしにくい映画です。何かこう、見終わった後に、モヤモヤした感じが残ります。主人公はアルドルフォなんだけど、ジョーの方が魅力的なキャラで、アルドルフォは完全に喰われているのも、その原因の一つかな。いや、多分、このモヤモヤは、世間でも結構評判の良いこの映画の良さを、自分が理解できないことにあるのでしょう。抑揚のない展開で退屈だった、と言えばそれもそうだけれど、抑揚のない映画にも面白い作品は多くあるわけだし。途中、何度も睡魔に襲われかけたことも、私の中では「つまらない」印象を大きくしているのかも。やっぱり面白い映画は、睡魔に隙を与えないものだから。かといって、全部面白くなかったか、というと、随所に良いシーンはあるわけです。でもそれがブツ切りで、心地悪い。しかも、終わった後、ジョーが死んでしまったこと以外、出て来る人々に何の変化も起きていないことに気付いて、何ともいえない虚無感に襲われるし。コキ下ろす気にもならないけど、好きとも言えない。こういうのを「合わない映画」って言うんでしょうか? もっと「合わない」作品なんて他にも一杯あると思うんだけど。自分の感性に対する信頼が少し揺らいだ感覚です。
[DVD(字幕)] 5点(2008-07-28 14:25:53)(良:2票)
56.  遠い空の向こうに
良いオハナシです、それは確かです。「実話です」映画ってのは、それだけで見るものに色眼鏡を掛けさせる、と思う。奇跡みたいなことが現実になったからこそ、「実話です」が媚薬のごとく効いて来る。でも、これ、「実話です」の媚薬のないノンフィクション映画だったら、感動するでしょうか? 私はしませんね(媚薬も効きませんでしたが)。『ロレンツォのオイル』でも感じましたが、結果を知っているハナシを見せて、なおかつ感動させることの難しさはここにあると思います。時間経過に伴い事実をデフォルメしたであろう描写をされても、「あ~、そーですか。ドキュメンタリーでやってちょーだい」としか思えません。「ウソみたいなホントのハナシ」を見せられるより「ホントみたいなウソのハナシ」の方が、案外説得力もあり、胸に迫るものがあるのですね。それは恐らく、事実が虚構を圧倒的に超える力を持っているからでしょう。なのに、虚構の世界に引きずり下ろして「感動」という安っぽいスパイスを混ぜ込んで再構築するために、虚構以上に陳腐な事実が出来上がってしまう。「実話です」映画ってのは、だから、製作者サイドとしては、手を出すにはもっと慎重であるべきでしょう。
[DVD(字幕)] 5点(2008-06-23 15:40:47)(良:1票)
57.  ロレンツォのオイル/命の詩
“これは実話です”の一言でKO。たしかに、この“実話”により、その後救われた命を思えば感動的であり、この両親の凄まじいまでの執念は崇拝に値します。それを前提で言うけれど、これはあくまで“結果オーライ”。私が個人的にスーザン・サランドンという女優を好きでないことも影響しているでしょうが、玄人素人問わず治療に後ろ向きな人々や、意にそぐわぬ看病者に対し、激しい攻撃性を見せたり、“息子のためだけ”に相手の都合も無視して遥か異国の地から人を呼び寄せたりと、“命のオイル”に辿りつかなければ、これらの行為はただの“難病児を持つ親のエゴ”に終わったんじゃないのか? と言いたくなる行為が見られ、この親(特に母親)に対し諸手を挙げて「親の無償の愛万歳」という気にはなれないのでした。もちろん、こういう強引さがあればこそ起きた奇跡でしょう。そういう部分をあえて描くことでキレイごとに終始せず、医学的な検証もキッチリされている映画の作りには感心しました。でも、私の中で、「好きな映画=何度でも見たくなる映画」なので、そういう意味では、あまり好きでないことは確かです。むしろ、映画でなく、ドキュメンタリーとして見れば、もっと素直に心に響くものがあったんじゃないか、と思います。
[DVD(字幕)] 5点(2007-10-05 17:32:18)(良:1票)
58.  嵐が丘(1992)
見ながら「うーん、ヘレナ・ボナム・カーターが適役なんじゃないか?」と思っていたのですが、同じことを思った方がやはりいらっしゃいましたね! これこそ、彼女の出番の役だと思うんですけど。ヒースクリフ、最後までレイフ・ファインズに見えなかったけれど、これがデビューだったのですね。でもちょっとイメージ違うんだよなぁ。ま、どうにもならないことにケチつけても仕方ないですが、映画としてはのっぺりしていてつまんなかったです。もっと愛憎絡み合う濃厚な人間関係が展開されて欲しかった・・・。でも、独特の暗い雰囲気と、音楽は良かった、ということにしておこう。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-10 16:30:49)
59.  101
犬モノは好きなのだが、ここまで犬に “人間くさい”芝居をさせると、やや興醒め。スゴイなー、とは思うけど。なのでその後のシリーズは見ていない。しっかし、私は“義理デートに映画”が多いなぁ。試写会が当たって、それが義理見合いと重なり苦肉の策で見合い相手を試写会に連れてったんだけど、隣で男は結構大笑いしていた。そして、後日「もっと若くて美人がいい」と見合い話を断わって来た。顔も歳も最初から分かってたことだろーが! と思ったが、こっちもどーでも良かったので怒りも感じなかった。あの男も映画で時間つぶせてホッとしてたんだろうな。ありがたく思えよ、今さらだけど。
[試写会(字幕)] 5点(2007-07-27 15:16:11)
60.  仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
こういう欧米の時代物好きな私にとっては、視覚的に楽しめて良かったです。アトス、どこかで見た顔だなー、と思っていたらマルコビッチだった。そっかー、あの髪と髭で分からなかったよ。オジサン4人組、イイ味出してました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-04-24 14:22:28)
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