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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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741.  映画 ビリギャル 《ネタバレ》 
まず目標を定め、ソレに必要なもの・作業は何なのかを分析・洗い出して、更に日々のタスクにブレークダウンしスケジュール通りに着実に実行、そしてチェックポイントを定めて計画修正を繰り返す…就職すると否応無く気付かされますがコレがあらゆる仕事の基本です(仕事だともう一つ、常に一人で全部をやるモンではなくて「適任者のアサイン」とかってのが含まれてきたりしますケド)。必ずしも大学受験だけがそーではない…とも思いますが、この類のコトを高校時代に(ある程度チャンと)やったか否か、とゆーのはその後の人生にかなり大きく影響してくるモンだとも思うのですよね。その意味で、1~3ヶ年での長期的な計画および遂行、あとはほんの少しダケでも「背伸び」をした目標設定とゆーのが肝要なのかな、と。他にどーしてもやりたいコト・なりたいモノがあるってなら話は少し別ですが、そーじゃなくて暇ならまァやっといて損は無いな…とは思いますよね。  私は幸運にもこーいうのを経験できた人なので、今作でもやっぱ感情移入は非常に容易でしたよね。合格発表の瞬間てのは、今思い出しても人生で屈指のテンション爆アゲポイントだったとは思うのですし(私の時はフツーに郵便でしたケド)。あと三年生の夏にオープンキャンパス行ってモチベーションがハネ上がる…とかってのも経験済みですね(受験生の皆さんは絶対真似した方が好いヤツです)。一点だけ、塾+家で夜~深夜に猛勉強して、で学校では寝てる…とゆーのにはあまり感心しませんでした(事情が有る…とは言え)。学校の授業の所要時間は最低でも年間700~800時間、進学校ならもっとでしょう(=無駄にするのはあまりにも惜しい)。しかも入試本番は確実に昼間なのですから、深夜に頭をコキ使う訓練を日々繰り返したトコロで結局好いコトは何もありません。健康(と美容)にも絶対好くないですし。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-08 18:34:14)
742.  ノロイ 《ネタバレ》 
まあでも、最初から明確に「つくりもの」として供されるホラー映画に比べても、私自身も昔観ていた(ウソかホントかやや定かでない)テレビの心霊番組てのは、率直に非常に怖かったという印象は今でも鮮明に残っているのです。やはり「ホンモノ」に優る恐怖てのは多分他に無いのであって、だから映画であれば(重ねて「つくりもの」とは言えの)何らかの「リアル」を、そしてこーいったモキュメンタリ・ホラーであれば尚更にそーいう方面のクオリティ・質感を、というホラーにおけるひとつの方向性は、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や本作を嚆矢として(ここ10年20年くらいを見ても)非常に太い幹に育った…てのは確実なトコロだと言えるでしょう。個人的には本作も(今観ても)中々好い作品だったのではないかと思いましたです。特に「カグタバ」絡みのお話は、ごくオーソドックスとは言えそこそこ精巧に好く出来ていたのではねーでしょーか(「カグタバ」て音が個人的に妙にイヤ~な感じで)。  ただ、まず一つ考えてしまうのが、前述どおり私自身はこの手の「心霊番組」とゆーのにごく親しんだ世代だからこーいう映画の「つくり」自体がある意味リアルだとも感じられる、のですが、だからコレって実はキョウビの若者とかだとも~多少感覚として異なってくるんじゃねーかな…てのはある種の懸念としては在りますよね(=つくり自体がもうホンモノっぽく感じられないのではねーかと)。あとはやはり、昨今のホラー映画の映像のクオリティ向上はま~確かに凄まじいのであって、だから現代では本作当時より更に(この手のモキュメンタリにおいても)「地味なリアル」と「派手な虚構」のどちらを追い求めるか(=どうバランシングするか)というジレンマは確実に増大しているとも思いますね。本作でもやはりオーラスのごく派手な=だから多少不自然な映像に関しては少なからずの違和感は残るとゆーのが個人的にも正直なトコロなのです(⇒フツーに小林が行方不明になった事実のみを伝えて終わる…とかでもむしろ好かったのではねーかと)。  まあ、ひとつ多分明らかな「逃げ道」として今時点でも在ると思われるのは、現代の日本やアメリカではなくまずはもっと「田舎」な国で、或いは「昔の話・映像」としてやってみる…というコトですかね。こないだ『女神の継承』なんてのもありましたし、今後も新興国産のモキュメンタリ・ホラー(or ファウンド・フッテージ)とゆーのはジャンジャンつくられるコトでしょう(楽しみにしています)。昔の話…てなると(若干雰囲気違いますがちょっと前に『アントラム』とかってのも在ったモノの)チャンとやろーとするとむしろカネ掛かったりもすると思うので、少~し気長に待とうかと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2022-09-19 18:39:47)
743.  グッバイ・クルエル・ワールド 《ネタバレ》 
