701. フィフス・エレメント
つまらなくないけど別に・・・という感じでしょうか。 フランスってこういう映画あんまり上映されてないんでしょうか? 公開当時もの凄い謳い文句で宣伝していたし、見てみたらスターゲートのテレビシリーズみたいで衝撃的でした。 もうちょっと練ってくれれば良かったのに。 映像と未来都市は良かったです。 [DVD(吹替)] 4点(2008-09-28 16:01:12) |
702. 少林サッカー
あぁ・・・、これは性に合わないと厳しいというか・・・ 途中まで笑えるんですけど、なんか腑に落ちない感じが。 だって現実の中国代表のサッカーなんかもっとえげつないじゃないですか。 相手選手が病院に搬送されて手術するような、選手の背中に跳び蹴りを笑いながらするとかそういうイメージ。 この映画って決してそう言うつもりはないでしょうけど、中国国内に対しては別にギャグで作られた訳じゃなく、もしくはギャグのつもりで作っていても現地の人には笑いの観点が違いすぎて、多くの人は正しいものと思って見ているんじゃないでしょうか。 ギャグじゃなくて、現実にやっていることを笑って楽しいことにすり替えてるんじゃ・・・とおもうともの凄く後味が悪かったです。 [DVD(吹替)] 2点(2008-09-28 15:32:46) |
703. 黙秘
《ネタバレ》 雰囲気のある映像でサスペンスが見られると、得した気分になりますね。 時間とともにいやな予感がふくらんできて、ラストでやりきれない気持ちにさせる作品て良いものです。 スティーブンキングの原作ものって、はっきり言ってふざけてんのか?と思うものばかりなんですが、時々こういうちゃんとしたやつがあるからやめられません。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-09-26 23:30:46) |
704. トータル・フィアーズ
《ネタバレ》 ものすごい話です。何しろアメリカ国内で小規模とはいえ核爆発テロが成功してしまいますから。 演出にちょっと軽さが感じられましたが、テロリストの恐ろしさって言うのが本当にいやでいやでしょうがないあたりの見せ方は凄く良かった。 核兵器の恐ろしさが足りない、という意見もありますがアメリカの人たちはそれを使う人たちに恐怖していてその絵的惨状にはそれほど興味がないようです。 原作本にあった徹底的かつ妄信的な、テロリストの本質的な恐怖がハリウッド的に落とし込まれていることに落胆しているよう。 実際はアメリカの人たちは核兵器の恐ろしさや、科学的な見解などは日本人がテレビで教わっている以上に認識が高いようで、検索すると日本語ページよりも英語の方が多い。 となれば映画での扱いは、もう知っていることよりも、映像的な悲惨さよりも、狂信的な人間が使いそれが起こりそうなとき、起こってしまったときにどんなことになるのかと言うことにつきるかと思います。 そういう意味ではこの映画は迫真さに欠ける部分があり、決して完璧な作りではありませんが、核の悲惨さの表現だけよりも一歩も二歩も進んだ主張があると思います。 [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-09-26 23:26:08) |
705. ブラック・レイン
うーん。あまりおもしろくなかった。 あまりこういうのが国内で評価されるからか、アメリカでの評判が芳しくないにもかかわらずソフトがリマスターされ続ける。 やっつけ仕事のカモにされている様な気がしてならない。 [DVD(字幕)] 5点(2008-09-23 18:55:44) |
706. 着信アリ
《ネタバレ》 なんだこれ。マーケティング丸出し。 いろんなところからいただいてきた設定が、まるで機能していないような。最後は電話関係ないし、雰囲気夢オチみたいなラストだし。同人映画ですね。 せっかく有名作品の設定を豪快に盗作してるんですから、割り切っておもしろく作ればいいじゃないですか。何ですかね、秋元康って言う人の資金集めなんでしょうか?お話として根本的に機能していないし、こういうことでお金がもらえる業態って言うのは凄く楽だろうなぁって言う感じです。 それよりそうそう、特典映像の気持ち悪いオジサンの方が不愉快で不気味ですね。 [DVD(邦画)] 2点(2008-09-23 18:24:48) |
707. 用心棒
