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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2597
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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601.  笑う大天使
まったく平凡な一般庶民だった少女が、唯一の肉親である母親の死に際して突如として現れた超大富豪の兄によって、超スーパーお嬢様学校に編入させられるというプロットは、ベタといえばベタだが、その設定がいちいち“大袈裟”すぎていて、面白い。 主人公を中心とした主要キャラの3人が、同じように表向きは“お嬢様ぶっている”というのも愉快である。 ベタベタなCGによって仰々しく作られたビジュアルも、遠慮の無いキャラクター設定も、この手のコメディ映画として及第点だと思う。  ただ、少々“はしゃぎすぎ”ているような気もする。 学園内の騒動程度で留めておけばとても小気味よくまとまったと思うが、謎の悪党集団とあまりに破天荒なバトルアクションまでしてしまうと、満腹感を通り過ぎてしまった。決着の付け方も、映画として豪快というよりは、シラけてしまう部分がある。 そして、作品のテンション的に、程度の低いCGを多用するのは別に構わないと思うが、決して必要のない箇所にまで乱用するのは、品がないと言わざるを得ない。  こういう映画は、物足りないよりはやり過ぎる方がよっぽど良いので、その方向性自体は決して間違ってはいなかったと思うが、あまりの節操の無さが残念だ。  「おチキンおラーメンでございますのよ」という台詞だけで、充分でございますのよ。
[映画館(字幕)] 5点(2006-10-01 18:14:28)
602.  電車男
「真実」というフレーズを謳うものほど、実のところ“つくりもの”が多いのではないかと、常々思っている。 この「電車男」についても、そういう疑いは拭えず、一体どこまでを“リアル”と捉えるかは微妙な部分があると、思う。 書籍化、テレビドラマ化、映画化、さらには舞台化と、ありとあらゆる媒体において「企画化」されていく様を見て、そういう印象は益々膨れ上がる。  ただ、リアルかどうかということを度外視するならば、このストーリー自体は結構好きだったりはする。 根っからのヲタク野郎が、ふいな出会いから文字通り“高嶺の花”なお嬢様に恋をするという着想は、ベタで古典的であると同時に、非常に現代的な要素が巧く合わさっている。 「ネット」という手法で、主人公が見ず知らずの無数の「他人」たちによって、支えられ、励まされるという構図にも、ある種奇跡的なほどの成功要素が加味されていると思う。  でも、なかなか珍しいことではあるが、この映画版よりもテレビドラマ版の方が、随分「映像化」ということについて完成度が高いと思う。 主演の山田孝之の根っからの「暗さ」が、一層に拍車をかけていると思われるが、映画全体がとても「重い」感じがする。ヒロインの中谷美紀はもちろん巧い女優だが、そういう女優としての厚みが、また必要以上に「重い」印象を与える結果になっている。 全体的に軽くアクティブな作りだったテレビドラマ版に対し、映画版は少々趣向を変えて“リアリティ”を狙ったのだとは思うが、ストーリー自体のテンションとしては、ドラマ版の雰囲気の方がふさわしかったのではないかと思う。製作費もドラマ版の方がずいぶん潤沢だったんじゃないかと思う。  まあ詰まるところ、某キー局お得意の「企画映画」の枠を越えないことは確かなことだ。 
[地上波(字幕)] 5点(2006-09-16 23:29:30)
603.  サウンド・オブ・サンダー
過去の生態系に抵触してしまったために、現在の人類社会が巨大に打ち寄せる時空の大津波ごとに“崩壊”してゆく……。  劇場公開時は、結構大々的にプロモーションをしていたので、とりあえず「巨費」をかけたエンターテイメント大作なのだろうと踏んでいたのだけれど、蓋を開けてみると、文句なしの“B級映画”だった。  VFXというよりも、もはや“合成”に近いCG。ベタベタなストーリー展開に、漫画みたいに極端な化け物たちが襲ってくる……。 こき下ろそうと思えば、もういくらでも非難することができるだろう。  が、こういう映画には弱い。もう明らかに「趣味」の問題だが、あからさまな“B級”ノリが逆に「安心感」を生み出す。 