Menu
 > レビュワー
 > S&S さんの口コミ一覧。34ページ目
S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2385
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
>> カレンダー表示
>> 通常表示
661.  けんかえれじい 《ネタバレ》 
むかし観たときは「なんじゃ、こりゃあ」というのが正直な感想でしたが、観直してみると清順映画の中ではバランスがとれている撮り方で、中期までと区切ると本作が彼のベストじゃないかと思います。ケンカに明け暮れる高橋英樹が実はクリスチャンだという設定が妙な可笑しみを呼んでいまして、若さゆえの煩悩と信仰の板挟みで悶々となる姿は可笑しくてしょうがありません。硬くなったイチモツでピアノの鍵盤をたたくところは抱腹絶倒でしたが、それにしても若いってうらやましい(笑)。会津に舞台を替えた後半になると麒六の硬派ぶりが一段と激化するのですが、これが清順映画にしては珍しい純愛・悲恋ものになって幕が閉じたのはちょっとしたサプライズでありました。なにが彼女を尼寺(修道院)に行かせたのかはイマイチ判りませんでしたが、もっと判らないのはこの浅野順子を「ウッシッシー」の大橋巨泉がものにしちゃったことです…彼女に最期を看取ってもらえたなんて、巨泉は幸せな人生だったと思いますよ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-11-20 21:32:45)
662.  アバランチエクスプレス 《ネタバレ》 
ロバート・ショウと監督のマーク・ロブソンが撮影終了後に相次いで死去して、公開までに製作陣が大変な苦労をしたといういわくつきの作品です。これは観方によっては『ポルターガイスト』どころじゃないリアルに呪われた映画と呼べるんですが、内容がオカルトじゃないので宣伝にもならなかったのが悲しいところです。ポスト・プロダクションではモンテ・ヘルマンやジーン・コーマンといったロジャー・コーマン一家に助けてもらってようやく完成しましたが、やっつけ仕事のボロはいたるところで確認できます。ロバート・ショウは撮影中も体調が悪くて声が張れず、劇中の声はすべて吹き替えなんだそうです。 東西冷戦下のソ連幹部の亡命劇がサスペンスのプロットです。まず首をひねりたくなるのは、冒頭のクレムリンでの会合を見る限り、「アンジェロ」というコードネームの東側スパイを餌にして西側を引っ掛ける作戦で、ショウが演じるマレンコフが「アンジェロ」に成りすますことになったと理解できます。首尾よくリー・マーヴィンたちのCIAに身柄を預けることに成功するマレンコフですが、なぜか全力でマレンコフを殺そうとソ連側が襲撃してきます。「あれ、これって偽装亡命じゃなかったの?」なりますが、マレンコフは裏切ったと解釈しないと辻褄が合わなくなってしまいます。そこらへんの説明が一切ないので、ソ連がどこで裏切りに気づいたのかも不思議です。たぶんこのあたりのストーリーの撮影が未了だったんじゃないでしょうか、そうじゃなかったら恐ろしく雑な仕事と言わざるを得ません。スイス経由の国際列車でミラノからアムステルダムまでマレンコフを移送することになりますが、ふつう飛行機を使うんじゃない?まあ、そこに突っ込むのはやめときましょう。でも山中でソ連は派手に銃撃を加えて襲ってくるは、挙句は雪崩を起こして葬ろうとまでする始末です。この雪崩シーンはアナログな特撮でしたが良く撮れていて、ジョン・ダイクストラもそこそこ良い仕事をしています。でもこの列車は専用列車じゃなくて一般の乗客もいるのにこんな酷い目にあってもパニックも起こらず、何事もなかったかのように駅で時間調整するところなんて、あまりのバカバカしさに笑いも出ずシュールなものを見せられたかのような感覚すらしました。 終始こんな調子で進行するのでお話がどんどん安っぽくなってゆくのが哀しいところですが、90分弱というこの手の映画にしては短すぎる上映時間も失敗の原因ですね。マーク・ロブソンと言えば『脱走特急』という快作があるしリー・マーヴィンも『北国の帝王』が代表作だし、二人とも鉄道がらみの映画とは相性が良いはずなのにこの惨状ですからねえ…
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-11-17 20:52:13)
663.  暗黒女子 《ネタバレ》 