《ネタバレ》 プロットが面白いじゃないですか。 泥臭さの嫌さも良いです。 映画の出来としては、荒野の用心棒の方が良いようにも思えますが、先駆者の良さっていうのが有ります。 こういうちゃんとした映画がなんで作れないのかなぁって思います。 マンガのそっくりさん集合映画ばっかり作ってる場合じゃないと思うんですけどね。 完成されてて面白ければ良いんですけど、マンガのコマまで再現してコスプレしてるだけって60年代ハリウッドですか?って言う流れを反省して欲しい。 50年前の映画に全く太刀打ちできない現代邦画の情けなさを再認識できます。 [DVD(邦画)] 7点(2008-09-23 02:28:41) |
708. ハウルの動く城
《ネタバレ》 正直おとぎ話パートは面白いんですが、どうやって終息させるの?って当惑しながら見てたら最後投げちゃいましたね。 愛は世界を救うって方向性・・・。世界滅亡予言をカルト芸能人が語り合う特番じゃないんだからそれはちょっと。 ナウシカもそうですが、世界や自然を責任者張本人の考え方を変えて「救う」っていう考え方おかしくないですか? 戦争犯罪者が壊したものは残された者が平和になったあとの世界で永遠に直し続けなきゃいけないし、破壊や殺しの罪は壊した以上の重さで償わなければならないし。 その点に関しては事情による情状酌量なんて無いんですが、どうもアニメは都合が良いというか、善悪や反省の概念を曖昧にみせてそう思わせてしまう部分があって怖い。 現実世界に、見方を変えれば善にも悪にもなるなんてあるでしょうか? やってしまった戦争犯罪行為に見方なんて無いのが現実なのに、日本のアニメになると悪にも事情があったり、善悪が逆転してしまう演出が巧妙で欺瞞に気づかなかったり。 宮崎駿が、もののけ姫以降にこういう人の命や自然を知らないうちに軽視してしまうストーリーを作ってしまったのは残念。 台詞一つ一つは悪への批判であるのに、プロットがテレビロボットアニメ的で本当に残念な映画になってしまっていると感じました。 [映画館(邦画)] 4点(2008-09-23 02:20:30) |
709. ア・フュー・グッドメン
《ネタバレ》 どうも法廷ものって好きじゃないんで、評判につられて見て後悔。 どうして残り数分で失言するかなぁ。弁護士つけたアメリカ人が法廷で失言するわけ無いじゃん。 不利な材料しかないのに、怒らせて失言させてハイ勝ちましたって承伏しかねます。 ギリギリの材料を法的に、科学的に化学的に打ち崩してイーブンまで持って行って裁判官が評決を下す様なリアルな映画ではなかった。 キャストが豪華すぎてそれが非常に残念。 [DVD(字幕)] 4点(2008-09-23 02:09:12) |
710. 許されざる者(1992)
《ネタバレ》 すばらしすぎます。 タイムスリップしたかのような風景。数々のイーストウッド主演の西部劇の主人公のその後のような主人公。 西部劇の時代が終わり行く寂しさ。 時代背景や、風景、ドキュメンタリーと西部劇をいったり来たりする演出。 完璧すぎます。 ストーリーはゆったりと進み、登場人物全てが罪に塗れているという世界がまるで世紀末のようでもあるけれど、実は終わり行く世界よりも、それからの世界の方が遙かに明るいという矛盾も旨すぎてぐうの音も出ません。 キャラクタも全てが秀逸で、許されるわけがない主演映画の主人公達を象徴するような半生を送ったイーストウッド。その仲間。 もう足を洗ったからといって、決して許されるわけがなく・・・ 街を守るという理由があるからといって、権力行使の対象者や被害者にゆがんだ正義を強要する保安官。 悪を演出して依頼者を守り通さなければならなくなった主人公と、善の象徴を演じ続けることに酔ってる保安官の対比が見ていて怒りが沸いてきます。 なんでこの人達こうなるかなぁと。 見終わったあと、誰か救われたのかと考えると、被害者の復讐に後悔が残り、暴力でしか生きられない西部劇的な人間が死ぬべきものは死に、罪を償わなければならず許されないものは姿を消すわけで、無秩序が終わったことは全て悲しみだけではなかったということ気づくととてつもない感動に呑み込まれます。 こんなに凄い流れの映画、そうはありません。老人が金のために復讐を助けるだけ。それだけのストーリーがこんなにもとてつもないドラマをうむなんて信じられません。 [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2008-09-23 02:01:42)(良:1票) |
