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アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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641.  シン・シティ
最初はなかなか斬新で素敵な映画だと思いましたが観終わって数日、冷静に考えてみたら無意味でどうでも良い作品だったなと考えを改めがちな映画です。判っちゃいましたが全体的に稚拙で、心底どーでもいいような話がメインの作品なので、真面目に見た人間の負けです。 個人的にはドワイト(クライヴ・オーウェン)が渋いです。そしてその流れでジャッキー・ボーイ(デル・トロ)の件はなかなか面白いです。しかし、、ケビン(イライジャ・ウッド)の件と黄色い悪魔(イエロー・バスタード=ニック・スタール)の件はドン引き必至で、個人的には嫌悪感すら感じました。  B&Wですし全体的にライトに仕上げてくれていたらシャレオツ映画になり得たかもしれませんが、そうするときっと凡作になってしまったようにも感じます。ドギツイ描写をブラックジョークとして軽く受け流すことができるかどうかが評価の分かれ目でしょうか(わたしは無理だった)。。一つだけ確かなことは大人向けの映画でないということです。
[DVD(字幕)] 5点(2014-05-03 14:31:29)
642.  ゴッドファーザー PART Ⅲ 《ネタバレ》 
よくぞ完結編を撮ってくれました!シリーズの中で最も評価が低い今作品ですが、私は本作が最も好きです。特にオペラとシンクロさせてアレが撃たれるシーンは素晴らしいとしかいいようがなく、その時のマイケル(アル・パチーノ)の無音の嘆きは映画史に残る屈指の名シーンだと思います。(あくまで三部作を通して見たうえでという前提ですが)  世の中に蔓延るホンモノの悪人というのは表向きは一流の地位を得ていて、何食わぬ顔で堂々と活動しているものです。今作では天下のゴッドファーザーもその地位を欲し、また彼ほどの男でさえも金のうねりに飲み込まれてしまいます。蛇のように気味悪く唸る金の動きが心底恐ろしく、真面目の伝道師のような人たちですら金の為なら何でもしてしまう上の世界(裏の世界)がねちっこく描かれています。円熟期の二代目のセリフ「上に登るほど汚かった」という言葉が非常に意味深くて空恐ろしいです。  ちなみにソフィアコッポラ(メアリー)が不評ですが、あれが超絶美人だったとしてもちょっと違うような気がします。キャスティングって難しいものですが、今回これはこれで正解だったように思います。むしろ最悪なのはアンディ・ガルシア(ビンセント)のほう。彼にはおじいちゃん(ヴィト―=マーロン・ブランド)のカリスマ性とパパ(長男ソニー=ジェームズ・カーン)の無鉄砲さを兼ね備えて欲しかったところですが、それには遠く及ばない小粒風情のまま三代目を継いでしまいます(一応描こうとした努力の痕は見られますが)。また、ビンセントがドンを裏切ったという体で相手側に寝返るシーンも不要だったと思います。パート1のルカの顛末を思うと、ちょっとご都合主義で安易な展開だったと言わざるを得ません。結果、総合的に考えるとやはり彼こそがラジー賞にふさわしいのではないかと感じてしまいました。 トム・ヘイゲン(ロバート・デュヴァル)が出ていないのも本当に残念でした。イタリアンマフィアといえばコンシリオーリ(相談役)は非常に重要な地位で、老いたマイケルと老いたトムが話し合って三代目を決めるという幻の展開も見てみたかったところです。(二人でソニーの息子に決めるなんて胸アツ展開すぎ)  ゴッドファーザーシリーズは大人になってから観ると評価が高まると思いますので、若人に無理に勧めてはいけません。折を見て人生の節目に何度か観たい大人向け作品、ブラボーでした!