最近は(こと新作は)ほぼ映画館の予告編のみしか事前情報を入れていかないのですケド、今作はなんか銃撃戦の派手さを強めにプッシュしてたよーな…という印象しかなかったので正直も~ちょいスカッとイカせてくれる系のクライム・アクションを期待して観に行ったのですわ。そしたらですね、意外にも終始かなり重くて暗い系統の人間ドラマの比重の方がバリ高くって、んでアクションは派手と言うよりはむしろただ悲惨・凄惨(=死人の数が無暗に多い)てなモンでして、かつソレもあくまである種の「彩り」でしかない…という感じではありましたかね。全体としても、とにかくテンポからして実に重たいのですよね…(=コトの発端から終局までの「日数」とてもそもそも結構長かったり)。コレは私のよーに「思ってたんと違う」コトになった人とか、あとそもそもキョウビの娯楽系犯罪映画に慣れてしまってる人とかだとも~ちょっとキツイかも…という気もしますですね(少なくとも、確実に好みは割れる方の作品かと)。  私自身は、まずこーいう重めのテンポの映画が決して嫌いではないコト、かつその重めのテンポ(で描く)にそぐうダケの「人生の重さ」とゆーのもそれなりにキャラ各々に備わっていたとは思えるコト、あとはそんな彼・彼女らの重い暗い辛い演技だって(どちらかと言えば)まま優れたモノの方が多かったかな…とも思えたコト、そこら辺を鑑みるとソコまで悪い作品ではなかったかな~というコトでいったんこの評価としております。若干ながらアートみとゆーか、特に宮沢氷魚&玉城ティナという現時点イチ押しの美男美女を揃えての「狂乱の美」の描き出しなんかを含めても、最近私が観たヤツだとレフンの『ドライヴ』なんかにちょっと似てるな…(=アレ私相当に好きなのですよね)とか思ったりなんかもして…ですね(この二人に関してはもう一つ『BLACK LAGOON』の双子とかにも少し似てるかな…とか思いもしましたですケドね)。  ただね………評点を迷ったとしたら(どちらかとゆーと)もう一点下げるか…というコトでもあるのでして、なんちゅーかツッコミたくなる箇所とゆーか少し完成度の低さが随所で垣間見える…と言いますか。論うと結構キリがねーのですが例えば、前述どおりアートみやらファンタジック、或いは見た目の美しさ・インパクトを少し取り込もうとした結果として、他方でややリアリティを欠く場面が所々目立ってしまっていて、ソレがこーいうごく「血肉の通った」物語とは相性が好くなくも思えたという点とか。あとは非常に具体的なポイントなのですが、登場キャラは総じて人生に行き詰まってそして「行き着く先」に行き着いてしまう…という人間で揃えられて居る、にも関わらず、何故か斎藤工ダケはそんなに人生に行き詰まってるという感じが(実は)なくって、で中盤で意外なホドにアッサリと頓死してしまって、かつ(何よりも)そんな彼が確実に前半はイの一番に目立っていた…という重大な「不揃い」とか。あとね~重いのは重いので嫌いではねーんですが、さっき挙げた『ドライヴ』はゆったりしたトコロはゆったりしてるケドその分「緩急」がハッキリしててソコにはキレも兼ね備えてた…というヤツなんすよね。しかしながら今作には正直、そーいう緩急てのがほぼ無いのですわ(その「急」たるべきアクションシーンとて、アクションとしては確実にじっくり見せる方のヤツばっかりで)。コレも正直(重ね重ね)好みは分かれるコトになってしまうだろう一つの「元凶」だとは思いますよね。  もう一つダケ、コレはオーラスなのですケド、銃声が一発だったのは(私がちょっと思案した結論としては)大森南朋はあの場で殺したケド西島秀俊はいったん生かした、というコトですよね(=カネの行き先を吐かせないといけんから)。だとしたら、このお話って結局まだアソコでも(完全には)終わってなくって、ソレってやっぱ(映画として)ちょっとイケてなくないですか?と思っちゃったりなんかして…ですね。そもそもココって、二人ともあんな重傷で片や東京・片や山梨からどーやって(多分)伊豆まで来てんの?(流石に無理でしょ?)とかも悩んでもーたりして…
[映画館(字幕)] 6点(2022-09-10 00:05:51)
744.  セッション 《ネタバレ》 
こと教育(或いは種々の訓練法・トレーニング法)とゆーのに関しては、残念ながら中々「絶対」というモノはないのかなあ…とも思っていますね。それは「絶対に良い」というモノも無いのだし、誤解を恐れずに言えば「絶対に間違っている」というモノも(実はあまり)無いのではないかな…とゆーか、唯々「受ける側の素質・性質に依る」というコトなのかもな、と(仮にその人がその方法で適切に成長できた=目的を達成できたのなら、兎にも角にもそれは多分「正しい」方法だったのだろう、と)。  だから私としてはまずは例えば、特に義務教育の様な(ある面で強制的な)教育の場面においては、本来的には教師・学校の側が生徒個々に合わせて教え方を変えるとゆーのが「あるべき姿」だと思ったりもするのですね。しかし、それは中々理想論の域を出ないコトだよな~ともまた思うのですし、特に今作の様な「スパルタ」をモットーとする教師の場合は生徒に依って態度を変えるとゆーのは尚更困難なコトだとも思いますし、そもそも今作は(自分で選んで入った)大学のお話でもありますので、だからどーいうコトになろーが半ばは生徒自身の責任でもあるのかな、とも。我々生徒の側としては、つくづく入念に情報収集+各所に相談のうえ慎重に慎重に選択をする、というコトの腹積もりは常に必要になってくるのでしょーね(まあそれも、常にそんなにウマいコトいくとは思わないのですが、この世間で一定以上のレベルで「ヤバいヤツ」の噂ってのは集めれば集まってくるモンだとも思いますし)。  