711. ザ・デイ・アフター
子供の頃テレビで見ましたが、当時は本当に怖かった・・・。 今考えると、現代核兵器の破壊力や二次災害はこんなモンじゃすまされませんよということなんですが、よくよく考えると核の被害や二次災害って、アメリカの学者や軍のデータや写真や学説や予測が日本に入ってきてそれをヒロシマやナガサキと日本人が照らし合わせて悲惨さを認識しているわけで、決してアメリカ人が核に対して無知ではないんだろうなということです。 でもどうしても描写が甘いとか悲惨さが足りないとか言いたくなるんですよ。アメリカの情報を元に想像してるのではありますが。 このあたりの矛盾、どうしても被爆国の意見になってしまいます。 でも、核にはうるさいのに、テロリストによる拉致や惨殺虐殺には妙に寛容。他国のテロには無関心。テロ被害の遺族にはテレビ画面に同情するだけ。アメリカに責任転嫁。 よくよく考えると、海外の自国民や本国、中東の治安維持のため、ビックリするほどテロや中東政策に無責任な対応をとれるヨーロッパ諸国のかわりに武力を使うアメリカが、特別に悪いとか言いたくなるのは戒めたい感じです。 政治家や官僚になって欧米と調整してやろうと思わずに、アメリカ人の肉ちぎり飛び散る惨殺に走る相手に妙に寛容な日本人。 核もテロリストも本質は同じ所にあるような気がしますが、核攻撃されたという特別意識や優越感のようなものをこういう映画を見るとどうしても思い出してしまうんですよね。 どうもまだ、私たち日本人はこういう映画を見るメンタリティが身についていないのかも知れないと思ってしまいます。 [ビデオ(吹替)] 6点(2008-09-23 01:40:38) |
712. 世界が燃えつきる日
いつだったか分からないくらい。小学校か中学校くらいに深夜こっそり見た記憶があります。 今見たらグダグダなんでしょうね・・・ こういった映画の積み重ねでつっこみどころが整理されて、終末思想ものが洗練されていったのを考えるととっても感慨深いものがあります。子供の頃にテレビ欄の映画紹介でどきどきして、偶然見られて良かった。 この映画自体は非常にチープですが。 [地上波(字幕)] 5点(2008-09-23 01:14:25) |
713. 七人の侍
《ネタバレ》 レンタルで見たら台詞が聞き取れないので字幕で見ました(汗) 初めて見たのは10年近く前になるんですね。 白黒の生み出す泥臭さというか、農村の退廃的な荒れ具合がそのときはたまらなく嫌で、もしかしてこのまま絶望的な世界で絶望的なラストを迎えてしまうわけ?と食い入るように見ました。 ラストの絶望も希望もないが、それでも残った侍の人生は続くやるせなさが良かったです。 面白かったなぁ。 もしかしたら、白黒にも退廃的な雰囲気の映画も好みになった今、もう一度見たら全く印象が違ってくるのかも知れません。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-23 01:03:57) |
714. 天空の城ラピュタ
《ネタバレ》 とにかく大好き。ふと何となく見直すと、やはりとんでもなく面白い。キャラクターも良いし、ストーリーも良いし。人の命を命と思わない人間を相手に、逃げる逃げる。この逃げの美学が映画をとんでもなく面白くしてますね。真っ正面から立ち向かわない、逃げる、でも気持ちは逃げない。こういう良さがちゃんと伝わってくるということがいい。 逃げて逃げて最後に回り込む様に勝つ。そしてラストシーンの、主題歌が流れるまでのあのイントロが流れ始めるあの時間。最後の最後に地上から最後のおとぎ話が消えてしまったんだっていう雰囲気も秀逸です。過去作品を見事に昇華させたおもしろさを極限まで引き出している感じが最高の気晴らしをいつ観ても与えてくれます。 ナウシカの思想っぽさというか、ともすればアメリカの新興宗教のようにすら感じられる部分をすっぱり無くしたところも良い。人間一個人として、どういう風にぶれないか、真ん中にいられるかというエキスが心地よい。生活臭のする主人公設定があるからこそ、完全な作り話の中でも嘘くささが見えなくなる。 グライダーでこのお話から離れていく二人のその後にも想像が広がります。きっとこの二人はぶれずにずっと一緒にいられるんでしょう。現実世界のお父さんお母さんになって一生懸命普通の今を生きていくと思います。この話の中の二人にはなれないけれど、だれでもこの後の二人にはなれるかも知れない、多くの人はそれをかなえているかも。 そう思うと、なんか良い、と思いませんか? [地上波(邦画)] 9点(2008-09-15 17:38:06) |
