621. Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004)
《ネタバレ》 何でもかんでもリメイクしてしまうこのご時世、オリジナル版がなかなか面白かったので、どんな感じなんだろうと思いながらの鑑賞。しかし実を言うとそれほど期待しておりませんでした。というのも、オリジナルの魅力は、さえない中年男性がダンスを通して段々と潤いを取り戻していく、というところだと思っていたので、元々が格好良いリチャード・ギアがダンスを習ってもただ格好いいだけで、何も面白くないだろうと思っていたからです。まあそんな状態で鑑賞したのですが、これがなかなか面白いじゃないですか。まあぶっちゃけて言えばまんまのリメイク、ストーリーの展開などすべてオリジナル通りなのですが、ところどころに挿入されたネタなどは上手く料理されていてなかなか面白いですし、なんと言ってもギアが格好良いんです(笑)。その他では、オリジナルで竹中直人が演じていた“ヅラの人”リンク。ダンス大会で鬘のことを言われてそれを捨てるところまで一緒なんですが、リミッターを解除した後の彼の生き生きとした姿はオリジナルに負けず劣らずのものだったと思いますし、社交ダンスのことをバカにさせるシーンなどでも無言で現れて華麗に女性をターンさせて去っていく姿はどんな言葉よりも効力があると思います。ただ、一つだけ文句を言うとすれば、エンドロールはやっぱり♪Shall we Dance?で締めてもらいたかったなと言う事くらいでしょうか。しかしそれを差し引いてもオリジナル版に負けず劣らずな楽しい映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2005-05-16 20:22:17) |
622. デビルマン
《ネタバレ》 ある意味幸運な映画であり、ある意味不幸な映画。 普通こういうものは劇場公開すらされず、黙殺されるのがオチだが、この映画は原作があまりにも有名なため全国で公開された。それが幸運な点であり、それと同時に、そのあまりにも出来が悪いせいもあって、本当ならここなどで(俺含む)有志の人々に貶されるだけで済んだものを、普段は好んでこういう類の作品を見ない人々にも貶される羽目になった…それが不幸な点である。 で、実際、どのくらい出来が悪かったのかといえば、個人的な意見だが、そこまで“すんげぇ駄作”というわけではなかった。勿論、原作の持つ壮大なテーマは見事に消えうせ、ストーリー展開は「え?こんなんだったっけ?」という感じであったし、役者の演技は超が付くほどの下手さ。 悪魔特捜隊の連中が「サンゲリア2」のあの連中にしか見えなかったり、原作を2時間少々で纏め上げたせいもあって、何故サタンが人類を滅ぼそうとしたのか等というテーマ性を孕んだ部分がすっぱりカットされているなど、あげていったらきりがないが、原作と映画は違うものと思っているので(といっておきながら、恐らくジョジョが実写で映画化された日には、ものすごいこと書くんだろうなぁ…)そこら辺はあえて目を瞑り、ストーリーだけを見てみた。 とりあえず、話は進んでるなと思う。 そう、世の中には、本ッ当に全然話がわからん支離滅裂な作品てぇモンが存在するんですよ。それに比べりゃ、本作はまだマシな方。という事で、この点数。だけどね、やっぱり、演技は………。 [DVD(邦画)] 4点(2005-05-06 03:23:20)(笑:1票) (良:1票) |
623. コンスタンティン
《ネタバレ》 ストーリー自体は“現代版エクソシスト”といった感じで、展開等はそれほどパッとしなくて起伏の無いものに思えましたが、地獄、そして天国の描写は、絶望感や終末観という点では「ヘルレイザー」などの方が優れていると思いますが、その存在の説明としては今までの映画は「一体何処に存在してんやねん!?」という感じのものなのに対し、現世と並行して存在している(並行世界のような感じ)というものなので、その設定は上手いと思いました。CGなどは今では見慣れてしまったせいもあって目新しいとは思いませんが、それでもなかなか見ごたえがありました。それに、ジョンの召喚に「な~にぃ~?呼んだぁ~?」と言うような感じで上からガブリエルが降りてきて足蹴にするところや、人間に転生したガブリエルが再びプールに戻っていく場面はなかなか面白かったですし、ルシファーとのやり取りも、個人的にはかなり正しい悪魔の描き方をしていると思います。キリスト教関連の言葉がいくつか出てきますが、テキトーに流しといても全然問題ありませんし、気軽に楽しめる映画だと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2005-05-06 03:06:29) |