ヘタに色々と懲りすぎて、映画として破綻気味の映画に比べたら、よっぽど楽しんで観られる。 ベタではあるけど、ストーリー自体の整合性は保たれているし、まるでテーマパークのアトラクションみたいな“固定装置”でタイムスリップをするという設定には、派手さの代わりにリアリティがある。 そのタイムマシン装置を利用して、まったく融通の利かない「恐竜狩り」を商売にするというのも、実に有り得そうである。  まあB級ならB級でもっと遊んでほしかった部分もあり、明らかな製作費不足が目に余ることも事実なので、単純に高評価というわけにはいかない。 が、最初の方の、主人公が歩く未来の街並みのあまりにチープなビジュアルを見た時点で、この映画の“すべて”を受け入れられることが出来れば、きっと100分余りの時間が「苦痛」にはならない筈だ。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-14 01:35:33)
604.  エリ・エリ・レマ・サバクタニ
久しぶりに、こういう「言葉」で説明するべきではない映画を観たような気がする。数年前までは、こういう映画ばかり観ていたものだが……。  “人を自殺に追い込む”奇病の世界的蔓延。 人類に残された道は、もはや「滅亡」しかない、という無力感から始まるこの物語。 唯一の“救済”の可能性として、僻地にて隠遁生活を送る二人のミュージシャンが放つ「音楽」を求めて、少女がやってくる。  はっきり言って、そのストーリーには、リアリティもなければ説得力もない。非常に脆弱な物語である。 しかし、この映画の「目的」は、ストーリーを繰り広げるというところにない。 “救い”として取りざたされる「音楽」そのものが、この映画の主題であり、主人公である。  その音楽でさえ、造詣のない者にとっては始めのうちは、ただの「騒音」でしかない。 ただただ“騒がしい”だけの爆音に、思わず耳を塞ぎたくなった。 確実に中だるみも、する。  が、非常に不思議なのだが、映画が展開してゆくにつれ、次第に「騒音」が何かしらの意思を持った「音」へと変わっていき、「音楽」となって脳内に染み渡ってくる。 そして、「音楽」はついに神々しいまでの「振動」となって精神を包み込んでくる。ような気がした。  元来得意なタイプの映画ではなかったが、その奇異な新体感と、絶対的に特異な映画世界の中に、ごく自然に息づいてみせた浅野忠信と宮崎あおいの存在感は、価値の高いものだと思う。  人が「生きる」ということに本来意味などない。生きたいから生きる。ただそれだけのことだ。 ならば同様に、「死ぬ」ということにおいても、意味などないのだろう。 すなわち、もしそれらを促したり、抑止したりする「方法」があるとするならば、そこに「理屈」などある筈もない。と、いうこと。 
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-13 00:06:36)
605.  変身(2005)
東野圭吾の原作を読んでいないので憶測の域を出ないが、どうも映画化にあたり原作の持つ物語自体の「意思」を取り違えてしまっているんじゃないかと思った。  人格が崩れ変化してゆく中で苦悩する主人公と、それを目の当たりにして苦しむヒロインそれぞれの葛藤を、表面的な感情のままに映し出しすぎていると思う。 工夫なくただ各々の感情が羅列してしまい、ストーリーの基礎となるテンションに一貫性を持つことが難しい。結果として、文字通り物凄く苦悩する登場人物たちにほとんど感情移入することができない。  おそらく原作は、ある部分においてもっと“客観的”に描き連ねることによって、一層に人物たちの苦悩を引き立たせているんじゃないだろうか。  物語自体の持つアイデアや主題の深みには、映画として仕上げるのに丁度いいバランスと、映像化することによって生まれる付加価値の可能性の高さを感じる。 配役も役者の力量も問題ない。が、結局一番大切な監督の力量が伴っていない。 この物語を映画化するには、今作がデビュー作となった新人監督にはあまりに荷が重過ぎている。 ふいに挿入される音楽がいやにわざとらしかったり、ちょっとした展開にいちいち違和感を感じさせたり、微妙な部分ではあるが、“人間の精神”という非常に繊細なものが主題な物語であるだけに、そういう細部に対するセンスの無さは致命的であったと思う。  実は先日、東野圭吾の直木賞受賞作品「容疑者Xの献身」を読み終えたばかりである。東野作品を読んだのはこれが初めてだったが、大胆なアイデアを礎にした緻密な構成には、流行作家らしい斬新さがある。 この映画の原作である「変身」も読んでみようと思うが、原作を読んだことによって、この映画の評価が尚更下がることは必至のようだ。 
