61. 地下鉄(メトロ)に乗って
《ネタバレ》 BARで全ての事実を悟り、過ちを知り彼女がひとつの決断へ。このクライマックスシーンが岡本綾はでは力不足だったか。父親の壮絶な人生は大沢たかおの演技の是非は抜きに面白いんだけどなあ。メトロの長いトンネルは興ざめさせてしまう「千年女優」のようなテンポの良さで行ったり来たり出来れば面白かったかも...相変わらず篠原監督は当たり外れがでかいなァ。 [映画館(字幕)] 3点(2006-11-15 08:33:47) |
62. 手紙(2006)
《ネタバレ》 年賀状すら廃止してしまった私はここ数年手紙を一切書いていない。メールは一応するものの手紙ほど真剣に送ることなどない。そんな私も母からの手紙だけは捨てられない。この時代にメールの届かない、手紙でしか繋がる事の出来ない場所、社会から隔離された人間にとっては社会と唯一つながる手段が手紙。残された2つの家族とってそれぞれの立場は真逆でありながら、受刑者から送られてくる手紙は事件を思い起こさせ、差別を生む忌まわしいものでしかない。反省、後悔をどれだけ手紙で繰り返そうとそれは彼の自己満足でしかなく、弟からの本当の手紙により本当に自分のしたことの意味を知る。自分が社会とのつながる事を一切否定されて、本当の後悔の念が生まれる。社会との繋がりは断たれても断ち切りようのないものが血の繋がり。兄の合掌に込められた想いは様々な気持ちが幾重にも折り重なる深さと重さを湛えていた。”手紙”は人と繋がるための手段ではあるけれど、繋がっているのは”手紙”ではなく相手のことを慮る”気持ち”であり”気持ち”さえ繋がっていれば何が起きようが恐れることは何もない。 [映画館(字幕)] 10点(2006-11-15 06:27:12) |
63. 涙そうそう
いまさら”みゆき”もないよ。にーにーが死ぬことありきのしょぼい物語、なんか安っぽい映画でした。長澤まさみに免じて1点。 [映画館(字幕)] 1点(2006-11-14 12:23:50) |
64. ゆれる
殺人事件後にワイドショーで平気にウソをついている犯人、「役者やな~」と常々思うと共に空恐ろしく感じ、人間はみな名優だと感心させられる事もしばしば。この映画、この人無くして成立しないのでは?香川照之がケビン・スペイシーを彷彿とさせるほどのずば抜けた演技力と存在感を見せ付けてくれました。たった一つの真実をめぐり、一人一人それぞれの思いが心の”ゆれ”を生み出し、そのゆれをシーン毎に見事に表現されていました。人間とはなんと心の弱い生き物でしょうか、人を信じるというのは斯くも難しい事でしょうか。ラストの香川照之の笑顔、本当の彼の姿はどちらなのかがまるで読めず、その先にあるのは果たしてどちらなんでしょうか?とても怖いラストでした。 [映画館(字幕)] 9点(2006-09-08 20:58:50) |
65. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
《ネタバレ》 1が思っていたより面白かったので、今回は過剰に期待しすぎたのがいけなかった。他の映画の美味しいシーンをアレコレと引っ張って貼り付けただけだよねコレ。真っ先に思ったのはRPGゲームをやっているような感覚と言う程度でした。ウィルのフィチャーはともかくとして、大好きなジャック・スパロウの毒気が薄くなってしまったのが残念。続編へという流れ自体は悪くないんだけど、もう少し2としてのストーリーの完結感が欲しかったです。もっと端折れば2,3まとめられるんじゃないんだろうか。 [映画館(字幕)] 4点(2006-07-26 00:12:37) |
66. NANA
《ネタバレ》 所詮少女マンガだな、女の子目線で女の子の強かさや厭らしさと願望が詰め込まれた映画だ。男の子の気持ちがおざなりで全然見えない・・・ってゴチャゴチャ言ってたら「違うんだって!一遍原作読んで見なさい!」と隣で見ていたNANA信者の女性に叱られ、いま彼女は原作を取りに自宅へ帰りました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2006-07-23 22:59:10) |
67. 花よりもなほ
貧乏長屋の生活感と着物の質感、これだけですっかり虜になりました。時代劇となっても死から始まり生を描く是枝ワールドを遺憾なく見せ付けてくれました。仇討ちという復讐は新たな復讐を生む、復讐の連鎖の先には何もないって事ですよ。死んだ人間に忠義立てして武士としての体裁に拘るよりも、今を生きる身近な人間を守ることの方がどれだけ大変で難しいことか、活きるってそういうことなんだよね。 [映画館(字幕)] 9点(2006-06-23 22:50:54) |
68. ALWAYS 三丁目の夕日
映画の中での非常に良く出来た絵よりも映画の中での人情話の方が昭和らしさがよく出ていました。でも昭和の頃の物語では絶対本当の親の元へ子供は帰って幸せに暮らすという設定の話が多かったが、近頃は本当の親よりの気持ちの通った他人と暮らす道を選ぶ映画が出てきた事が何よりも違う。一見昭和的でありながら実はとても平成的なのは、親子間での殺人が毎日起こるこの世相の所為でしょうか。この映画の大ヒットや数学者のベストセラーなど、勝ち負けはっきりした世知辛い現代よりも、大戦があったとは言え、人が暮らし易かった昭和がみんな好きなんですかね。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-22 22:21:34) |