624. 学校
《ネタバレ》 なんでもない題名なんですけど、自分は妙にしっくりと来るものがありました。ただ知識を詰め込むところではなく、人生そのものを教えてくれるところと言うか、そう云う含みを持ったものに思えました。夜間中学にて、“学びたい”と思う人が集い、“教えたい”と思う教師がやってくる、本来の学校とは、こうあるべきなのではないか、なんて事を思いました。一人一人のエピソードも、それぞれがそれぞれの悩みを抱えていて、それだけでも作品にのめりこんでいくのに、中盤より田中邦衛演じる猪さんが死んだという報告を受けてからの、“幸せ”について考える場面。特に、色んな苦労をしてきた猪さんが修学旅行で笑顔で「2だよ~」という場面は、なんとも言えず涙が出てきました。お金とかじゃなく、生きてて良かったと思える瞬間、それが幸せ。そんな大事なことを教えてくれたような、暖かい作品でした。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-03 03:16:42) |
625. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 記念すべき第1回日本アカデミー賞作品賞受賞作品だそうで、その称号に似合うだけの質を持った作品でした。今とは違う武田鉄也のヒッピーみたいな演技や、高倉健の渋すぎる演技は人生様々なことを経験してきた“凄み”を見事に表現していますし、結末は判っていながら、やっぱりどこかですこし「ハンカチが上がっていなかったら…」という(無意味な)心配をしてしまいました。バカですね(笑)。しみじみと人の人情を味わえる、そんな作品でした。<追記>映画の評価には直接関わっていませんが、桃井かおりのあの独特の喋り方に無性に腹が立ちました(爆)。どうやら僕とこの人との相性は最悪なようです(笑)。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-05-03 03:02:48) |
626. スウィングガールズ
《ネタバレ》 「ウォーター・ボーイズ」の女の子ジャズバンド版…という意見の通り、まんま展開は「ウォーター・ボーイズ」ですね。しかし、ぶっちゃけたところ野郎の水着姿を見てるよりは女の子が楽器を演奏してるのを見ている方が男の自分としては良いわけで(笑)、そう云う不純な動機を抜かしても、音楽好きな自分としてはこっちも捨てがたいわけです。実際、楽器をやるってのは相当大変なわけで、「あんないきなり上手くなるのなら誰でもプロになれるやいッ!」と云う事になるんですが、実際に壁にぶち当たって延々挫折してるところを見せられたんじゃせっかくの“娯楽としての楽しい映画”が台無しですからね、「音楽の面白さがわかったから上手くなったんだ」といった感じで強引に納得しましょ。圧巻なのはやっぱりラストの演奏ですね。しかしその前の電車の中でラジオから聴こえてきた「A列車で行こう」を聴いていきなりセッションを始めるのもなかなか好きです。色々な面でツッコミ所はあるし、ジャズだってもっと奥の深いものですが、そんなこと考えずに、思いっきり楽しめる映画だと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-03 02:49:37) |
627. ゲレンデがとけるほど恋したい。
昨年の夏に見た「私をスキーに連れてって」が大変気に入ってしまい、いつしかそれがマイ・フェイバリットのうちの1本になっていたので、同じ類の映画である本作にも興味が出てきたのですが、はっきり行って見ると全然これがスキー~の足元にも及ばぬつまらなさ…。ゲレンデの雪景色とボードの様々な技は確かにスキーよりは格好良いんですが、どうも話全体が陰気臭いというか、登場人物が楽しそうじゃないというのが痛い。というのももっと明るくて楽しいものを求めていた自分が悪いのですが…。今回は自分には合いませんでした。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-05-03 00:46:29) |
628. クライモリ(2003)
《ネタバレ》 ♪一つ~曲がり角~一つ~間違えて~迷い道クネクネ~…といった感じでどんどん度ツボにはまっていくという、「悪魔のいけにえ」+「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のような作品。今となっては目新しいものは何も無いけれど、最近の作品のなかではテンポはなかなかいいし、雰囲気も出てるし、それなりにグロくて恐がれる作りをしてると思います。しかしながら、劇中で「Deliverance」を「サランドラ」と訳してくるあたり、やっぱり自社の配給作品をアピールしてんのかなぁとかって言ういらぬ想像をしてしまいました(笑)。 [DVD(字幕)] 5点(2005-05-03 00:30:27)(良:1票) |