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-11 03:14:53)
606.  DEATH NOTE デスノート(2006)
うむ。良い意味でも悪い意味でも「こんなものだろう」というのが素直な感想。やはりというか当然ながら、「漫画」の実写化というものは難しい。 オリジナルストーリーが絡んで、一瞬「こんなのは月(ライト)じゃない」と思わせるが、しっかりと原作の人物像に迫らせられたのは良かったと思う。ただ、漫画に対し実写となると、やはり極端に非道な内面描写というのは困難だったのだと思う。漫画だと許されるが、実写だとリアリティがなくなるという部分は、この漫画の場合特にあると思う。 映画的なディティールにおいて雑な部分はあるが、それでもそれなりに「よくまとめた」ということが言える出来だろう。 懸念だった死神リュークのビジュアルも、ベストかどうかは疑問だが、悪くは無かった。
[映画館(字幕)] 5点(2006-06-27 18:25:58)
607.  タイフーン TYPHOON
主演男優2人の“熱さ”だとか“気迫”は確かにあって、彼らの演じるキャラクター達はエネルギッシュではある。しかしそれが、そのままキャラクターの魅力に直結しているかというとそうでもない。今ひとつそれぞれの人物描写に深みがないままに、物語は展開し、クライマックスを迎えてしまっている。 チャン・ドンゴンには、悲哀を携えた悪漢が、そして対するイ・ジョンジェは、実直で愛国心を込めた軍人という役柄が実に良く合っている。だからこそそれぞれの人物描写にもう少し繊細さが欲しかったと思う。 韓国のアクション映画らしく、盛り上げるべきアクション描写には迫力と重さがあり、充分に見応えはある。 ただ、あと少しのところで、この映画は“チャン・ドンゴンのスター映画”に止まっている。
[映画館(字幕)] 5点(2006-04-24 03:06:27)
608.  シリアナ
世界をえぐる問題作としてあちらこちらから評価の高さを聞いていたので、かなり期待度は高かったのだけれど、いまひとつ「入り込めない」感じが最後まで拭えなかった。 おそらくそれは、この映画自体が問題なのではなく、僕自身が中東を中心にした世界情勢のディープな部分について無知だったからだろうと思う。 ノンフィクションの「証言」を元にしているだけに、必要以上にドラマティックでないところが、尚更に知識が無い者にとっては取っ付き辛い要因だったかもしれない。 ただそれでも、ある部分では複雑に、ある部分では愚かに絡まりあう「思惑」の実情には、文字通りリアルな緊張感が滲み出ている。 それにしても、オスカーを取ったジョージ・クルーニーは「助演」なのだろうか?じゃあ誰が「主演」?
[映画館(字幕)] 5点(2006-03-21 00:31:32)
609.  フライトプラン 《ネタバレ》 
序盤から中盤までの映像から溢れるサスペンスフルな雰囲気は、観客を引き込むに充分なものがあったと思う。ストーリー自体も、常に「疑惑」がつきまとった良い展開を見せていたと思う。だが、クライマックスにかけて、荒唐無稽なアクション映画に転じてしまったのはどうかと思う。「母は強し」と言ってしまえばそれまでだけれど、いくらなんでもフォスターママが強すぎる。せっかく「航空機デザイナー」という面白味のあるキャラクター設定なのだから、もう少し理にかなったトラブルへの“対処”がストーリーとして用意できたのではないか?「真相」の設定も少々安易すぎるように思う。 テンポは悪くないので、ダレることなく終始見られたが、段々と粗が垣間見えてくる映画だった。
[映画館(字幕)] 5点(2006-02-02 18:18:14)
610.  マリといた夏
決して悪くはない。悪くはないのだけれど、何が良いかと言われれば、それもまた返答に困る。主題は、少年時代の不思議な記憶とノスタルジーなのだろうが、それがいまひとつ、全面に伝わってこない。 原因のひとつとして、おそらく、キャラクターデザインが少し平凡すぎるように思う。背景デザインのシンプルさは雰囲気があって良いのだけれど、そのままにキャラクターもシンプルなので、どうも感情が伝わってこないのだと思う。 加えて、ストーリーの展開もややまどろっこしい。シンプルなストーリーなのに、どうもテーマがそのままに伝わってこないのは、ストーリー展開のテンポの悪さゆえであろう。 逆に言えば、韓国アニメーションは、表現方法の部分でまだまだ伸び白があると思う。