とは言え、一方でこの場合でも当然、教育を授ける側の責任として自分がどーいう目的でいかなる教育を行うのかは事前に生徒に誠実に説明する義務があるとまずは思います(取り分け今作のフレッチャーについては、その目的にせよ手法にせよ通常の範囲からは間違いなく逸脱したレベルのコトをやっているですし、あまつさえ生徒からはカネを取ってやってるコトなのですから)。更には、万一にも自分が施した教育の結果として何らか非常に「重大な失敗」が起こったのならば、少なくとも教育者としてはその責任を問われずには済まされないだろう、とも確実に思います。施す者と受取る者という非対称な関係性の観点からも、そこでは常に「目的が正しかったから」「受取る側の同意があったから」「他では通用したから」といった類の「言い訳」とゆーのも総じて通りはしないものだ、とも思っていますね。要は説明責任と結果責任とでも言いましょーか、それを今作のフレッチャーは果たしていたのか。  結論的にはそこら辺も含めて、私は今作のフレッチャーには全く共感・賛同できなかった、なので映画としては諸々の点でかなり優れた作品だと感じつつ、評価としては高くは付けられません(=その示す価値観に根本的に共感できないから)。そして、これは私とフレッチャーのあるひとつの「見解の相違」でしかないとは思いつつ、私はどだい(例え純粋芸術の分野においても)人間性の伴わない才能に価値が有るなどとは全く考えていないのですよね。人間が人間でなくても善かった瞬間など、この世界の・歴史の、何処にも・どの時点にも存在しなかったと考えているからです。音楽でもスポーツでもどの分野でも、最も優れた指導者とゆーのは教え子に何らかの「Arts」と同様に人としての在り方をも教え込むモノだと確信していますし、だからその意味では彼は確実に二流以下の指導者だと思うのですね。更に言うなら、彼は次なるチャーリー・パーカーを見出すコトがその唯一なる目的の様ですが、そもそもジャズという芸術自体を何故に、そーいった一握りの天才の(且つは)才能のみで成立している様なモノだと見做せるのでしょうか。諸々と実に近視眼的で、そして浅薄な男だと思うのですよね。  重ねて今作、私には「それこそが芸術だ」と言っている作品に見えていました。私はそうは思わないので、この評価とさせていただくのですね。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-08-26 16:07:29)(良:1票)
745.  ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
うーん…水準の高いゾンビ映画だとは思うのですが、個人的にはあまり好きではないのですよね今作。その最大の理由はも~シンプルに、この名前だとどーしたって元ネタと比べちゃう(=相手が悪い)というややアンフェア気味なヤツでしかないのですケドも。。  ただ、一点どーしても言っておきたいのは、今作と元ネタの最大の相違点としてのゾンビの属性の差異(=「高速系」か否か)の観点からしても、少なくとも中盤は元ネタと同じ様な人間ドラマ(部分的にはコメディ含み)を高速系ゾンビでやろうとしてる…てのがやはり少し難しかったのではないかな(こんな感じでさも同じ様にやったらば)とゆーコトですかね。コレも少なくとも元ネタの(特に)ロメロ版は、確実に全体としてブラック・コメディとして仕上がる様に(ショック描写に関しても)隅々まで整合していたと思うのですよね。ソコについて今作では(前述のドラマ部分の他にも)アクションのキレの好さやかなりグロテスクなシーンなども交えて多様なゾンビ映画の好さを作中に求めている様に見える、その意味では少し一貫性を欠く様にも思われるのです(重ねて取り分け、中盤のまろやかな人間ドラマの部分が浮いている、と)。ココに関してはもう一つ、個人的にはキャラも多すぎる(=広いけど浅い)という様にも思われます。  もちろん重ね重ね、ソレはゾンビ映画の多様な好さをごくコンパクトに詰め込んだ作品としての”もう一つの側面”でしかないとも思われます。なのでやはり個人の好み次第…というコトでしかないとは思いますケドね。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-08-24 20:28:46)
746.  ザ・ピーナッツバター・ファルコン 《ネタバレ》 
うーん…終わり方がなァ~~~  お気楽寄りのコメディ・ロードムービーとしては実に心地好くて有用な作品だと思いますよ。(チンピラ二人を除けば)基本気の好い人(+面白い人)しか出て来ないですし、ノンビリした風景やら音楽やらも極上にリラクサブルで(だだっ広い凪いだ海にポツンと浮かぶ筏の画が特に好きでした)。終盤、ややドタバタと盛り上がるトコなんかもごく適度でイイ感じだったかなと。  ただ、旅は人生の(本当の意味での)「息抜き」になり得るとは言え、ソレは「答え」にはならないとも思うのですよね(よっぽど酷く傷を負っているなら一年くらいは放浪してみても好いのかも知れませんケド)。百歩譲ってタイラーはともかく、少なくともザックとエレノアに関しては本作ではその息抜きを終えて「次に進む」コトの方が観たかったと個人的には強く思いますし、コレも少なくとも私には今作はそーいうお話(=彼らがそーいう心持ちになれたお話)だと見えていました。なので、このラストは正直ちょっと映画が「終わらなかった」様に見えてもしまいましたかね(=ホントにコレで終わり?的な)。ソコは多少、残念にも感じられます。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-08-05 00:05:43)
747.  吸血鬼ノスフェラトゥ(1922) 《ネタバレ》 