629. シベリア超特急
《ネタバレ》 僕と同年代またはそれ以上の年齢の“映画少年”たちは、水野さんをはじめ淀さんや高島さんなどの“映画解説者”にかなりお世話になっているわけで、水野さんの名誉を守るためにあえてフォローをしたいと思いま………したけど、やっぱりこれ、フォローできません。水野さんの映画に対する情熱は伝わってくるのですが、なんつーか、こう、脚本だとか、演出だとかが下手すぎて全く映画として面白くないのです。そして、極めつけは水野さんの棒読みの台詞。ここまで物凄いのもなかなかお目にかかれないものです。今思えば、この棒読みの台詞が映画の内容をそのまま投影していたんだなぁということに気づきました。と、色々言いたい事はあるのですが、さすがに(一方的に感じている)恩義があるので、ここまでにしておきます。それにしても、こんなに凄い作品なのにレビュー数が100を超えてるとは、物凄いですね。どんなにつまらなくても、見たいという欲求を持たせてしまう…。そんなある種の“魔法”のようなものではないでしょうか?いやぁ映画って、本ッ当に良いモンですねぇ。それでは、また次回お会いしましょう~。 [ビデオ(字幕)] 2点(2005-05-03 00:18:10)(良:2票) |
630. 友引忌
《ネタバレ》 冒頭のシーンは暗がりのせいもあって、なかなかおどろおどろしく、エグく見えます。なので、ここだけなら8点はあげられますね。普通は、初監督作品からどんどん出来がよくなっていく(例外もありますが)ものですが、この監督に至っては次回作の「ボイス」と同じくらいか少し良かった、といった感じで、どっちかって言えば退化してるような気もします。それなりにグロいシーンや恐怖感を煽ってくれるシーンはありますが、生身の人間が犯人、という割には物凄く矛盾点があり、総じて、サスペンスにもホラーにもなりきれていない、実に中途半端な作品になってしまっていると思います。 [DVD(字幕)] 5点(2005-05-03 00:02:19) |
631. ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ
《ネタバレ》 題名を和訳して副題と並べてみると「かくれんぼ/暗闇のかくれんぼ」と非常にくどいものになってしまう本作。もう少し邦題も選んでいただきたいものだと思いながらの鑑賞。ギョッとする場面もいくつかあることにはあるのだが、脚本がどーしよーも無いくらいに穴だらけなので、結果的にさして印象に残らないという悲しい結末になっている。↓ネフェルピトーさんも指摘しておられるが、ああいうオチにするのは別に良いとして、何故そうなったかの説明が劇中にたった一言それを“仄めかす”台詞と幾つかのあやふやなシーンだけ、というのはあまりにも説得力に欠けるし必然性が見えてこない。ただ、アカデミー賞受賞経験のあるデ・ニーロと最近では天才子役と評判の高いダコタちゃんの演技はなかなかいい。特にダコタちゃんに限っては可愛いのは勿論だが前半部分などに見せる生気の宿らない表情など、その前の溌剌とした表情との対比もあってより印象に残る。しかし、全体としてみれば、それでも限界があり、結局「またこのパターンね」という感じの作品であった。 [映画館(字幕)] 5点(2005-04-23 21:37:12)(良:1票) |
632. いつかA列車に乗って
《ネタバレ》 出演している役者やストーリーなど、明らかに万人受けはしない作品でしょう。しかし、それが故に非常に“大人”な雰囲気を味わえる作品です。所謂グランド・ホテル形式の群像劇。ホテル同様、様々な人種が集まるジャス・バー“A-TRAIN”未来の成功を夢見る者もいれば、思わぬ再会を喜ぶもの、別れを惜しむものもいる。それらの物語が、時に激しく、時に緩やかに展開されていきます。出演陣もなかなかのもので、津川雅彦や小林桂樹といった面々は渋くて貫禄のある演技を披露してくれていますし、「キル・ビル」や「あずみ2」などで注目を集めた栗山千明も、ただ人をぶっ殺すだけが芸風ではないという事を見事に証明しています。そして、作品を通して、BGMは店内で流れるジャズの音色だけというのも、あたかも自分が“A-TRAIN”にいるかのように感じさせてくれ、中盤あたりに挿入されるライブ・シーンなどはかなり見ごたえがあります。監督の荒木とよひさ氏はこれが初監督作品だそうですが、オリジナルという素材があるにしろ初めてでこの題材をここまで描ききる事が出来たのはやはり監督の才能の証だと思います。オリジナル「たそがれ酒場」は未見ですし、(勝手な想像ですが)庶民にとって親しみがある酒場での様々な物語を通して戦後の人々の心情を描き出すオリジナルと現代が舞台の本作とではまた違った魅力を持った作品であると思いますし、一概にどちらが優れているとはいえないと思いますが、久しぶりに、しみじみと味わいのある作品を見ることが出来た、と感じさせてくれる作品でした。 [DVD(字幕)] 9点(2005-04-21 20:09:02) |