これが清水富美加の出家騒動であわやお蔵入りになりかけたやつですね。ストーリーテリングからして『キサラギ』のJK版という感じが濃厚。原作は若手女流作家の推理小説だそうで、原作が『キサラギ』の影響を強く受けたというのが正解でしょう。でもキャスティングからして文学サークル会長代行の清水富美加があまりにも怪しげなので、細部はともかくとしてオチの方向性は序盤からバレバレ。しかも文学サークル定例会の恒例行事が闇鍋というところからして、設定の無理やり度が高すぎです。そういうところからして、原作自体がケータイ小説の多少出来が良いバージョン程度なのかもしれません。飯豊まりえの死の顛末やラストの展開などに現実味がこれっぽっちもないのですから、いっそのこと“文学サークルは悪魔崇拝グループだった”みたいなオカルト噺にしたほうが正解だったんじゃないかな、でも原作があるからそういうわけにもいかないか。 清水が出家騒動の時に「人間を喰う内容の映画に出演しなければならなかったのが嫌だった」と事務所をディスっていたのはこの映画のことだったのかな?でも彼女は『東京喰種トーキョーグール』もほぼ同時期に出演してたよな、こりゃレプロもしくじったな(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2018-11-14 22:41:01)
664.  ミラーズ(2008) 《ネタバレ》 
ジャック・バウアーvs鏡の悪魔!ええ、誰がなんと言おうとも私にゃ彼はジャック・バウアーにしか見えません! フレンチ・スラッシャーの鬼才アレクサンドル・アジャが韓流ホラーをリメイク、どおりでNYを舞台にしながらもフレンチ・ホラーみたいなおどろおどろしい雰囲気が感じられたわけです。ひとり鏡の悪霊に立ち向かうバウ…もといキーファー・サザーランドの痛々しいことといったら、もう完全にあっちの世界に行ってしまった人、その言動はキチ〇イにしか見えません。いきなり家中の鏡を集めて銃弾を撃ち込んだら、奥さん・子供もそりゃ引きますよ。ところがハリウッド映画らしく家族を守る展開にするために奥さんに超常現象を認識させちゃったから、後半はありふれたストーリーテリングになってしまったのは残念。それでもエイミー・スマートの殺され方は「さすが、アジャ」と唸らせる凄まじさ、というかあのシチュエーションならふつう溺死でしょう、これは完全に監督が趣味に走った感じです。ハッピーと思わせておいてのバッド・エンドも、捻りが効いていてよかったです。 謎のカット:ラスト近くに夜が明けてマンハッタンの遠景を映すカットがありますが、よく見ていただくとその遠景にツイン・タワーが確かに立っているんですよ。私はNYの地理には疎いんでその場所がかつてWTCの存在していた地点なのか判りませんが、マンハッタンには他にもツイン・タワーがあるんでしょうか?CGで書き加えたのかもしれませんが、もしそうだとしても監督の意図は何なんでしょう?ちなみにスピルバーグは『ミュンヘン』で、CGでWTCを加えたマンハッタンの風景をラスト・シーンに使っています。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-10 22:45:22)(良:1票)
665.  空飛ぶ戦闘艦 《ネタバレ》 
ジュール・ベルヌの小説『征服者ロビュール』と『世界の支配者』をリチャード・マシスンが足して二で割って脚色しています。おなじみのモネ船長みたいな科学者が高速で飛行できるまるで戦艦のような飛行船を開発、世界中の軍備を放棄させるために地球を飛び回って列強の兵器(おもに戦艦)を爆撃して破壊してまわります。この飛行船アルバトロス号の船長がヴィンセント・プライス、調査に向かってプライスに拉致されてしまう面々には無名時代のチャールズ・ブロンソンがいて、彼が善玉側のリーダーといった感じです。もっともリチャード・マシスンは「ブロンソンは致命的なミスキャストだ」と怒っていたそうですが。このアルバトロス号は飛行船の背中にヘリコプターみたいなローターが林立するレトロな形態、まるでカレル・ゼマンの『悪魔の発明』に出てくるような、というかデザイン自体がかなり影響を受けていると断じます。原作ではこの戦闘艦は地上では戦車の様に走行し戦艦の様に海上を進みなんと潜水艦の様に潜航できるというスーパー・ウェポンなんだそうですが、さすがにそこまで凝ったマシーンを再現する根性は製作陣にはなかったみたいです。 この映画の最大の弱点は、製作したのがディズニーやユニバーサルではなく、AIPというロジャー・コーマンと組んでドライブインシアター向けのC級映画を量産していたプロダクションだったことでしょう。とにかく特撮と合成が驚くほどチープ、冒頭の噴火シーンなんてただの書割ですから唖然とします。