今回鑑賞出来たのは「アメリカンバージョン」というヤツらしく、クレジットやインタータイトルは全て英語、かつ登場人物の名前もブラム・ストーカー版に準拠したものに変えられている様です。ソレも含めて、まず原作の内容が頭に入っていればサイレント作品としてはごく観易く・分かり易く観れる作品だろうと思いますね。で、極初期のホラー作品として(今でも)ヴィヴィッドに怖いかと言われれば決してそーでもないかな…と思うものの、肝心のノスフェラトゥ自体のヴィジュアルに代表される禍々しい物理的表現、或いは登場人物の恐怖や狂気の表現(演技)とゆーのは、コレは決して現代のソレと比べても(エッセンシャルな部分では)全く引けを取らないモノかな…とも思えました。特にやはり、ノスフェラトゥ自体の画ヅラ・雰囲気なんかは実に強烈なマデに不気味だったですね(⇒コレとて似た様なヤツは現代のホラーの中にだって今だ幾らでも見い出せるかと)。結論、機会が在れば観ておいて損は絶対に無いと思いますね(かなりオススメ)。
[DVD(字幕)] 6点(2022-07-16 23:54:42)
748.  X エックス(2022) 《ネタバレ》 
作品の時代設定は1979年で、この年代はと言えばも~世は正に大スプラッタ時代!だったてなモンでして、コレまた本作とて本質的にはかなり典型的なスプラッタではあるのですし、見た目的にも多分に『悪魔のいけにえ』的だともまずは思いますよね(個人的にはも~チョイ古い『サイコ』にもかなり似てるな…と思いましたが)。大枠のみならず、細かい部分の設定や展開運びもごく典型的だとは思います(往年のスプラッタ宜しく今どき前半がほぼ「エロしか無い」てのも逆にもはや新鮮かも、と)。ただ、肝心のホラーモンスターに関してゆーならその時代相応?な「性質の反転」或いは種々の側面における更なるドラスティックさ・悍ましさ、という部分には多少の新規性が在ったかと思ったりします(でもコレとて、本質的なコトなのかと言われるとそーでもないかな…という気もしますケドね)。  どちらかとゆーと本作の新規性は、コレはアリ・アスター作品に代表されるA24(のホラー)の特性と言えるのかも知れませんが、本作はシンプルなスプラッタであるにも関わらず(前述のそのホラー主体の特性からしても)単純に空気が・テンポが「激重」なのですよね。前半はともかく、後半に入っても特にボルテージ上げずに実にじっくりゆっくりと「真綿で首を絞める様に」攻め込んでくる殺人鬼とゆーのが、個人的には一番面白く感じられた部分であります(まあ、ホラー的な意味ではこーいうヤツも観たコトないなんてコトは全くねーのですケド、重ねてこんなコテコテのスプラッタ(スラッシャー)でやられるとちょっとオツにも思えるな…とゆーコトでして)。往年のホラーファンからするともう一つ、コレっても~何かちょっとフルチ・ゾンビ的だったな…とも思いましたかね。  ただ重ねて、如何せん映画としては特に前半がだいぶ長いコト「重すぎて」あまり面白くないのですよね。ようやく後半(佳境)に入ったとて大してスピードアップしないのにも最初はやっぱかなりイライラしてたのですケド、途中から「こーいうコンセプトなのかな…」と思い始めて以降はそこそこ興味深く観れた…のですね。ただコレもやっぱ(オーラスはともかく)最後まで観ても爽快感とかキレってのは然程感じられなかったのも確かでして、個人的には「こーいうのも(偶には)アリかな」以上の感覚にはならなかったとゆーのが結論的なトコロすね。まあ流石のA24!的に、映画自体の質はまたかなり高かったとは思いますケドね。
[映画館(字幕)] 6点(2022-07-15 23:48:09)
749.  雨の日は会えない、晴れた日は君を想う 《ネタバレ》 
でもゆーて、ワリかし無くはない方のハナシじゃないケ?と思ってしまいましたが、あくまで私におけるこの既視感の理由は先に『永い言い訳』を観ていたからでした(でも『永い言い訳』の原作小説の刊行と本映画のトロント映画祭での発表はドンピシャで同年なので、どっちが先…というコトではなさそうですケド)。ただ、アッチに比べると今作の方がだいぶん繊細で曖昧、かつ少し「分かり難い」話ではありますかね。取り分け、アッチがごくシンプルにポジティブな過程を終始辿ってゆくのに比して、今作はそーいった側面も備えつつも(=ナオミ・ワッツと彼女の息子のお話の部分)かなり終盤深くまで本質的にはネガティブな展開をし続け、一方でオーラスでは主人公はふと吹っ切れた様にも見える…という点においてはそんな感じかとも思います。  まあ個人的には、彼を捕らまえていたのは一種の「罪悪感」とゆーか、ないしは自身に対する怒りだとは思うのですよね。ソコを、物質的・表面的に満たされた生活で見えなくなっていた種々のコトを刮目して見い出した結果、色々と(=自分も他人も)許すコトが出来た…という様な話かなと理解しました。ただ一点、どーにも共感がしにくかった…とゆーのが、ゆーて彼がこ~んな派手な自暴自棄に陥っても(ある種)OKだった…というコトの理由は、やはり物質的に満たされているから、ですよね。ある面で非常に「大人気ない」とゆーか、言っちゃあ私には「金持ちの道楽」的なコトにすら見えましたよ(偉そーなコトを言って申し訳ないですケド、皆そんな余裕なんて無い中で頑張ってんだよ!と)。やはり個人的には、ちょっと本質的には共感できなかった…という作品になってしまいますかね(ごく残念なコトですケド)。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-07-13 00:52:26)