[ビデオ(字幕)] 10点(2014-05-03 13:35:24)(良:3票)
643.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
「パート2はコケる」というのが世間の定説ですが、この作品では徹底的なディテールと二代目と比較する形で初代の人生(前日譚)を綴っている点から、コケるどころかより良くなっている部分すらありました。  本作は二代目(アル・パチーノ=現在)と初代(ロバート・デ・ニーロ=過去)の「人生の比較」という非常に難しいことをやっていますが、本作ではパート1に負けないほどの重厚なエピソードとストーリー展開を見せます。細かく丁寧に描写された人間ドラマは、マフィアに興味がない一般人でも感情移入がしやすく、ただのやくざ映画に成り下がっていません。 やはり見所は二代目の強引な成り上がりぶりと比較される、若き日の初代の素敵なカリスマ性です。初代=(父)はやくざであっても魅力的で誠実、興味深い人間性がありましたが、二代目にはそれが一切ありません。時代の流れもありますが、組織を守るために極悪非道な二代目の振る舞いが兄弟、姉妹、嫁すらもファミリーから遠ざける結果になってしまいます。もちろん全てが二代目のせいではありませんが、ファミリーが内側から崩壊してゆく様が空しく、そして物悲しくも壮大に描かれています。  今作でも家族愛はしっかり描かれていて、普遍的で深いテーマ性は揺るいではいません。しかしながらパート1と異なりかなり強引で歪んだ家族愛が描かれていますので見ていて痛々しいです。(まあ、これも含めて家族なのかなぁと・・)  このシリーズはある程度精神年齢が高くなってから鑑賞すると、より深い感銘を受けると思います。折をみて繰り返し鑑賞したい映画ですが、時間に追われて鑑賞すると本質が理解できずに見終わることになりますので、慌てずゆっくり鑑賞してみてください。文句なしの大作映画に仕上がっています。
[ビデオ(字幕)] 10点(2014-05-03 13:30:19)(良:1票)
644.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
この映画はいちいちエピソードがヤクザでビッグですが、最終的に家族愛に集約するところが本当に素晴らしいです。オープニング、娘(コニー=タリア・シャイア)の結婚式、影があるドン(マーロン・ブランド)の風貌から彼が只者でないことはすぐに理解できます。葬儀屋の頼み事も普通ではないし、外では楽しいパーティの雰囲気とは不釣り合いなルカ・ブラージ(レニー・モンタナ)が祝いの言葉を練習しています。これらのシーンは映画を端的に表していて本当に素晴らしいです。(原作本も読みましたが、個人的には映画の三部作のほうが端的で分かり易く仕上がっていると感じました)  映画好きなら絶対に見るべき映画ですが、上映時間が長い&エピソード満載なので余裕がない時に時間に追われて鑑賞してしまうと間延び感があるかもしれません。実際にはそんなことはなく、ストーリーは過不足なく非常に丁寧に描かれていてシチリアでの結婚式などもパート2、パート3でシッカリ効いてきます。個人的には映画のラストカットに映るアル・ネリ(元警官=リチャード・ブライト)が、実はパート3まで重要な殺しのシーンに出てくる重要人物であったことが最高にクールで好きです。(バルジーニ殺害時に使った警官の制服は過去に自分が使っていた自前の本物という設定)  年齢を重ねるとまた違う感覚で見られますので、折を見て何度か鑑賞したい名作です。むしろ、ゆっくり時間を掛けて優雅に世界観に浸っていただくと、深い部分までより一層理解できると思います。日本人の目線から見ても名作なのは間違いない素晴らしい映画ですので、「ゴッドファーザー」というタイトルだけで敬遠せず、ぜひ一度はきちんと鑑賞してみてください。
[ビデオ(字幕)] 10点(2014-05-03 13:27:16)
645.  グラディエーター
名作と名高い本作ですが私はイマイチでした。いえ、、確かに目立った粗も無く古代ローマの世界観もよく描かれています。ですがストーリーがちょっと重た過ぎます。とにかく序盤の戦闘シーンからもう重たい重たい。ラッセルクロウ扮するマキシマムの役どころが暗いというか幅が無いのも重たさに拍車をかけてしまっていて、前半は観るのが苦痛ですらありました。(個人的に重厚感と重たさは全く違うものと考えています)  全体的に見ごたえがあって大作に恥じない仕上がりなのは事実なのですが、他の方も比較してらっしゃるようにブレイブハートのほうが断然面白かったのは明白。要するにグラディエーターのマキシマムは馬鹿正直感丸出しでなんですよねぇ、、もう少し遊び心が欲しかったところです。(ただし、虎が出てくるシーン以降の後半はなかなか見所満載で素晴らしい仕上りですが)