[DVD(字幕)] 5点(2005-12-28 13:02:54)
611.  僕の彼女を紹介します
「猟奇的な彼女」の作品的なテンションを意識しすぎて、展開されるストーリーが物凄くアンバランスになってしまっていると思う。ラブコメ調を通すのかと思ったら、妙にシリアスになったり、いかにも感動を誘う感じになったり、結局これでは映画自体に感情移入することはできない。ほとんど無意味に挿入される仰々しいアクション、思いっきり「ゴースト」なラストには、失笑も免れないだろう。 ただしかし、それでも最後までこの映画が見れるのは、一重に主演女優チョン・ジヒョンの魅力のおかげに他ならない。ストーリーが破綻しているにも関わらず、彼女が表現する感情のみで感動させる。それは凄いと思う。
[DVD(字幕)] 5点(2005-11-16 12:06:25)
612.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
アメコミブーム、ヒーロー映画ブームもそろそろ臨界点で、正直なところ新鮮味がなくなっているのは確実だと思う。加えて、近年の秀逸なヒーロー映画の数々では、見事なビジュアルのアクション性はもはや当然の要素となっており、主人公であるヒーローの内面を繊細に描くことが必須となっている。その点で、今作は乏しかったように思う。設定自体かなり突飛ではなるが、不慮の事故によって望んでいない特殊能力を得てしまったわけだから、もう少し、キャラクター各々の内面的な葛藤があるべきではないか。外見が変貌してしまったベン以外はが、わりとすんなり受けつけるのは、少し雑な感じたする。 アメコミの娯楽映画なんだから、そういう内面感情は必要ないという言うのなら、それでもいい。でもそれならば、もっとストーリーや展開に“驚き”や“遊び”があるべきだと思う。どうもキャラクターが全体的に中途半端に描かれ、ストーリーにも抑揚が乏しかった感が拭えない。 ただ、個人的には、こういうそれぞれが違う能力を持ったチームというネタに弱いので、それだけである程度は満足できた。
[映画館(字幕)] 5点(2005-10-01 19:18:35)
613.  レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
とにもかくにもビジュアルの創造性は素晴らしいの一言に尽きる。姉弟妹たちの憂いに満ちた眼差しから不穏で荒涼とした空気の色合いまで、ほとんどパーフェクトに近いものを見せてくれる。どなたかが述べられているように、ティム・バートンを彷彿とさせるクオリティの高さだと思う。ただ如何せんストーリーの盛り上げ方に技量の低さを感じずにはいられない。題材自体はとてもユニークなのに、それを紡ぎ上げる“巧さ”がまったくと言っていいほど感じられない。話と話、台詞と台詞のつなぎ方のひとつひとつでテンポを外されるという印象を受けた。久しぶりに見たジム・キャリーの七変化(顔芸)は流石だし、主演の姉弟妹を演じたそれぞれが雰囲気の良さを感じさせ、充分に楽しめる素材を揃えてはいるのだけれど、どこか手放しで満足することができないもどかしさがじわっと残る。
[映画館(字幕)] 5点(2005-05-23 21:27:34)
614.  ターミナル
中盤過ぎまでの展開は非常に素晴らしく、「スピルバーグがまたやってくれた。さてさてどう褒めちぎろう」と大いに期待したのだけれど、終盤の落ち込みに呆然となる。興味深い“予感”を漂わせる主人公のキャラクターと設定に用意された“オチ”が、あまりにチープすぎる。安直で軽薄ささえ漂うラストの顛末に、映画のすべてが希薄に映ってしまう。トム・ハンクスをはじめとする役者の演技、空港という空間を作り上げた美術とセット、同じ空間を飽きさせずに見せるカメラワークと、映画を形作るほとんどの要素は秀逸そのものであった。ただひとつ、脚本の詰めの悪さで、すべては転覆してしまうという良い見本だと思う。 
[DVD(字幕)] 5点(2005-05-06 00:50:39)
615.  約三十の嘘