715. トランスフォーマー
映像に驚愕! ストーリーはつっこみどころでできあがっていると言うくらいザルなんですが、とにかくすさまじいアクションです。 金がかかっているとCGIは完全に実写を超えると言う良い見本になっています。 スピード感もありますし、雰囲気も良いです。 映画館で見た人は非常にラッキーだと思います。 家でみるなら大型液晶で出来ればブルーレイかアップコンバートされたDVDで観たい映画です。 [映画館(字幕)] 8点(2008-09-15 17:28:49) |
716. デトロイト・メタル・シティ
《ネタバレ》 なんだこれオモシロっ! 漫画の方はだいぶ以前に読んでいます。映像化されるだけの映画は嫌いなんですが、こいつは映像化されるだけ以上のものではないような気もするんですが、だがそれが良い。 爆笑しました。 主人公の気持ち悪さがただごとではなく、それだけでもおもしろいんですよ。 あと信者のみなさん達、相当おもしろいですね。 なんて言うか、こういうコメディだと再現度を楽しみにいくっていうのはアリですよアリ。 もう全然知らない人がそこら中でつっこみまくってるんですよね、 「クラウザーさん走りすぎだよ」「オイオイいやな予感するぞ」「猟奇的だな」「(カジヒデキ)ご本人登場だな」「長寿かよ!」「カミュさんそれだけ?!」「マツケンキモ!」「マツケンカワイイィ!」などなどほぼ満席で所々みんなが普通につっこんでます。 で、客のつっこみに爆笑する別の客、なんか日本の映画館じゃない! しかも明かりがつくまで誰も立たない!なんか凄い体験をしたような気がしてなりません(笑) が、性質上賞味期限が切れた後に家で見るのは厳しいような気がする。 [映画館(邦画)] 7点(2008-09-15 17:21:19) |
717. キングダム/見えざる敵
《ネタバレ》 非常に考えさせられる内容。 日本人からは「それで復讐する訳ね、銃撃戦で」というイメージしかわかないんですがこの映画の内容はそういうものでもなかったようです。 欧米では、中東で働く多くの労働者を危険から守らなくてはならない訳で、何の理由もなく石油がほしくて基地を置いたり介入したりしているわけではない。 日本が基幹産業として国外に大きな組織を維持していないので、このあたりにどうしてもぴんときません。 ただ、居住区の男性が働きに来ているだけなのに、居住区内で家族が虐殺されたということを抗議しているのをみていると、急に恐ろしくなってくるわけです。 主人公としても、本来は働きに来ているだけな訳ですが、それ以上の感情があるためギャップが生じてしまうあたり、客に状況を理解させるプロット非常に秀逸でした。 最後の台詞も、秀逸です。主人公の「みんな殺ってやる」という台詞と少年の「奴らをすべて殺してやるんだ」と言う台詞。言葉は同じなんですが全く違う意味の対比が恐ろしさを生みます。 一方はモチベーションのためのアヤですが、他方は言葉通りの原理。 理由のない殺しの動機を引き継いでいる怖さがジワジワと残ります。 祖父が大量虐殺犯であり、射殺されたことを大義を引き継ぐことと解釈する感性に果たして理などあるだろうか。 どう考えても悪いことだけはわかります。 外国人労働者が嫌いという感情だけで、虐殺して良い訳がない。写真で見ただけの人間を虐殺して良いわけが無いのに、こういう行為にあるわけ無い一分の理があるような論調だけは絶対におかしい。ただむかつくから殺してしまえば良く、その際には隣人や同胞が死んだって、後で悲しくなればモチベーション高まってまた殺せるじゃん的な考えに絶対に理があってはならないということはわかりました。 ふと思うことは、アメリカ人に日本人がイメージするような非があるのか、ということ。 優秀なビジネスマンとして、中東経済で現地の人たちと一丸となって活躍する彼ら。 彼らと現地の経済を守るため、国が現地政府と協力して行使している力は本当に悪だろうか。 加害者はガス抜きの対象を欧米諸国に、その手段を虐殺にしているだけで、アメリカが無くなってもその本質は変わらない。 他者の力や幸せを目にすると入ってしまうスイッチを持つ人たちの心、そこにスポットが当たらなかったことが惜しい。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-09-14 02:14:53) |