どうもこの映画で実際にプロップを製作したのはアルバトロス号のシーンだけみたいで、米英の戦艦を撃沈するところは他の映画の特撮シーンの使いまわし、19世紀後半の時代設定なのに英戦艦に至ってはどう見てもナポレオン戦争時の戦列艦ですからねえ。あとなぜかエジプトに飛んで陸戦中の勢力を爆撃するのですが、これは39年の『四枚の羽根』のシーンをまるまる使っていて、この流用をしたいがためにエジプトに行かせたことはバレバレでした。でもこの『四枚の羽根』の戦闘シーンが大迫力でしかもカラー、皮肉にもここがいちばん盛り上がるシークエンスです。 チープなところはどうしようもないけれど、ドラマ部分は意外とよく撮れています。それはヴィンセント・プライスの好演というか存在感に帰するところが大だと思います。最初に米艦を撃沈するときにはすごく躊躇を見せるのに、エジプトになるとまるで殺戮を愉しむかのような壊れっぷり、理想に走りすぎた人間の狂気がよく出ています。ラスト、部下たちが退艦命令を拒否してプライスとともに死を選ぶところなんか、思わずジーンとしてしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-06 13:27:10)(良:1票)
666.  東京流れ者 《ネタバレ》 
物語自体はベタな任侠もので、それ以上でも以下でもないです。ただ舞台の一つとなる東京のクラブのセットは、白を基調にした清順らしいアヴァンギャルドな異空間となっています。60年代の鈴木清順の作品はモノクロというイメージが強いんですが、カラー作品を撮れば彼の天才的な色彩感覚に魅了されてしまいます、でも彼のカラー映画は勢いが失われてきた晩年に撮られたものが多いのが残念。佐世保のクラブは造りからして西部劇のサルーンそのもの、大乱闘もウェスタンお約束のパロディです。だけど映画自体は思ったよりはるかにまともで、『殺しの烙印』みたいなハチャメチャさは影を潜めています。まあ若き日の渡哲也はいかにも不器用そうな感じで、宍戸錠のようなはっちゃけを期待するのが無理ってもんでしょう。そういう観点からは、私には期待外れの一編でした。 余談ですがヘアドライヤーのメーカーとタイアップしていたみたいで、二か所不自然にドライヤーに言及するセリフやシーンがあります。松原智恵子が楽屋でセットしているシーンでは壁に貼ってあるそのドライヤーのポスターが大写しされますし、ほとんど五分刈りの渡哲也がドライヤーを髪にあてていたのには、そのわざとらしさに爆笑してしまいました。この映画で唯一の笑えるところでした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-11-03 23:24:00)(良:1票)
667.  007/ダイヤモンドは永遠に 《ネタバレ》 
今までコネリー・ボンド・シリーズでは『二度死ぬ』が最低作だと思っていましたが、観直してみるとみると本作の方がはるかに酷くてまさに“底抜け超大作”でした。大枚はたいて復帰願ったショーン・コネリーのやる気のなさは、画面からもひしひしと伝わってきます。でもどうしてこんな大惨事になってしまったんでしょうか。もうネタ切れというのは置いといて、まず脚本が酷すぎるというのは衆目の一致するとこです。前半はダイヤモンドをめぐるハードボイルド・ミステリーを狙った感じですが、何がどうなっているのかさっぱり理解できない展開です。コメディ要素をそこはかとなく散りばめていますがスベりまくりで、例のカセットテープのくだりに至っては吉本新喜劇以下(失礼)で背筋が寒くなりました(笑)。そしてあのホモだち殺し屋コンビは長い007映画の歴史を通しても最低の悪役キャラであることは疑いなしで、今後どれだけシリーズが続いてもこの記録が破られることはないでしょう。ブロフェルドのあいまいな最期もまだこのキャラを使いまわす気満々だったということだけは判ります、でも実質的にこれが最後の登場で次にシリーズで正式に(『ネバーセイ・ネバーアゲイン』はシリーズ外の番外編)顔みせするのが40年後になるとはスタッフたちも予想してなかったでしょうね。毎回愉しませてくれるガジェットも全然登場せず、なぜか月面探査車との砂漠のカーチェイスを見せられるとは。ブロフェルドがなりすました実業家がハワード・ヒューズをモデルにしていたなんて、観てる最中は全く思いもよりませんでした。でもあそこまで会社に入り込んでいて本人を生かしておくなんて、ブロフェルド、どこまで詰めが甘いんじゃ! まあ予算とネタ切れが最大の原因だったのは確かですが、舞台をラスヴェガスにしたってこともスケール感を損なうことに貢献したんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-10-31 22:08:14)