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-05-03 13:24:12)
646.  アイ・アム・デビッド 《ネタバレ》 
テレビで観て感動しましたが全然人気がないので驚きました。ロードムービーとしても出来が良いし、何よりも子役(デビッド)の影があるような寂しい眼差しから色んな感情が見て取れます。この子は映画出演が初めて(結局他の映画には一つも出てないようです)ですが非常に良いです。全体的にゆったりしたシーンが多く、崖っぷちでお風呂に入るシーン、続く金持ち女の子の家族との一件など、なんとなく無駄とも思えるシーンが続きますがそれらはとても心地よい余韻を残します。 終盤、ソフィー(ジョーン・プロウライト)が出てきて一気に映画が締まります。ソフィーとデビッドのやり取りはとても優しくそして温かい。収容所では決して教えられることのなかった「人の優しさ」を理解し、デビッドの心境にも余裕が生まれてくる描写はとても心地よいです。この辺の演出、映像は本当に素敵です。 ラストが突然やってきますが中盤がかなりノンビリしていましたので、たたみかけるようなスピード感は結構正解だったと思います。本の裏表紙に母親の写真を見つけてからが省き過ぎという意見も見られますが、母が著名人&看守長の個人的な感情で一気に全てが繋がる訳で、これ以上の説明は蛇足だと思います。(特別扱いされただけで、さして深い意味も無いと思いますし)  何度見てもダミアン・ライスのコールドウォーターが流れてくると一気に涙腺が緩みます。終盤、ヨハンと看守長との目くばせでデビッドが守られていた描写なども泣かせます。原作本も読みましたが本来ならもっとヨハンとデビッドの絆が詳細に描かれるべきですが、映画だけ見たらヨハン、看守長、デビッドの母のつながりなどがイマイチ判り難い点が惜しいですね。また、デビッドが多国語に精通している描写も欲しかったところです。(ヨーロッパ圏は多言語を理解している人が割と多く、意外と当たり前のことだったりします)  人には全く勧めませんが、個人的にはとても大好きな映画!満点でしょう!
[地上波(吹替)] 10点(2014-05-03 13:16:29)
647.  シックス・センス 《ネタバレ》 
二段落としのやり方が非常に素晴らしい。一段目のバラしもインパクトがあって、この告白は子供にとっては大変なものです。その上での二段目の落とし方があまりにもスマートで、完璧としかいえない流れです。マルコム(ブルース・ウィリス)の驚きはそれはもう世界がひっくり返るほどだったと思いますが、観客もそれと同じくらい驚いたハズです。勘ぐらずに純粋に映画の流れに乗った人は素晴らしい体験が出来たことでしょう。私もハマったのでメディアが新しく出るたびに買いなおす羽目になっています。。  マルコムの演技はもちろんのこと脚本・演出も非常に素晴らしく、本編鑑賞後にメイキングを見ると、もう一度本編を鑑賞したくなるという楽しい映画になっています。子役のコール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)の演技も抑えが効いていて非常に良く、この手の子供特有の疎外感や内向的な雰囲気がとてもよく表現されています。 また、この手の映画はどんでん返しばかりが話題になりがちですが、本作においては第六感はきっかけにすぎず、最終的にマルコムは妻へ、コールは母へ(母はおばあちゃんへ)、少女の霊キラ・コリンズ(ミーシャ・バートン)は親戚一同へ、と、全て家族の問題に帰属・収束する点が非常に素晴らしいです。この「愛」を語る脚本のおかげでこれほどの名作に昇華したのは疑いようのない事実だと思われます。  全体的にヒットしたのが納得できる素晴らしい映画です。難点は監督さん(M・ナイト・シャマラン)が二段落としの呪縛に一生捕らわれることですね。この監督さん、コレ以後もこの映画を超える映画が生み出せないようですが、それでもなお、、諦めきれないようです。お気の毒に。
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2014-05-03 12:52:33)(良:1票)