718. ダーティハリー
この手の作品の礎となる歴史的な作品。文句なしにカッコイイ。ファッションや演出もカッコイイ。イーストウッドが監督した部分のタッチもカッコイイ。 けど、カッコイイばかりでもない。 台詞回し、雰囲気、音楽すべてが秀逸。そのゆったりと流れる犯罪のにおいが、現代の映画にない不穏な気持ちを最後まで払拭させない。それでいて、受け手がサソリから受けることが出来るストレスの上限からは常に優しく距離を置いているが、その距離感はこの映画がもつ味わいなんだろう。 そういったこの時代の映画にある、(その時代の人間の恣意的な解釈であろうとしても)映画が映画であろうとする態度には素直にジーンとくる。さらに現代的病的な犯人像を広くステロタイプとして提示して見せた試みは、試み然とせずすでに完成された一製品としての内容を備えている。 とか言っておきながら、結局はカッコイイから何度でも見続ける。何だろうなぁ、この10年後から始まる80年代がハリウッド黄金期みたいな感じは確かにするけれど、黄金みたいなわかりやすい価値観と、この時代の多くの映画が持つカッコイイ音楽とか服とか人とか、そういうものは同じように価値があるものだと思うけど、なかなか理解されない時もどかしい 日本のDVDにもやっと吹き替えが入ったようです。山田康夫の吹き替えが日本盤に入ってないなんてどれだけ片手落ちなんだろうかと思っていましたが、国内盤にこそ入れなければとやっとワーナーも気づいたんでしょうかね。 [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2008-09-13 17:37:05) |
719. エンド・オブ・ザ・ワールド<TVM>(2000)
《ネタバレ》 渚にてのリメイク。 重いです。滅亡が決まってしまった日々をどう過ごしたらいいのか。 なんの希望もない時間を自分ならどう過ごすだろうか。と考えてしまう。 直接的な惨状ではなく、残された人や物の悲しさと、残された者も死に行くという悲惨さが何とも言えませんでした。 ここ日本は、被爆国。核兵器の悲惨さを知っています。直接的な悲惨さを唯一知る国ですが、一方でその主張の中では人の命や人生ばかりにフォーカスされ現代の核兵器が起こすであろう大規模汚染については後回しな感があります。 また他方で、悲惨さを知っているはずなのに、一部の人が危ない国に原子力開発製造設備を平気で売ってしまう。しかもニュースで流れていても広島以外には誰もが無関心。 何となくこういう部分が先進国中から見透かされているような気もします。 無惨な死体や惨状を描くのが被害者の美学であり、一方的に通る理屈という日本映画の古典的な手法とは一線を画します。 世界中がおそれていることを、正直に描いている映画です。 この国がこういう結末に荷担してはいないかと思うといたたまれない。こういう結末が来たらすべての命が無くなってしまいます。 [DVD(吹替)] 7点(2008-09-13 17:14:56) |
720. ラストタンゴ・イン・パリ
《ネタバレ》 大筋はフランス文芸映画っぽい雰囲気ですがイタリア映画で、マーロンブランドが主演で、ベルトルッチ作品で、舞台はパリでと、どこ映画なのかよくわからない微妙さは何となく良い感じではあります。 でも、この映画はなんとなく人の本質的な部分を見せようとしてるんだと思うんですが、どうしても、こんなやついねえよ的なつっこみを入れたくなってしまいます。 どうも昔はヨーロッパ文芸作品というと、どれだけ醜い性癖のキャラを思いついたかで競っているようなジャンルがあったように感じるんですが、これもやっちまったのかなぁ。 と、思います。 最近見直してみると、やっぱり現代の不貞とずれていて、かつ現代の不道徳な性ともなんかずれていて、ただ醜いだけに見えてしまう。 高校生くらいの時、深夜放送でみたときはものすごくドキドキしたんですが、不貞とか変態行為とかの情報を持っていなかったからかも。 [DVD(字幕)] 5点(2008-09-07 00:38:35) |