668.  バトル・ロワイアル 《ネタバレ》 
あの分厚い原作は出版当時にちょこっと立ち読みしただけなのであまり偉そうなことは書けないが、設定やストーリーテリングのニュアンスがけっこう変わっていることは確かみたいです。原作では架空の全体主義国家のお話しだったところを、ほぼリアルタイムの日本が舞台としているところが大きな相違。でもその世界では日本は壊れてしまっていてBR法という理解不能な法律が施行されているわけです。こういうSF的な設定なら徹底的に不条理劇として撮るのが正解だと思いますが、いつもの流儀で泥臭く映像化してしまってるところが深作欣二の限界というかセンスのなさなんでしょうね。でもその脚本を書いたのは当時20代だった息子の健太だというのが、ちょっと不思議。彼は初めて劇映画の脚本を書いたわけで、きっと親父がかなり手を加えているんじゃないかと推測します。だって随所に団塊世代チックな臭みが見え隠れしてますもん。中でも塚本高史があの「腹腹時計」を書いた人物の甥という設定で、その叔父をヒーローの様に描いているのには呆れました。もちろんこれがフィクションの映画化だと承知してますが、現実世界で70年代企業爆破事件の指南書だった「腹腹時計」を持ち出してくるのはいわばルール違反です。三菱重工爆破事件で親戚が犠牲になった者としては、不愉快極まりなしでした。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2018-10-28 22:17:26)
669.  極道大戦争 《ネタバレ》 
まじめに観てると頭が痛くなってくる、まさに怪作。三池崇史が何をやりたかったのかは理解不能ですが、しいて言えばヤヤン・ルヒアンのキレッキレのアクションを見せたかったのかもしれません、脚本も書き終わらないうちに彼の起用が決まっていたそうですから。いやそれとも、あのKAERU君が暴れるところだったのかも、でもKAERU君の暴れっぷりはふなっしーを見ているみたいでなんか気持ちが入ってゆきませんでした(笑)。 すっかり大物になってしまった三池崇史がVシネマでブイブイ言わしてた頃の初心に帰って撮ったんだそうですが、エロもグロも彼にしてはえらくおとなしめで物語だけがアンバランスなほど狂っている。普通の映画監督なら面白がってもらえるかもしれませんが、そりゃあ『DEAD OR ALIVE』を撮った人だもの、世間の眼は厳しいですぜ。もうこの人はどんなに弾けたってあれを超えることは不可能で、いい加減に本人も気づくべきでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2018-10-26 20:13:12)
670.  ブリングリング 《ネタバレ》 
「事実は小説よりも奇なり」、本作はまさにこの古人の名言につきます。こんなお話し、フィクションならば脚本段階で即ボツにされること間違いなしでしょう。ハリウッド・セレブの自宅があんなにセキュリティが甘かったなんてとても信じ難い。ビバリーヒルズなんか町の入り口でセレブの自宅を案内するマップが売られているぐらいだから住所をネットで特定するぐらい誰でもできるでしょうが、まさかパリス・ヒルトンが鍵をマットの下に隠していたなんて(笑)。撮影には実際の彼女の家を使わせたそうで、この女どこまでアホなのかそれとも売れるためなら手段を選ばないタレントの鑑なのか?被害者の中にリンジー・ローハンもいましたが、パリスといい今や落ちるところまで落ちてしまった者同士という共通点があります。事実なのか脚色なのか判断に迷いますけど、ラストのインタビューで主犯格のエマ・ワトソンが「刑務所で隣の房にリンジー・ローハンが入っていた」と語るシーンが強烈な皮肉になっています。つまり、盗るほうも盗られるほうもその差は紙一重の似た者同士というわけです。 共感できる要素は一かけらもないんですが、ガーリー・ムーヴィーの巨匠ソフィア・コッポラだけあってそのセンスだけは円熟の域に達していると思います。彼女自身が育った環境の賜物かもしれませんが、こういうファッションとブランドものをアイコンに使わせたら、ハリウッドでも彼女の右に出るものはいないのは確かです。でもそのセンスが映像化されても、観る者の心に何かが残るかという観点から言うと、ちょっと苦しいところがあります。まあこれが彼女の趣味なんだからどうしようもないんですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-10-22 22:42:19)
671.  重犯罪特捜班/ザ・セブン・アップス 《ネタバレ》 