648.  アマデウス
史実に忠実かどうかはさておき、まさしく名作の冠にふさわしい作品だったと思います。ロードショーの翌年にはあちこちの小中学校で授業の一環として放映され、私の中学校でも大きな体育館でスクリーン上映されました。ただ正直なところ、子供には面白くない映画だったと思います。とにかく上映時間が長いため集中力が続かない子供達には辛過ぎたなという印象です。私は当時中学1年生ですでにかなりの映画ファンだったので食い入るように鑑賞しましたが、上映場所である体育館は終始ザワつき気味だったのをよく覚えています。  あらすじや感想をここに書くのは野暮だと思いますが、特筆すべきはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(トム・ハルス)とその妻コンスタンツェ(エリザベス・ベリッジ)の、愚かしくも天才の振る舞いを柱の陰から見守るアントニオ・サリエリ(F・マーレイ・エイブラハム)の図式に尽きます。先ほども書きましたが史実に忠実かどうかはさておき、とにかくこの図式が魅力的でなおかつ判りやすすぎるのです。努力家で秀才以上の才能を持つサリエリの前に現れた、どうにも抗えない天才音楽家という図式。そしてその天才が作る音楽を最も理解し最も愛せるのもまた自分だけだという究極のジレンマが本当に素晴らしい。悪者として描かれているサリエリですが「嫉妬と憎悪」という意味ではこれは致し方ないというか、、非常に人間味あふれる愛すべきキャラクターとして判り易く完璧な形で描かれています。  これほどの映画にはなかなかお目にかかれません。いつになっても全く色褪せない、、まさに名作だとしか表現のしようがありません。何度も書きますが史実に忠実かどうかはさておき、モーツァルトの笑い声は本当に最高過ぎます。ほぼ完璧な芸術映画作品です。
[映画館(字幕)] 9点(2014-05-03 12:41:16)(良:1票)
649.  1408号室 《ネタバレ》 
大嵐のオープニングや閑散としたサイン会の雰囲気など、さびれた雰囲気で語る作風はなかなかです。そして、うさん臭さ全開の支配人(サミュエル・L・ジャクソン)とのやり取りや56人が自然死したという部屋の説明なども面白く、1408号室に到着する頃には観客側の緊張感は最高潮に達しています。 結果的にほとんどのシーンがエンズリン(ジョン・キューザック)の一人芝居だったにも関わらず、静と動のバランスに優れているためストーリーの完成度は高めです。エンズリンが独り言をいってる側から急にカーペンターズが流れたり、窓に指が挟まる演出もお決まりとはいえ非常に面白い。また、飽きさせないギリギリのラインで思い出したかのように幸せだった当時の家族団らんシーンが差し込まれたりしますが、娘ケイティ(ジャスミン・ジェシカ・アンソニー)の人選も素晴らしく、多くを語らずとも病気で亡くなってしまったことが暗に理解できるようになっています。  これら序盤の素晴らしい流れに反して物語が動き出す中盤以降がどうにも退屈します。部屋の温度が上がる件や窓の外を歩くシーンなどは面白いものの、妙に間延び感を感じてしまいます。観客の気持ちとは裏腹に部屋の現象自体はどんどんエスカレートし、水が溢れたり壁が壊れたり、氷点下のシーンなどはもうほとんどドリフのコント状態、さすがにちょっとやり過ぎではないかと感じてしまうほどです。 後のストーリー展開に不安を覚えるほどカオスに陥るものの、基本的にこの1408号室という部屋は本人の感情を揺さぶることしかやっておらず、高齢の父、娘の喪失、妻との不和など上手に攻撃します。ぶっちゃけ、家族や子供を使って精神的に追い詰めるやり方はかなりの反則技だとは思いますが、実際これが一番効くんですよね。(首吊りロープや墓穴も素晴らしい)  現実的な決着を見せるラストはなんともアメリカ的ですが、支配人から貰った酒の伏線も上手く消費しますし、あれはあれで正解だったと思います。さらにラストカットで子供の声を出してくれたことも含め、幻想的なストーリーからよくリアル路線に戻してくれたもんだと関心しました。個人的にはあのテープレコーダーのおかげで作品の質がワンランク上がったと感じます。他人にはあまり勧めませんが個人的には非常に好きな作品。ちょっと甘めの8ドクロで。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-03 12:35:40)