確かにこの映画には、詐欺師映画に不可欠な“騙し合い”によるインパクトはあまり無く、コテコテにそういうものを期待していると肩透かしを食うことは間違いない。しかし、この映画の焦点は端からそういう騙し合いの妙ではなく、ある意味シンプルな人間関係のドラマなんだと思う。ただ彼らの職業が“詐欺師”であるに過ぎない。その彼らの職業故の苦悩と可笑しみを散りばめ、目的の詐欺行為の場所ではなくその往復の移動手段(=寝台列車)の中でのみ展開されるストーリーは面白味に長けていると思う。それでも詐欺師映画なのだから、もう少し練られた脚本を用意してほしかったことも事実だが、映画として今までにはないオリジナリティはあるのではないか。
[映画館(字幕)] 5点(2005-02-21 16:55:13)
616.  COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉
あそこまでハイテク環境に置かれながら、ひたすらにハードボイルドスタイルを貫く世界観とキャラクターは、ある種の新鮮味も持ち良かった。何気ない言い回しや立ち振る舞いには、「ルパン三世」をも連想させる雰囲気の良さがあったと思う。ただ、どうなんだろう、それほどひねったストーリーではない割には、若干尺が長すぎたようにも感じる。中盤の展開の遅さは、中だるみを生んでしまった。作品自体のテンション上、大波を打って抑揚をつけられるものではないと思うので、もっとコンパクトに凝縮してくれた方が、映画世界に入り込めたと思う。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-11-14 11:41:25)
617.  イノセンス
“モノ”を創り出す上で、「凝る」ということは非常に大切だし、作品の価値が高まるほどに不可欠になるものだろう。この映画も「凝る」ということに関しては、極限まで突き詰められている。細部にいたるまでその力の入れようには圧倒される。しかし、だからと言って今作が凄い映画かと聞かれると、そうだとは言えない。これはもはや価値観の違いなのかもしれないが、凝るというその方向性自体が逸脱しているように感じてならない。膨大な専門用語や造語、加えて古文や古い諺の引用によるセリフ回しは、物語を紡ぎ出すにはあまりに混沌としすぎているし、製作者の独りよがりとも言えるのではないかと思ってしまう。描かれるテーマ自体は、濃厚ではあるが実はとてもシンプルなものだ。圧倒的な映像世界の中にもっと単純にその秀逸なテーマを描き出すだけでもこの映画は見事に完成するのではないか。
5点(2004-10-08 14:35:39)
618.  ヴァン・ヘルシング
エンターテイメント大作として不可欠な「思い切りの良さ」は充分に備えていたし、それぞれのキャラクターのビジュアルも良かったと思う。しかし、若干大味すぎた感じもする。同監督作「ハムナプトラ」のような至極単純明快なストーリーならばいいのだけれど、ヴァン・ヘルシング自身の過去への謎やドラキュラ一族との因縁などのバックストーリーがあるのなら、もう少しその辺のストーリー的な深みを備えてほしかったし、それは可能だったと思う。次々に展開されるアクションシーンには破天荒なインパクトがあり楽しめたが、ストーリーにもうひとつ小気味よさが無いために、全編にわたり少々テンポの悪さを感じてしまった。良かったのは「狼男VS吸血鬼」の構図。偶然にも前日に「アンダーワールド」を見ていたために、類似する構図と、相違する作品のテンションが楽しかった。両作ともに出演しているケイト・ベッキンセールの美しさも印象深い。
[映画館(字幕)] 5点(2004-09-10 17:57:32)
619.  ほえる犬は噛まない
確かに所々で衝撃的で、不快感も存分に残る。ただどこか憎みきれないところがこの映画にはあるように思う。別にそれによって登場人物や観客が救われるってことではないのだけれど、強烈にシニカルな人間描写と共に存在する淡~い温かさみたいなものが全体を包んでいるように思えるのである。最終的にストーリーにいまひとつ膨らみがないので、何となく終わってしまったという印象が拭えず満足感は得られないが、変った種類のコメディドラマとして楽しめる……かもしれない。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-06-27 13:50:56)
620.  ケミカル51
サミュエル・L・ジャクソンによる悪趣味なノリの良さが、イギリスの犯罪映画特有の粗悪な空気感にマッチし、何ともジャンクフード的な映画世界が楽しめる。チープなストーリーではあるが、その悪ノリで何とか突っ走っている。
[映画館(字幕)] 5点(2004-02-05 19:29:27)
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