『ブリット』『フレンチ・コネクション』を製作したフィリップ・ダントーニの最初で最後の監督作で、ロイ・シャイダーがついにつかんだ劇場映画主演作です。トニー・ロー・ビアンコが顔出してるし音楽はドン・エリスだし、気分はもう『フレンチ・コネクション』です。とくに不協和音を強調したドン・エリスのサウンドは、何度聞いてもゾクゾクさせられます。ロイ・シャイダーの役柄は『フレンチ・コネクション』のバディ・ラッソ刑事が特捜班キャップに昇格したような感じ、しかも本作でもロイ・シャイダー扮する刑事の役名は“バディ”ですからねえ。シャイダーの幼なじみでマフィア業界とつながりのあるビアンコが、シャイダーから得た情報を悪用してマフィアの幹部たちを誘拐して身代金を荒稼ぎするというのが事件の概要です。けっきょくビアンコの手下の暴走で特捜班の仲間が巻き添えを喰って射殺されてしまうんですが、二人の関係を特捜班の仲間は最後まで知らないので、諸悪の根源は実はシャイダーだったということになります。彼の捜査手法は極めて強引だけどけっして腐敗警官の部類ではないのは確かですが、そこら辺をシレっとスルーする幕の閉じ方にはなんか後味の悪さが残ります。 カーチェイスはさすがに迫力があります。トレーラーに追突して荷台の下にめり込んでオープンカーになっちゃうというアクションは、たぶんこの映画が初だったと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2018-10-19 23:31:39)
672.  ヘルハウス 《ネタバレ》 
よく考えるとこの映画で画面に映るのはわずかに7人、実際にはほぼヘルハウスに乗り込んだ4人だけでお話が進行するんですね。まあぶっちゃけて言えば低予算、良くも悪くも出来が良いハマー・フィルムのホラー映画という感じでしょうか(これはディスっているわけではありません)。本作の特徴はまさにそこで、英国映画界が得意としてきた幽霊屋敷ものを古式蒼然たるハマー調で撮ってみましたという感じ、監督のジョン・ハフはハマー・ファミリーの一員ですしね。そこら辺は同年に公開されたいかにもアメリカ的なニュー・ウェーブ・ホラーである『エクソシスト』とは比べるべくもありません。 私は未読なんですけど原作小説の方がはるかに怖くて面白いという声をよく聞きますが、脚本書いたのも原作者なんですよ。偉大なリチャード・マシスンも脚本家としての腕はイマイチだったってことでしょうか。ホラーといってもポルターガイストがメインなので全然怖くないのですが、ラストに出現するマイケル・ガフにはちょっとゾッとしました。そしてこの映画こそ、我が愛したパメラ・フランクリンの最高傑作なんです。なんせ幽霊とエッチまでしちゃうんですから。そして『猿の惑星』のチンパンジーという印象しかなかったロディ・マクドウォールが、ちょっと唐突でしたがなんとヒーローになって悪霊を退治するのがサプライズ。それにしてもゲイル・ハニカットとパメラ・フランクリンにハニー・トラップをかけられても全く無反応とは、このキャラは実はホモだったのかな?
[映画館(字幕)] 6点(2018-10-16 21:50:34)
673.  豚と軍艦 《ネタバレ》 
唐獅子みたいなご面相で決して美人とは言い難い吉村実子、でも不思議とこの人には引き付けられる魅力があるんです。まして本作が17歳のデビュー作、とても高校生の新人とは思えない溌溂とした演技が素晴らしい。数年前に『徹子の部屋』に出演しているのを見ましたが、すっかり魅力的なおばあちゃんになっていて感慨深かったです。 今村昌平の最高傑作と言えば、やはり本作になるんでしょうね。この映画が若き日のマーティン・スコセッシに衝撃を与えたという逸話は有名ですが、確かにピカレスクものとしては『グッドフェローズ』に通じるところがあるかもしれません。今村昌平らしく“敵はアメリカ”“悪はヤクザ”という徹底的に冷徹な視点、ヤクザ業界とズブズブな東映じゃないのでヤクザ組織のクズっぷりをこれでもかと突き付けてくれますが、ここもマフィアに厳しいスコセッシと通じるところがあるのでは。でも長門裕之と吉村実子のカップルはまさに「どぶの中の青春」という感じですけど、まだ少年の面影が残る長門裕之の弾けっぷりが見ていて愉しいです。印象良かったのは兄貴分の丹波哲郎で、肩の力が抜けた軽やかなコメディ演技ができたとは意外でした。丹波が横須賀線の電車に飛び込もうとするシーンで線路際に建っている大きな日産生命の看板、強烈なブラックユーモアでした。でもよく見るとタイトルロールに「協賛 日産生命」と出てました(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2018-10-12 23:08:36)
674.  サンタマリア特命隊 《ネタバレ》 