650.  フェイク 《ネタバレ》 
アル・パチーノとジョニー・デップがウマくハマっています。特にジョニデのかっこよさ、役へのハマりっぷりは素晴らしい。反面、パチーノの小物感は結構見もので、普通、パチーノがしゃべると大物に見えてしまうものですが、不思議なことにこの映画では小物に見えてしまいます。何とも憎めない下っ端のヤクザを上手く演じています。ゴッドファーザーでもチンピラでも演技できるなんて、ホント、、真の役者です彼は。  ストーリーのほうは実話を元にしていますので唐突なラストを迎えます。しかしそれがかえってリアリティを生む結果になったようにも感じます。脇も大物役者が固めていて内容的にはかなり複雑なハズですがとても安心して見ていられます。一見蛇足のように思えるマイアミでの船のシーンやクラブハウスを買う話なども雰囲気が良くこの映画に深みを与えています。とにかく、アル・パチーノやジョニー・デップ、その他全ての役者さんの表情から仕草まで緻密に計算されているようで、全てがもの凄く細かくて丁寧な印象です。こういうところは実話をもとに作られているだけに、制作サイドもかなりこだわって作ったのではないかと想像します。(まあ実際にはかなり脚色があって事実と異なる部分のほうが多いらしいです)  あと、複数の方が指摘していますがラストのセリフ「if it was gonna be anyone, I'm glad it was him.」を「お前だから許せる」はチョット意訳しすぎだったような気がします。確かに日本語的にはかっこいいセリフになっていますが、「お前だから許せる」ではちょっと意味が違ってきています。「お前が誰だったとしても・・ お前で良かった(お前と知り合えて良かった)」という、非常に難しいニュアンスが含まれた生前ラストのセリフですので、この辺りはもう少しこだわって字幕を付けて欲しかったです。(吹き替えのほうがまだマシで、「どうせこうなるなら、お前で良かった」と言っています)。ついでに書くと、タイトルも「フェイク」では内容が違ってきます。騙しは捜査の方法であって、あくまで彼らの中ではお互いにかけがえのない真の友情を築いた訳です。ここはやはり素直に「ドニーブラスコ」とすべきだったと思います。(でも面白いもので、明らかに主役はドニー(偽名の男)ではなくアル・パチーノ扮するレフティになってしまっているのが非常に感慨深い。偽名を使った誰だかよく判らないこの若者に夢を見た、うだつの上がらない中年男が主役の映画なのです)  日本ではイマイチでしたがこれほど完成度の高い映画にはそう滅多にお目にはかかれません。日本人の感受性の問題ですが、日本でももう少しヒットすべき映画だったと思います。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-30 18:00:51)(良:1票)
651.  ビーンストーク ジャックと豆の木
この手の海外ドラマが大好きです。特に当作品とアラビアンナイト(1999)は異例の完成度ではないかと思います。ぶっちゃけ、そこいらの有名な映画よりずっと面白いです。  ジャックと豆の木といえば、通説では豆の木を上って天界の悪の巨人を成敗、金の卵を産むガチョウとハープを持ち帰ったヒーローとしてジャックが描かれています。でもよく考えたらこれは一方的な言い分で少々都合が良すぎます。このドラマでは天界の超人格者である巨人を殺害し、金の卵を産むガチョウまでをも奪って逃走してきた極悪人ジャックという設定になっています。確かにこのほうが無理がありません。ストーリーもラストまで破綻なく、大人の心に響く素晴らしい結末に仕上がっています。騙されたと思って是非一度お試しください!お勧めですよこれ。
[地上波(吹替)] 8点(2014-04-30 17:51:18)
652.  アラビアン・ナイト(1999)
この手の2話分割タイプの海外ドラマ、、むかしからHNKなどで見つけるとワクワクしてみています。いつもそうですが完成度の高さに驚いちゃいますね。この手のドラマで特に完成度が高いのは本作とジャックと豆の木だと思います!  アラビアンナイトはアラジン、アリババ、魔法の絨毯などなど、面白い話てんこ盛りです。もちろんメインの王様と主人公の行く末も面白いですし、この完成度で子供向けのテレビ放送だというのだから本当に驚きます。ブルーレイ化を待っていますが、、やはり無理ですかね・・  レンタルショップで見つけたら騙されたと思ってお試しください!