633. 阿弥陀堂だより
《ネタバレ》 久々に、タイトルでピンと来た作品です。全体の印象としては「眠る男」のような感じを受けましたが、「眠る男」よりも親しみやすい出来であったと思います。緑に覆われた山々、昔ながらの日本家屋、一面に広がる田園風景、鬼ごっこや縄跳びをして遊び、日が落ちれば「夕焼け小焼け」を唄って家路につく子供達…。春夏秋冬、様々な色に染まる自然の中、おうめ婆さんの「阿弥陀堂だより」を通して語られる人の四季。迫り来る死期に全てを委ねるものもいれば、死の淵から戻ってくるものもいる。作品を通して、物語は淡々と進み、決して派手さは無いけれども、それぞれの役者が貫禄のある演技をしていて、しみじみと作品を味わう事が出来ます。特に、北林谷栄さんの演技は、普通に見ている分には素でいってるのではないかというくらいのものがあります。忘れられた日本を思い出させてくれるような、そんな作品でありました。 [DVD(字幕)] 8点(2005-04-21 19:38:32) |
634. ドク・ハリウッド
《ネタバレ》 今までの“ドク”と呼ぶ立場から逆転、呼ばれる立場になるというのがある意味では新鮮な気がします。なんだかんだいって田舎に順応していく所や、次第に町のよさに気付いていく所などは和やかな雰囲気で見られました。さすがに森の中でのやり取りはやってることがやってることなので少々引きますが(笑)。見る前から大体ラストの予想は出来るんですが、なかなか楽しませてもらいました。 [ビデオ(吹替)] 6点(2005-04-09 00:02:12) |
635. 沈黙の戦艦
《ネタバレ》 さて、相変わらず東洋系の雰囲気ムンムンのセガールおじ様。今宵も必殺の合気道で敵をバッタバッタとなぎ倒して(否・葬り去って)くれます。これぞまさに人間凶器。恐らくターミネーターと闘っても勝っちまう…とまではいかないまでも、互角に張り合えること想像に難くないおじ様。弾は中らず、どんな武器も使いこなし、怪我をしても顔色一つ変えない、こんな人間の格好をした怪物を誰が止められるというのでしょう?恐らく倒すまでにあと一千年はかかるでしょうね。おじ様がそれまで生きていればの話ですが。そして、本作よりおじ様の“テロリスト沈黙作戦”(再起不能にして2度と悪さできないようにする)が始動されたわけです。彼の通った後は誰もが沈黙、そして、彼の行動を見届けるお偉いさん方もまた、沈黙していくのでした…。 [地上波(吹替)] 5点(2005-04-08 23:53:07)(笑:1票) |
636. バラ色の選択
《ネタバレ》 テレビドラマの「HOTEL」を思い出しそうになりました。一流ホテルを舞台にしたラブコメで、ストーリー展開はありきたりというか、ほぼ予定調和で終わりますが、なかなか楽しませてもらいました。さすがにあのラストはちょっと出来すぎのような気もします(ていうか選択以前に両方夢がかなってる)が、結果ハッピーエンドなのでよしとします。しかし、ミルトンが落ちた時計の箱と書類を拾うためにギターのヘッドを床にガッツンガッツンぶつけるシーンは、人事ながら「やめてくれぇ~!」と思ってしまいました(笑)。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-04-03 00:39:40) |
637. ブルース・オールマイティ
《ネタバレ》 やってることはすごくこじんまりしてて、しかも自己中。でも、下手に話を広げるよりはこちらの方が良かったと思います。ストーリーだけ見れば普通っていうか殆ど定番ですし、ジム・キャリーの体当たりギャグを見たい人やキャラの濃さについていけない人は物足りない&好みではないでしょうが。でも、俺は面白かったですよ。いや、確かにコメディ部分は以前と比べておとなしくなったような気もしますけど、「“パクり”ミュージックスタート!」の台詞と共に始まる映画のパロディ・シーンはバカ受けでした。炎のランナーにダーティ・ハリーに十戒にハムナプトラ?に超能力学園Z???(これは定かじゃない)ですもん。よくまあ次から次へとやりましたねぇってな感じで楽しめました。話はどーってことありませんでしたが、久しぶりに笑わせてもらったので大奮発の8点を差し上げましょう。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-02 23:39:11) |