70年代のロバート・ミッチャムはどの作品でも渋くてカッコよい。そこそこに演技ができる人なのに、それまでは製作側の工夫が足りないのかはたまた本人が怠惰なのか、もっさりした役柄ばかりでキャリアを重ねてきたイメージがありますけどね(『狩人の夜』と『恐怖の岬』はもちろん例外です)。 そんなミッチャムの今回のキャラは、『狩人の夜』以来の聖職者カトリック神父、最も『狩人の夜』は(偽)プロテスタント牧師でしたけどね。そして舞台が革命騒動に明け暮れる20年代の中米とくれば、いやでも『戦うパンチョ・ビラ』の悪人だか善人だか判断に苦しむ武器商人を思い出しちゃいますが、この神父は両作のキャラを足して二で割ったというのが正解。かつては確かに聖職者だったけどなぜか業界を追い出されてトンプソン短機関銃を隠し持って神父服で中米をうろついている存在、いわば破戒僧なんだけどともに敵地に送り込まれた相方二人と違って何のキャラ説明もないので最後まで何者なのか判らない謎の人物。でも教会を異常なまで憎む敵ボスの脅迫にもめげず、それも作戦のうちと判っていても村人たちにミサをひらきマシンガンをぶっ放す姿はほれぼれするほどカッコよかったです。 ジャック・ヒギンズの原作を西部劇の職人ラルフ・ネルソンが映像化、ヒギンズは脚本も書いています。政府軍に捕まって銃殺されるはずのミッチャムら三人が、助命の条件で戦力拠点を占領している敵勢力のボスを殺害しに行くというのが大まかなプロットです。いちおう政府軍としていますが、架空の国が舞台みたいで両者とも悪逆非道なので、正直いってどっちが革命というか反乱側なのか分かりません。ミッチャムの相方二人がアイルランド人の革命家ともと英国軍人の武器商人という設定はいかにもヒギンズらしく、とうぜん二人は犬猿の仲というわけでその三人が協力して戦うという過程がけっこう楽しませてくれます。ラストの攻防もおとなしめのワイルドバンチという感じですが、ラルフ・ネルソンらしくそつなくまとめています。後半にかけては完全にアイルランド人革命家が主人公という展開でしたが、そこそこ愉しめる作品だったと思います。 リタ・ヘイワースが敵ボスの母親役ですが、実はこれが最後の映画出演になるそうです。この時のヘイワースはセリフが全然覚えられなくてスタッフを苦労させましたが、どうもアルツハイマー病の初期が始まっていたみたいです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-10-11 21:32:59)
675.  デイジー・ミラー 《ネタバレ》 
時は19世紀半ば、ヨーロッパ暮らしの長いブルジョワ階級の米国人青年が、スイスの保養地でNY住まいのお嬢様と知り合いになる。青年は彼女に一目惚れしてしまうが、次の滞在地ローマで再会すると、彼女はその自由奔放な言動で社交界では鼻つまみ者あつかいされていた。 原作は文豪ヘンリー・ジェイムズの中編小説、それをピーター・ボクダノヴィッチが正面から映像化したいわゆる文芸映画です。ジェイムズは米国人ですが、米国で生活するよりヨーロッパ暮らしの方が長かった米国文壇でもちょっと変わったポジションの作家です。デボラ・カーの有名なホラー映画『回転』の原作者でもあり、私は長いことこの人は英国人でホラー作家だと思っていました(無知ですみません)。登場人物は欧州社交界にたむろする米国人が多いのですが、そういうジェイムズの作風もありみんな米国人らしくない感じなのが面白いです。 奔放なヒロインであるデイジー・ミラーを演じているのがボクダノヴィッチのミューズであるシビル・シェパードです。彼女の大づくりな顔立ちが好みではなく敬遠していた自分でしたが、19世紀コスプレが見事なほど似合っていて目を見張りました。彼女のケバい容姿とヴィクトリア調のドレスは素晴らしく相性が良くて、現代劇よりも遥かに魅力的です。奔放と言ってもアメリカ的な自由な振る舞いをヨーロッパでも直さないというだけのことで、ここら辺にヨーロッパとアメリカの文化の衝突をテーマにしていたジェイムズらしさが出ていると思います。ボクダノヴィッチはローマなどでロケをして美しい映像を追及していますし、室内シーンでは演技者の主観を鏡に映して表現していろいろ凝った技を見せてくれます。お話し自体はあまり盛り上がるイヴェントもなく、ヒロインが熱病(たぶんマラリヤ)にかかってあっけなく死んでしまうというのがある意味サプライズです。 ヒロインと男二人の三角関係のお話とも言えますが、その中でたびたび言及されるのが「婚約」というワードです。主人公にヒロインが最後に残した言葉も「私はあの方とは婚約していませんでした」でしたが、この「婚約」とはひょっとして肉体関係の隠語なんじゃないかと思えてなりません。19世紀の上流社会ならあり得る言葉遣いかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-08 22:58:14)