[地上波(字幕)] 8点(2014-04-30 17:41:46)
653.  ガタカ
レンタルショップでパッケージ借りした映画です。「三流のSF好きだしなぁ」的な感じのパッケージでしたが見始めるとアラアラなかなか完成度が高いマジ映画。全体の雰囲気が70年代風の古い感じですが実は近未来という設定も良かったです。  非常に面白いプロットでグイグイ引き込まれる流れになっていますが、話の本筋は決して美化できるものではありません。資格の無い人間が他人を騙して目標を達成するという話(ウマく騙してシメシメ的な・・)ですので、これはチョット問題有りだと感じました。遠泳やソーラーパネルのシーンなども間延び感があって途中でダレる感じも気になりました。  ラストは何となく寂しい感じの余韻を残して心地よいです。イーサン・ホークとユマ・サーマンのカップルがDNAに支配された未来らしい完璧人間の雰囲気で素晴らしかったです。ストーリー的には共感できませんでしたが最後までハラハラさせられて、、なかなか印象深い映画でした。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-30 17:31:32)
654.  たそがれ清兵衛
テレビで何気なく見てハマった映画でしたが、、ディスクを取り寄せて何度も見返すと更に深いです。真田広之と宮沢りえの演技がとにかく非常に素晴らしい。井上陽水の音楽は蛇足だとおっしゃる方もいますが、私はあの音楽とナレーションがあって初めて彼(清兵衛)の心情が理解できるのだと感じました。  刀での斬り合いという意味での完成度も高く、今まで時代劇や戦国ドラマを見ても刃物で斬り合いをしているという事実にピンと来なかったものですが、、この映画を見て初めて「斬られる怖さ」を実感しました。自分がアノ時代に生きていたら地獄だろうなと改めて恐怖を感じます。邦画(時代物)としては異例の完成度ではないかと思います。本当に本当に大好きな映画です!  斬り合い、恋心、子育て、仕事、上司、貧乏など、色んな要素がてんこ盛りですが、全てがすっきりとまとまっていて、刀で切りあう激動の時代の中での清兵衛と朋江の淡い恋心がとてもピュアに表現されています。泣けるよあんたら・・。 PS. 最近DVDから買い直したブルーレイの画質が悪すぎるのには違う意味で泣けますた。(頼むよ松竹さん)
[地上波(邦画)] 9点(2014-04-30 17:23:15)
655.  ウォルター少年と、夏の休日 《ネタバレ》 
非常に素晴らしい映画!遠縁のじい様二人の家に預けられた少年は、時間つぶしのためにじい様から聞かされた昔の武勇伝がにわかに信じられなかった。夜の地下室で大金を発見し、じい様二人は悪い人なのかもしれないと思い始めるも・・  昔の武勇伝が真実だったというありがちなプロットですが、これほど上手にまとめてあるものは意外とないですね。昔パートの冒険活劇も非常に面白いし、現代パートも中古の飛行機や中古のライオンが届いたり、地下から大金が出てきたりと休む暇がありません。彼らの武勇伝は真実なのか、それとも大嘘つきの大悪党なのか?豪快でニヤッとさせられるラストは素晴らしすぎます。話の核になっている「男とは」というスピーチも非常に深いです。族長の孫がヘリで下りてくるシーンではウルウルさせられます。  日本版に限っては旧ヘラルド配給(現角川?)なのでBD化未定、DVDも廃盤で高騰しています。もっと有名になるべき名作ですが大人の事情という闇に飲み込まれてしまった、たいへん不運な映画です。(勿体無い話です) あ、あと邦題のつけ方が最悪です。これじゃ売れないはずです。素直に「Secondhand Lions-中古のライオンたち-」で良かったと思いますね。。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-29 21:51:54)(良:2票)
656.  死霊のえじき 《ネタバレ》 