750.  エルヴィス 《ネタバレ》 
まず、映像や音楽の面はかなり高度な出来だったのではないかと思うのですね。特に映像は、少し漫画チックな種々のアイデアも含めて全編に渡って相当に凝り抜いている…という印象で、取り分け前半1時間半くらいまでの目まぐるしいカット割りは「ココまでやる必要ある?」というぐらいに個人的にはワリと圧倒されました(=決して全然嫌いなヤツではないのです)。楽曲も個人的にはかなり好きなモノでしたし(流石に世代ではないので元々好きだったというワケでもないのですが)、この部分については主役のオースティン・バトラーのパフォーマンスが(率直にコレも)相当に高度だった・精密につくり込まれていた、と思います。その他も、衣装・美術やヘアメイクに至るまでヴィジュアル面のクオリティは細部まで行き届いて素晴らしいモノだったと思いますし、重ねて「見た目」や「聴いた感じ」という外見的な部分は総じて好い仕事だったと思うのですよね。  他方、お話の中身・シナリオの出来はごく平凡だったかな…とも。結論からゆーと、エルヴィスとマネージャーたる「大佐」の現実の関係性から見たとしても、この大佐とゆーのをトム・ハンクスにダブル主演的に演らせる…というアイデア自体は決して悪くない・間違いではないモノに思われるのも確かなのです。が、結局やはり彼らが実際にどーいう関係だったのかがイマイチ今作ではしっくりと頭に入ってこないのですね(「共依存」的なコトにせよ大佐から見ての「寄生」的なコトにせよ)。個人的には、エルヴィスがエルヴィス個人として既成の社会通念をブチ破っていく前半は(それでも)かなりテンションアゲアゲで観れたのですケド、一方でソコでも大佐とゆーのは(ソコに関しては)エルヴィスの「邪魔」にしかなってない様にも見える(+エルヴィスを利用してるダケにも見える)のですし、更に後半はエルヴィスが精神の安定を失ってゆく+彼と大佐の関係も破綻してゆく(=いよいよ大佐が単なる悪役にしか見えなくなってゆく)+だけど彼らの関係は最後まで(何とな~く)維持され切った、という種々の出来事がお話として全く説得力を持って繋がってこないのですよね。正直、エルヴィスが単なるおバカさんにも見えてまう…つーか。  ただ、お話の結論部分「エルヴィスを殺したのは『愛』だ」というコトについては、結局まあそーいうコトなのかな…と思ってしまったのはまた確かなのですね。ふた昔(以上)前の歌手の方って結構「魂を燃やして(命を削って)」歌う人達が居たじゃねーですか、とゆーか。そーいう人って(コレも結構)非業の死を遂げている方が多かったりするのだよな…とゆーのが実感として私の中に在るのでして、コレもやはりそーいう話なのかな…というコトについては個人的にはワリと合点はいきましたかね(まあ、ソレ自体とてまた平凡っちゃあ平凡……?てな気もしなくはねーのですケドも)。評価はかなり迷ったのですが、いったんこの点数で。
[映画館(字幕)] 6点(2022-07-09 01:03:40)
751.  ブラック・フォン 《ネタバレ》 
街では、少年を狙った誘拐事件が連続していた。近しい友人達すらも異常犯罪者の魔の手に落ちてゆく中、遂に主人公も…地下室に閉じ込められた彼もまた、犯人の毒牙にかかってしまうのか…しかし、救いの手は意外な所から差し伸べられたのだった………  妹が軽く霊感持ってるコトなんかも含めて、状況設定としてはホラーとして観たコト無いなんてワケでは全くねーのですが、キモとなる中盤の展開とゆーのは率直にかなりユニークですね!このお蔭で今作、ジュブナイル・ホラーで霊能もので、当然サイコスリラーなのにオカルト、そして何より(一風変わった)青春もの・友情物語としても十二分に成立している、という非常に独特な質感に仕上がっていたかと思います。妹が(ガキンチョのクセに)相当に気っ風の好い・気持ちの好い女のコで、彼女が目立つ序盤&終盤は(比較的にも)シンプルにかなり面白かったと思いますし、特にラスト付近は主人公の兄貴の方も正に「一皮剥けた」という感じに抜群のキレを発揮してくれるので、観終わった感じもごく良好でしたです。フツーにオススメできる良作ホラーかと思いますね。  多少物足りなく感じた部分があったとしたら、そーは言いつつ中盤が少し地味でかったるかったかな…というコトですかね。描写自体が少し地味なのに加えて、ここら辺てのはヘルプ幽霊の助言に従ってるのに結局上手いコトいかん…という予定調和がまたダルいのと、同様にこの辺の幽霊ってのは(主人公が名前を知ってたってダケで)別に生前に深い繋がりが在ったというワケでもないのでその意味でも少しエピソードとして濃度が薄いのですよね。重ねて、かなりユニークで、かつホラーとして・娯楽映画としての基礎的なクオリティもまま高い作品ではあるのですが、その点を念入りに勘案してのこの評点というコトで。。
[映画館(字幕)] 6点(2022-07-01 23:09:33)
752.  ジンジャーとフレッド 《ネタバレ》 
また多分に監督一流のシッチャカメッチャカではあるのですが、本質的にはいわゆる巷の巨匠さん達が年取ってからつくりたがる様な懐古的なアレですよね。ただ、例えば最近の『男と女 人生最良の日々』の二人ってのはどっちも恐らく90絡みなのに対して、今作の二人(コッチも多分にフェリーニ映画の印象が強いカップルながら共演は実は初だとか)は精々60チョイ過ぎくらいで、コレはつまり「健康寿命が延びたんだなあ…」というコトかなと思いました(個人的にはある意味コッチの方が=コレくらいの歳で演る方がイイかもな、なんて)。  まあ、だからこそやはりソコで浮かび上がって来るのはつくり手の「本質」とゆーか、今作だってモ~ただ「人生はお祭りだ」という映画でしかないのですよね。流れやシーン自体の内容は(比較的には)分かり易いですが、ソレ以上の意味はほぼほぼ無いって作品だと思いますし、ゆーてソコまでコミカルに笑えたりするワケでもねーのですよ。そして、ごく陰キャな私の個人的な事情としても、やっぱコレってまたごく「陽キャ」な価値観だな、ともね(誤解を恐れずに言えば、正直少しだけ肌に合わないな、と)。私がより好みなのはまだ確実に『男と女 人生最良の日々』とかの方ではあるのですね。  でも、そんなお祭りみたいな人生のオモチャ箱の中に分量自体は決して多くもないものの、やはり主演二人のシーンのそれぞれはどれも好かったと思いますね(ラストのショーもその他愛無さも含めて非常に暖かい気持ちで観れました)。ジュリエッタも変わらずキュートでしたが、やっぱ兎に角マストロヤンニは素敵すぎました。このハゲ方でこんなに素敵な人って他に居るの?とでも言いますかね。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-29 12:59:40)
753.  ディストラクション・ベイビーズ 《ネタバレ》 
今をときめくランジャタイの国崎くんが何時だかまた面白いコトを言っていた…てのが、人間は死ぬと天国か地獄か、或いはもう一つ「狂人の都」に行く…という話で、乗っかる様で恐縮ですがコレは私も常々考えているコトであって、要するに世の中には三種類「善人」と「悪人」と「狂人」が居る、と。つまり、何らか合理的な思考の下に善として振舞った方が得だと判断した人間と、その逆をゆく人間と、そーいった善悪・合理的思考の彼岸に流れ着いてしまった(謂わば)人間を辞めてしまった人間とゆーのが居て、近々ではさしずめプーチンなんてのは最後のヤツの類でしょーな(実は)。ただ或いは、そーいう理性(=利己的思考)が為せるワザとしての判断に基づかずにただ善(或いは悪)たろうとする輩とゆーのも、ある種やはり何処かオカシイのだろーな…と思ったりも(=根本的に信が置けない、とゆーか)。  で、今作の三人とゆーのもやはり「狂人」の類だとは思うのですよね。だから、むしろ彼らが何故こんなんなったったのか、という部分がまるで描かれないのは、個人的には逆にしっくり来たとも言えるのですよ(コレはある種の「キレの好さ・無駄の無さ」なのだ、と)。或いは単純に、作中のヴァイオレンス描写だってコレも高度なキレの好さ・リアリティを湛えているし、ソレは主演三人の演技にしてもまたそーだとも思いますし、結論、中々新鮮・鮮烈な映画だな…とゆーのは確かにそーは思うのですよね。でも、ソレもゆーてごく「表面的な」ヤツなのだよなあ…と思ったのもまた確かで、個人的には今作も「コンセプトは在るけどテーマは無い」という類の作品だな、と。結局、人間を(=人間の有様を)描いている様で実は人間を描けてはいないのですよ(⇒何故なら、狂人は所詮人間ではないから)。もっと純粋にスリラー(或いはソコを通り越してホラー)とかってゆーならまだしも…と言いますかね。  ただもう一点だけ、重ねて主演の三人の演技の質は中々エゲツないというモノだったとも思うのですね。とゆーか、この年齢でこのレベルの優れた演技(=「演技が上手い」とゆーののも~一段上のヤツ)が可能な役者が三人も揃った…とゆーのが、そもそもかなりの希少価値で(すら)あるかな…と。その意味でもやはり、諸々と中々にユニークな映画だったな、とも思いますのよね(なので1点加点しておきます)。
[DVD(邦画)] 6点(2022-06-28 22:49:51)
754.  愛人/ラマン 《ネタバレ》 
正直、レオン・カーファイはともかくジェーン・マーチの演技はかなりボヤっとしてる様に感じられて、中盤くらいまではあまりピンと来てなかったですね(エロ描写も、映画の描写として or 時代的なレベル感としてはそこそこ高度かとも思いますが、ゆーてそこまで…という感じでもあったので)。ただ、あまりにも醜悪な彼女の家族の描写(⇒その後には男の方の家族も似た様な有様だというコトも分かるのですが)を見るに、やはり彼女の「動機」の主たるモノとゆーのは一種の「反抗」であり、ただその中でも同じ境遇を生きるコトのシンパシーから二人の関係性は次第に真実味を帯びていった…という部分については最終的にはそこそこしっくり来ましたかね(まあソコも含めて、ワリと普遍的=在り来りな話だとも思いますケド)。特にエキゾチックな画づくりの感じが好みだったコトもあり、まあまあ楽しんで観れたかなとは思います。悪くはなかったかと(ゆーてジェーン・マーチもかなり高度な小悪魔系合法ロリで相当に可愛かったですし)。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-26 11:11:01)
755.  恐怖のいけにえ 《ネタバレ》 
ま~たテキトーなタイトルで、もはや意味も通じないすよね。。とは言え今作、内容はま~た確かに『悪魔のいけにえ』系のツーリストものではありまして、しかしその側面はごく非常にシンプルな展開運び+直接的なショック描写も(質・量ともに)かなり控えめで、率直にそれら含むホラー要素に関しては現代に至ってはかなり手緩い…という感じかと(エロも在るには在るのですケドごくささやかなワンシーンのみで、だから中盤までは正直間延びも感じられるし、全体的にも時代相応にかなりテンポ自体が緩めだったかと)。でもその一方で、お話の根本部分は近親相姦(とソレが産んだ異形)がもたらした悲劇…というモノなのでして、逆に現代ではちょっとコンプラに引っ掛かるカモ?てレベルでインモラルでも(あるっちゃ)あるかなと。でも重ね重ね、その肝心な異形(と彼の犯行たるショックシーン)の描写そのモノとてやっぱソコまで高度にグロいってワケでもなくて(原題が『The Unseen』なダケあって終盤まで彼は全く姿を「見せない」てコトだったりもしましてですね)コレもやはり直接的な意味での「パンチ」は弱め(⇒ムムム…とつい唸っちゃう位に)ではありますかね。。  でもでも、そのまた一方で(≒その替りにとでも言いますか)個々のキャラクターの造形+ソレを表現する俳優の演技自体はかなり重厚につくり込まれているのでして、終盤にかけて劇的なシーンが展開してゆくに連れてソコはどんどん迫力を増していき、結果相当に観入ってしまった…という感じであったりもするのですよね(ある種、その人間ドラマ的な部分の質感はコレも少し「クラシカル」にかつ優れたモノであったと言っても好いかもなと)。肝心の異形を演じるのはスティーヴン・ファーストですが、率直に彼の演技はかなり真に迫ったもので多分に恐怖の対象たり得、かつ仄かに茶目っ気や無邪気さも感じられる奥深い多面的なモンスターてのを見事にリアリティ豊かに成立させていました。その父親(=諸悪の根源)を演じるシドニー・ラシックも、何処となく息子に通じるような茶目っ気も醸しつつ一方で高度な凶悪さ&狂気をも十二分に体現する演技がコレも見事でした。母親役のレリア・ゴルドーニとて、悲哀・絶望に塗れる悲惨な境遇の中でも最後に魅せつける毅然たる人間性がコレも率直に素晴らしかったかなと。そして主人公のバーバラ・バックもまずは美貌が冴え渡ってましたし、また叫びっぷりもまずまず素晴らしくてホラーヒロインとしては上々だったかと思います。結論、中々どーして掘り出し物と言って好い優れた面を持つ作品だったという気がしてますね。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-23 00:56:14)
756.  峠 最後のサムライ 《ネタバレ》 
題材的にはソレこそ去年の『燃えよ剣』ともメッチャ被るし、で双方の主人公の単純な人気・知名度、或いは映画自体の「物量」とかの面でもアッチの方がだいぶん「ポピュラー」な感じはするのよね(私がこの原作読んでないダケなのかも知れんケド)。だから元々同じ年(2020)に公開しよーとしてた…てのだってある意味チョイと「無謀」な気がするし(アッチは東宝でコッチは松竹なんすかね)んで(今や) 割かし大事そーなコトとして「ドッチを先に観る?」てのだって、私自身も答えはちょっと出て来なかった…と(思案に暮れてはみたものの…)。  ただ特に、今作で監督が「表現としてはナニをやりたかったのか」てのは結構高度に真逆だな…とも思ったりして。テンポの緩やかさ・華美に走らないシンプルで落ち着いた画づくり・演技の重厚さ…等々、コッチはごく非常に硬派で実直(もはや「朴訥」)といった感じに思えまして、そーいう演出方針的な部分は(全体的な「分かり易さ」も含めて)少なくとも個人的にはかなり好みな方のヤツだった…とは(まず第一に)言っておきたいのです。他方、戦争(戦闘)描写なんかもまずまず手堅くもありましたし、結論、私は今作全然悪くない作品だと思いました。面白かったすね。  でも、確かにこの感じは(言い方を変えると)少し「古風」または(誤解を恐れずに言えば)「シニア向け」で、かつ決してキョウビの映画っぽくもない(=スタイリッシュさとかはあまり無くて、本当に少しだけはリーズナブル感もある…カモ)と言えるかとも思うのですよね。重ねて、テンポの緩さ・雰囲気の重々しさ(=ある種の「キレ」の無さ)なんかは多少好みの分かれるトコロかな…と。あと純粋な内容面にしても、例えば(脚本の取捨選択的なコトとして)北越戦争の最中には領民の一揆が発生しててコレが戦況に大きく影響した…とかって事実はオミットされてるし、またオーラスの継之助の最期だって単純にナニが起きているのかが非常に分かり難かったりもするのですよ(=恐らく、単に破傷風で死んでゆく…という描写にはしたくなかったのだケド、じゃあどーいう風に描くかって部分のアイデアが残念ながらチョイ凡庸ぎみだった…てコトかと)。だからコレも、全部が全部どこまでも面白かった(=行き届いてた)とは言い切れない…という作品だってのも確かにそーだとは思うのですよね。  ただ重ね重ね、私は今作かなり面白く観れましたですよ。一番面白く観れてたのはナンてったって主人公の役所広司の重厚な役づくり&随所で迫力抜群な演技&(そしてナニより)醸されるオトコ臭い人間的魅力!だったのですね。確かに、彼こそが「最後」の⇒そして(それ故に)最も近代的な・進歩した「サムライ」だったのではないかな…と思いました。コレもやはり、原作の方も読みたくなってしまいますよね(『燃えよ剣』も買ったダケで積んである状態なんですケド…)。
[映画館(邦画)] 6点(2022-06-17 23:42:10)
757.  吸血鬼ドラキュラ 《ネタバレ》 