676.  深夜の告白(1949) 《ネタバレ》 
『深夜の告白』と言いましてもビリー・ワイルダーのアレとはまったく関係はございません。もっともワイルダーの方は44年製作で日本では53年に公開されていますので、本作の方が元祖『深夜の告白』ということになります(あくまで邦題だけの話です)。中川信夫の新東宝移籍後の第二作目になるそうです。このころの新東宝はまだ発足したてのころで、最初に東宝のロゴが「東宝配給」という文字とともに映されるぐらいの時期です。この頃の新東宝はもちろんあの大倉貢とはまだ何の関係もなく、本家の東宝も顔負けのまじめな映画ばかり製作していました(実は黒澤明の『野良犬』も当時の新東宝配給です)。 さて、中川信夫推しのわたくしとしてはこの滅多に観れない一編なのでちょっと期待して観たのですが、正直言わせてもらうと面白くもなんともない凡作でした。戦時中に背任横領の嫌疑をかけられて謎の失踪をした軍用機製造会社の社長が実は横浜のスラム街で名前を変えて生きていた、まるで『第三の男』を彷彿させるプロットはちょっと期待しちゃうんですがね。当然この失踪劇には隠された陰謀や策略があって、新聞記者の池辺良がそれを暴いてゆくという展開だとふつう誰でも考えますよ。それがいつまでたってもサスペンスにならず、けっきょくベタなメロドラマでしたって終わり方をされちゃあ、もうがっかりです。社長役の小沢栄(若いころの小沢栄太郎です)はこのころから老け役が上手くてまるで後年の東野英治郎みたいだな、と感心したらなんと東野英治郎ご本人もちょこちょこ悪事を働くわき役で出演してました(笑)。彼はほぼ実年齢通りのキャラでしたが、この人も志村喬と同じで若いころから風貌が全然変わらなかったみたいです。 出演者みなけっこうしっかりした演技を見せて中川信夫の演出手腕の確かさは再確認できましたが、いかんせん脚本があまりに古臭くて陳腐すぎです。よく考えてみると、終わってみれば嫌な奴はいても誰も悪人じゃなかったという、ありふれた結末でした。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2018-10-06 22:50:51)
677.  ドライビング Miss デイジー 《ネタバレ》 
アメリカの黒人ラッパーには、この映画が大嫌いだと公言するのが多いそうです。まあ彼らの言い分も判らなくもないです。たぶん、出てくる黒人キャラはみな従順でいかにも50年代に南部人が理想とする黒人像でしかない、と文句を付けているんだろうと思います。たしかにキング牧師は話の中に出てくるけれども、従順ではなかった黒人たちが戦った公民権運動については全く触れられてはいません。というか、30年に及ぶストーリー展開でも政治に関する描写はほとんどなく、それは脚本家があえて選んだストーリーテリングじゃないかと思います。その代わりにミス・デイジーと彼女を取り巻く限られた人たちだけの小宇宙にストーリーを限定した脚本、そしてホークが運転する車の変遷を巧みに織り込んで南部黒人社会の歩みを観客に理解させる巧みさは脱帽です。知的ではあるがユダヤ人としてのアイデンティティに頑なに固執する母親、宗教には無関心でキリスト教徒と結婚して一緒にクリスマスを祝うリベラルな息子、とジェシカ・タンディとダン・エイクロイドの親子関係も緻密に計算されています。聞くところによると南部のユダヤ系白人は伝統的に黒人差別意識が強かったそうでミス・デイジーはその類型からはちょっと外れているようにも見えますけど、黒人使用人に接する態度は日本人にはとても尊大に感じます。たとえが悪いかもしれませんが、それはまるでペットや家畜をしつけるような感じで、そんなデイジーが最後にはホークを大切な友人として慕うまでになる、これはミス・デイジーの成長物語でもあるわけです。 映画の出来は別にして、アメリカ南部を舞台にした映画には不愉快な気分にさせられることが多いのですが、本作では「人間っていいなあ」としみじみ感じることができました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-03 23:14:23)
678.  あさひなぐ 《ネタバレ》 