638. バイオ・スキャナーズ
《ネタバレ》 グチョグチョしたぶっ飛びホラーを見たい人はジャケットで騙され、クローネンバーグ好きな人は邦題で騙されるという感じですね。で、実際のところ、特殊メイク担当が「ブレインデッド」のボブマッカーロンなんで、今回もすんげぇ阿鼻叫喚の地獄絵図を見せてくれるのかと思いきや、現物はストーリーがのったらのったら進んで一向に盛り上がらない。で、最終的にこの答えに行き着くわけです。「どこが「スキャナーズ」やねんッ!!」まあ、大体、実験中の新薬を投与された人が次々とグチョグチョになって爆発していくっていうところで「スキャナーズ」ってなことなんでしょうけど、面白さは天と地ほどの差です。まあ、グロシーンは“それなり”ですが、面白くないので見なくていいでしょう。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-04-02 23:12:13) |
639. アビエイター
《ネタバレ》 ハワード・ヒューズについての知識はほぼ皆無に近いですけど、一人の男の伝記としてはなかなか楽しませてもらいました。自分の思い描いてる映像を何とか実現しようと徹底的にこだわるところなど、一人のクリエイターとしてのプライドを感じられましたし、実名の映画会社や役者、監督名、作品名などが出て来る所などは「サンセット大通り」のような楽しさがああリました。後半部分の飛行機製作、飛行実験等もなかなか見ごたえがあり、充実した3時間だったと思います。それにやはり、ディカプリオの貢献度はかなり高いと思います。イアン・ホルムやウィレム・デホーなどの役者も出ていましたが、そんなほかの役者達に負けることなくハワード・ヒューズを熱演していたと思います。まあ、他の方と違って殆ど出ずっぱりのような状態でしたから必然的にそうなってしまうんですが、それでも演技力はすごいと思います。昔は、ただのアイドルみたいな感じにしか思っていませんでしたが、実はそうじゃなく、彼はそれ以上の物をちゃんと持っていたってことですね。 [映画館(字幕)] 7点(2005-04-02 22:49:10) |
640. ソウ
《ネタバレ》 いきなり「ノコギリ」って題名出されても「ああ、ソウですか」としか言えませんけどね。アイディアや状況設定とか、ソウ云う所は良いと思いますし、低予算映画としてもなかなか良い出来をしているとも思いますけど、やっぱり導入部分とかは「CUBE」を彷彿とさせますし、不条理な殺人というのも「セブン」を彷彿とさせますね。まあ、ソウ云う冷めた視点から見ていたのがいけなかったのですが、↓ZEPさんも仰ってるように、わざわざ足切らなくてもノコギリを使えば届いたわけで、ソウ考えるとこの連中は何やってたかって言うと、終始無駄に喋って無駄に足切って終わった…と言う印象しか残らんのですが…。それに、犯人の動機も要は「俺は治らねぇビョーキで今にも死にソウだってぇのに、テメェらはのうのうと生きてやがってッ!許せねぇッ!」な感じの安直な“八つ当たり”ですからね…。もうちょっとソウ云った所を改善する余地もあったのではないかなとも思います。あのどんでん返しも、気付けませんでしたけど、別に「してやられたッ!」というより「ああ、ソウだったのね」くらいしか思えませんでしたし。まあ普通に考えれば、7時間以上も同じ体勢でいられるモンなんだろうか?と思いますけど、ホラー映画の犯人なんてみんな怪物もどきですからね、ソウ云う所はあえてスルーしときます。まあ、同じノコギリ映画だったら僕はマイベストのテキサス・チェインソウ・マサカーオリジナルの方が断然好きですけどね。 ※2008年12月9日追記 3年ぶりくらいの再鑑賞。↑の鋸シーンですが、銃をとってゲームを終わらせようとしてるので筋は通ってると再確認。その他では、死んだふり状態からの復活には疑問が残るものの、細かい設定や隠れたメッセージなど、結構綿密に作ってあると感じられます。が、物語の展開がどうもテレビゲームのような展開のように感じられてしまいます。それなので、シチュエーションというか物語としては、個人的には映画とはちょっと違うような気がしてしまいます。まあ、ジグソウ本人も「俺とゲームでもすっか!!」と言ってるので、そこら辺は目を瞑るべきところなのかもしれませんが…。ただ、5作品すべてミタうえでの感想は、やはり1作目が一番作りが丁寧だった、ということですね。何より、21世紀のホラー・スプラッタ界を背負って立つ“ジグソウ・キラー”という新たなキャラクターを作り上げた功績だけは凄いと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2005-04-02 22:27:23)(笑:1票) (良:1票) |