えもいわれぬうすら寒い雰囲気が恐怖感を倍増させる素晴らしい映画です。真性ゾンビファンにはイマイチな感もあるらしいですが、私はロメロゾンビのシリーズでは本作が最も好きです。とにかく閉塞感と絶望感が本当に素晴らしい。 プロットは映画らしくベタベタにエンタメしている訳ですが、なんというか、リアルでおぞましい展開を見せます。大量のゾンビたちと地下に流れ込むシーンや電気を流して腕だけ上がる演出とか、スクリーンの外から傍観している私たち観客側はもう半笑い状態です。個人的には映画のタイトルが現れるあたり(あご無しゾンビのシーン)の排他的な雰囲気が大好きで、けだるい日曜の午後のような嫌な空気感が最高にいやらしくて素敵です。  ざっくりいってしまうとゾンビ40万vs人間1人という構図はあまりにも非力で、すでにもう人間が小手先で何かをやっても無駄な状態にまで陥っています。バイオハザードなどと違って人間は完膚無きまでに絶対的に非力であることが描かれています。この構図が本当に素晴らしく、人間は地下のあばら家で南の島のように飾って負け犬のような暮らしをしています。それでもなお人間同士は敵対し無駄な覇権争いをやめないという愚かしさ。怖いのはあくまで人間だという一貫したメッセージ性がロメロゾンビの素晴らしいところだと思います。  そもそも最初からヘリで逃避行しろよ!って感じですが、まあそれは置いといて・・ スプラッター物としてもリアルな世紀末物としても、、そしてリアルな人間ドラマとしてもお勧めできる素晴らしい映画です。ロメロゾンビのシリーズの中では最もリアル志向で非常に良くできた作品だと思います。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-29 21:44:32)(良:1票)
657.  ボーン・アルティメイタム
アルティメイタムは説明不要のカッコよさ。これほどカッコよくてリアルなスパイものアクション映画は滅多にありません。  このシリーズが素晴らしい理由は主人公の考え方と行動&アクションのリアルさに尽きますが、敵側の闇の深さも特筆ものです。敵側(政府)の縦社会ゆえの二重三重に張り巡らされたダークな部分がボーンの純朴さを際立たせる結果につながっています。もちろん元々はボーンもダークサイド側の人間だったわけで、自分から進んで闇の核心部へ足を踏み入れて行った事実はありますが、だからこそ記憶喪失になった現在のボーンの行動がリアルで奥深いものに昇華しています。記憶が戻るにつれボーンの表情から哀愁すらも感じられるストーリー展開は彼には気の毒ですが、映画としてはこれ以上ない素晴らしい流れになっています。  パート1から順に観ていただくと感動も倍増しますが、強いて文句を書けばパート2から監督変更&リアリティ追及のせいでアクションシーンの手ブレが酷くて目が疲れます。「頼むから続編は作らないでくれ~」という個人的な願いもむなしく、陳腐でつまらない続編が作られてしまいましたが、初期三部作(1-2-3話)の後の、あのニッキーの表情&エンディング曲の流れはやはり素晴らしいとしかいいようがありません!(BTTFやゴッドファーザーのように三部作で綺麗に終わらせていたら伝説だったのに)
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2014-04-29 21:38:52)
658.  ボーン・スプレマシー 《ネタバレ》 
パート1は割と地味で低評価なところもありましたが、パート2は最初から毛色が変わっていてアクション路線バリバリで驚きます。しかしきちんとリアル&シリアル路線も引き継がれているので、徐々に謎が解明されてゆくサスペンス要素が良いアクセントになっています。結果的に一定の重厚感が維持されつつも適度にエンタメ要素がプラスされバランス型のサスペンス&アクション作品に仕上がっています。  いきなり恋人が居なくなるのには驚きましたが、諜報員って一人で行動するほうが合っていますのでかえって良かったような気もします。ハンドカメラが揺れすぎ問題はありますが、おかげで生々しい感じはよく表現されています。今作もリアルなアクションシーンは健在で、この映画を見ているともしかしてリアルな諜報員(&殺し屋さん)もこんな感じなのかなって思ってしまいます(汗) 難点はボーンの側の物語はそれなりに綺麗に流れているものの、CIA側の物語がやや煩雑で判り難いのが惜しいところです。CIA側は登場人物も多いし話も込み入っているので仕方ないのかもしれませんが、もう少しスッキリしてもらいたかったです。ただし敵側はパメラ、ニッキー、アボット、キリル等、魅力的な人物目白押しです。  全体的にアクション重視になっているのでエンタメとしては非常に観やすくなっています。今作(スプレマシー)と次作(アルティメイタム)は完全につながっていて、エンディング後に早く続きが見たくて仕方がありませんでした(笑)
[映画館(字幕)] 9点(2014-04-29 21:35:28)
659.  ボーン・アイデンティティー
公開前はかなり話題だったのにいざ公開されてみると、やれ地味だの印象に残らないだのと散々な評価が舞った映画です。正直、パート2が出るまでパート1を見たことすら忘れている人が多かったのではないでしょうか。今にして思えばあくまでこの作品は三部構成で考えられており、そりゃ一作目だけ見ても地味で意味が分からない訳ですよ。。よって今回は3作品ワンセットとして評価したいと思います。  最初の船のシーンから、、尻からなんか出てきてワクワクします。車の影に入った瞬間に自分の気配を消したり、移民局で警察官を三人一気にサバくあたりも非常にカッコいいのですが、その後は地味に壁をつたってみたり荷物を落としてみたりと、凄いのか凄くないのかよく判らない感じでダラダラ進みます(マンションでの格闘シーンは凄いが)。今にして思えばフランカ・ポテンテ(マリー)も地味で渋くリアル感に一役買っていますが、当時は「チョット華がないよなぁ~」なんて素人丸出しな評価をしていたものです。  このシリーズは複数回見返してみると、結局は本作(ボーン・アイデンティティ)が一番渋くてよくまとまっていることに気付きます。クライヴ・オーウェン(教授)なんか勿体無さすぎて泣けてくるほどの最期ですが、でもなんか渋くてイイんですよ。マリーもそう、ミニの中での主人公とのちぐはぐなやり取り、深夜のドライブインでの彼らのやりとり、ボーン宅でのうろたえ方、髪の毛を切るシーンからのぎこちないラブシーンなどなど、彼女でしか無しえなかった渋いシーンがてんこ盛りで、なんかイイんですよ。  パート1は序章的で非常に地味、まるで嵐の前の静けさといった雰囲気なので結構評価が低い人が多いですが、大局を見るとかなり渋くて味わい深い作品です。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-29 21:22:41)
660.  ゼロ・グラビティ
話題の映画、年末にロードショーに行きたかったのですが仕事で行けず。そして自室にて普通に46インチ2D鑑賞です。最初に書きますが、他の多くの方も書かれていますが日本語タイトルの「ゼロ・グラビティ」は酷すぎます。特典映像でも監督は重力があることに対して熱弁しています。無重力であることが重要なのではないのです。日本の配給会社の無知具合、そしてそれを誰にも指摘されず公開されてしまったことに、日本のエンターテイメント業界の行く末が心配です。  で、無重力表現ばかりが話題ですが映画の内容自体も結構良い仕上がりです。確かに他の方が書いてらっしゃるようにおよそ想像内の結末だったのは事実ですが、シンプルなストーリーとたった2人の出演者で描ききった点も評価に値するのではないでしょうか。(こんな映画他にないですし)  特筆すべきは撮影の仕方です。ブルーレイ特典で見られますが、これ実は顔以外は全てCGです。顔だけで演技するというのも凄いものです。また、アニンガの別撮り映像も出来が良かったし、特典映像はなかなか見ごたえがあります。大画面3Dが最もベストな鑑賞だとは思いますが私のように普通のTVで2D鑑賞でも十分に楽しめると思います。(ただし、予定調和すぎるので点数は抑えておきます)
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-04-28 17:29:44)
030.44%
181.18%
2223.24%
3497.23%
47711.36%
512017.70%
615222.42%
712718.73%
8629.14%
9375.46%
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