アイドル映画としてはかなり上質な出来ではないでしょうか。乃木坂のメンバーは西野七瀬と白石麻衣ぐらいしか顔認識ができない私ですが、調べると主要キャストはほとんど乃木坂のメンバーなんですね。二年生の部長を演じる伊藤万理華って女優がけっこう個性があって上手いなあと思ったら、彼女も撮影当時は在籍していた元メンバーだったんですね(すいません知識がなさ過ぎて)。かなりコメディ色が強い撮り方ですが、演出のテンポが良いので愉しめました。演技力に難があるアイドルを起用する場合は、それをカヴァーするためにカット割りを短くするのがコツですが、こういうアイドルばかり出演する作品になるとそれがストーリーテリングのテンポをよくしてくれる効果があるわけです、これも怪我の功名ですかね。 面白いのは二ツ坂高校という校名で、私はてっきり乃木坂・欅坂の二つのグループ名をもじったシャレなのかと思っていたら、原作コミックの連載開始の方が乃木坂46結成より早かったんですね。現在の坂道グループの隆盛を予言しているみたいで面白いと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-09-30 21:39:32)
679.  新感染 ファイナル・エクスプレス 《ネタバレ》 
物の見事にくそったれキャラばかりの大人の登場人物たち(特に男性)、対照的に主人公の娘や高校生たちの未成年キャラはみな純真無垢、韓国映画らしいまことに判りやすいキャラ分けです。釜山行きの特急電車内でゾンビがどんどん繁殖してゆくというプロット自体も目新しさはないけど、それを引っ張るストーリーテリング力は多少強引なところはありますが飽きさせないパワーがあります。もし日本の新幹線を舞台にするとしたら、車掌をはじめとする何人もいる乗務員があれほど無能で役に立たないというのはかえって不自然に感じるかもしれないけど、韓国では結構リアルな描写になるんでしょうね。列車がトンネルに入るとゾンビの活動が不活発になるというのは良いアイデアだと思いますが(まあそうでもしないと乗客は全滅しちゃいますけど)、こいつらは夜になったら全然活動できないので脅威じゃないってことなんです。あと凄いのは驚異の走力、歴代ゾンビの中でもトップクラスです。だから、ディーゼル機関車に向かって主人公たちが必死に走るシーンでゾンビの群れが追い付けないというのは、いくら何でもご都合主義が過ぎます(生存者の中に妊婦までいるのにね)。ゾンビの大群描写あたりはあの映画のパクリみたいなところですが、この映画独自(たぶん)の印象的なシーンもあります。それは狭い空間に詰め込まれたゾンビたちが限界に達すると窓を突き破ってあふれ出す映像で、とくに傾いた車両から窓ガラスが割れて零れ落ちてくるカット、まるで水族館で水槽のガラスが割れて飛び出してきたサメが観客を襲ってくるような感じです。自分にはこのシーンが妙に怖かったですね。ゾンビが発生する説明はほぼ皆無という潔さも評価できますし、いろいろとネタ元にしたあの映画よりははるかに面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-09-28 21:10:47)
680.  エクソシスト2 《ネタバレ》 
この映画でなにがいちばん怖かったかと言えば、それはラモント神父のリチャード・バートンだということには異存はないでしょう。この続編では悪魔に憑りつかれたのはリーガンではなく、このラモント神父だったというわけでした。彼の怪演を見ていると『恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ』のバートンを嫌でも思い出させてくれますが、よく考えたら本作のほうが先でした。 監督がジョン・ブアマンで一部ではカルト的な評価があるということで期待しましたが、思ったより平凡な出来だなと思います。たしか公開時には、部屋からイナゴの大群が飛び出してくるところでここぞと使われるセンサラウンドを受けてウリにしていた記憶がありますが、そんなこけおどししか取り柄がないというのも辛いところです。エンニオ・モリコーネのサントラも、流れてくるとどうしても初期のアルジェント映画が思い出されB級感が漂っちゃうんですよね。そう言われると、この映画はイナゴの群れが準主役で飛んでいるイナゴの主観映像もあるし、いかにもアルジェントが撮りましたって感じがします(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-09-27 21:58:14)
030.13%
1110.46%
2351.47%
31265.28%
42038.51%
535714.97%
644218.53%
761425.74%
842717.90%
91375.74%
10301.26%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS