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61.  トロイ(2004) 《ネタバレ》 
ピーター・オトゥールの目は青い。オトゥールの目は、青かったんですよね。でも、本作のオトゥールの目の青さは、歴史を呑み込んできたエーゲ海のように、深く澄んで、憂いや悲しみを帯びて、それは綺麗な青だったなぁ。作品自体は、あの原作を、どう仕上げているかが一番の興味だったけど、当時の戦術を再現した(?)戦闘シーンは、よかったな。アキレスの黒部隊が陣形取るとことか、掛け声と一緒に1歩づつ踏み出してくとことか、火の玉転がすとことか。兵士の何げに惨い殺され方が、凄い。お話としては、アキレスというよりは、「トロイ」というだけあって、ヘクトルとパリスの兄弟物って感じ。特にエリック・バナのヘクトルは、実にいい味を出してた。オーランド・ブルームも、かの海賊物での妙な気負いも消えて、情けなくも憎めないお兄ちゃんっ子を演じて、バナのヘクトルと見事に呼応してた。この時点で、ヘレンはもはや蚊帳の外。逆に、アキレスのブラピは、ちょっとガッカリ。確かに見事な肉体美なんだけど、別に筋肉マニアではないし、あそこまで鍛えられちゃうと、なんか正しく彫像=置き物って感じで、むしろ白々しい。まあ、当時の戦士は、こんな感じなのかもしれないけど。それに、ブラッドって、こんな固い演技してたっけ?なんだか妙に力んでいるようで、一人浮いた存在って気がしたなぁ。確かに、一人浮いたキャラではあるからかもしれないけど。なんだか変に違和感を感じた。ブライアン・コックスは、さすがのアクの強さだけど、最終的に、アガメムノーンの一人悪に収めちゃう辺りに、ハリウッド大作の限界を感じたというか、いかにもな竜頭蛇尾で、オデュッセウスのナレーションで終わられても、「だから、何なの?」という感想しか持てない。まるで1ヶ月そこそこで終わっているような戦争だけど、「イーリアス」と「オデュッセイア」では、10年掛かっている。
7点(2004-05-30 23:49:39)
62.  スニーカーズ 《ネタバレ》 
会話や場面場面とかは、随所に面白いところがあったし、さすがにこの面子だけあって、地味の上手さを堪能できるし、世界を牛耳るのは情報というコンセプトも納得の作品なんだけど、話の展開がとろいのか、構成が悪いのか、なぁんかテンポが悪いんだなぁ。面白いんだけど、退屈してしまった。獄死した旧友が悪役で出てくるのも予想できたけど、あそこで、なんでいきなり、乗りが007になってしまうんだろう。ラストも、なんとなく007の乗りだなぁ。社会派ドラマにしたいのか、スパイ・サスペンスにしたかったのか、どっちつかずになってしまったのが、展開のとろさに出てしまったのかなぁ。気の毒だったのは、リバーだな。あの使われ方も可哀想だったけど、あの面子の中で、完全に沈んでしまった。唯一の若手で、女の子にしか興味がない男の子という設定なら、現代劇なんだし、もっとパンクっぽくしても良かったかもね。
6点(2004-05-16 15:34:45)
63.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
3本で一作だから、ここでやっと総評が書ける。そうね。全体として、なんか、まるで、エッダとアーサー王とシェイクスピアをチャンポンで見せられたような気がするけど、原作がそういうものだから当然かな。総評は、つまらなかったな。脚本はね、凄いと思う。あんなに長大で冗長な原作を、あそこまでツボを押さえた作品に纏めたんだから、凄いですよ。ただ、ツボを押さえ過ぎてて、そつがなさ過ぎて、つまりストーリーの先が読め過ぎるのよ。次はこうなるなと思うと、ガッカリするくらいそうなっちゃうのよ。原作ありきの活劇物の悲しさで、全体像が分かるのは仕方がないとしても、役者の演技まで、かくあるべき者が、かくあるべきようにしか演じてないだけに、意外性もないし、息を呑むようなものもない。映像も、別に特撮おたくでもないせいか、特に凄いと思うところもなかったし、むしろ、これまで使われてきたものを馬鹿げて壮大にしただけな印象だったな。ガッカリで言えば、O・ブルームのレゴラスは、エルフというより、冒険に憧れるどこぞの貴族のボンボンで、どこがエルフなの?って感じだったし、極めつけは、帰還した王アラゴルンの貧相さ加減。放浪の騎士だった時は、あのうらぶれた感じが「いいじゃない」と思ったのよ。なのに、帰還した王が戴冠したシーンは、もうちょっとこう、何とかならなかったんだろうか。そら、本作の主役はあくまでホビットだということ差し引いても、存在感なさ過ぎ。だから、王との契約とかいうシーンでも説得力がないのよ。ともかく、全体として、一見緻密に見えるけど、実は大雑把な作りで、要するにゲーム仕様のファジーな感覚なんだな。でも、そこが、言葉より手紙より、メール文字に愛着を覚える今風に合ったんだろうね。ただ、オスカーを総なめにするような作品かなぁ?
5点(2004-04-26 22:48:49)(良:1票)
64.  ショコラ(2000)
冒頭15分程で、展開から落ちまで予想できて、しかも、予想を裏切らずにきっちり終わってくれた、ある意味、とても安心安全な作品で、おかげで何も残らない。デップのジプシーは、ジプシーっていうより、ヒッピーって感じがしたけど・・。それより、ジョニー・デップである必要はなかったような気もする。っつうか、ジョニ・デは、こういうナチュラルな役になると、妙に沈んでしまう。新米神父のコミカルさの方が印象的で、なんとなく勿体無い気がした。
5点(2004-03-21 22:24:13)
65.  リバース・エッジ 《ネタバレ》 
実際に起こった殺人事件を元に、ジェネレーション・ギャップを描いた、あるいは描こうとしたダークな青春ムービーで、友人が起こした殺人を巡る若者の心の揺れがテーマなんだけど、とにかく取っ付きは悪い作品だったなぁ。若手俳優のアンサンブル・キャストで、キアヌは初め、画面の端っこにいるのだが、いつのまにかリーブス=マットとミラー=ティムの兄弟の確執が、本筋を食ってしまっている感がある。ホッパー=フェックも確かに怪演なんだろうけど、ジェネレーション・ギャップを表わすには、存在が曖昧で分かりづらいのが難。とはいえ、警官や教師の、お定まりの説教じみた持論は、定型的過ぎて鼻に付く。その中で、キアヌの演技はとても繊細で、心の揺れの表現は凄い。家庭内の苛立ち、妹への気遣い、弟との軋轢。大人への反発をしながらも、悪ぶる弟には、やはり大人と同じような目で見ている葛藤が、友人の殺人を通報するという結果になっていく難役を、実に繊細に演じている。特筆すべきは、マットの弟ティムを演じたジョシュア・ミラー。殴ってやりたくなる憎ったらしさは、いっそ見事。それにしても、公園の一夜には、思わずのけぞった。キアヌの受け身のセクシャリティって、結局は、撮る側が、あの綺麗な顔に、ああいう表情をさせたいだけなのね(爆笑)。他人に薦められるかどうかは謎だけど、キアヌ・ファンには必見。
6点(2004-03-21 22:04:48)
66.  ギフト(2000)
本作を引っ張ってくれているのは、リーブス演じるドニーとリビシ演じるバディの、極端な性格の男二人。この二人がいなかったら、物語はとてつもなく退屈だったろうなぁ。キニアもブランシェットも、もう少し底を見せてくれるかと思っていたら、クライマックスに至るまで退屈な教師&疲れたおばさんのままだったのに、ガッカリ。物語も、無理に霊的心理的ホラーにするくらいなら、ミステリー仕立てのスリラーにした方がよかったような気がする。幽霊落ちにするにしても、もう少しやりようはあったろうに。そのせいか、妙に脱力した印象が残ってしまった。でも、リーブスとリビシは十分見せてくれたし、その牽引力に8点。
8点(2004-03-21 21:08:00)
67.  イグジステンズ
これ、ねぇ。実は、「マトリックスの哲学」って本の中で、とあるフェミニストの女性が、『「マトリックス」より遥かに秀逸』とか言ってたから、つい見てしまったのよね。でも、正直なとこ、「よくも、こんなもの見せてくれたな!!」って感じだった。言いたいことは分かる。リアルとバーチャルの混乱というか、混同というか。ゲーム世代の若者の陥る狂乱というか。それは分かるけど、いかんせん、生理的に気持ちが悪過ぎる。まるで子宮を思わせるゲーム機も、だったら背中じゃなく、いっそ素直に臍に突っ込めば?って感じで、ムカつく。ジュードの魅力も持ち味も、ドロッとしたグロテスクな画面に沈んでいく一方で、ラストの見せ場も、単にヒステリックなだけに終わってて、気の毒としか思えなかった。でも、吐き気を覚えるような生理的な気色の悪さは、強烈だった。あそこまで徹底すれば、確かに脳裏に焼き付く。
4点(2004-02-23 23:50:08)
68.  つる-鶴- 《ネタバレ》 
吉永小百合出演作100作品目記念映画で、ネタバレも何も、ずばり、「鶴の恩返し」だもの。で、これもまた、市川崑の実験的作品かも。ほんとに、冒頭から「まあ、日本昔話」って映像で、「まんが、日本昔話」のオープニングが流れてきてもおかしくないくらい、それは綺麗な雪原の地平線に昔懐かしい一軒家って情景には、溜息した。でもって、白い衣装を纏う吉永小百合さんが、それは綺麗だったのよっていう記憶だけある。う~~ん。DVD化、しないのかなぁ。ただ、「細雪」でもそう思ったけど、本作も、多分「映画館の画面」で見ないと、溜息の出る雪原の綺麗さが伝わらないかも。
7点(2004-02-22 02:41:07)
69.  鹿鳴館
この作品を、どう評価すればいいのかなぁ。とにかく、映画館で初めて観た時には、最初、凄い違和感があったのを覚えてる。ストーリーではなく、画面が。そのうち、「ああ、これは、舞台形式を映画でやってるんだな」と思って、なんとなく納得した(ストーリーは、三島由紀夫の戯曲の映画化だしね)。市川崑の、実験的な映画のひとつだったんだな。でも、衣装もセットも、市川作品らしい、華美ではないけど優雅で、暗くはないけど時代の重みのあるものだった。当時、石坂・浅丘の初の夫婦共演が話題になっていたけど・・。「う~~ん?」って感じがしたかな、やっぱり。ただ、初めは違和感を受けた画面構成だった覚えがあるから、人によっては、ちょっと・・と思うかもしれないけど、評価としては、「DVDになって欲しいなぁ」と思ってはいるので、7点。
7点(2004-02-22 02:13:19)
70.  処刑教室―最終章― 《ネタバレ》 
多分、当時の流行りだった学園物スプラッタ・ムービーの乗りで、サスペンスの含みも盛り込んだんだろうけど、スプラッタとしては思い切りはよくないし、サスペンスとしても中途半端。無意味な御色気シーンもどうにかして欲しい。ヒロインの父親が死にかけてるのにも、何の意味もない。精神分裂の連続殺人犯を演じたドノヴァン・リーチが、わりと凄みのある演技をしているだけに、可哀想過ぎた。ブラッド・ピット?この作品のブラピに関しては、ヒンボー(顔だけが売りの男優)と言われても甘んじてくれ。確かに輝くほど可愛いけど、それだけ。正直、あれを演技とは言いたくない。
2点(2004-02-22 01:39:55)
71.  旅立ちの季節/プリンス・オブ・ペンシルバニア
「キアヌ・リーブスの初期の頃の作品は、恥ずかしくないレベルを保っている」という評を、どこかで読んだ記憶があるけど、本作は、その若い頃の作品の集大成みたいな感じ。作品そのものは、低予算のダークな青春ムービーの乗りだけど、とにかくキアヌの繊細な演技は、未だに「ファン必見」と言われるだけのことはある。特に、ボコボコにされた後に、ヒロインと初めてキスから事に及ぶまでの直前の、戸惑いや躊躇いを現したシーンのキアヌは絶品。ラストで、虚無感を漂わせて後ろ歩きするとこなんか、溜息もの。他にも、浮気をしている母親への微妙な確執や、横暴な父親との軋轢とか、全編、繊細なキアヌを堪能できる。作品そのものの出来はともかく、確かに「ファン必見」の作品だった。
6点(2004-02-21 00:32:36)
72.  ドラキュラ(1992)
F・F・コッポラの名声がどれほどのものかは知らないけど、何回見ても、どうしても、ドラキュラをコンセプトにしたコスチューム・プレイの「金妻」にしか見えない。何回見ても、「このカマトト、何とかしろよ」としか思えない。いっそ、もっとエロティックを強調すれば、こんな中途半端な映画にならずに済んだのでは? ホプキンスが、そういうキャラではあるけど、一人で気を吐いて浮き捲っていたのも、笑える。逆に言うと、ドラキュラに全く迫力がないのよね。レンフィールドの方が、なんぼか熱演してるし。キアヌは、「あの映画の僕は全然駄目だった」と言ってるけど、今更ながらに、あれでいいと思うなぁ。ああいう内気で消極的なハーカーでさえ、「あんな清純ぶった妄想女の首なんか早くちょん切れ!!」と思ってたくらいだから、これでハーカーが凛々しかったら、ミナが許せなくなる。キアヌ・ファンとしては、キアヌを起用した監督は、やたらとキアヌのアップを撮りたがるけど、本作は、キアヌのアップが意外に少ない稀有な映画だったな。
5点(2004-02-15 02:09:57)
73.  ドライビング Miss デイジー 《ネタバレ》 
M・フリーマンの出世作だし、ずっと見たかったけど、なんとなく手がでなくて、やっと見たって感じだけど、ある意味、正解。10年前、もしかしたら5年前でも、「何これ。淡々とし過ぎてるし、せっかく出した社会問題も流してるし、つまんない映画」で、片付けてたかも。でも、普通に暮らしてる人の視点って、こんなものですね。社会問題を無視してるわけじゃないけど、でも、先ず自分の生活と価値基準があって、それが安定して初めて、社会問題にも目が行く。本作は、淡々と流れながら、凄い科白が一杯ある。一杯あり過ぎて、短く纏めるのはとても無理なくらい。なのに、物語は無理なく淡々と流れていく。素晴らしい構成です。けど、途中で世代格差を現す息子の嫁が消えてしまうのよね。まあ、極端な嫁だったし、介護をするしないで揉めても、後味が悪くなるだけだろうけど・・。「恐ろしいのは善良な人々の恐怖と無関心です」というキング牧師のスピーチを聞いていた時のデイジーの表情が印象的でした。
8点(2004-02-15 01:25:20)
74.  ラジオタウンで恋をして
古き良き時代のノスタルジックな雰囲気を、実はキアヌそのものが出しているのよね。そんでもって、ほんとに初々しくてさ。あんなに真摯な目で迫られたら、「Yes」って言っちゃう。ラジオ・ドラマに煽られるように、銃を握り締めて心理的に追い込まれていくキアヌは、なかなかなもの。芸術は爆発だぁ!!みたいなノリの親父を、ピーター・フォークが演じていて、彼の七変化もなかなかなもの。メイドさん姿が笑える。ラストは出来過ぎ?とも思えるけど、キアヌ=マーティンがフォーク=ペドロを見送る時に見た幻影が、若者の成功を暗示してるのね。軽ぅく見られるんだけど、実は作品作りとは何ぞやって映画なんですね。
8点(2003-12-31 21:11:04)
75.  から騒ぎ
作品自体は、そらもう、ケネス・ブラナーのシェイクスピアァ!!ってなもんでしょ。キャンティの明るい陽射しの下で、ノリノリでしたね。キアヌがまた、発声も演技も演劇的に演ってくれちゃってるもんだから(しかも、唯一暗く鬱屈する役でさ)、映画のキアヌとしては、今ひとつ違和感があって評価がしづらい。でも、あの低音で、あの台詞回しは、なかなかゾクゾクするものがあったな。
6点(2003-12-14 19:58:20)
76.  タイタニック(1997)
公開された頃は、あまりにも騒がれ過ぎてて、白けたせいか、反抗的な気分でしか見られなかった。バカップルのいちゃつきはいいから、早く沈めよ、いつ沈むんだよと、そんな気分でしか見ることが出来なかった本作も、久し振りに、冷静になって見ると、レオ君は、ちょっとこまっしゃくれた若者を、素直に演じていたんだなぁと、素直に見ることが出来た。ケイト・ウィンスレットとのカップル・バランスは確かに悪いんだけど、儚い思い出を抱いて、新天地で逞しく生きるだろうローズの人生を思えば、これくらいの逞しさは必要なのかも。ちゃんと通して見ると、今更ながらに、いい作品だったんだなぁ思った。
8点(2003-11-27 23:47:49)
77.  殺したいほどアイ・ラブ・ユー
これが実話っていうのが凄いんだけど、この作品は、キアヌの可能性と、リバーの限界が、そのまま映し出されてるみたい。キアヌは、この奇天烈な役のおかげで、これまで引き摺ってきた、ちょっと反抗的な少年役から、無理をすることなく青年役へと自然にシフトしていったけど、リバーは、どうしても、永遠の少年というイメージから抜け出せないジレンマを感じてしまう。これは、「マイ・プライベート・アイダホ」でも、同じなんですけどね。そういう意味では、ちょっと辛い作品かな。
6点(2003-11-27 23:27:17)
78.  細雪(1983)
これは、最高に好き。原作至上主義にとっては、途中でブッツリ切れてしまうから、何事ぉと思うかもしれないだろうけど、映画としては、映像美といい、構成といい、文句ないと思う。四季折々の美しさや、和服の見せ方、家屋の佇まいや人物の描き方など、市川作品らしいショットで巧みに見せて、魅了してくれる。岸・佐久間・吉永・多岐川の4人の女優の共演が素晴らしい。けど、やはり吉永。旧家の御嬢様の嫌らしさを鼻に付く1歩寸前で演じる吉永小百合は、やっぱり見事に美しい。その吉永の義妹に懸想する曖昧さを、石坂浩二がやはり見事に演じてる。夫婦として、姉妹として、恋人として、他人として、人としての感情の機微が、登場人物全てに反映していて、且つ、食傷気味にならない。市川崑って、ほんとに役者を使うのが上手い。
10点(2003-11-03 00:29:01)
79.  スター・ウォーズ 《ネタバレ》 
公開した当時は、やっぱり衝撃的な作品だったよね。観た時の最初の衝撃は、やっぱり「パラライザー(って名前だっけか? ヤマトの)が実写で動いてる!!」ってことだった。ついに飛行までしちゃったけど、R2D2は今でも大好き。オープニングの後ろに流れる字幕も、ドーンとくるサウンドも、宇宙での戦闘シーンもライトセイバーの発想(今思えばちゃちかもしれないけど)も、当時は衝撃的だったのよ。でも、この当時は気にもしなかったけど、これも日本映画(黒澤作品)に影響されてるんですね。本作に限って言えば、変に手を加えられた特別編より、オリジナルの方が好きだな。覚悟の上で落下したルークが叫び声を上げるのはわざとらしいし、ハン・ソロのアウトロー的な魅力も損ねてるし。でも、何せよ、単純なストーリーのおかげで娯楽作品としては最高だと思うし、当時はほんとに衝撃的だった。
10点(2003-10-22 00:21:58)
80.  ギャング・オブ・ニューヨーク
つまらなかった。そうね、つまらなかったよ。ストーリーが一本化出来て無いし、主演二人のキャスティングのバランスが、レオ君が気の毒なほど悪い。D・D・ルイスは驚くほどの怪演を見せてくれてはいるんだけど、それだけに一人浮き巻くってしまっているし、この怪演のおかげで、多分、本来描きたかったんじゃないかなぁと思う、ニューヨークの黎明期・混迷期の歴史的・政治的な歪みの部分まで、影が薄くなってしまっている。レオ君は、頑張ってるし、熱演だと思うけど、でも、レオのナチュラル・テイストな演技は、ルイスのソープ・オペラのような演技の前ではバランスが悪過ぎて、しかも気の毒なまでにキャラが的外れで、薄過ぎた。なんだか「ドラキュラ」のキアヌ状態。まあ、あれよりはマシだったけど、とにかく、頑張れば頑張るほど滑稽にならざるを得ない役を、懸命に演じてたなぁ。キャメロンは、なんだかねぇ。この人、「フィーリング・ミネソタ」でもキャラ的に全く同じ役、やってたよねぇ。なんなんだ、この女って感じでさ(でも、「フィーリング・・」の方がストーリー集中してる分だけ、キャラ的にはマシだった)。セットは素晴らしい(金かけてるだけに)。でも、このストーリー、どうにかならんか! いっそ、「マイケル・コリンズ」みたく、重厚な史実物に仕上げた方が、まだ名作になったんじゃないのかな。一度見ておいて損はしないと思うけど、一度で十分って感じだ。
4点(2003-10-05 00:40:15)
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