69. かもめ食堂
フィンランドと言えばカウリスマキ、カウリスマキと言えば小津安二郎。小津やカウリスマキには遠く及ばないが、お茶漬けや秋刀魚もいいけどおにぎりや生姜焼きも捨てがたい。満員となったヘルシンキの食堂のザワザワとした雰囲気は、日本の街中にある食堂となんら変わりなかった。ラストの小林聡美の”いらっしゃい”に微かに杉村春子の香りを感じた。 [映画館(字幕)] 7点(2006-06-22 19:45:39) |
70. 嫌われ松子の一生
この手の共依存の女性って珍しくもなく何処にでもいる、父であろうが恋人であろうが、男にどうしようもないほど依存してしまう。不幸とは思わないけど不幸だとするならば、自分が病気である事に気が付いていない事かな。普通に撮ったところで中谷美紀の演技は凄くいいのに。前作同様のトーンと映像が徹夜明けの目にはキツク耐え難く、デジタルを使うため、デジタルの粗消しのため、あんなトーンで映像を作ってるんじゃないのかね。 [映画館(字幕)] 3点(2006-06-22 12:45:17) |
71. ダ・ヴィンチ・コード
《ネタバレ》 ラングドン教授本出版して講演会後にサイン会までしてるじゃん!完璧にアリバイ出来上がってんのにファーシュ警部なんで追いかけてんだよ???ファーシュに凄み全然ないし、ラングドンの存在意義もあまり感じない。間があまり無くポンポン場面が流れていくし、原作読んでいないとついていけないのでは?原作だけでは分からない、ルーブル内部や絵画などの映像を補うのみの映画でしょうか。 [映画館(字幕)] 1点(2006-05-25 20:24:28) |
72. 大停電の夜に
邦画で大人の薫りのするファンタジーって少ない気がするが、良く出来ていたんじゃないでしょうか。脚本が女性だからでしょうか、知世ちゃん、田畑智子、寺島しのぶ、井川遥などのセリフがいかにも女性目線の言葉で効いており、みんな映画のトーンやセットの中に上手く溶け込みキレイでした。少年少女の2人にラストにもう一役やらせてあげても良かったんじゃないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-14 11:29:34) |
73. CUBE ZERO<OV>
CUBEは不条理な謎に包まれてこそCUBEであって、見えない部分が見えてしまうと途端に陳腐で滑稽にしか見えない。 [DVD(字幕)] 2点(2006-05-09 21:30:44) |
74. 我が心のオルガン
物語は初恋のきた道みたいなもので面白いってもんじゃないですが、チョンドヨンが小学5年生っていう無理矢理な感じが凄すぎです。ラストも勘弁してよって感じです。製作年からすると彼女26歳、同じ年には「ハッピーエンド」で不倫女性の大胆な演技、恐れ入ります。 [DVD(字幕)] 2点(2006-05-09 16:04:36) |
75. ソウ2
前作からさらに開き直ったほどのCUBE+SEVENなテイスト。ジグソーの名前までジョンと被せる徹底ぶり。がやっぱりこのジョンの魅力の無さ、ポリシーの無さにゲンナリ。彼と彼女が一生懸命ワナ仕掛けてる姿を想像するとバカバカしくて・・・ [DVD(字幕)] 1点(2006-05-07 11:23:38) |
76. 海猿 ウミザル
ハリウッドチック邦画としては充分楽しめる映画だと思いますよ。海保を目指す若者が急増してるらしいから影響力もかなりなものじゃないですか。海保目指すのはいいけど丸腰で竹島を取り返しに行くくらいの覚悟もちゃんと持ってね。 [DVD(字幕)] 5点(2006-05-07 11:15:49) |
77. 私の頭の中の消しゴム
パーキンソン病をナメんじゃないよ(訂正、若年アルツだったか)。ここから先、本当に一生介護を続けられるかが肝心なのに。。。全然物語始まってないよ。 [DVD(字幕)] 0点(2006-05-01 12:02:42)(良:3票) |
78. 蝉しぐれ
父と息子のドラマ部分は楽しめたが、ふくとの結ばれる事のない恋愛ドラマがもうひとつでした。ラストで何で再会して近況報告なんてしたんでしょう?粋じゃないです。染五郎、木村佳乃もイマイチ、犬飼兵馬には鬼気迫る殺気が感じられず、良い物語がもったいなく感じられた。 [DVD(字幕)] 3点(2006-04-30 17:33:02) |
79. ハリー・ポッターと炎のゴブレット
前作は割と楽しめた気がしたのだがまたつまらなくなった。CMではハリーの初恋?みたいな売りをしていたが何も起きていないし(次回のお楽しみなの?)親友との友情が壊れかけた割にはアッサリ解決?ヒーロー・ハリーじゃなく人間ハリー・青春の苦悩と挫折をもっと描くべきだよ。 [DVD(字幕)] 0点(2006-04-29 20:55:12) |
80. Mr.&Mrs. スミス
薄っぺらで安っぽいマンガでガッカリでした。夫婦がアッサリ殺し合いに行き過ぎででは面白くないんじゃないのかな。夫婦がセリフで激しく罵りあい殺しあうようなドラマが見たかった。 [DVD(字幕)] 1点(2006-04-29 20:40:57) |