『魔人ドラキュラ』の約30年後、再び映画界にクラシック・ホラーの大流行を巻き起こした(コチラも)歴史的作品…とのコトですが、驚ろ驚ろしい質感自体は前作から引き続きでしょーが諸々と技術的進歩は著しく、その「怖さ」自体は確実にこちらの方が上…という様にはまず思われますね。映画の尺とゆーのはあまり変わりませんが話自体の密度・テンポはだいぶ向上しており、かなり原作に近い展開に仕上がっているよーで単純にシナリオとして(今なお)面白く観れると思いました。ショック描写も(ルゴシの気品溢れる雰囲気に比しても)ハンサムではありますが無口、かつ(牙を剥いた)顔が単純に恐ろしい・野卑なクリストファー・リーがとにかくまずシンプルにおぞましいですし、荒事なシーンも結構豊富で(特にオーラス)その意味でもパワフルさとゆーのは前作とは比較にならないかと。個人的にはコッチの方が面白かったすね。  ただ一点思うのは、クリストファー・リーが…とかではなくて、やっぱ古典的吸血鬼ってのは今どき「弱点」が多すぎますよね。前作・今作ともにまず単なる十字架にすらかなり弱いですしニンニク等を仕掛ければ近くにも寄って来ないという描写にもなってますし、今作のオーラスなんて太陽一発で即死!てのはキョウビじゃちょっと呆気無さすぎ…と思ってまうのが正直なトコロすよね。個人的には現代でも尚ホラーモンスターとして活躍できるだけの十分なポテンシャルを備えるキャラだとは思うのですケド、他に強力なライバルも多い以上は古典的設定にこだわらないユニークで「柔軟な」描写の仕方、とゆーのは今後は必須なのかもな、と。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-02 00:53:21)
758.  天はすべて許し給う 《ネタバレ》 
メロドラマとしてはコレもコテコテすね(オーラスで唐突に大怪我するトコなんて特に)。でも、2人とも(時代的なコトでしょーが)無闇にベタベタしたりしないので、その部分はむしろ品好く心地好く目に映ります(今や)。画づくりやジェーン・ワイマンのルックスも含め、全体的にそんな感じのごくエレガントな「美しさ」てのを湛えていてソコも確かに見ドコロでしょーが、面白いのはやはり子供2人や町の連中を交えてドロドロと陰湿な雰囲気になってゆく場面かと。キョウビ同じコトになっても流石にココまで悪い空気にはならないかとも思いますが、でも似た様なコトは発生し得るだろう…とある種分かり易く共感し易く、一方で社会倫理的な意味での向上としての「隔世の感」も覚えられる…てのも実は本作を観る価値ではないかな、と。重ねて、ジェーン・ワイマンの素晴らしき品格を含めて、今だに十分楽しめる映画だとは思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-01 21:54:55)
759.  亡霊怪猫屋敷 《ネタバレ》 
シナリオの中核部分はごく典型的な因果応報的「怪談」ばなしとは言え、まずはカラーとモノクロを使い分けるアイデアがとても素晴らしかったすね。血腥い凄惨な過去パートでは竜胆寺小金吾の無表情な青白い顔(に流れる鮮血)が実に不気味でしたし、片や現代パートの化猫老婆も何処かモ~幽霊画の如き侘び寂びの風情をも纏って無彩色にごく寒々しく…と言いますか。どちらにせよ現代的ホラーの鋭い怖さ、とゆーよりはもっと脂汗の滲み出る様なジトっとした重い(和の趣き溢れる)恐ろしさが在った…といった感じで好かったな~と思います。クラシカルですが、これからの季節には決して観て損も無いかと。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-05-29 02:43:22)
760.  ゾンビーワールドへようこそ 《ネタバレ》 
邦題は非常にテキトーなモノになってしまってますが、本作は原題のとおりに「ボーイスカウト」の高校生三人組がそのスキルを駆使してゾンビに立ち向かう…という明確なコンセプトを有するゾンビものでした。で、ゾンビ・アウトブレイク@田舎町としては発生する事象や全体の流れ自体は非常にオーソドックスなモノですケド、ゾンビ自体のレベルとしてはやや人間性残し(顔見知りに反応したり)+運動性も高度に残し+感染拡大速度も速め(でまま大量発生してる)…という点では状況のシリアスさはそこそこレベル高め、かとも。かつ、主人公たちは(高校生ながら)単なる脱出を目指すのみならず、終盤にはもう一段上のミッションに果敢にチャレンジしてゆく…という建付けでもありまして。  とは言え前述どおり、おおまかな内容としては極めてオーソドックスだと言っても好いかと思うのですね(多分にコミカル+適度にエロが入るコトも含めて)。んで、ゾンビ映画としてのつくり自体もまま上質な方だとゆーか、アクションやゴア描写の質も決して悪くはないし、終盤なんかはまずまずイイ感じにデーハーでテンポも全然悪くないのです。しかし、一番のコンセプトたる「ボーイスカウトのスキル発揮」という点に関しては、ココには取り立てて鮮やかなアイデアも無くてどっちかっちゅーと平凡だったかも知れないな、と。するとやはり結局、他のハイティーン・ゾンビものとの差別化という側面でも少しパンチ「弱め」かもな…とゆーのが個人的には結論になりますかね。重ねて、決して悪くはないごく手堅く観易い若者向けゾンビだったとも思うのですケドも。  ほか好かった点は、第一にシンプルにゴア描写(特に頭部粉砕描写)が中々キレが好くて爽快だったコトすかね(今作って間違いなくティーン向け作品だと思うのですケド、にしちゃ随分とハッチャケてるな…とゆーか)。もう一点、メインヒロイン・ケンドル役のハルストン・セイジちゃんも確かに激マブだったのですが、実質的ヒロイン・デニース役のサラ・デュモンさんの気っ風の好い「姐御」感の方だって個人的には結構堪らなかったのですよね。この方、今作以外には特に目立った映画活動も無いよーなのが少し残念なのですが、いずれまた何処かでお会い出来ればな…と。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-05-28 21:35:07)(良:1票)
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